社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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ニセコイ 4大ヒロインの中で小野寺さんだけ恋心の性質が違う気がする

さて…

このところの急展開に、なんか考察記事を書きたい書きたいと思っていながら
なかなか考えがまとまりきらずに延び延びになっていたんですが、とうとう書いてみました


テーマは、小野寺さんの恋心について


4大ヒロインの中で、実は小野寺さんだけが違う性質の恋心を抱いていると考えられるんじゃないか
という話です










小野寺さんが楽に抱く恋心


まずは、話の中心となる小野寺さんの恋心に触れておきましょう
違う性質を持っているというのは、実は恋じゃなくて憧れだ、なんて話ではもちろんありません

違うのは、楽への惹かれ方です

4人のヒロインたちの中で、小野寺さんだけが他の3人とは違う過程で楽へ惹かれていると思うのですよ








私が好きなのはこういうところだよ

これは、物語の序盤
小野寺さんの告白未遂の時の画像ですが、楽を好きになった理由をるりちゃんに語りかける形で
モノローグとしている小野寺さんですね

ここで小野寺さんが「理由」の対象としているのは、楽の優しさです
相手に熱があるかもしれないと思ったら、慌てふためきつつもしっかり善後策を考えて
それを必死で実行しようとしてくれる

そんな楽の飾らない優しさに惹かれているんですね


では、小野寺さん以外のヒロインたちの場合はどうでしょうか



鶫の場合


性別バレ後に割とあっさり落ちてしまった感のある鶫ですが、その過程は
彼女がひたすらに楽から思いがけない言葉をかけられることによって、勝手にドキドキを膨らませていくものでした

リボンをつければ可愛いなと言われ、普段は着ないような服を纏えば似合ってると言われ、
千棘への忠誠心を語れば「それだけ誰かのために一生懸命になれるならお前のことを好きになる奴は絶対いると思うぜ」
なんて言われて

足を痛めておんぶしてもらっているところにそんなことを言われてしまったことで、
すっかり胸の鼓動を大きくしてしまっていました

今まで女の子扱いされたことがなかったという事情もあるにせよ、裏表のない言葉で褒められたり
認められたりしたことで、鶫はすっかりその言葉の主である楽という男に惹かれてしまったのですね


千棘の場合


それは千棘も同様でした

1年間の連載期間を掛けて、作者が恋心を自覚させるに至ったダブルヒロインの一角である千棘
どのようにして楽を好きになっていったのかというのは鶫ほどにわかりやすく描かれているわけではありませんが
きっかけは昔の日記を読んだことでした

ひと夏の間一緒に遊んでいた男の子に、どうやら自分は初恋をしていたらしいこと
かつての自分の感情を微笑ましく思っていたところに、状況証拠から今ニセコイ関係にある楽が
実はその男の子ではないかと思ってしまったことで、一気に楽を意識してしまうようになりました

そして、暗い森の中まで助けに来てくれたり、マリーからの意地悪な交換条件を断ったりして
ニセコイ関係の自分にも誠実な姿勢を見せようとする楽に少しずつ惹かれていった…のだろうと思われます


つまり、作中で物語が進む中で楽を好きになるに至った2人のヒロインは
どちらも自分に対する楽の思いがけない態度や言葉によってドキドキを膨らませ、
「スイッチが入ってしまった」のだと考えられるわけです


マリーの場合


では、小野寺さんと似た立ち位置にあるマリーの場合はどうでしょうか

千棘と同様に明確に描かれているわけではありませんが、断片的な回想を見る限り
鶫や千棘とあまり変わらないのではないかと思われます

病弱だったことで、いつも部屋で1人退屈に療養していた幼き日のマリー
しかし、彼女の世界はある日、楽が窓際まで木登りに来たことで一変しました

病弱な自分と仲良くしてくれるようになって、楽しい時間をくれた楽という相手に
マリーの世界はすっかり染められてしまったわけです

それはもはや、楽を好きでない自分は自分ではない、ありえない、というほどに確固とした世界

楽のいない世界もマリーにとっては考えられないでしょうが、楽を好きでない自分というのも
マリーにとっては同じくらいありえないものだと思われるのです

しかしそれほどまでに楽に惹かれた理由は、突き詰めて言えば、寂しかったところに
とても優しくされたから、ということになるのでしょう

その優しさが退屈で寂しかったマリーの心にぴったりと入り込み、楽への想いが
大きく膨らんでしまったのがマリーの恋心の性質だと言えます




小野寺さんの恋心との違い


では、こうしたそれぞれの恋心の中で、小野寺さんのそれはどのような部分で違う性質を持っているのか

それを示唆するのがこちらのシーンです







小野寺さんの語る楽の本質

…いつも人のことばかり考えてて
困った人を見ると放っとけなくて
自分の事なんてすぐどうでもよくなって
そしてその人が喜んでくれたら自分も一緒に心から喜んであげる事ができる…






