社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

10<< 123456789101112131415161718192021222324252627282930 >>12

Dr.STONEが直球で少年漫画していた2017年週刊少年ジャンプ46号感想その2

2017年週刊少年ジャンプ46号感想その2

やっぱ水曜まで掛かったら駄目だな…


・Dr.STONE
・火ノ丸相撲
・ゆらぎ荘の幽奈さん
・磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~
・食戟のソーマ
・腹ペコのマリー


Dr.STONE

どストレートに少年漫画をやってるな…
あんまりストレートすぎて、俺はむしろ「あーはいはいそりゃそうだよねー」ってすっごい冷静に読んじゃったぞ
オッサン読者には眩しすぎたわ

しかしその流れからコハクもまた回想を始めたのは意外でした

姉をめぐってクロムと同じようなセリフを父親相手に言っていたんですね
何かコハクとクロムのフラグが立ったような気がしないこともないですが、扉絵とかでずっと示されてる通り
大樹と杠に対してコハクは千空に対するヒロインであるはずと考えるとクロムとの線はありえないと考えていいでしょう


その回想の中でさらっと明かされた「巫女」の役割
百物語を村に受け継いでいくことが最重要な仕事なのだとか

以前に桃太郎の話題が出てきたことがありましたけど、100のうちの1つだったんですかね

物語によって危険な猛獣のことを教えているのかとその時の千空は推察していましたが…

それにしては桃太郎が一子相伝の暗殺拳を伝承していそうだったり、浦島太郎が聖剣か何か持ってるっぽかったり
ポケットサイズのモンスターは絶対人気出ない顔だったり、
読者の知ってる物語とは若干異なっているようですけども


100ある話のうち、どれにどんな知識が込められているのかを全て把握しておいて
村や村人が何かの事態に遭遇した時、それに対処するのに最も重要そうな話を巫女が告げる…とかって感じでしょうか

100個の中には子供全員に伝えられたりする話もあったり、巫女以外の特定の仕事を担う者にだけ教えられる話とかもあったりするんでしょう

村人たちはそれぞれの状況に応じて必要な話を伝えられるだけで100個全部は知らないが、
巫女だけは100個全部をまるごと把握しておかなければならない…みたいなことでしょうか

結構な暗記力や記憶力が必要そうですけど、そこに実は識字力が関係してたりするんですかね

お告げを求める人が来た時に、「じゃあ占ってみる」とか言って部屋に引っ込んで
その間に「100個の話が書かれてる代々受け継がれてきた本」をめくりまくって調べる、みたいな


まあめんどくさそうな仕事ですけど、それでも体の弱いルリお姉さまにとっては生きる気力を持たせる重大な役目
ある意味ではこれが生きる意味であるわけですから、それが自分でなくてもいいとなれば
病状が一気に悪化してしまうかもしれないというコハクの予感はおそらく正しいでしょう

だから自ら巫女に相応しく無い者になろうとは、いい娘ですね

どストレートな少年漫画の横でヒロインの掘り下げまでやってしまうとは稲垣先生なかなかの策士です

おかげで科学者2人がエメラルドの死神へと挑む理由が強化されております
もちろんコハクの回想など千空もクロムも知らないわけですが、命がけのミッションに挑もうとする2人の頼もしさと緊迫を強調することになっているんですね

互いに認めあった男2人が、女のために命を懸ける
実に正しい少年漫画です


お手製のガスマスクが普通に有効でした、とはならなそうな感じですが、果たしてエメラルドの死神をどのように攻略するんでしょうか


火ノ丸相撲

サブタイは火ノ丸と桐仁の対決続きでしたが、内容の後半はもう焦点が火ノ丸に戻ってた感じでしたね


下手投げを使わず勝ってしまった火ノ丸でしたが、柴木山親方による通過点と目的地の話が
以前の勝負と対比的になっていたのは川田先生わざとでしょうか

かつて、その一番を通過点だと思っていた側が負けて、全てだと思っていた側が勝った勝負がありました

団体戦での佑真と、今週冒頭に登場していたバトの一番です

名塚女史のモノローグでそう解説され、読者もすんなり受け入れた内容でしたが
今回の火ノ丸と桐仁の一番では勝敗が逆になっていますよね

桐仁との勝負を望んではいながらも、必要以上にこだわらなかった火ノ丸の方が圧勝し
火ノ丸との勝負を目指して稽古を積んできた桐仁は惨敗してしまいました

両者の違いは、団体戦と大相撲という場の違いであるのでしょう

学生相撲でもある団体戦は明確な終りがありますが、大相撲は引退しない限り続くもの
それぞれ優勝や横綱という頂点を目指す姿勢は同じでしょうが、その頂に至るまでの永さと険しさが段違いであるゆえの差異だと言えるでしょう

だからこそ今週の最後には、火ノ丸に先んじて同じ頂を目指す先輩力士たちがいる

火ノ丸がたどり着こうとする頂点への険しさをさらに強調するためですね

ご丁寧に、火ノ丸よりも圧倒的に大きな体格を持った力士として描かれております
彼らは前頭筆頭あたりとか小結とかくらいの番付なんでしょうか

すごい威勢のいいこと言って「国宝」を軽んじていましたけど、天王寺より下のランクだったらどうしましょう
久世より上ってこともなさそうですけど

頑なに天王寺の番付を明かしてくれない川田先生
大関部長はどのくらいまでいってるのかな?


でも今週一番国宝を軽んじていたのはある意味蛍かもしれない…
「蛍丸」ってググってみたら実在はするのか

堀ちゃんの登場時から気配ありましたけど、蛍はずいぶんチャラくなりましたねえ
相撲やってなまじ筋肉がついてるもんだから、腕っ節にそれなりの説得力がついてるせいでもあるんでしょう
なんて極悪な奴だw

まあでもレイナのガッツポーズが非常にいい感じだったので許す


ゆらぎ荘の幽奈さん

のほほんな回で、骨休めみたいな内容でしたね
それでも、まだ本格的な絡みのなかった既存キャラ同士の掛け合いを描くことで
コミカルな場面を展開させているのは作劇の基本を踏まえたものですけども


コガラシくんに対する好意をそれぞれ打ち明けあった3人+1人と違って、人目も構わずあけすけに迫ろうとする朧とかるら
この2人が一緒になったらどうなるのかというのは誰にも想像しやすいことだったでしょう

