社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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Dr.STONEの新章に今いち乗り切れない2017年週刊少年ジャンプ27号感想その2

2017年週刊少年ジャンプ27号感想その2

今回は記事タイトル気をつけました


・Dr.STONE
・ぼくたちは勉強ができない
・食戟のソーマ
・ゆらぎ荘の幽奈さん
・左門くんはサモナー


Dr.STONE

今までから時間が巻き戻って、千空が1人で目覚めた時からが描かれる新章が始まりました

…が、今いち乗り切れないのはきっとこの新章の目的がはっきりしないからでしょうか

司との対峙を経て、大樹たちがどうにか千空を助けたかもしれないというところの引きで時間軸を巻き戻して始まったこの新章
1話で大樹が復活してくるまでの半年間を描くようですが、その空白期間が描かれるだけの意味や理由は果たしてどんなものなのかというのが
今ひとつ見えてこないんですね

もちろん新章として描かれるだけの内容があるからこそ始まったはずですが、そこにどんな展開があるのかというのは全く予想がつきません
この予想できなさは、俺にとってはちょっと釈然としない感じに繋がっているのが正直な感想です

他作品の色んなシリーズのように、この後誰が何をどうしてどうなっていくのか予想できない、という感覚とはちょっと違うというか

実際に描かれているからにはそれだけの意味があるんでしょうけども、それが何かは全くわからんという作者についていけない感じというか

この予想不可能性は原作者の能力を示すものでもあって、「このわからなさがあるからこそ面白いんじゃないか」と言う人もいるんだろうとは思いますが
どうやら俺はそういうタイプではないようです

千空が知識を元にしてひたすら試行錯誤を繰り返していく様子は、それだけでも見てて楽しいものではありましたが

果たしてこの新章の行き着く先はというのがさっぱり見えてこないのが何かモヤッとしてしまいます


ぼくたちは勉強ができない

センターカラーはまたしてもうるかがメインみたいな構図になっていますね
そして内容もうるかメインですね

どう見ても人気の反映です
本当にありがとうございました

片思い乙女の可愛らしさをここまで直球に描いてくるとは、筒井先生もすっかり開き直っているというか

それでも、周りの反応が新鮮なのが一工夫されているところと言えるでしょう

微笑ましく通りすがるモブたちとか、実は気づいてた友達とか
決して冷やかしたりからかったりせず、見守っている雰囲気になっているのが読後感の良さにつながっています

特にモブのおねーさん
テキトーとか言ってたうるかのセリフまで聞いてたなんて、実は通りすがりじゃなくね?

手作り弁当をようやく渡せた歩道上から公園?までどのくらい移動したのかわかりませんが、子供の散歩がてらについてきてしまったんですねこのおねーさん
表情がまるで「あたしもあんなこと言ってお弁当渡したことあったわ」とか思って懐かしんでる感じすらあります


まあそれでも、今回の一番はニケツの後ろでうるかが何とも言えない表情を見せてたあのコマであることに異論のある人はいないでしょう
あの表情はなかなか描けないものだと思いますが、これは筒井先生お見事です


食戟のソーマ

女木島先輩勝ってたー!

一切何も描かれることなくただ結果だけ示されたー!

それはそれですげーなおい

ていうか結局十傑の新顔は葉山も含めて全員負けてるってどういうことなんだぜ
葉山の再登場時、意味ありげに顔伏せてたのは別に意味なかったわけですね

今になってそれぞれのランクが明かされたのも、特段の意味を持たないからでしょう

女木島先輩に負けた鏑木ちゃんとやらは、第五席に就いていた模様
一色先輩に負けたぽっと出くんは第八席

女木島先輩が抜けた三席の分、その下にいた2人がそれぞれ繰り上がって、五席に鏑木ちゃん
六席の紀の国先輩はそのままに、一色先輩の抜けた七席に叡山で久我先輩の八席にぽっと出くん
そんで元は叡山がいた九席に葉山で、えりな様が変わらず十席
っていう序列だったんですね

紀の国先輩が後から入ってきた鏑木ちゃんに席次抜かれてたのも意外でしたが、
叡山の七席っていうのが何かツボりました

そんな高いランクのキャラじゃねーぞあいつはw

一色先輩のイメージで主に形作られてきた七席っていう序列の格に対して叡山はちょっと力不足のような印象


で、元三席で三年生の女木島先輩が普通に勝って第1ラウンドは創真たちの三戦全勝となったわけですが
ようやく姿が描かれた薊は別段焦ったりしている様子ではありませんでした

