社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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アニメ『ハイキュー!!』第24話に見るアニメと漫画の演出の違い


ハイキュー!!のアニメ面白いですね

原作に極めて忠実に作られつつ、動画になることによる「バレー」としての表現の完成度が
跳ね上がっていて、それでいてキャラたちの心情描写はしっかり丁寧確実という

スタッフに恵まれたアニメであると、間違いなく言えるでしょう



で、この前放送されました24話ですよ

「脱・孤独の王様」とのサブタイのもと、烏野対青城のファイナルセット、その結末が描かれた24話

実はこの試合が始まる前から、「アニメではどんな風に描かれるのだろう」と密かに楽しみにしていたシーンがありました



 







それがこれ





主将レシーブ


ファイナルセット、連続デュースという選手たちにとって緊張のピークとなる状況において
青葉城西の「大王様」及川が放ったジャンプサーブ
それを主将澤村が必死に受けてレシーブした場面です

客席で見ていたOBに「今日一番のサーブ」と言わしめたその威力は、レシーブに秀でているはずの澤村主将が
上げるだけでやっとという結果からもわかりますが、それを描いたこのコマの迫力からも窺えるものでした


マンガでこれだけの迫力を見せてくれたこのサーブとレシーブのシーンを
アニメではどれだけの迫力で描いてくれるだろう、と結構な期待を抱いていました


…が、実際に放送された件のシーンは
それほどの迫力があったわけではなく…



サーブシーンはこんなんで



及川サーブ_アニメ




レシーブはこんなんでした



主将レシーブ_アニメ









(´・ω・`)


正直、ガッカリ…


原作でのサーブ打つ瞬間は見開きまで使ったこんなんだったというのに

及川サーブ


こんなサーブだから、受けようとすればそりゃこんな感じになりますよね


主将レシーブ




だけどアニメだとどう贔屓目に見ても迫力には欠ける…


あーあ…
と思ったんですけども、そこでちょっくら考えてみた結果
「やむを得なかったのかな―」という気持ちにもなったんですね


言うまでもないことですが、アニメとマンガの最大の違いとは動きがあるかないかということです

で、俺が迫力を感じて期待していた澤村主将のレシーブシーンは
マンガだからこそ描けたシーンでもあったんですね


レシーブの瞬間における腕と全身への衝撃
さらにそれが床にも伝わって何かが立ち上っているようにも見えて
本人の表情もその衝撃に耐えて歯を食いしばっていて

だからこそ、そのレシーブがダイレクトで相手コートへ返ってしまったことを「くそスマン!」と詫びる澤村主将に対して
「あんなの上がるだけで有難いっつーの!」と顔をひきつらせながら応えた東峰の言葉に
この上なく頷けたのです


ですが、この描写はアニメではできないことでした

動きがないからこそ「瞬間」を切り取ることで永遠の一瞬として描画できるマンガでは
あのレシーブの受ける一瞬を描くことが出来ても
アニメでは、一連の動きと流れがあるためにその一瞬だけを切り取って強調するということができないと考えられるのですね


つまり俺が抱いていた期待は、ある意味で酷なものだったということになるのでしょう






実はもう1つ、この24話で今度はマンガでは出来ないことでアニメだからこそ可能だった演出にシビレた部分がありました

それがこれ



整列1_アニメ


激戦のファイナルセットが終了し、敗北の事実にうなだれる日向と影山
澤村主将が気丈に声をかけて整列させますが、すぐに立ち直ることなどできるはずもなく

そんな彼らの心情を見事に表現したくれたのですこのシーン


「ありがとうございました!」という声によって


どう表現したかって、声が小さいんですよ

全力を出し切った試合終了後に整列しての礼
勝利した青城の方は大声を出せる元気もありましたが、負けた烏野、特に日向達は沸き上がってくる悔しさの前に
声を張り上げることができないでいたのです

両チーム同時に礼を叫ぶ中で、悔しさをにじませる彼らの小さな声が埋もれることなく聞こえたこと

音を出せないために視覚的な表現しかできないマンガではありえない演出が
確かにキマっていました

それは、対戦相手への礼に続く客席への礼の時も同様で


整列2_アニメ



主将の掛け声で全員が「ありがとうございました!」と叫ぶ中
それができないでいる日向達

叫んでいる日向達以外も、実は声に元気も芯もない
かろうじてそれがあるのは、ただ1人

みんなの前ではちゃんと主将でいようとする澤村のみ

この演出は見事でした




原作では、どちらの時も単純に文字でしか描けずに
それぞれがどんな声かどうかも区別できなかったのが、声という表現を使うことのできるアニメで
しっかりそれを駆使してくれたシーンでした

整列1

整列2








1つの作品を異なるメディアで味わうことで、より好きになっていけるというのはとってもいいことですね

七つの大罪とかワールドトリガーとかも、そんな風だったらいいなあ

COMMENT▼

No Subject

あぁなるほど。
その場面忘れてましたorz

漫画とアニメの違いか。確かに最大の差は動くか否か、ですもんね。


密かにマギを待ってるのは秘密

No Subject

例えば…

サーブ直前からレシーバーの手元にカメラを置きボールがカメラに向かって来る。
インパクトの瞬間にフラッシュ効果を用い、あのコマのアングルにカメラを移す。
レシーバーが受けた瞬間は通常の形にして一瞬溜め、返ると同時にあのシーンの絵を持ってくる。

とか出来そうな気がします。

Re: No Subject

皆様コメントありがとうございます。

スタッフに恵まれたこのアニメは、色々と原作を再現するために色々と工夫してくれたところはあると思いますが
どうしてもこのシーンだけは気になってしまいました。


なんで真上からのアングルにしたのかなー。
ラグエルさんの言うように、レシーバーの手元からのアングルにしたほうが迫力出せたと思うんですけどねえ。

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