社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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ハイテンションギャグとハーレムラブコメの意外な相性 『ディーふらぐ!』第12巻

ディーふらぐ!12巻

ディーふらぐ! 第12巻

年1刊行のハイテンションギャグマンガ最新刊
今年の分がやっと発売されました

いやー待ってた待ってた

毎回のコマでツッコミが発生しまくりのハイテンションギャグマンガのくせに、前巻ではラブのコメり方が半端ないことになってましたからね
ヒロインの家に隕石が直撃して、主人公の家に居候にやって来たと思ったら、それを聞きつけたもう1人のヒロインも押しかけてくるとか…

作中が夏休みに入った途端突然のダブルヒロイン同棲展開(親公認)には相当な期待が持てたことで次の巻をとっても非常に楽しみにしていましたら…


さらにコメってくるとは何事でしょうか


春野先生よくやったwww


高不動さんと船堀さんまで登場して、何かいきなりわけの分からない勝負が始まったと思ったら
完全に風間の取り合いしとるww

ハイテンションギャグを実行しながら何でそんなことができるんですかw



同棲による家の中でのすったもんだは前巻で充分やったからってことなのか、今巻は外での大騒動

美少女3人を連れての買い物風景を、春野先生お得意のモブキャラがいじるいじる
高不動さんまで現れた日には、様付けの事実を見てさらに煽る煽る

ハイテンションギャグ漫画だってのに何だこのハーレム感は
いいぞもっとやれ

ハーレム的ラブコメは世にたくさんありますが、この「外野からの視点」というのが実は割りと欠けているように思う昨今
今巻初登場のモブキャラをコミックスの表紙にするほどモブキャラ好きな春野先生は、モブたちを使って実に見事な外野の視点を描いてくれていました

そうなのです
この客観的な視点こそが「ハーレム感」には重要なのです

やっぱりねー
ヒロインたちが美少女である事実にも、主人公が彼女たちに気にされまくっている状況にも、
だんだん読者は慣れていってしまいますからね

時にこうしてモブたちを使ってそこに客観性を与えてやると、読んでるこちらも改めてそのうらやまけしからん状況を認識できるわけですよ

そういうの大事です

そこがあるからこそ、高尾部長と高不動さんの激突から同棲展開事実の発覚による大騒ぎまで、
実に目まぐるしくラブがコメりまくっていく様子が面白くってたまらんないのです


いいですねえ
いいですねえ

すでにみんなも知ってるものと思って妹ちゃんがぽろっと口にしたその事実に、当事者以外の全員が驚愕していたあの場面

明らかに風間を意識している高不動さんが取り乱すのは当然として、まさかの涙まで流してショックを受けてた船堀さんは
完全に戦線に入ってますね

もとより出番が少なかった前巻では、おまけにてしっかりフラグを強化していた船堀さん
春野先生も彼女の存在を忘れていないのは明白ですね

さらに、地味に戦線に入ってる感じがしないこともないのが、驚きの表情になってるコマで生徒会長よりも前に来てるタマちゃん先輩ですよ
最初に戦って以降、何となくそういう雰囲気を持ってるっぽい感じがありましたが、本気か冗談なのか曖昧なように描かれていました

しかしねえ
妹ちゃんに質問攻めしてる中にしっかり入ってますからねえ

春野先生としては、高不動さんと船堀さんは確定させながらもタマちゃん先輩はあえてぼかしてる感じなんでしょうか



で、今巻で言っておきたいことがもう1つ

先ほど、ハーレム感の描き方が今巻では上手かったと言う話をしましたが
さらにもう1点

主人公風間についてです


ハーレム系ラブコメの宿命として、ヒロインたちが時に積極的に自らのアピールをしようとするのに対して
主人公はどうしても全然気づかないという鈍感現象が発生することがあります

読者としてはそれぞれのヒロインたちが見せる積極性や葛藤に可愛らしさを見出すことができながらも、
肝心の主人公がそれに気がついてしまっては、その先の展開が面倒になってしまうゆえの宿命ですね

主人公の態度によっては読者の反感を買ってしまう可能性があり、作品の評価すら左右しかねない重大な事象であるわけですが
しかし

本作においては、それさえも見事に回避できていると言えます


主人公風間はしっかり鈍感なところを見せていて、高尾部長が家に押しかけてきた理由もわかってないし
芦花が一緒に買い物に行こうという理由も全然察してないわけですが

それでも、そもそも彼女たちが毎回風間のツッコミを必要とするほどにボケまくりなヒロインたちであることが
風間の鈍感さを中和する形になっているのです

普段の言動からしてわけの分からないところが多い彼女たちですから、時々積極的になって何かアピール的なことをしてみたとしても
風間がそれに気づかないことが別に不自然ではない

あれだけの美少女たちに囲まれながら、「全然そういう目で見てない」というのは主人公らしい性欲の欠如であるわけですが
あれだけの奇想天外さや意味不明さを発揮する彼女たちならば、何かそれもわかるような気もする…というか

神の目で見る読者はヒロインたちの本音をわかっていますからそういう目で見てしまいますけども
当の主人公風間は彼女たちに対してラブい雰囲気やエロいふいんきをさっぱり意識していない

もちろん風間とて彼女たちが「女の子」であることはわかっていますが、それは単に事実として認識しているだけ
ヒロインたちがアピールのためにどんな様子や行動を見せても、風間にとっては
彼女たちが見せるいつものよくわからない言動の延長であるのです

おかげで、そのフラグに気づかない風間の鈍感さを何となく納得できるんですね
「俺があいつらをどうこうするわけねーだろ」というセリフがやたら説得力があるというか

ツッコミだらけのハイテンションギャグというキャラ設定がこんな形で活きてくるとは思っても見ませんでした
これは非常に秀逸な構造ですよ

ラブコメに宿命的な欠点となる主人公の鈍感さ、それをこうした形で緩和できるとすれば
このハイテンションハーレムラブコメギャグマンガ
ものすごい稀有な作品ということができるのではないでしょうか

10巻での先見の明もそうですが、春野先生恐るべし…





 




COMMENT▼

No Subject

風間が彼女たちを恋愛対象としてみてないのは極めて自然な流れと言えるでしょう。
寧ろ関わりたくないレベルだからな全員wそれでも傍目からは完全なハーレム。
女性として認識はしているのでキッカケ次第で簡単に移れる、そこまで考えると上手い手口ですよねwww

Re: No Subject

手口って表現にワロタw
別に悪どい感じに言わなくてもいいのではw

恋愛対象っていうか「むしろ関わりたくないレベル」というのがわかりやすいですね。

そもそも第1話から面倒なことに巻き込まれてきていますから、できれば距離を取っておきたいという風間の心情はよくわかるものです。
しかし、彼女たちの方からグイグイ来るし、何か起こってたら助けてあげないと後味悪いし…みたいな優しい一面が、よけいに彼女たちの好感度を上げる。
それでまた余計にグイグイ来る感じになって鬱陶しいけど、何か起こってたら助け(ry

…というループによって主人公の好感度がひたすら上がっていってるのだとすれば、これは確かに鮮やかで巧妙な手口ですね(;^ω^)

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