
僕のヒーローアカデミア 第2巻
王道ヒーロー物語第2巻
本誌の方でも熱い展開になっておりますが、コミックスでも熱い展開が収録されています
授業での戦闘訓練と、敵の急襲
1巻で作り上げられた熱量を失うことなく、むしろさらに展開させて話が動いていっています
まず、授業での戦闘訓練
クジで2人組を決めて、それぞれヒーロー側と敵側に分かれて戦う授業でしたが
この対戦カードが出久とかっちゃんでした
言ってみれば、ここでの対戦には出久が過去の人物にケリをつけるという意味があったのかもしれません
いじめっ子といじめられっ子の関係にあった2人
しかし、その間柄はステレオタイプな嫌い・嫌われではなく
出久の方は自分をいじめるかっちゃんをむしろ尊敬している部分さえ持っていました

だからこそ、対戦においては負けたくないという気持ちが満ちて止まらないのです

この激情
彼に力を譲渡したオールマイトも驚いていたように、「ヒーローになる」こと以外で出久が初めて見せた昂ぶりでした
その本気には、教師として過剰な戦闘は制止しなければならないオールマイトも躊躇を覚えるほど
凄いと思った相手を超えるのは、目指す未来に必須のハードル
いずれオールマイトの名を継いで最高のヒーローとなることを目標とする出久にとっては
同年代で最も身近な「凄い奴」を超えることは成長した自分の力を何より証明するものだったのかもしれません
だからあれほどの激情を見せた
そしてもう1つ
訓練ではなく、ガチの実戦となった敵連合の急襲
これは、出久にとって来るべき未来に戦わなければならない相手です
すなわち、1つのハードルを超えたらすぐさま次の試練が現れたということ
過去の因縁にケリをつけたら、早速未来の因縁となるべき敵が登場してきたんですね
訓練が始まって間もない自分が太刀打ちできるとは思わないながら、敵の狙いがオールマイトの抹殺にあることを知って
どうにかして阻止することを決意した出久
オールマイトもまた、彼にとっては未来の象徴でした
幼い頃から憧れてきたヒーローその人こそは、ヒーローを目指す彼にとって最も大きな存在であることでしょう
その抹殺を企む奴が目の前にいるとなれば、戦わないわけにはいきません
だから見せるこの表情

震えながら、強張りながらそれでも策を絞り出して、訓練ではないリアルの敵に挑もうとする
先の訓練とは違って、紛れも無い実戦
訓練での勝負が過去との決着だったとすれば、これから目指そうとする未来は実戦の場
色々と対比的な意味があるように見える2つのシリーズでしたが、しかし主人公出久に通底していたものが変わらないのが安心感さえ醸し出していますね
憧れへのこだわりと、それを乗り越えて前へ進もうとする希望
変わらない軸を持つ主人公がこの先どんな荒波の中でどんな成長を遂げていくのか
もう素直に楽しみでなりませんね
その尊敬の名は「劣等感」。無能力のくせに誰かを助ける事に躊躇うことの無い強さ、
自分が持っていないその強さが眩しかったからこそ、かっちゃんはデクの常に上に居たかった。
そんなかっちゃんが今の自分を見つめ、認めたシーンが今巻で一番好きなシーンです。
「こっからだ!!俺は…!!」
そして非常に残念だったのがあの吹き出しの未修正ですw
だっかっらっ邪魔なんだよっ吹き出しコノヤロウっっ!!!