その予想通りの展開を押さえつつ、ちょっとガチなシーンを入れてくるからミウラ先生は油断できない

恥じらいを覚えたかるらと、「コガラシくんなら」と思っている朧
それぞれの本音を知って何か認め合う形になったのは、幽奈たちピュア組との対比だったりするんでしょうか

大胆組(仮称)の朧とかるら
ピュア組(仮称)の幽奈に千紗希ちゃんに雲雀
狭霧はまだ無自覚ですけども


でも今週一番の見所は、ザ・ワールドの能力を発動していた朧だと思います
ぶつかった子供が完全にポルナレフ状態やんけw


磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~

冒頭の偽物に完全に騙された人は正直に手を上げましょう

はい、俺のことです


マジ騙されたわw
あの母上が死んでるって時点で気づいてよかったはずなのに、「おや?」とは思いつつもそのまま流してしまった…
親だけに

つーか、蘭学とか勉強したけど完全じゃないってあたりが磯兵衛の将来として妙にリアルだったんですよ
医学蘭学天文学ってのは最初期に言ってたことでもありましたし、何か心いれかえざるを得なくなって勉強はしたけど
まだ全部は理解できてないってのがすごく本当っぽくてね

仲間先生に完全にしてやられました…
くっそw

しかし、見事なもんですね

ワンピの代原からブレークして連載にこぎつけた本作が、ワンピが休載してる号で完結するってのは何とも出来過ぎではないかと思います
ひょっとして編集部狙ったんじゃあるまいな


食戟のソーマ

・ひたすら繋ぎの回なもんですから書くことがあんまない…
・ひとまず叡山の策略が他の十傑まで巻き込むものじゃなかったのが残念でした
・これ巻き込む作戦だったらかなり美味しかったのにw
・もしくは自分の料理の味まで崩れてたらもっと美味しかったw
・叡山の名刺はこれ受け取ってるオッサンの手なんだよな?決して叡山が名刺差し出してる場面じゃないんだよな?
・アリス嬢に白衣まで着せて解説させてますが、どういう理屈でタクミを勝たせるんでしょうね
・ラストのタクミは汗かいてないほうがよかったような気がする…


腹ペコのマリー

・見事なまでの打ち切りでした…
・敗因はやっぱりケイドロか?
・色々残ってた伏線全部ぶん投げて終わるとはいっそ清々しささえありますけども
・コマ外に書いてある「なんだこれ」って何だ
・その上のコマにいるのは古市なのか?
・10月の打ち切りにハロウィン持ってくるあたりは田村先生らしい気もしますね
・微妙にタイトルと掛かってるのは上手い…のか?
・細かいところまで深くは考えずに描いていくのが田村先生のスタイルだとするなら、本作はそのセンスが読者にかすらなかったということですかね
・ひとまず次回作は普通に楽しみにしております


 




2人同時メイン回のぼく勉が凄いと思った2017年週刊少年ジャンプ46号感想その1

2017年週刊少年ジャンプ46号感想その1

今週はなかなか時間が作れない…


アンケ順
鬼滅の刃
シューダン!
ぼくたちは勉強ができない




鬼滅の刃

今週の1位はこれですねえ
先週のゆらぎ荘も選んで悔いなしな1位でしたけど、今週は鬼滅ですわ


いつものような1枚絵と異なる2枚合わせの扉絵に、「人間と鬼」なんて作品の根本部分に関わるようなサブタイがついてるもんですから
一体何がどうなるのかとちょっと構えながら読んでしまいましたよ

そしたらまさかねえ

そういう対比の仕方をしてくるとは予想外でしたよ

いや、内容を見れば予想できても良かったくらい単純な話だったわけですが
これはもう魅せ方が素晴らしかったとしか言えないですね


ひたすら冷静な覚醒炭治郎と、感情的になって力押しになってる堕姫
まさか炭治郎が上弦相手にここまで優位になるというのも予想外でしたけども

多数の帯を相手にしながら全てを上手に誘導して1箇所に集めてしまうとかどんなレベルの剣技ですか
さらにそれを一気に串刺して固定した後一瞬で間合いを詰めるとかどんなレベルの体術ですか

血涙を流すほどの怒りに満ち満ちながらも、これ以上無いほどしなやかで優雅に跳んだ炭治郎のぶち抜きが美しいですよ

日のようなあるいは炎のような剣気と、たなびく羽織が1コマの中に見事な流れを作ってくれています

なのに、かっと見開かれた瞳がそれらの美しさを上回る異質を放つ

この目力ですよね
ブチ切れて以降まるで1回のまばたきもしていないかと思えるほどに開かれた瞳

その目は鬼を捉えながらも別のものも見ているかのよう


そこで訪れた命の限界は、ギリギリのところで死した妹が救ってくれました

「息をして!」って叫びがまた見事ですね

ヒノカミ神楽で戦っていた炭治郎はもちろん呼吸をしていたはずです
しかしそれは、「呼吸」であって「息」ではなかったと

ここで言う息とは、全集中の常中でもなく、ただ普通の「吸って吐いて」のことなんでしょうね

すなわち、人間が生きていくに不可欠なものとしての息です
先ほどまでの覚醒炭治郎がまばたきを全くしていないように感じたのも同じものでしょう

まばたきもまた、息と同じく人間に欠かせないものだという点で同質の要素と言えるはずだからです


上弦を相手に、極地に達した怒りとヒノカミ神楽によって渡り合った炭治郎
自覚なく命の限界を迎えるところだった寸前で家族の幻に助けられたわけですが、
上弦の鬼の前で限界を超えてなお戦い抜こうとしていた姿には、煉獄さんの背中がダブるようです…

期せずして優位を取り戻した堕姫が、炭治郎の抱くそれとは全く異なる性質の怒りをもって口にする罵倒は
煉獄さんを鬼に誘っていた猗窩座の文句とほとんど同じ


鬼に有利な夜の闇の中で、生身という圧倒的不利をも厭わずに戦おうとする鬼殺隊
彼らが日夜鍛錬を続ける意味を的確に表してくれたあの1コマは、ナレーションのコマなのにグッと来るものがありました


で、そこまでして生身の鬼殺隊と化物の鬼という違いを存分に見せた上で、
人間である炭治郎の窮地に飛び込んできた鬼の禰豆子

鬼でありながら人を守る彼女
煉獄さんに鬼殺隊の一員だと認められた彼女
炭治郎の最愛の妹

命の限界を迎えようとする炭治郎を救ったのも妹の幻でしたが、堕姫に殺られようとしていた炭治郎を救ったのも妹でした
これは完全に吾峠先生わざとでしょう

兄妹という繋がりを媒介にして成り立っている炭治郎と禰豆子ちゃんの関係
それが人間と鬼の間を超えるものとなっているからこそ、人でありながら鬼を討たんとして限界を超えかけた炭治郎を救ったのも妹の幻だったわけです

しかし、炭治郎にあった限界は禰豆子ちゃんには無い

ナレーションが疑問形で言ってくれていましたが、かつて珠世さんが明言してくれていました
鬼同士の戦闘は、互いに致命傷を与えることが出来ないゆえに基本的に不毛でしか無いと

圧倒的な力の差があったりするならば、例えば永遠に苦しめ続けるようなことができるのかもしれませんが
さあ上弦の陸である堕姫と禰豆子ちゃんの間にはどの程度の開きがあるのでしょうか

誰かのために怒りを抱くという人間らしい性質を、鬼の体で発現させた時
その力はどれほど跳ね上がるか

覚醒時の炭治郎と似たような顔つきになった禰豆子ちゃん
上弦相手にどこまで通用するのでしょう



ここで禰豆子ちゃんが登場したということは、メタ的には宇髄たちの到着はもう少し掛かりそうです

全身から血を流して悶える炭治郎と、おそらくはボロボロになりながらも戦いをやめようとしないだろう禰豆子ちゃんを見て
宇髄は何を思うのでしょうか…


シューダン!

