社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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2人同時メイン回のぼく勉が凄いと思った2017年週刊少年ジャンプ46号感想その1

2017年週刊少年ジャンプ46号感想その1

今週はなかなか時間が作れない…


アンケ順
鬼滅の刃
シューダン!
ぼくたちは勉強ができない




鬼滅の刃

今週の1位はこれですねえ
先週のゆらぎ荘も選んで悔いなしな1位でしたけど、今週は鬼滅ですわ


いつものような1枚絵と異なる2枚合わせの扉絵に、「人間と鬼」なんて作品の根本部分に関わるようなサブタイがついてるもんですから
一体何がどうなるのかとちょっと構えながら読んでしまいましたよ

そしたらまさかねえ

そういう対比の仕方をしてくるとは予想外でしたよ

いや、内容を見れば予想できても良かったくらい単純な話だったわけですが
これはもう魅せ方が素晴らしかったとしか言えないですね


ひたすら冷静な覚醒炭治郎と、感情的になって力押しになってる堕姫
まさか炭治郎が上弦相手にここまで優位になるというのも予想外でしたけども

多数の帯を相手にしながら全てを上手に誘導して1箇所に集めてしまうとかどんなレベルの剣技ですか
さらにそれを一気に串刺して固定した後一瞬で間合いを詰めるとかどんなレベルの体術ですか

血涙を流すほどの怒りに満ち満ちながらも、これ以上無いほどしなやかで優雅に跳んだ炭治郎のぶち抜きが美しいですよ

日のようなあるいは炎のような剣気と、たなびく羽織が1コマの中に見事な流れを作ってくれています

なのに、かっと見開かれた瞳がそれらの美しさを上回る異質を放つ

この目力ですよね
ブチ切れて以降まるで1回のまばたきもしていないかと思えるほどに開かれた瞳

その目は鬼を捉えながらも別のものも見ているかのよう


そこで訪れた命の限界は、ギリギリのところで死した妹が救ってくれました

「息をして!」って叫びがまた見事ですね

ヒノカミ神楽で戦っていた炭治郎はもちろん呼吸をしていたはずです
しかしそれは、「呼吸」であって「息」ではなかったと

ここで言う息とは、全集中の常中でもなく、ただ普通の「吸って吐いて」のことなんでしょうね

すなわち、人間が生きていくに不可欠なものとしての息です
先ほどまでの覚醒炭治郎がまばたきを全くしていないように感じたのも同じものでしょう

まばたきもまた、息と同じく人間に欠かせないものだという点で同質の要素と言えるはずだからです


上弦を相手に、極地に達した怒りとヒノカミ神楽によって渡り合った炭治郎
自覚なく命の限界を迎えるところだった寸前で家族の幻に助けられたわけですが、
上弦の鬼の前で限界を超えてなお戦い抜こうとしていた姿には、煉獄さんの背中がダブるようです…

期せずして優位を取り戻した堕姫が、炭治郎の抱くそれとは全く異なる性質の怒りをもって口にする罵倒は
煉獄さんを鬼に誘っていた猗窩座の文句とほとんど同じ


鬼に有利な夜の闇の中で、生身という圧倒的不利をも厭わずに戦おうとする鬼殺隊
彼らが日夜鍛錬を続ける意味を的確に表してくれたあの1コマは、ナレーションのコマなのにグッと来るものがありました


で、そこまでして生身の鬼殺隊と化物の鬼という違いを存分に見せた上で、
人間である炭治郎の窮地に飛び込んできた鬼の禰豆子

鬼でありながら人を守る彼女
煉獄さんに鬼殺隊の一員だと認められた彼女
炭治郎の最愛の妹

命の限界を迎えようとする炭治郎を救ったのも妹の幻でしたが、堕姫に殺られようとしていた炭治郎を救ったのも妹でした
これは完全に吾峠先生わざとでしょう

兄妹という繋がりを媒介にして成り立っている炭治郎と禰豆子ちゃんの関係
それが人間と鬼の間を超えるものとなっているからこそ、人でありながら鬼を討たんとして限界を超えかけた炭治郎を救ったのも妹の幻だったわけです

しかし、炭治郎にあった限界は禰豆子ちゃんには無い

ナレーションが疑問形で言ってくれていましたが、かつて珠世さんが明言してくれていました
鬼同士の戦闘は、互いに致命傷を与えることが出来ないゆえに基本的に不毛でしか無いと

圧倒的な力の差があったりするならば、例えば永遠に苦しめ続けるようなことができるのかもしれませんが
さあ上弦の陸である堕姫と禰豆子ちゃんの間にはどの程度の開きがあるのでしょうか

誰かのために怒りを抱くという人間らしい性質を、鬼の体で発現させた時
その力はどれほど跳ね上がるか

覚醒時の炭治郎と似たような顔つきになった禰豆子ちゃん
上弦相手にどこまで通用するのでしょう



ここで禰豆子ちゃんが登場したということは、メタ的には宇髄たちの到着はもう少し掛かりそうです

全身から血を流して悶える炭治郎と、おそらくはボロボロになりながらも戦いをやめようとしないだろう禰豆子ちゃんを見て
宇髄は何を思うのでしょうか…


シューダン!