そうでなくては歯ごたえがない、とか料理にかこつけて上手いこと言ったようなセリフを呟きつつ
観客に対して次の勝負に向けた休憩を高らかに宣言するという

何か雰囲気にごまかされそうになりましたけど、休憩に入ることをあんだけ仰々しく宣言できるのも才能の1つと思って良いんでしょうかw

ただその薊のセリフの中で気になったのは、「本日続けて行う2ndバウトで…」っていう部分
この連隊食戟は今やってる1日だけで勝敗が決まるもんだと思ってたんですが、翌日とかまで掛かったりするんでしょうか

1回の調理時間に1時間とか2時間とか掛かるとしたら、勝ち負けの展開によっては数日がかりの食戟になんのか?
それはそれで1日の終りと次の日の導入とかまで描かなきゃいけなくなって面倒そうですけども


休憩の宣言とか誰うまなつぶやきとか、傍目には余裕こいてる薊の内心はどんなことになっているんでしょうね
ラストの様子からすると司先輩が次に出てくる雰囲気がありそうなのは、少なからず焦りがあるだろうっていう緋紗子ちゃんの推測が当たってたってことですかね

誰もいないトイレで1人手袋の上から爪噛んでたらおもろいですけどw


腕が震えるほどの恐怖を隠しながら司先輩に挑もうとする久我先輩

彼は彼で、薊のやり方と共通しているものを持っていますから誰と戦うにしろ勝ち負けがどういう理由で成立するのかは興味深いところです

栗うさぎさんでしたっけ?指摘してたのは

中華研を自分流に染め替えて、部員たちの誰もが同じ料理を同じ方法で同じ味に作り上げられるように仕込んだ久我先輩のやり方は
セントラルが目指す薊の手法とよく似ているのです

その久我先輩が実際にセントラルのメンツと勝負するというのは大きな意味がありそうに思えるわけですが
ようやく執行官たちへのセントラルの感情とかこの連敗に対する感覚とか、そういうのが描かれてくるでしょうか


ゆらぎ荘の幽奈さん

扉絵のくせに全然遠慮なくデカデカとモノローグが書いてあるのに草

かるら編が終わって日常を取り戻したコガラシくんたち
その始まりがゆらぎ荘ではなく学校というのがちょっと意外だったりして

先生のセリフとして定番な「であるからして…」を柱で言わせてるのが地味に上手いです
実際に聞くことはまずない割に、マンガの中ではよく登場する言葉の定番であるこのセリフ
作中で先生に言わせるのではなく柱に書いておくというのが一工夫しているように感じられます

シリーズ明けの今回が学校からの始まりだったのは、千紗希ちゃんにスポットを当てるためであるのでしょう
当事者たりうる資格を持ちながら、霊感がないために唯一あの場にいられなかった彼女

コガラシくんや狭霧たちから聞いたのだろう事の顛末に対して、色々と思いを馳せてしまうのは仕方のないことだといえます

その内容が、コガラシくんにフラれたかるらへの同情と、想いを伝えたことへの尊敬として現れてくるのも無理からぬことでしょう

だからこそもう1人、コガラシくんに対して別の形で本音を伝えまくる朧が千紗希ちゃんには不思議な存在として映るわけです

今週は朧のターンと見せかけつつ、実は千紗希ちゃんのターンでもあるわけですね

見せかけつつ、というのは朧のターンである部分も読み取れるから
コガラシくん役をやると言って変身したこゆずが漏らした一言にそれが窺えます

イケメンごっこが楽しいかもといった次のコマで「2人ともすぐドキドキしちゃって」と言ってるこの言葉です
こゆずの変身だとわかっていても緊張してしまう千紗希ちゃんだけでなく、実は朧もドキドキしてしまっているというのがここから分かるんですね

それは果たして自身の目的である子作りを為そうとする際の緊張なのかどうか…というのがまだ明確にされていない部分
夏休み明け、女子更衣室のロッカーの中でぽやーっとなってしまったあれを想起させるセリフだといえます

さらにもう1つ言うなら、調子に乗ったこゆずがコガラシくんの姿のまま千紗希ちゃんを襲っているのを見て
「確かに冬空とはかけ離れているな」と納得していたシーン

それはコガラシくんの人となりをよく理解していなければ出ない言葉だからこそ、千紗希ちゃんが反応したわけですね


それから今週もまた、電子版のカラーはいい仕事をしてくれていました

カラオケルームに来て、普段通り誘ってみろと言われた朧が、脱ぎながらコガラシくんなこゆずに乗るシーン
「今が食べ頃…だぞ?」と言ってるコマですね

場所がカラオケルームだからなのか、着色がなんかやたらムフフな雰囲気になっております(;^ω^)
それまでのコントラストをはっきりさせた色使いではなく、ソフトさや淡さ、あるいは彩度を上げまくった着色なのです