そういう人なの

そういう人なの



まだ楽を毛嫌いしていた頃の春ちゃんに、楽がどんな人なのかを説明しようとして
うっかり好きなところを語ってしまった小野寺さん

ここから窺えるのは、小野寺さんが楽に惹かれた理由は「自分に優しくしてくれたから」といったような理由ではない
ということです

もちろん自分に向けられる優しさもたくさんあったでしょう
しかし、この言葉が示しているのは、小野寺さんはそれだけで楽を好きになったわけではないということなんですね

すなわち、自分に向けられる優しい部分だけではなく、他の人にも優しくあろうとしている楽の態度や様子を見て、
その気質に惹かれているのです

思い出の場所で別れて離れ離れになった後、互いに気づかず再会した中学校での出会いは
楽の頭にあっつあつの中華丼を小野寺さんがぶっかけてしまったという衝撃的なものでした

とにかく平謝りしようとする小野寺さんに対して、きっと楽は笑って許したりしたのでしょう
それから2人は何となく相手を意識するようになり、小野寺さんは自分以外にも飾らない優しさを見せる楽という男の子に
次第に惹かれていった…と考えられるわけですね

これが、他のヒロインたちの恋心との性質の違いです

設定がもともと持っている構造上の問題もあるとはいえ、小野寺さんばかりが犠牲になる展開が多かったことは、
楽が普通に誰かに優しくしようとしているのを小野寺さんだけが体験していたと見ることもできるでしょう



登場した最初から楽に片想いをしていて、かつ、中学時代から楽の近くで過ごしてきた小野寺さんには
マリーのようにひたすら想いを募らせていくような時間の永さはありませんでしたが
代わりに、中学時代から楽を見つめ続けてきたという意味で「今の楽に対する理解」は最も強いということが
言えるのではないでしょうか

その現れが、春ちゃんへのあの語りだったのです



羽の場合


小野寺さんの恋心は、中学時代から楽を見つめ続けてきたことによる
「楽という男の本質に対する(相対的に)より深い理解」にあるとするならば
羽の場合はどうでしょう

羽もまた、楽に惹かれているヒロインの1人であり、その恋心は幼馴染として
姉弟のように過ごしてきた日々があったということから発生しています

すなわち、小野寺さんやマリーと同じく登場時から楽に恋をしていたヒロインの1人であるのですが
ではその恋心はどのようにして生まれてきたのかといえば

わずかに描かれている回想を見る限りでは、小野寺さんとマリーの中間にあるのではないかと思われます

上級生にいじめられそうになったのを助けてくれたりした、というところは、マリーのように
自分に向けられた優しさのために意識するようになった部分でしょう

対して、姉弟のようにして一緒に遊んだりする中で惹かれていったとすれば、小野寺さんのように
楽を近くで見つめ続けたことで次第に惹かれていったものだと解釈することができます

だから羽は中間


そのように考えると、楽という男をどれだけ理解できているかというところで
今一番近いところにいるのは小野寺さんで、次いで羽ということになるでしょうか


いや、まあ好いた惚れたの話ですからそんな簡単に割り切れたり理屈付けられたりするものでもないと思いますけれども

何となく考えてみた記事でした

COMMENT▼

No Subject

なるほど、視野の広さが違うのか。これは気付かなんだ…
だからなんですかね、恋する乙女より良妻に見えてしまうのはw

小野寺さん

小野寺さんだけなんですよね「楽さんのどこが好きか」を、はっきり自分の考えとして言葉にして描かれているのは。

他のヒロインは、どうして好きになったのか、というプロセスは描かれていても、楽さんのどういうところが好きかは、個別の理由としては描かれていません。

それぞれに「楽さんを好きな理由」はあるのですが、小野寺さんは「こういう人」だから好き、他のヒロインは「こういうこと」があったから好き、という表現になっているんですよね。

やっぱり、小野寺さんとくっつくのがいいと思います。はい。

No Subject

小野寺さん!小野寺さん!(*゚∀゚)o彡°
ひゃっほーうε=ヽ(*^∀^)ノ

恋愛は今の気持ちが重要だと思われます。
キッカケとかは多分どうでm(ry



まぁ何が言いたいかと言うと、やっぱり小野寺さんヒャッハー!Щ(゚∀゚Щ)

Re: No Subject

皆様コメントありがとうございます。

久々のニセコイ考察でしたが、楽しんでいただけたようで何よりです。


mickさんのまとめが非常に秀逸です。さすがw

こういう人だから、という描写と
こういうことがあったから、という描写。

違いはそこですね。


もしこれを古味先生が意図して構成しているのだとすれば、小野寺さんエンドの傍証と言えるでしょうか。


小野寺さんの女神性もこれに由来しているところがあるかもしれませんね。自分以外の女子に優しくしているのを見ても、嫉妬よりも先に楽を好きな理由の実感が来るとするなら、嫁の域にいると言っても過言ではないでしょう。

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