社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

06<< 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 >>08

鬼滅の刃68話 日の呼吸をめぐる疑問と疑惑 2017年週刊少年ジャンプ31号感想その1

2017年週刊少年ジャンプ31号感想その1

ひとまず鬼滅の分だけ先に更新しますわ



鬼滅の刃

煉獄さんを罵倒する親父さんに、炭治郎は怒りをもって応じました
いつもの炭治郎なら穏やかに返事しそうですが、今の状態じゃそりゃそうだよなあ…

扉絵では千寿郎と2人して親父を哀れみなのか困惑なのか、微妙な表情で見つめていて
「言葉が死んでしまったかのように」っていうアオリは返答する言葉を失っていることの表現でしょうか

先週の引きで発された罵倒からさらに辛辣な罵詈雑言が続いたことには、炭治郎も我慢がならなかったようです

千寿郎が泣きそうな顔してるからねえ
炭治郎にはそれも怒りの一因なんでしょうね

しかし、炭治郎の耳飾りを見た途端、煉獄父の罵倒の矛先が炭治郎に変わりました

そこで初めて明かされる「日の呼吸」というものの存在
水とか風とか、エレメント的な名前を使う設定は多くの作品で色々ありますが、「日」ってエレメントを持ってきたのは結構斬新じゃないでしょうか

ていうか、これはなかなかに重大な設定が出てきましたね

ギャースカ言いながらも親父さんが一部説明してくれた内容をまとめると

・日の呼吸は全ての呼吸の元になっている
・日の呼吸は「始まりの呼吸」である
・日の呼吸の使い手は花札の耳飾りをしている
・日の呼吸は、他のすべての呼吸より優れている

こんな感じでしょうか


わざわざ「書いてあった」ってセリフまであるのは、親父さんのこの知識がすべて本で読んだことに因るからなんでしょうね
それが煉獄さんの言っていた歴代炎柱の手記なのでしょう

そしてさらに重要な情報が、日の呼吸に対する親父さんの劣等感ですよ

炭治郎を日の呼吸の使い手だと見るやいなや「バカにしているだろう」と飛びかかり、「調子にのるなよ」と凄む
この劣等感が、親父さんが戦う気をなくしてしまった原因だったりするんでしょうか

あるいは、この劣等感こそが炎の呼吸を火の呼吸と呼んではならない理由だったりもするんでしょうか

火の呼吸と日の呼吸
読みが同じになることで、勘違いや混同を起こしやすかったことは、火の呼吸を使う者たちの劣等感を余計に刺激したのかもしれません

だから、炎の呼吸と名を変えることで明確に区別しようとした
それが炎の呼吸を火の呼吸と呼んではならない理由なのではないでしょうか

だとしたら、火の呼吸は実在するんですね

煉獄さんが猗窩座に向かって自身の名を冠する奥義を放とうとした時に「火の呼吸 玖の型」と表記されていたのは誤植ではなく、
さらに今週の親父さんのセリフに「火も水も風も全て」と出てきたのも間違いではないということになるのでしょう

日の呼吸と区別できるように炎の呼吸と呼ばれていた可能性が出てきたと思います

手記を読んでいないはずの煉獄さんがなんで火の呼吸の存在を知ってて、その上型まで繰り出してるのかはアレですが


鬼舞辻が炭治郎の耳飾りに反応したのもこのためだと考えられますね

鬼舞辻が「始まりの鬼」で、日の呼吸は「始まりの呼吸」

最初に鬼となった自分を討つために生まれたのが日の呼吸だとしたら
そして日の呼吸が、鬼舞辻にまともにダメージを与えられるほど強い力を生み出すものだったとしたら

そりゃあ耳飾りをした炭治郎が気になって仕方ないでしょうね

なにせ「日」の呼吸ですからね

鬼は日光に弱い
それは最初から描かれていましたが、夜明けを前にした猗窩座がみっともなく逃げていく様子が先日描かれたばかりですね

そんで鬼殺隊が振るう刀は日輪刀と言われていて

さらに使うのが日の呼吸とくれば、鬼が苦手とするものばかりじゃないですか

「日」の文字が使われているだけで、今まで描かれてきたことと矛盾なく接合して何かすごく強そうに感じられます


しかし、日の呼吸がそんなに強そうな代物であることは、今の炭治郎にとっては逆に苦しみを増す原因でした

ヒノカミ神楽が日の神だったのなら、あれが日の呼吸であったのなら、日の呼吸がそんなに強い呼吸だったのなら、
どうしてあの時煉獄さんを助けられなかったのか

ヒノカミ神楽の呼吸を使っていれば、自分には煉獄さんを助けられる可能性があったんじゃないか
無理矢理にでも体を動かせば、鬼は取り逃がしたとしても煉獄さんは助けられたんじゃないのか