なかなか順位が上がっていきませんな…
サッカーマンガの宿命なんでしょうか
でも大増ページとかやってくれるくらいの人気はあると思っていいんですかね


試合風景もわかりやすいと思うんだけどなー

ただしここで言うわかり易さとは、何のプレーを見せようとしているかというのがはっきりしているという部分であって
フィールド全体を通した全選手の動きとか位置取りとかそういうものは指しません

でもまあそのくらいでいいんじゃないかと

細かくフィールド内の様子まで考えようとしていったら必ずどっかで矛盾しそうだしそもそもめんどくさいし
それならもっと魅せたいところだけに集中してコマと画力を使ってもらうほうがよほど生産的でしょう


横田先生が今週描こうとしたのは、ついに本気を出したロクを交えた浜西のチーム力ですね

抜群のテクニックを持つロクを軸として、全員でロクを活かすプレーに集中する
ロクにボールを集める、ではなく活かすというのがミソですね

ひたすらロクにボールを集めるだけでは単なるワンマンチーム、あるいは1人に依存してるチームということになってしまいますが
活かすということになるとそれぞれの選手に考える余地が残されるようになります

それこそがチームとして機能する部分


作戦参謀ソウシによる指令に全員が応じる

ロクを起点として、こぼれ球を拾って、前線につないで、
そしてセンタリングに見せかけたサイドチェンジと、ラストパス

後半開始早々に奪った1点は、まさしくチームの力でもぎ取ったものでした

ナナセちゃんの加入によってチームとして変わり始めた浜西ですから、ここでチーム力の得点を見せてくれるのは
ある意味集大成的なところがあります


しかし、このまま優勢で試合を運んでいけるわけはないでしょう
なぜなら敵チーム追塚のチーム力は今までまだほとんど発揮されていないからです

特にエースのダイゴは、かつてのチームメイトに2度の得点シーンを見せられ、ロクの覚醒を目の当たりにしながらも
自身にはまだあまりボールが回って来ずに、挙句はオフサイドラインを上げられたことでゴールから遠ざかるを得ない始末

それはもうフラストレーションが溜まりまくっていることでしょう

そしてロクに匹敵するテクニックを持っている律

今までの描写を見るに、追塚はこの2人を中心としたチームになるのでしょうか
そうだとすると、鴨志田と渥美の時とかぶってるように見えなくもないですが、おそらく明確な違いがあるでしょうね
訳知り顔なキャプテンも曲者と言えば曲者でしたし

来週からは追塚の逆襲が始まることでしょう
全員攻撃全員守備で走り回って死んだやつからどんどん交代というソウシの作戦は
試合が激しくなればなるほど自らきつい状態を生むものとなりますが、果たしてどこまで通用するでしょうか

それでもきっとナナセちゃんとかは最後まで動き回ろうとしてるんだろうって今から予想できるから
その姿も楽しみにしてみたいですね


ぼくたちは勉強ができない

出ずっぱりだった新キャラあしゅみー先輩は一旦お休みで、今週はうるか回
…と同時に、文系姫もメインでした

これが筒井先生の恐ろしいところである

ヒロインが4人も5人もそびえ立ってるこの手のラブコメで、2人同時メイン回とかよくやるわ
どんだけの構成力だよ…


心情洞察に優れる文系の特性
女心という科目を教える主人公の師匠ポジ
自分の恋心的なものは普通に否定しようとする積極性

文乃だからこそできる役回りを存分に活用して、主人公とうるかの仲直り的おしゃべりを仲介するという形で
文乃の様子はもちろん、乙女丸出しなうるかの姿まで描くことに成功しています

2人が座ってるベンチの後ろに変装しまくって同席するとかってのはかなり大胆な作戦ですが
そこで直に聞こえてくる会話と2人から一斉に送られてくるメッセージを踏まえて
おそらくは最小限のタイムラグで指示返信を出せる彼女はなかなかのスキルを持ってますね

ていうかこういうのこそSNSを上手に使ったラブコメと言えるのでは…ゴホンゴホン


とは言え、こんだけ必死になって返信しまくってたらそのうち送り先を間違えるんだろうなと思っていたら
超どうでもいい3人目が現れたことにより予想通りとなりました

ここで3人目をぶっこんでくるあたりが上手いですね
しかも関城さんなんていう戦線に一切絡まないキャラであることで、「果てしなくどうでもいいよ」という感覚に
読者もしっかり同化できるようになっています

そんな余計なものが入ってきたおかげで、メッセージの送信間違いに一定以上の説得力が出ていますね
これがただ2人の間を行ったり来たりしているような状態で、返信先を間違えたというのであれば
彼女の迂闊性が強調されかねないですが、どうでもいい3人目の返信先が現れてしまったというのが
集中力の阻害をも想像させてくれて「そら間違えるわなあ」と思わせることに成功しているわけです

これはお見事

しかも関城さんに対する返信内容の一部までが誤送信に入ってることで、何か上手いこと返信文が繋がってる気がするのもいいですね

おかげで描かれたうるかの表情といったらもうどうですか
もう素晴らしいなんてもんじゃないですよ

すげーな筒井先生…


翌日文乃も髪型を変えてきていたってのは何か露骨な感じがしますけれども、もう1つの誤送信を使ったオチも上手いと思ったので3位です
ていうか唐突なあんなマジレス的返信を見て、ビビりながらも実行してしまう関城さんも結構いい娘ですよね


 




お知らせの跡を受け継ぐ地 略して跡地 2

…はい

自分でも意味がよくわかりませんが、跡地の第2期が始まることになりました。


コメント数を見ていて、1000超えたらどうなるんだろう?とは地味に気にしていたんですけども、
そこで打ち止めになってしまう仕様だったとは知りませんでしたね。

雑談スレと化していたお知らせ記事ですが、よもや1000を超えてもまだ需要があるとは…(;^ω^)
ひとまず作りました。



10/14追記

皆様ありがとうございました。

何となく予想はしていましたが、既読者の全員が全員「読んどけ」というお答えになるとは…
おかげさまで踏ん切りがつきました。

今から読みます



 




