社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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HUNTER×HUNTERの休載に関する超好意的な若干の考察

約8年続いたキメラアント編

ようやくその終わりを迎えました


週刊連載でありながら途中何回もの長期休載期間を挟みつつ
連載が再開しても10週限定だったりして

それでも「悔しいけれど面白い」と読者に言わしめるほどの
クオリティを誇っていたこのマンガ


なぜあれほどの休載があったのでしょうか


巷ではドラクエとかFFとか
要するにサボりといった理由がまことしやかに囁かれました


もちろんそれもあるかもしれないんですが

今回この記事では冨樫先生がどうしても続きを描けなくなったのではないか
という仮説の元でその理由を考えていってみたいと思います




HUNTER×HUNTERというこの作品

このマンガを描く切っ掛けとなった出来事をコミックス6巻で冨樫先生は
このように語っていました


ハンター誕生秘話



つまり、もともと色んなものを集めるのが好きだった先生は
それをテーマにしたマンガを描きたいと思っていたわけですね

何かを集める
何かを探す

そこに少年漫画的な味付けを加えると
その収集癖は単なるアイテムコレクションではなく

財宝や秘宝
魔境や秘境

誰も知らない
誰も見たことのないものを探す冒険活劇になりました


そしてそれらを探し求めるハンターという職業は

「未知という言葉が放つ魔力」に魅せられた奴ら

という像が設定されました


最初期に冨樫先生が構想していた内容は
財宝や秘境を探して旅する物語だったかもしれません

ストーリーの序章にあたるハンター試験は、ハンターという職業が
その世界の中でどれだけの存在なのかを描くために必要な部分でした

天空闘技場は、ハンターの強さの源となる念能力を描くためのもの

ここまで経てから
ようやくこの作品は本番が始まったと言えると思うのです

地下オークションのお宝を全て欲しがる幻影旅団
カード集めがクリア条件のグリードアイランドなどは

狙った品物を集める・手に入れるという意味で
このマンガの最初の着想に沿ったシリーズと言えるでしょう


しかし、グリードアイランド編が終わった次に開始されたキメラアント編


これは何かを集めるでもなく何かを探すでもなく
ただ人間を含めた生物としての種と種の戦争でした

ハンター教会や念能力などの要素によって
それでも面白い仕上がりになっていたとは言え
作品に設定されたハンターという職業が本来企図するものではなかったのです

それは冨樫先生にとっても同じはずでした


キメラアントによる未曾有のバイオハザードを食い止めるために
主人公のゴンたちを始めさまざまなハンター達が活動しました

しかしそれはあくまで災害を防ぐといった意味合いのものであり
ハンターの活動の1つではあるのでしょうが
本来彼らが目指したものではないはずなのです

何を集めるでもなく
何を手に入れるでもなく
それゆえにもちろん達成感があるはずもなく

冨樫先生が本来描きたかったものとは
だいぶ遠い物語になっていったのではないかと思うのです


それでも話を進めなければ
それでもこのシリーズを終わらせなければ次に移れない

しかしこんな内容が描きたかった訳じゃない

度重なる長期休載にはもしかしたら冨樫先生のそんな葛藤があったのではないかと
想像してしまうのです

そんな妄想でもしないとやってられません


じゃあそもそもキメラアント編なんか始めなければよかったじゃないかと思うでしょう

私も思います


冨樫先生がどうしてキメラアント編を描き始めたか
それは冨樫先生本人か編集部くらいにしかわからないでしょうが

今になって1つだけ考えられることがあるとしたら

ネテロ会長が死ぬためのシリーズだったということです

暗黒大陸への進出を描くのに、ネテロ会長の息子と名乗る人物を登場させる構想があり
その息子キャラを劇的に描くにはネテロ会長が死んでいる必要があったと

全ての念能力者の中で最強だったというネテロ会長
その彼が死ぬには、それなりの敵が必要だったことで
キメラアントという恐ろしい生物を設定したのではないかと

あるいはキメラアントが元は暗黒大陸に生息する生物というような伏線めいた意味も
もしかしたらあるのかもしれません


暗黒大陸進出編にどうしてネテロ会長の息子というキャラが必要なのかは
今の時点ではさっぱりわかりませんし
あるいは逆で

キメラアント編でネテロ会長を死なせてしまったがゆえに
その次のシリーズでその息子を名乗る人物を出すことは
読者にとって非常に衝撃的になるという意味だったかもしれません

暗黒大陸編が始まったばかりの現時点では何も予想の域を出ませんが
「未知の場所」である暗黒大陸への進出とは
ハンター達にとっては望むところであり
冨樫先生にとってもやっと描きたい内容が描けるということになる

…のかな?

だとしたら休載もなくなる……?




…期待しすぎないで待つことにしましょう(;^ω^)


[タグ] HUNTER×HUNTER




COMMENT▼

きっと、あなたのような好意的な意見は、冨樫先生にとって救いでしょう。救済に関して批判が多いですならね

私はやや批判的な方で、「週刊」少年ジャンプである以上、週刊を維持できなくなったら、出てくべきではないかと思うのです。打ち切り、移籍、書下ろしなど方法はいくつかあります

NEXT移籍して、できた分だけ毎回載せる、とすればNEXT売上が上がるだろうし、マイペースにできて、変な批判も受けなくてすむ。
新人のための枠も一つ増える(かもしれない)

しかし、かく言う私も、尾田栄一郎先生が同じ状況になったら、考えが変わるかもしれません

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます。

私も本心としてはどうにかならないものかと思っているのですが、
それでも休載している理由について何か少しでも自分で納得できそうな事情を考えたところ
このような妄想に思い至った次第です。

かつて1回目の長期休載から再開された時
私がどうしても思ってしまったのは「悔しいが面白い」ということでした。

週刊連載を
あれほどの長い期間休んでいたのに
はっきりした理由も全然わからないのに

それでも再開されたマンガの内容は面白くてたまらない。

同様の感想は当時の読者の間にも多くあったことと思います。


ここが読者の辛いところで
たとえ10週だけであっても

確実に掲載されている
来週も読める

このことが保証されているだけで満足できる

だんだんそんな心情になっていってしまいました
確かに「週刊」である以上、毎週掲載されているのが
当たり前ではあるのですが。

ただし、私がどうしても譲れないと思うのは
「通常の週刊連載をしようとするとこのクオリティを保てない
 だから休載期間を取って、ひたすら構想を練って描きためる」
なんていうことだけはやめて欲しいということです。

それは他の連載作家さんたちをあまりにも馬鹿にしていると思うのです。

でも普通に週刊連載をしていた頃でも
変わらない面白さがあったのでそんなことはないとも思っているのですが…

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