どうしてあの時、なんで自分はあの時
心のなかに繰り返し沸き起こってくる「たられば」に責められる炭治郎の様子は見ているだけで辛いですね

「なんでだ」を連呼する姿が痛々しいことのこの上ないのである…

煉獄さんを助ける戦力となれなかった無力感
自分の知っていた呼吸が実はすごいものだったとの事実は、その無力感を増大させるもので

ただでさえ打ちひしがれていた炭治郎は、無力感とやるせなさが爆発して親父さんに飛びかかってしまいました

炭治郎には珍しい八つ当たりの喧嘩ですよね
糞爺とか言っちゃってるし
普段の炭治郎なら絶対言わないセリフですよ


無力感にこれ以上ないほど苛まれている時
そこに追い打ちをかけられ、さらに調子にのるなよと威嚇される
自分が今どんな気持ちでいるのか全く知らないくせに適当なことを言うなと、そう思ってしまうのも仕方ないことでしょう

とは言え、煉獄父に飛びかかった理由がそれだけではないところにいつもの炭治郎らしさも残しています

あれだけ誇り高く、自分たちを守って戦い抜いてくれた煉獄さんを侮辱していること
その弟である千寿郎にまで強くあたり、ぶん殴ったこと

千寿郎が殴られたのを見てスイッチが入ってたのは、自分のためではなく他人のために怒れるいつもの炭治郎の姿です

耳飾りを見た煉獄父にいきなり組み伏せられた時も、背中の禰豆子ちゃんをかばってしっかり横向きになるように倒れていますし

だから、ひとしきり親父さんとガチンコやった後には「やってしまった」と冷静に反省できる
炭治郎は、1度怒ったからって怒りっぱなしにはしない男だからですね

まあ螺旋頭突きは確かにやり過ぎだと思いますけども
仮にも初対面の人だし(;^ω^)


落ち着いたことで千寿郎とようやくまともに話ができた炭治郎
石頭の頭突きを食らった親父さんは気絶しつつも、起きたらすぐ酒を買いにいける程度にはダメージが少なかったようです
さすが元柱…か?

ようやく煉獄さんの弟に遺言を伝えることが出来たわけですが、親父さんへのそれはいつ伝えることができるんでしょうかね
手記の中身がどうやら予想外なことになっていることで、親父さんも炎柱だったのなら何か知りませんかっつって話をしようとする時に
合わせて伝える感じになるんでしょうか

さっきの今であの親父が話に応じてくれるかは怪しいですが…


しかし、親父さんには確信があるみたいな雰囲気なのが不思議ですよね

何って、日の呼吸の使い手が今でも存在しているっていう確信ですよ


おそらくは物語の根幹に関わる設定と思われるだけに、今まで全く登場してこなかった「日の呼吸」
ただそれにしても、他の隊士から一切それらしい話を聞くことがなかったというのも不思議なのです

一介の隊士ならまだしも、最高戦力の1人をやってるしのぶさんも知らないっぽいですしね

炎の呼吸を使いながらも手記を読まなかったために煉獄さんが知らないのなら、
他の柱たちも「日の呼吸」については全然知らないと考えられるでしょう

霞だったり、蛇だったり、恋だったり、しのぶさんも含めて、派生の呼吸であると言われてる柱なんかは
日の呼吸とか言われてもさっぱりなのでしょう

お館様はさすがに知ってそうですかね
あと珠世さんも何か知ってそうな気がします
鱗滝さんは知らんのかなー

ただ、今でもその使い手がいるとするなら、なぜ鬼殺隊にそいつがいないのかというのが単純に浮かんでくる疑問です
「始まりの呼吸」とか言うくらいなら、それを使う柱がいてもいいだろと

それがいないのは、日の呼吸とは継承が途絶えてしまった幻の呼吸であるからと考えることも出来ます

その割に、耳飾りを見た煉獄父が炭治郎を「日の呼吸」の使い手と即判断して、その存在に驚く素振りもなかったのは意外ですよね
「まさかまだ伝わっていたのか」とか、「本当に存在したのか」とか、そういうリアクションではなかったですからね

それはつまり、本を読んで知っただけの人にも実在が信じられるくらいのものであるということになるでしょう


それから気になる点はもう1つ

なぜ、火やら水やら風やらの呼吸が派生しなければならなかったのかということです

日の呼吸が最強の御技とか言われるほどのものならば、みんなその呼吸を会得すればよかったはずです
なのに、「猿真似」とか言って下位互換のような形で他の呼吸が派生してきたのはなぜなのかと

単純に考えるならば、会得が難しすぎてまともに使えるようになる奴が全然いなかったから
ちょっと難易度を落とした他の呼吸を作り出してそっちを覚えさせるようにした、とかでしょうか

「会得するのが少し楽な呼吸」として作り出された1つに火の呼吸があって
あの親父さんはそれを必死になって会得して柱にまでなった時に、真実を知ってしまって挫折した、とかって感じなんでしょうか

死んだ息子に対して言いまくった「才能のない奴」とか「何の価値もない」とかいうセリフは、おそらくかつて自分で自分に対して思ったことなのでしょう

命がけで修行を続けて、鬼たちと戦って、そして柱になって、努力が報われたと思ったところに、
「実はその呼吸はイージーモードでした」とか言われたとしたら、そりゃあ挫けてしまうのも無理はないように思えます


あるいは、日の呼吸を普段から使うのが、体に負荷がかかりすぎるからってことで、威力が落ちる代わりに負担も減らした呼吸が派生したとかでしょうか

炭治郎父の体が弱かったのはその負荷のせいで、さらに深読みするならお館様が余命短いくらい具合悪いのも実は日の呼吸を使っていたから…とか
深読みすぎ?