実力ある主人公がモテるとは限らない… 『保安官エヴァンスの嘘』栗山ミヅキ

保安官エヴァンスの嘘


保安官エヴァンスの嘘 栗山ミヅキ

割と迷いなく買ってしまいました…

これはまたなかなかいい発想の作品があったものですね

主人公の能力と行動理由、その原点が非常にわかりやすい上に
でもことごとく思惑が裏目に出てしまう違う意味での主人公特権発動がしっかりコメディとして成立していて
とっても読みやすいです



モテたい
その一念だけで射撃の腕を磨き、見事に凄腕の保安官として有名になった主人公エヴァンス

しかし、モテたいと思っていることを知られること自体がモテない要因たりうるため
彼は必死になってその本心を隠しつつ、それでもどうにかして美女とお近づきになろうとする…

本心を悟られないためにクールぶろうとする態度と凄腕保安官という肩書は見事にマッチしているのに
考えていることは「モテたい」

ある意味究極の葛藤ですよね


出会った美女と仲良くなろうとするのに、いかにして「モテたい」という本心を悟られずに信頼を得るか

もちろんエヴァンスは美女を騙して弄ぼうなんてことを考えているわけではありません
ただ美女とお近づきになりたい
それだけです

モテたい、彼女がほしい

男読者にとってこれほどわかりやすい主人公も他にいないでしょう
それでいて実力は確かなものを持っており、その評判は最強の保安官と名高いのですから
ワンチャンどころかツーチャンもスリーチャンもあるはずという

なのに、何故か上手くいかない
この逆方向に発動する主人公特権が、エヴァンスを悲しく追い詰める

カッコつけて口説こうとしたはずなのになぜか全く違う方向に解釈されて、結局それを否定できない
作品タイトルである「エヴァンスの嘘」とは、この時にエヴァンスが涙を呑んで本心を隠す言葉と仕草を表したもの

主人公の目的、動機、設定、物語の展開、作品タイトル、どれもが非常に高いレベルで噛み合っており
とっても面白いコメディだと思います

何というか、すごく安心して読めますね

どんな話になっても、エヴァンスは大体カッコいい展開になるけど決して美女と一線を越えることはない
主人公のカッコよさとモテなさを両立させている点は見事という他ないでしょう


しかし1つ難点を挙げるとするならば、ナレーションがもうちょっと何とかならないかと思いました

この手の作品におけるナレーションは、神の声として読者にその場面を客観的に示す役割を持つものですが
そこでの言い回しや表現によってはただ客観性を提供するだけでなく話の雰囲気すらも左右できる重大な要素です

そんなナレーションにおける言葉の選び方が、まだちょっと拙いかなと思ったのですよ


たとえば

「エヴァンスはホメ殺されかけている。」
とか

「エヴァンスは目的を見失いかけている。」
とか

ともにエヴァンスがどんな状態になっているかを読者に客観的に示したものですが、
なんか文末が気になるんですよ



「エヴァンスは褒め殺されかけていた。」
「エバンスは目的を見失いかけていた。」

現在形の「~ている」よりも、こちらのほうがより滑稽さが強調されるんじゃないかと思いますがいかがでしょう



「超嬉しかった。」
とか

「超楽しみだった。」
とか

「正論だった。」
とか

この辺はまさにビシーッと決まってたナレーションだったんですけども、ちょいちょい違和感のあるナレーションもあったのが残念でした


「結果 この言い回しにまとまった。」
とか

「以後、彼は飲みもしない酒を備蓄する。」
とかも好きですねえ


それと本作品の特徴としては、レギュラーヒロインとなるオークレイに触れておかなければならないでしょう

モテたい、けど上手くいかない
が連続することになる本作は、基本的にエヴァンスが出会う美女がレギュラーキャラとなることはありません

1人の美女に執着してエヴァンスが追いかけたりするようでは主人公のキャラが破綻してしまうからですね

しかし、それでは物語に縦軸がなくなってしまうという問題があります

美女と出会う、エヴァンス頑張る、カッコよくはなったけどお別れすることになる
この展開が繰り返されるわけですから、パターン化・マンネリ化の危険を最初から孕んでいるわけです

しかもその限界は4話5話くらいしか持たないと思われる非常に期限の短いもの

そこに3話から登場してきたオークレイは、この物語に縦軸を与える巧妙なヒロインでした


賞金稼ぎという立場からエヴァンスをライバル視している彼女
しかしそれがただのライバル視にとどまらずに、普通に男として意識している雰囲気を出しつつも素直になれない、というのが
彼女のヒロイン力を毎回上げまくることになっています

エヴァンスもエヴァンスで見た目は可愛いオークレイをしっかり意識しており、
お互いに「相手が望むなら付き合っても良い」という某天才たちの頭脳戦ラブコメみたいなことを思ってる始末

別の美女を登場させたり、あるいはオークレイ視点からエヴァンスを観察してみたりすることで
第1話ではモテたいエヴァンスが空回りするコメディだったのが、主人公とヒロインが絶妙な距離感を保ち続けるラブコメに変化しているんですね

モテたい主人公がひたすら空回りするコメディではネタ切れも早いですが、ラブコメならベタな展開がいくらでも使えます
オークレイというヒロインを登場させたのは実に上手い判断だったといえるでしょう


ただし、そこにも致命的な欠点になりかねない問題が潜んでいます

エヴァンスの誠実さが問われる可能性があることです


エヴァンスのことばかり意識してしまう初心で純なオークレイに対して、エヴァンスの方は美女ならとりあえず仲良くなりたい男です
それは、そもそもの主人公の設定や男としての心情からすれば仕方ない部分ですが、一方でエヴァンスもオークレイを意識しまくっているのも事実で

それなのに、出会う美女とひたすらどうにか仲良くなろうとし続けてしまうのは、
いざオークレイとのフラグを回収するような展開になりかけた時に読者印象的な障害になってしまうのではないかと危惧されるわけです

基本は上手く行かないわけですが、初対面の美女相手に頑張ろうとするエヴァンスの姿が
本命がいるのに浮気しようとする軽い男みたいに見えてしまう可能性が心配されるのです

エヴァンスを意識するオークレイの可愛らしさが上がれば上がるほどに、その危険は大きくなるのではないかと

オークレイがエヴァンスを意識している度合いと、エヴァンスがオークレイを意識している度合いとが、
エヴァンスがオークレイ以外の美女に現を抜かす分、結構な違いとして読者に感じられてしまうのではないかと危惧されます

平たく言うと、ハーレム系ラブコメにおける主人公の性格問題的なアレですね

いや、別にこのマンガは全くハーレム系ではないんですが


考えすぎかな?
そんな心配まで抱いてしまいましたが、ひとまず2巻を楽しみにしたいと思います





[タグ] ラブコメ




ゆらぎ荘の幽奈さんが最高に優しかった2017年週刊少年ジャンプ45号感想

2017年週刊少年ジャンプ45号感想

新連載については特に言うことはないです…


アンケ順
ゆらぎ荘の幽奈さん
ぼくたちは勉強ができない
シューダン!