なかなか順位が上がっていきませんな…
サッカーマンガの宿命なんでしょうか
でも大増ページとかやってくれるくらいの人気はあると思っていいんですかね


試合風景もわかりやすいと思うんだけどなー

ただしここで言うわかり易さとは、何のプレーを見せようとしているかというのがはっきりしているという部分であって
フィールド全体を通した全選手の動きとか位置取りとかそういうものは指しません

でもまあそのくらいでいいんじゃないかと

細かくフィールド内の様子まで考えようとしていったら必ずどっかで矛盾しそうだしそもそもめんどくさいし
それならもっと魅せたいところだけに集中してコマと画力を使ってもらうほうがよほど生産的でしょう


横田先生が今週描こうとしたのは、ついに本気を出したロクを交えた浜西のチーム力ですね

抜群のテクニックを持つロクを軸として、全員でロクを活かすプレーに集中する
ロクにボールを集める、ではなく活かすというのがミソですね

ひたすらロクにボールを集めるだけでは単なるワンマンチーム、あるいは1人に依存してるチームということになってしまいますが
活かすということになるとそれぞれの選手に考える余地が残されるようになります

それこそがチームとして機能する部分


作戦参謀ソウシによる指令に全員が応じる

ロクを起点として、こぼれ球を拾って、前線につないで、
そしてセンタリングに見せかけたサイドチェンジと、ラストパス

後半開始早々に奪った1点は、まさしくチームの力でもぎ取ったものでした

ナナセちゃんの加入によってチームとして変わり始めた浜西ですから、ここでチーム力の得点を見せてくれるのは
ある意味集大成的なところがあります


しかし、このまま優勢で試合を運んでいけるわけはないでしょう
なぜなら敵チーム追塚のチーム力は今までまだほとんど発揮されていないからです

特にエースのダイゴは、かつてのチームメイトに2度の得点シーンを見せられ、ロクの覚醒を目の当たりにしながらも
自身にはまだあまりボールが回って来ずに、挙句はオフサイドラインを上げられたことでゴールから遠ざかるを得ない始末

それはもうフラストレーションが溜まりまくっていることでしょう

そしてロクに匹敵するテクニックを持っている律

今までの描写を見るに、追塚はこの2人を中心としたチームになるのでしょうか
そうだとすると、鴨志田と渥美の時とかぶってるように見えなくもないですが、おそらく明確な違いがあるでしょうね
訳知り顔なキャプテンも曲者と言えば曲者でしたし

来週からは追塚の逆襲が始まることでしょう
全員攻撃全員守備で走り回って死んだやつからどんどん交代というソウシの作戦は
試合が激しくなればなるほど自らきつい状態を生むものとなりますが、果たしてどこまで通用するでしょうか

それでもきっとナナセちゃんとかは最後まで動き回ろうとしてるんだろうって今から予想できるから
その姿も楽しみにしてみたいですね


ぼくたちは勉強ができない

出ずっぱりだった新キャラあしゅみー先輩は一旦お休みで、今週はうるか回
…と同時に、文系姫もメインでした

これが筒井先生の恐ろしいところである

ヒロインが4人も5人もそびえ立ってるこの手のラブコメで、2人同時メイン回とかよくやるわ
どんだけの構成力だよ…


心情洞察に優れる文系の特性
女心という科目を教える主人公の師匠ポジ
自分の恋心的なものは普通に否定しようとする積極性

文乃だからこそできる役回りを存分に活用して、主人公とうるかの仲直り的おしゃべりを仲介するという形で
文乃の様子はもちろん、乙女丸出しなうるかの姿まで描くことに成功しています

2人が座ってるベンチの後ろに変装しまくって同席するとかってのはかなり大胆な作戦ですが
そこで直に聞こえてくる会話と2人から一斉に送られてくるメッセージを踏まえて
おそらくは最小限のタイムラグで指示返信を出せる彼女はなかなかのスキルを持ってますね

ていうかこういうのこそSNSを上手に使ったラブコメと言えるのでは…ゴホンゴホン


とは言え、こんだけ必死になって返信しまくってたらそのうち送り先を間違えるんだろうなと思っていたら
超どうでもいい3人目が現れたことにより予想通りとなりました

ここで3人目をぶっこんでくるあたりが上手いですね
しかも関城さんなんていう戦線に一切絡まないキャラであることで、「果てしなくどうでもいいよ」という感覚に
読者もしっかり同化できるようになっています