ともあれ、日の呼吸については色々と想像が尽きないですね
次回それがどこまで明かされるのか、楽しみにしておきましょう


 




COMMENT▼

No Subject

鬼滅・・・面白すぎワロタ

所で。
>日の呼吸が今でも有ると言う確信が不思議
恐らく、親父さんは現在では他の流派との交流があまり無いんじゃないかなぁ?と。
引退ついでに酒浸りだし。
だから、日の呼吸が継承されてるかどうかは、書物でしか分からないんじゃないかと。
だから逆に細々と継承されてると思ったんじゃないですかね。
炭治郎の耳飾りを見て確信に変わったとか。


因みに最後の引きですが。
最悪のパターンとしては、破り捨てられている可能性も(^ω^;)

初めまして
長男の螺旋頭突き、本人の感情はともかく僕はやり過ぎだとは思いませんでした。
だって元柱の糞爺が訳の分からんイチャモン付けて喧嘩売ってきてるんですよ!
双方の実力差を鑑みた場合、真っ当な反撃手段だと思います!!
・・・まぁ「ひのきのぼうより強い武器はロトのつるぎでした」の状況ではありますが^^;

No Subject

何気にサラッと重大回だった今回。なぜ今まで気付かなかったのか「日の呼吸」に。

ご推察の通り、習得が難しい&身体への負担が激しい。だと思います。
そのため易しく軽くした派生が生まれたその後に、
何かの理由があって日の呼吸の使い手は鬼殺隊と袂を分かったのではないでしょうか?
もしかしたら一子相伝で受け継がれてきたのかも知れません。

で、親父さんですが、多分もう劣等感から半ば壊れていて短絡的な思考しかしてないと思います。
耳飾りを見て劣等感が爆発し要る事要らない事ベラベラ口に上らせて、
目を覚ました時には我に返ったと。恐らく再度会った時には冒頭程度の態度だと思います。

Re: No Subject

皆様コメントありがとうございます。

>日の呼吸
何かの事情で鬼殺隊と袂を分かったというのはなるほどと思ったり。普通に浮かんでくる発想のはずなのに、なぜか思いつきませんでしたw
珠世さんあたりがその辺知ってそうな気がするんですが、でもそういえば耳飾りには反応してませんでしたかね。

もし手記の中身が破られてたり、あるいは黒塗りとかなってたりしたら、日の呼吸については誰に聞けばいいのでしょう。
お館様なら知ってるかもしれませんが、最下級隊士の炭治郎がお館様に簡単に会えそうな気もしない…


>頭突き
はじめまして、つくもさん。コメントありがとうございます。

炭治郎があの時どんな気持ちだったかというのはわかりますので、本気で批判的に書いたつもりではありませんでした。
ただ客観的に見たら炭治郎自身反省してるように、やりすぎな感じはあるよね、ってだけです。勘違いさせる書き方になってたようでスミマセン。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

TRACKBACK▼

http://sclpsn.blog.fc2.com/tb.php/1352-5275b825

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 | ホーム | 

カレンダー+最終更新日

06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

新着記事+関連エントリー

人気&オススメ記事1

タグクラウドとサーチ

プロフィール

rexel

Author:rexel
ジャンプ歴21年。ジャンプ最新号を読んでる時は、ゾーンに入ってると思う。

今一番の推しは鬼滅の刃。次いでワートリ。

ジャンプヒロインズは俺の心のオアシスです。
中でも小野寺さん照橋さんを応援しています。



ついったー。

RSS リーダー

月別記事アーカイブ

マンガ・アニメ系サイトリンク集

以下のリンクから他にもマンガやアニメについて記事のあるサイトをご覧頂けます。

○ブログランキング集

FC2Blog Ranking

にほんブログ村 漫画ブログ 週刊少年ジャンプへ

○姉妹サイト
ジャンプマンガの描き方教えます
○アンテナサイト
ジャンプ感想サイト更新チェック

○マンガが読めるサイト
ジャンプトレジャー新人漫画賞受賞作品一覧
絶版マンガ図書館

○マンガ・アニメ感想考察系サイト
(更新停止)
たらさいと
アスまんが
アニメな日々、漫画な月日
ゆめかたつの曲解的漫画考
つながりこそがせかいをつくる
現実逃避
 ┗サイト紹介
あまぐりころころ
働いて飯を食いジャンプを読む、ついでに漫画やアニメも見る

○毎週ジャンプ感想を読ませてもらっているサイト
決闘王F.Kのブログ
君と僕の歌う詩
楽しければよかろうのブログ
北区の帰宅部
 ┗サイト紹介

○マンガ作者サイト
内水庵
おさむ日誌(休止中)

最新画像一覧

カウンター