・Dr.STONE
・火ノ丸相撲
・鬼滅の刃
・食戟のソーマ
・磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~



ゆらぎ荘の幽奈さん

今週の1位はちょっと迷いました…

熱気高まり鬼気迫る火ノ丸相撲か、主人公が覚醒したかのような鬼滅の刃か、少年漫画の王道を見せてくれてるシューダン!か
割と悩みました


ただ

全部読み終えて、目次コメント見ながら1つ1つ振り返ってみた時
一番面白かったのは本作だと思いました

いや、面白かったという表現は適切ではないでしょう

一番優しく、一番温かく、一番丁寧で、そして一番正直な作品・内容だったのは、ゆらぎ荘の幽奈さんでした


幕間のギャグ回だったような前回と比べて、この濃度の差は一体どうしたことでしょうか

進路相談なんて内容は学園を舞台した作品ではよく出てくる展開ですが、それをこんなにまで真正面から描いてくれるとは
全く予想しておりませんでしたよ

導入部分ではここまで真剣な内容になるなんてことは全然思いませんでした
お出かけ用モードになった呑子さんが、結局酒を我慢できずに騒ぎになんのかなとかそのくらいに思っていたのです

実際その当日がやって来て、まずは狭霧から始まった三者面談場面も
幽霊や妖怪とは無縁な普通の先生がギャグ感を出しつつ、狭霧をキラッキラに描いていたりして
コメディらしさが残っていたんですよね

そのコメディらしさは次の雲雀では余計に強められていました
コガラシくんのことと同じくらい狭霧を意識してる雲雀が、理想の将来像として
今よりもかっこよくなってるコガラシくんと、今と違って完成した霊装結界をセクシーに纏った自分が背中を預け合ってる姿

その後ろの方に涙目の狭霧が小さく映っている、という都合のいい妄想は
シリアスな展開なんか全く感じさせないコメディらしさを全開にしていました

続いての千紗希ちゃんでもそれは同様
進路の話はイコール将来の話であり、将来の話はイコール結婚や家庭の話でもあるわけで
三者面談という場を利用して、このラブコメの行く末をヒロイン本人が意識したのはとても上手な流れでした

それでも、先生の口から出た「お嫁さん」との言葉に、コガラシくんとの未来を想像した千紗希ちゃんからは
この後にガチな展開があるとは予想させないもの

だって孕んでるからね…(;^ω^)

本作より先に伝説を作ったToLOVEるにおいても、
意中の相手と一緒にいる未来を想像する時に常に自分のお腹が大きいというヒロインがいましたが
千紗希ちゃんはどうやら同じ気配があるようです

ムッツリなヒロインであることは前々から描かれていましたから、当然の妄想といえるのでしょう

娘のそんな妄想にすぐ気がついて、速攻で茶化すお母様もコメディらしいです

しかしここでちょっとだけシリアス感を出したのが、雲雀に続いて千紗希ちゃんのそんな様子も目の当たりにした夢咲先生が抱いた現実の予感でした

恋が実るのは1人だけで、それ以外は失恋することになる
職業という意味での将来だけでなく、伴侶という部分での将来をも心配してくれる夢咲先生はいい先生ですね

サキュバスという先生の属性がその心配に妙な説得力を持たせているような気もしてきます


で、そこから保護者へのコガラシくん紹介との形で千紗希ちゃんママとおばば様を会わせたのも上手な展開です
場面としては、コガラシくんにそれぞれの保護者が紹介されるシーンでしたが
むしろ意味合いはコガラシくんがそれぞれの親に紹介されていると言ったほうが正しいでしょう

親紹介ですから、すなわちそれは夢咲先生が思いを馳せた「現実」にまた1つ近づく形となるわけですね

ただし、別にここでも深刻な空気には一切ならない
娘達のこととは言え、保護者同士もどこか冗談のようにして言いたいように言ってるだけで
そこに現実味は多くありませんでした

幽奈が静かに思い詰めている様子も、このままコメディらしく展開すれば
単なる葛藤の1つ、あるいは今後ガチなシーンを描こうとする際の伏線の1つとして処理することができました

しかし、コガラシくんの保護者としてまずは脚だけ現れた人物に、おばば様が恭しく挨拶したところから空気が変わります


やって来たのは仲居さん
コガラシくんが住むゆらぎ荘の管理人をしている彼女なら、確かに保護者としてやって来るのに相応しい人物と言えました

そこで明かされるコガラシくんの進路希望
明かされると言っても、まだ特に決まっていないというのが正直なところのようですが、
雲雀や千紗希ちゃんとの面談を経て、コガラシくんの本心をもう少し聞いてみたくなった夢咲先生が踏み込んだ質問をしてくれました

ここからですね
ここから急にシリアスになるんです

大学だとか職業だとか、そういうのとは別に「何を成し遂げたい」と思っているか
そう問われてコガラシくんが答えたのは幽奈の成仏でした

これは第1話の時からコガラシくんの姿勢が変わっていないことを意味します
幽奈と親しくなればなるほどに、彼女を縛る未練の正体が彼女にとって大切なものだったのだろうと思えてならない

それを忘れたまま今をひたすら楽しく過ごそうとすることも間違いではないとしても、
しかし縛られたままの幽霊はいつか悪霊化してしまうかもしれない

成長し、変化していく者たちと
縛られ、変わることのない人ならざる者たち

その間にある深い深い溝を知っているからこそ、仲居さんは今回2人の「保護者」だったのですね
かつてそれを実際に経験した「先達」として

幽奈の成仏について話すコガラシくんを見つめる仲居さんの表情
コガラシくんの真剣さに少し圧倒されているような夢咲先生と違って、コガラシくんの中にこうした気持ちがあることは
以前から把握・理解していたといった顔ですね

夢咲先生も仲居さんも、「大人」として高校生である彼らに「現実」を意識させる、あるいは教える役割を持っています
ただしここでは、夢咲先生と仲居さんの言う「現実」には少しズレも存在します

夢咲先生の考える「現実」は、複数の女の子から想いを寄せられているらしいコガラシくんという男に対して
その中の誰かに応える気持ちがあるのか否か、あるいは別の誰かを思っているのかどうか、想いに応えられない女の子に対してどのように接するのか、
といった部分を踏まえたものでした

