社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

07<< 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 >>09

これだけいろんな作品が溢れている中で、それでも面白い作品を作る方法


難しいですけどね


こんだけ色んなところで色んな作品が作られて溢れかえる中で
いきなり面白い作品なんか作れるわけがないですよ

たぶん大体の人が多少なりとも思ってることだと思いますけども

なぜかって言ったら、合理的組合せのパターンが出尽くしてきているからですね


それは、必ずしもアイデアの全てが枯渇してしまったことを意味するのではありませんが
ただし、使いにくくなったことは確かではないかなと

ここで言うアイデアとは、ある作品を生み出そうとする際の着想やひらめきのことを言うのではありません


「こういう感じにはこの設定がちょうどいい」とか
「こういう主人公にはこんな相棒がいた方がいい」といった
ある要素に対する組合せのパターンが出尽くしてしまっている感があることを指しています

それは、新人作家さんの読切を見た時にレビューの中でよく言ったりすることですが
「こういう話を描こうとするなら、それよりもこうしたほうが~」とか
「こんな能力を出してくるならこの魅せ方のほうが~」といったツッコミにも現れるんですよね

そうするならこうしたほうがいい、という指摘の内容が
要素(設定・展開・世界観など)の組み合わせにも偏ってしまう


言い換えれば、見て面白い、凄い、と感じさせるための作り方は、どうしても似通ってしまうのではないかという
懸念を覚えてしまうのです


作るときにはもちろん面白くしたいと思って作るわけですから、当然面白いと思われる作り方をして
色んな設定を組合せたりするわけです

しかし、「こうしたら面白いだろう」という組合せや展開は、それが一番だと思われれば思われるほどに
どうしても似てきてしまうことになるのではないか


だってそのほうが面白いなら、みんなそうするはずなんですから


だとするなら、全く新しい作品なんてものを作り出すことはもう不可能に近いのではないか
そんなことさえ思ってしまいます


先日ジャンプNEXTを読んでた時に、みょーに思ってしまったんですよね

きっと今の新人さんたちって凄い高いハードルに向かっているんだと思うんですけども


ただ救いがあるとすれば、「何が面白いか」というものがその時々よって一定ではないことですかね
何が面白いかの基準が変われば組み合わせる基準も変わることは明らかですので、その基準の違いに
気づくことができれば、基準が変わった時代であっても面白い作品を作ることは可能でしょう



でもねえ

本誌でもNEXTでも、あるいはSQとかでも
読切を連続して読むときには特に強く思ったりするんですけども

そういう組合せをできるだけ意識して、どうにか面白いと思われる形にしようとした結果が
どっちかといえば中途半端にしかなってないって作品が多いよなあ、と



じゃあ


どんな風にしたら「面白い」って作品が作れるかって言ったらね

俺が思うのは1つです



それでもいいって思わせろ




ベタでも王道でも正統派でも、決まりきった組合せや見たことのある主人公だったとしても
それでもいいからこれを読んでみようと思わせたらきっと勝ちです


そんなふうに思わせることができるということは、それほどまでに読者を引きつける何かを持っていることになります
つまりは、強烈なウリがあるわけですね

強烈に興味を引きつけるウリがあれば、見ている方は多少の疑問や違和感があったとしても
意外と見続けたりします

そんで、そのうちに疑問や違和感は気にならなくなっていきます

そしたら残るのはウリだけです
余計にオモシロイと思ってくれるようになります

そのウリは、自分が間違いなく面白いと思うものでなければなりません

それは自分が面白いと思うものの本質を、自分が好きだと思うものの中核を、自分がどうしても惹かれるものの特性を
深く深く追求した上でやっと辿り着けるかもしれない不確かなものですが

しかし、自分が腹の底から面白いと思えるものならば
その周りを固める脇役的要素などはそれなりでいいと思うでしょう

それは読者も同じです
強烈に惹かれてしまったものがあれば、それ以外の部分はそれなりでいいのです
そしてそのそれなりを作り上げるのには、巷に溢れかえっている「合理的な組合せ」がたくさんあります

必死こいて1つの取っ掛かりから「それなり」の組合せばかりを重ねあわせて作り上げた「苦心の作品」よりは
必死に考えぬいて辿り着いた1つのウリを活かすために他をそれなりに作り上げた「気づいたら出来てた作品」のほうが
間違いなく面白いはず