そんな余計なものが入ってきたおかげで、メッセージの送信間違いに一定以上の説得力が出ていますね
これがただ2人の間を行ったり来たりしているような状態で、返信先を間違えたというのであれば
彼女の迂闊性が強調されかねないですが、どうでもいい3人目の返信先が現れてしまったというのが
集中力の阻害をも想像させてくれて「そら間違えるわなあ」と思わせることに成功しているわけです

これはお見事

しかも関城さんに対する返信内容の一部までが誤送信に入ってることで、何か上手いこと返信文が繋がってる気がするのもいいですね

おかげで描かれたうるかの表情といったらもうどうですか
もう素晴らしいなんてもんじゃないですよ

すげーな筒井先生…


翌日文乃も髪型を変えてきていたってのは何か露骨な感じがしますけれども、もう1つの誤送信を使ったオチも上手いと思ったので3位です
ていうか唐突なあんなマジレス的返信を見て、ビビりながらも実行してしまう関城さんも結構いい娘ですよね


 




COMMENT▼

No Subject

>鬼滅
ソウデスネ
1位はこれかなぁ。

>僕勉
文乃さんの追い上げがwww

飛んだ回はコミックスでのお楽しみ

電子書籍…それも考えたのですが……何故だろう?なんか馴染めないというか敬遠してしまって……折角のご提案ですが、申し訳ないです。でも有難うございました!

今回の『ぼく勉』、何かもう、うるかがすっごく乙女してましたよね。自分の…いや、友達の心情を文乃っちに語るシーンだとか、唯我君に「可愛い」と言われてもう、心の底から嬉しそうな笑顔をしてみたりだとか…rexelさんが入れ込むのも解りますなぁ。
文乃っちもラスト、自分のポニーテールも褒めて貰えるかなぁ…とちょっとアピールしてみたり……でも結局気付いて貰えず。
まぁ、夏になってから毎週色々な髪型にしてたりしますから、今一つ新鮮味が感じられませんからねぇ。(笑)
でも文乃のフラグもやはりしっかり残っているようで…本人無自覚のようですが。う~ん、自分は何故か文乃っちの今後がどうにも気になってしまうのですが……。

筒井先生の才能が怖いw

・鬼滅
日の呼吸、もしかしたら想像以上に人外な領域かも知れませんね。
日だけに「己が身を焦がす」流派なのかも…

・シューダン
あああ…この試合で終わりそうな予感がヒシヒシと…

・僕勉
もう筒井先生は一流のラブコメ漫画家と自負して良いと思います。神回すぎだよこんな…

No Subject

鬼滅>日の呼吸はもしかしたら単独での連続使用は元から不可能な気がしてきました。これを補う為に派生である他の呼吸が産まれたんじゃないでしょうか。

シューダン>サッカーという広いフィールドを走るスポーツでフィールド全体を描いても選手は点にしかならないので、そこはサッカー漫画をやる上でやらないでも問題ないと思います。
コートが狭いバスケですらあまり描かれませんし。
今回の作戦はホイッスルの武蔵野戦を思わせつつ、8人制の特徴を生かして可能性を増した良い作戦だと思います。
まあベンチに戻ってすぐに他の選手がバテたら、まだほとんど回復出来てなかったりと穴がないわけではないですが、それ以外に手段はないですし、最後は根性でしょう。

勉強>文乃は初期に告白騒動など主人公に対する好感度上がるイベントあったのに、最初から好感度MAXのうるかとキスで一気に上がった理珠が相手でしたから、今まで苦労していますけど、これで三つ巴感が戻ったと感じました。

Re: No Subject

皆様コメントありがとうございます。

>鬼滅
日の呼吸とヒノカミ神楽がどこまで関係しているかというのもそもそも疑問としてありますが、連続使用が不可能というのは腑に落ちますね。
体温を上げることで動きがよくなる性質があるのなら、戦闘で動き続けて体温をどんどん上げていくことは体を壊すことを意味しますからねえ。

それもあって、「じゃあ炭治郎に適性がないっていう水の呼吸で熱を下げらんないのか」って思ったりしたんですけども。派生の呼吸によって体温の上がり方を抑えることができるなら、後は呼吸切り替えの負荷をどうやって軽くできるかというのがポイントになるのでしょう。

>シューダン
ちょっと聞き捨てならない予感ですねラグエルさん。
まだだ、まだ終わらんよ!

>勉強
正直なところ、文乃の髪型アピールはちょっと唐突な感じがあるかなとも俺は思ったんですけども、皆さんはそんなことなさそうですね。
ようやくコミックス買ったばっかの新参だからかな。

でもうるかの破壊力にはかなりぐっと来ましたよ。

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Author:rexel
ジャンプ歴21年。ジャンプ最新号を読んでる時は、ゾーンに入ってると思う。

今一番の推しは鬼滅の刃。次いでワートリ。

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中でも小野寺さん照橋さんを応援しています。



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