「何を成したいか」と問いかけることでそれを探ろうとしたわけですね

すなわち、想いが実るのは1人だけという現実を前提に、コガラシくんの胸中を少しでも知っておくことで
彼ら彼女らの将来に対して自分が何かできることがあるだろうかという教育者としての姿勢が発露したものです

その立場はあくまで人同士の恋愛を意識したもの
幽奈の気持ちも同時に察しつつも、詳しい事情まではまだ知らないためにこういう聞き方しかできなかったわけですね


対して仲居さんのほうは、あくまでコガラシくんと幽奈のみの関係に焦点を絞っています
自身も「人ならざる者」であることから、主に幽奈の立場と気持ちを理解してあげようとする側面が強いですね

サキュバスである夢咲先生も実際には人ならざる者に当たるのかもしれませんが…
まあちょっとそこはまだ詳しく描かれてないのでよくわからないとして

仲居さんの粋な計らいで設けられた幽奈の進路相談は、幽奈が「理想」を語る場となりました
狭霧や雲雀も理想を語っていましたし、それ自体は別に悪いことではありません

しかし、狭霧や雲雀の語る理想と幽奈のそれが決定的に異なるのは「そこに変化がない」ことなんですね

身も心も成長して強くなった自分と、コガラシくんがいい感じになる
狭霧はおそらく無意識的に、雲雀や千紗希ちゃんは自覚的にそう思っていることでしょう

対して幽奈は、コガラシくんとずっと一緒にという気持ちは他のヒロインたちと同じであるように見えますがしかし
年を取ることもなく身長や体重が増減することもなく、ゆらぎ荘以外で眠ることもできない幽奈が望む「コガラシくんとずっと一緒」とは
コガラシくんがこの先もずっとゆらぎ荘にいることを求めるもの

忘れてしまった自分の未練はもはや関係ないものとして、ただコガラシくんやみんなと楽しく過ごしていきたいと思う「無変化」の願いであるわけです

人と人ならざる者の決定的な違いはもしかしたらここにあるのかもしれません

だから、ラストの仲居さんがすごく優しく映るわけです


人ならざる者でありながら、変わらない姿で悠久の時を過ごしながら、
それでも人の「変化」を受け入れ、認め、信じることができる

それこそは、「支え、見守る」という実に見事な大人の姿ですね

ラストページの淡い笑顔は、そんな大人の姿勢をコガラシくんたちにも夢咲先生にも見せてくれたものだと言えるでしょう


そしてこれがカラーページだと実に美しく仕上がっているんですよ

夕焼けの中で仲居さんの笑顔が照らされるラストシーン
窓から差し込む光はセピア色になっており、仲居さんの過ごしてきた時の永さを感じさせてくれています


その効果は扉絵でも発揮されていました

通常のモノクロページだとなんてことのない扉なんですが、これが電子版のカラーだとさっきと同じセピア色で塗られているんです
よく見れば、平屋ばかりの家々に櫓?まであるような時代がかった風景

今と変わらない姿の仲居さんが、今と異なる時代を過ごしていたことを如実に見せてくれる扉絵なんですね
だからこそ、今回仲居さんが紡ぐ言葉の1つ1つに大きな説得力がこもる

初見時には何となく流してしまった扉絵でしたが、一度読み終えた後で再度見てみると
随分違ったものに見えてくるわけです

しかし同時に描かれるアオリには、また違った意味が込められているようにも感じられます

「時の流れに負けない想い」

時の流れに負けないとは、すなわち時を経てもなお想いが変わらないことを指しているのでしょうか
いわゆる永遠の愛情のようなそういうもののことですかね

これもまた、変化の有無という視点で見ていくと興味深い事実に気がつきます

成長し、変化していくことが当然であるはずの「人」が、愛情だけは変わらないことを望むという矛盾です
あるいはそれもまた「現実」の一部であるのかもしれません

「変化」という点で対照的に描かれた人と人ならざる者
しかし、愛情は「不変」が望まれる

変化の有無という視点を採った時、扉絵と仲居さんが示すものは非常に示唆に富んでいるということができるでしょう


こんな濃密な内容の回をカラーでも何でもない通常営業の時に描いてしまうミウラ先生のポテンシャルは恐ろしいですね

仲居さんと同じような人ならざる者として変わらないダメな大人の呑子さんを最後に持ってくるのも
オチの付け方として見事ですね


もう最初から最後まで文句なしのアンケ1位です


ぼくたちは勉強ができない

そんでですね
この作品を2位にするのも自分でも驚いてたりするんですよ

1位にするのに迷った作品がそのまま2位に滑り込むんじゃなくて、さらに外側から入り込んでくるというかね

しかしこのアンケ2位にも悔いはありません
ゆらぎ荘の次に優しく、温かく、丁寧で正直だったのは本作だと思わされたからです


ていうかマジで凄い構成していますよ

新ヒロインを3人娘と出会わせた前回に続いて、今回は4人目のヒロインとなる桐須先生と遭遇させる
それ自体は読者の望む展開でもありますから、非常に自然な流れでの内容と言えます

そこに活きてくる新ヒロインの卒業生という設定
先生とは既に知己であったというのは話が転がりやすくてとってもいいと思います

外面クールで実は片付けの出来ないドジっ娘属性のある桐須先生
メイドカフェなんてものとはさぞかし相性が悪いだろうと思ったら案の定でした

それでも、なぜか主人公を取り合う展開になってみたり、先生にメイド服着せてみたりと
強引…とはいかないまでも勢いで突っ走って読者が期待する内容を詰め込んだ構成はお見事です

掃除しようとしたらバケツの水を頭からかぶってしまう20代女教師…
店長とかそりゃパーフェクト判定出しますわなw

しかしそういう絵と展開で魅せる内容を入れ込みつつも、ラストには
しっかりそれぞれのキャラたちの本心を窺わせて締めてくれるという読後感の良さは秀逸と言うべきものでしょう

特にねえ
あしゅみー先輩が、桐須先生の苦手進路反対主義にこんな形で理解と感謝を示してくるとは予想外でした

出来ない人の味方であろうとする主人公と、出来ない人に現実を示して別の方向に導こうとする桐須先生
主人公とヒロインである2人は、同時にこうした対照性をも持った関係としても描写されていましたが、
3人娘達と同じように出来ない分野を目指そうとしているあしゅみー先輩が、先生の指導をこういう形で理解していたのは
主人公にとって相当に意外なことであったでしょう

反対することが力を与える時もある

味方でいる=支える、協力するだと理解していただろう主人公にとっては視野を広げる発見だったことでしょう

桐須先生の方も、「信頼し合って補い合える」という主人公の性質に気づいて印象深く感じていました

すなわちそれは、対照的で平行線だった2人の間が少し近づいたことを意味するもの
いまだ平行線なのは変わらないでしょうが、平行な線と線の間が近くなったと考えることができるのではないでしょうか