……何をどう言いたいのか全然まとまってない…

とにかく書き始めて書き上げることを優先して書いてきましたが、悩める新人さんに少しばかりの救いとなれるでしょうか


ベタと言われても、「前にも見た」と言われても
それでもいいから読みたいと思わせてくれる作品



『七つの大罪』は、王道ファンタジーをそれでもいいと思わせてくれています
王道が故の世界観の深さや謎を散りばめているからですね

『ToLOVEる』は、ベタなえっちいことばかりを描いていますが、「それでもいい」と思わせています
矢吹先生の限界なき挑戦と美麗な絵がそれを許しているんですね


こんな感じでね

何かウリが1つでもあれば、面白い作品として描き続けていける作品を生み出すことができるんじゃないかと思うのです


 




COMMENT▼

No Subject

個人見解ですが、現在漫画界は第3期に入ってると思っています。

第1期:漫画自体の価値が上がりだした次期「ワイルド7、ドラえもん」等々
第2期:群雄割拠。雌雄を争う戦国世代「ドラゴンボール、らんま1/2」等々
第3期:個性が無ければ生き残れないユニーク世代。

何事も広まれば広まるほど基準が生まれます。今は正に漫画が飽和状態にある。
それだけに、何か抜きん出たものがないと読者の興味を惹けません。
ですが、尖っていればいいのかと言えばそうではない。地力が無ければやはりダメです。

じゃあこれから漫画家を目指す人間には不利ではないのか?ともなりません。
大量の作品がある=大量の資料素材がある。に繋がるからです。
多くの作品を読み、多くの実体験を得て、それを作品に活かせば必ず個性は生まれます。
それは歴史が証明しています。上記の世代変遷は、これまでどのジャンルでもあった事象。
そして現在、多様なジャンルが個性を活かして生き残っているのですから。

No Subject

ウリか・・・・・なるほど。

第3期ってのは確かにそうかも知れませんね。

No Subject

とある漫画家の言葉を借りると、面白い漫画ってのは「オーラのある漫画」だそうです。

オーラというのが、漫画のキャラクターに共感できる心理描写と、言い回し、背景、世界観などからかもし出される雰囲気ではないかというような考察をしておりました。

今回のrexelさんの考察から考えても、やっぱりこの2点が今後の創作には必要になってくるんじゃないでしょうかねぇ

Re: No Subject

皆様コメントありがとうございます。

第3期とはわかりやすい表現かもしれませんね。
記事のような心配を抱いてしまうのは、新たな段階に入っていて
先の予測がつかないところから生まれてくる不安なのでしょうか。


xitongさんの言うオーラとは、作品のウリからにじみ出る雰囲気というか
それに対する期待のようなものですかね。

この作品には何かを感じる、というものだとするなら
それをわかりやすく表現したものの1つは「ウリ」であるとしていいのではないでしょうか。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

TRACKBACK▼

http://sclpsn.blog.fc2.com/tb.php/811-310acba8

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 | ホーム | 

カレンダー+最終更新日

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

新着記事+関連エントリー

人気&オススメ記事1

タグクラウドとサーチ

プロフィール

rexel

Author:rexel
ジャンプ歴21年。ジャンプ最新号を読んでる時は、ゾーンに入ってると思う。

今一番の推しは鬼滅の刃。次いでワートリ。

ジャンプヒロインズは俺の心のオアシスです。
中でも小野寺さん照橋さんを応援しています。



ついったー。

RSS リーダー

月別記事アーカイブ

マンガ・アニメ系サイトリンク集

以下のリンクから他にもマンガやアニメについて記事のあるサイトをご覧頂けます。

○ブログランキング集

FC2Blog Ranking

にほんブログ村 漫画ブログ 週刊少年ジャンプへ

○姉妹サイト
ジャンプマンガの描き方教えます
○アンテナサイト
ジャンプ感想サイト更新チェック

○マンガが読めるサイト
ジャンプトレジャー新人漫画賞受賞作品一覧
絶版マンガ図書館

○マンガ・アニメ感想考察系サイト
(更新停止)
たらさいと
アスまんが
アニメな日々、漫画な月日
ゆめかたつの曲解的漫画考
つながりこそがせかいをつくる
現実逃避
 ┗サイト紹介
あまぐりころころ
働いて飯を食いジャンプを読む、ついでに漫画やアニメも見る

○毎週ジャンプ感想を読ませてもらっているサイト
決闘王F.Kのブログ
君と僕の歌う詩
楽しければよかろうのブログ
北区の帰宅部
 ┗サイト紹介

○マンガ作者サイト
内水庵
おさむ日誌(休止中)

最新画像一覧

カウンター