そんでねえ
ラストシーンが特に美しいですよねえ

酒一口でぶっ倒れるなんてのは相変わらずのわかりやすいダメッ娘ぶりですが
褒め上戸ってのは始めて見ましたね

普段はきつい口調で否定と反対を繰り返している人が、酔ったら褒め言葉ばっかり口にするとは
ギャップを魅力の源泉とする先生に対して非常に的確な描写だと思います

そんで、主人公がね
自分のことを言われた時よりヒロインたちを褒められた時の方が泣きそうな顔してるのがね

この表情はかなり高度なことになってますよ
男キャラの表情にこんだけ見入ってしまったのも珍しいと自分で思うんですけども

間違いなく瞳の描き込みのせいでしょう
そして眉の角度と口の開き方

絶妙過ぎるマジで


からのオチも見事

毎日ちゃんとメガネかけてて~とか、さすがに北区先輩もそこまでは言わないんじゃないかっていうありえない褒め言葉は
一発で空気を変えるのに非常に上手い内容でした


いや今回はだいぶ気に入ってしまいました
もうこれコミックス買うわ


シューダン!

今回もロク回でした

葛藤の末に、色々なものを認めたロク
その決意のシュートは惜しくもクロスバー直撃という結果に終わったところから今回は始まりました

しかし、そんなことではもうロクは折れない
チームメイトに向かって次は決めると断言し、ソウシには攻めに行くことを告げる

それだけでなく、倒れたままのナナセちゃんに手を貸しに言ったかと思ったら、ちょっと意地悪なことをしてみたり
ソウシをソウちゃん呼ばわりしてみたり、仲間も相手も驚かす態度に急変してしまいました

らしくないとは感じたソウシですが、これが彼の「思いのままに」なんでしょうね
チームにもサッカーにも一歩引いていたのがなくなった今、我を通そうとすることに迷いがなくなったということなのでしょう

その迷いさえなくなれば、もともとのテクニックはかなりのモノを持っているロク
パスされたボールを2タッチする間に2人を抜いてしまう荒業で一気にゴール前に来たと思ったら、
逆足かかとのノールックシュートでキーパーもDFも出し抜くという華麗さを見せてくれました

外したシュートを反省して改善してみたのがピッタリハマった様子は、まさしく思いのままにプレーした結果の賜物と言えます

だからこそ、ゴールを決めた直後のロクがあんなに素直な笑顔を見せてくれているんですね

ロクはようやくここからがスタートライン
そこに到達するまでに、ヤマトが体を張り、ソウシが気を利かせて、ナナセちゃんがパスを送るというつなぎ方になっていたのもお見事
彼が本気になることを望んでいた仲間たちからの期待を文字通り繋いでゴールを決めた姿は、少年たちの確かな友情を描いてくれていました


ここでキリよく前半終了となったようですが、後半もロク無双なんてことには当然ならないでしょう

今回のロクの強さは、余計なブレーキを掛けずに思いのままにプレーすることで引き出されたものであるわけですが
それはそのままダイゴがずっと実践していることでもあるからですね

サッカーにのめり込みたいとの気持ちで本気を出すことができたロクに対して
とっくの昔からのめり込みまくって怪我すら恐れずに飛び込んでいくダイゴ

後半は彼の異質さも強調される場面があるでしょう
そこに、ロクやソウシがどれだけ挑んでいけるのか

今回強調されたのは個人の感情であったわけですが、試合で問われるのはチームとしての実力です
上級テクニックを持つ本気の選手が1人増えた浜西が、追塚とどれだけ戦えるか

ゲームメイクのセンスがあると言われるソウシはそこにどう絡んでいくか
ナナセちゃんの美しいプレーはどれだけ見られるか

後半も期待しましょう


Dr.STONE

こらまた綺麗なセンターカラーですなあ…
エメラルドグリーンがこんなにも扉絵として映えるとは

それにしてもコハクが美しい

エメラルドグリーンのドレスと金色の髪が実に見事に調和しております
ヒラヒラの下に覗いているのはまさかぱんつではないと思いますが、それでも何かこうやらしい感じにあふれていて
とっても素晴らしいです

しかしこの美しい色は、本編においては死神だったという演出

銀の槍に狂喜する銀狼や、呑気なその他のメンツとは裏腹に1人だけやたら物々しい千空の様子に
何となく察しがつきましたね


劇物・劇薬としては超有名
夢も命も終わらせる凶器のアイテムとしてはあまりにも世に知られているその名前

それだけで、今回のミッションのヤバさが否応なく感じられます

女神に偽装した死神の演出は、原始の時代におけるそれの恐ろしさをよく伝えてくれていました


しかしサルファ剤を作るにはどうしても必要なそれをどのようにして入手するか

長い紐でも巻きつけた容器を上から放り投げて汲んでみる…じゃ駄目なんでしょうねたぶん
硫酸に耐えられそうな紐がないのかな


硫化水素が充満しているだろう硫酸池に、手製のガスマスクで挑もうとする千空
トライ&エラーが信条の彼でも、最初のエラーが死を意味する今回はあまりにも危険なミッション

頭のいい千空ですから、硫酸入手の必要が現実味を帯びてきた時からこの展開は予想していたことでしょう
だから自分と同じ志を持つクロムにすべてを託して危険に挑もうとする

おそらく、確かな知識とそれに基づく応用力のある自分が行くことが、誰に行かせるよりも最も成功可能性が高いと思っているからですね
しかし発生する確率が高いもう1つの可能性も踏まえて、クロムに託す

今までのテンポと都合とノリのいいお気楽展開から、急に深刻な話になってきました
クロムは如何に応じるんでしょうか…


ときに、あそこに硫酸が溜まってる原因とかを探して、そっちの方から入手を試みるとかはできないんですかね


火ノ丸相撲

こちらもセンターカラー
これから対戦する2人が並び立つという本編の内容をストレートに反映した扉となりました

互いに背を向けているのは、今から戦うが故かそれとも背中を預けられる仲間が故か

ともに鬼の名を冠する力士となった2人ですが、片や前頭、片や十両という明確な番付の差がある両者
幕内の壁による格の違いを見せつけなければならないという柴木山親方の言葉は、非常に重いものですね


とはいえ、そんな事情は基本的に当人たちにとっては些事に近いこと
大相撲という晴れの舞台で雌雄を決することができるというのは、殺気を漲らせるに充分な事実でした


そんな2人の大一番を、画面を通して見ている五條兄妹
どうやらレイナは、火ノ丸が右腕を負傷したあの時以来、火ノ丸相撲にトラウマを抱えてしまっているようです

対草薙戦を見ながら自然と口をついて出た「好きだよ」の言葉
彼女にとって、それが本当の本心だったからこそ、その先を奪いかねなかった右腕の故障には大きなショックを受けたのだと考えられますね

…とすると、彼女の中での心境の変化というものも感じ取ることができるでしょう
すなわち、火ノ丸相撲よりも火ノ丸の方が大事になってしまったという気持ちですね

もちろん、火ノ丸の相撲は火ノ丸を火ノ丸たらしめるものではあるわけですが
しかしそれよりも火ノ丸が元気でいてくれればいいというような感情

それはまるで戦場に行った旦那の無事を祈る嫁に近い姿と言えるでしょうか

火ノ丸自身はすでに何度も乗り越えてきた「火ノ丸相撲」への試練と逆風
しかし今は、火ノ丸相撲を好きだというレイナにそれが訪れているとも考えられるでしょう

この大一番を通してそのあたりも描写されると、相撲の熱もそれ以外の熱もさらに盛り上がっていきそうですが…


鬼滅の刃

煉獄父の姿から始まった扉絵

炭治郎と初対面でどつきあった煉獄父でしたが、どうやらまともな心境に戻ってきているようです

ていうか炭治郎に手紙とか書いてくれていたんですね
炭治郎も炭治郎で千寿郎とずっとやり取りしていたとか

それならあの本の修復についても、読者には示されていない情報があったりするんでしょうか
ていうか煉獄父に直に聞くこともできそうですけど

彼が蹲るようになったのは、柱としての自分が無能だと痛感していた時に妻の病死が重なったからだったようです
その無能の痛感の理由が日の呼吸に関係しているのかどうかですね

1つだけ明かされたのは、選ばれた日の呼吸の使い手には額に痣があるという話
炭治郎のそれは後天的なもののようですから、どうやら水の呼吸に適してない炭治郎は日の呼吸に選ばれているわけでもないようです

ただそれでも、舞によって上弦と戦えるくらいには日の呼吸の力を引き出せる模様
残虐な堕姫にブチ切れたことで、さらなる力を得てしまったようです

それこそ、分散していた帯を回収して100%状態になった上弦とまともに戦えるほどに

堕姫が自らの脚を捨てて炭治郎の一撃から逃れたのは、猗窩座の腕を放さなかった煉獄さんを意識した場面だったりするでしょうか
ていうかあの脚は、堕姫が自分で切断したわけでもなさそうですけど、堕姫が逃げようとする力と炭治郎の握力とが重なった結果ちぎれたんでしょうか


ブチ切れた炭治郎でしたが、しかしその戦闘はわりかし冷静
かつて鬼舞辻が対峙した剣士と似たようなセリフで、鬼に人の道を説き始めました

これは…
鬼に殺された人やその家族の怒りを代弁しているような感じではありますが、もう1つ
元は人だった鬼の人間性を呼び戻そうとしているとも考えられるでしょうか

だとすると、日の呼吸は鬼を人に戻すという炭治郎の願いにとっても鍵となるかもしれません

つっても、やはり話が通じることはなくて「もういい」となった後にはガチで斬るつもりで向かっていってるようですが

口から出る言葉はいつもの炭治郎らしい真っ直ぐな内容ですが、目つきとともに動きも変わった炭治郎
明らかに体に悪そうな状態ですが、果たして伊之助や善逸、宇髄はこの炭治郎をどう見るでしょうか


食戟のソーマ

今回は完全に中身薄かったね…
叡山の顔芸に向けた前フリをただひたすら積み上げてるだけというか

そう言いつつ今回もしっかり叡山の顔ドアップはあったわけですけども


相手が出す品の味わいを変えてしまう材料
理屈としては結構な発想であり、別に直接的に妨害してるわけでもありませんから
確かに咎められる道理はないでしょう

それに、味覚レセプターに働きかけるという点では食べる人のことを意識した調理とも言えるわけで
こんな視点でそれを見ると、叡山の調理には一理あると言うことができそうです

ただし、厳密にはそれは食べる機能についての部分であり、審査員を正しく「人」として扱っているわけではないとも解釈できます

その辺、タクミがどんな工夫を施したかというのが注目されるところです


ところで、時雨煮に気づいた前回といい、野武士先輩がずっとタクミたちの方を気にしてるのは疲労のせいで集中できてないからなんですかねw


磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~

ほんとに続いてたよwww

しかも何これ
真実を知った磯兵衛が度に出ようとするのはいいんですけど、普通にみんなと別れの挨拶しとるwww

消え去りたいほどの失態なら何も言わずに行けよww
わざわざ学校くんなw

でもみんな磯兵衛に普通に接してくれてていい奴らだなー

一応磯兵衛の意思を尊重しつつも、どうせ無理って前提で戻ってきた時に受け入れてくれる気持ちがあることすら感じ取れます

「ひきとめて…!!」の大ゴマのアホさ加減はどーよw


からの、看板娘ちゃん
磯兵衛の後ろに現れた瞬間の彼女はなかなかの表情してますねえ

これは仲間先生いい仕事しましたよ

全裸の常連客からよくわからない手紙をもらっておいて、それでも(表面上は)普通に接してくれる彼女は本当にいい娘だと思います



…で、この流れで次号衝撃展開とかまさか


 




«  | ホーム |  »

カレンダー+最終更新日

10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

新着記事+関連エントリー

人気&オススメ記事1

タグクラウドとサーチ

プロフィール

rexel

Author:rexel
ジャンプ歴21年。ジャンプ最新号を読んでる時は、ゾーンに入ってると思う。

今一番の推しは鬼滅の刃。次いでワートリ。

ジャンプヒロインズは俺の心のオアシスです。
中でも小野寺さん照橋さんを応援しています。



ついったー。

RSS リーダー

月別記事アーカイブ

マンガ・アニメ系サイトリンク集

以下のリンクから他にもマンガやアニメについて記事のあるサイトをご覧頂けます。

○ブログランキング集

FC2Blog Ranking

にほんブログ村 漫画ブログ 週刊少年ジャンプへ

○姉妹サイト
ジャンプマンガの描き方教えます
○アンテナサイト
ジャンプ感想サイト更新チェック

○マンガが読めるサイト
ジャンプトレジャー新人漫画賞受賞作品一覧
絶版マンガ図書館

○マンガ・アニメ感想考察系サイト
(更新停止)
たらさいと
アスまんが
アニメな日々、漫画な月日
ゆめかたつの曲解的漫画考
つながりこそがせかいをつくる
現実逃避
 ┗サイト紹介
あまぐりころころ
働いて飯を食いジャンプを読む、ついでに漫画やアニメも見る

○毎週ジャンプ感想を読ませてもらっているサイト
決闘王F.Kのブログ
君と僕の歌う詩
楽しければよかろうのブログ
北区の帰宅部
 ┗サイト紹介

○マンガ作者サイト
内水庵
おさむ日誌(休止中)

最新画像一覧

カウンター