もちろんそれが上手に仕上がっているからこそ、カラー版の強さを感じ取ることができるわけですが

さらにもう1箇所

コガラシくんなこゆずに朧が押し倒された次の見開き
ここも同じように彩度高めふわふわ感高めの着色になっていて、間接照明の中でのムフフな雰囲気を表しているかのよう

たぶん編集部これは悪ノリしてるw

そりゃ千紗希ちゃんも「起こるかよおおおお!!」っつって男言葉のツッコミになりますよ

ミウラ先生と編集部お見事ですw


左門くんはサモナー

完結でした

打ち切りと言うには高い掲載順での終了ですが、大団円と言うには突然すぎる感が拭えないですね

打ち切りの側面が強い完結と言ってよさそうに思えます


そう感じられるのは、やはりやり切った感がほとんどないからでしょう
まだまだ左門くんたちを中心にした物語は充分描くことが出来たのに、腹八分目どころか六分目くらいで終わってしまったと言いますか

「白と黒だけで出来ているわけじゃない」というのも、左門ママのセリフに初登場したのがそのままてっしーの最後の言葉に使われていて
悪い言い方をすればとってつけたような感覚が拭えないのが正直な印象です

左門くんの生い立ち自体は前から構想されていたのだろうと思いますから、この印象は展開を急いだことによる読者感覚の醸成不足が原因と思われます
そのことがまた、打ち切りのように思えてしまう気持ちを強めることになってしまうわけですが

それでも、初連載にして一定の人気を獲得し、半年足らずでジャンプの表紙&巻頭カラーを得た沼先生の実力は確かなものであったでしょう

沼先生独特のセンスによる言い回しやツッコミは非常に小気味よく感じられましたから、次回作もその辺を活かしてもらえれば
きっと人気を得られるでしょう

本作に限っては、仏のようなヒロインを否定する形で登場してきた主人公が、読者から嫌われるのを防ぐためにギャグ的にカス行為に勤しむことにより
ボケ役主人公とツッコミ役のヒロインというパターンが成立したおかげでコメディ回には一定の完成度があったといえます

しかし、シリアスやバトル展開になると、主人公の普段のカスぶりを知っている読者が左門くんの真剣な様子や言動についていけず、
ただ見てるだけのような形になってしまったのではないでしょうか

シリアスのウケが悪かったように思うのはそれが原因ではないかと思います

クズな友達と一緒になって外道行為を働く主人公というのは、てっしーの絶妙なツッコミによってギャグ的にはまだ成立していましたが
シリアスなことをさせようとすると途端に違和感が生まれるという状態になってしまったのでしょう

ラストシリーズとなったアンリ誘拐は完結へ向けた布石だとしても、それより前のマステマや祓くんのようなシリアス展開は
沼先生がどこまで望んだバトルだったのか

作品の完結と作者の達成感という部分では、そのあたりが気になりますね


ともあれ、初連載にしてこれだけの人気作を描くことが出来たのは大いに見事だったと思います
沼先生お疲れ様でした


 




COMMENT▼

No Subject

>石
僕は楽しみですけどね。

>僕勉
やっぱりうるかは可愛い(確信
あ、ラグエルさんが倒れましたよw

>左門
先生お疲れ様でした。

>ソーマ
まさかの瞬殺w
女木島先輩スゲーw

>ゆらぎ荘
ツッコミが一人だと大変だな(^^;

今はどうなのか分かりませんが…カラオケって監視カメラ付いてません?あんなムフフおっ始めたら店員から怒りのコールが来るはずwお会計の時に気まずい思いしながら帰るというシーンを入れてほしかったw

カラボの監視カメラ

付いていてもダミーのところが、実は結構あったりします。そういう情報はどこからか漏れてしまう。
まあ店員以外に出所ないですけどねw

以下感想。
・ドクスト
千空が現在で蘇る起爆剤の回。私はそう見ています。砕いて言うなら千空の過去回想編。

・僕勉
…………(屍はただただ眠る)…………

・ソーマ
9対9でしたっけ?この人数だと5日目に一対一の構図が最長ですね。
私はバトル自体は楽しめているのですが、冗長すぎて全体の結果は待ちの姿勢でいます。

・左門
打ち切りとは少し違う気がします。
結果が振るわないから自ら畳むことにした。
恐らくコレかなと。仮に打ち切りだとしたら、この纏め方は上手すぎます。
全体としては確かに腹六分目なのですが、ベルゼ編導入から完結までの流れには澱みがない。
ここから完結までと予め決めていたとしか思えません。
ともあれ、沼先生お疲れ様でした。そしてありがとうございました!

最後に…
う か 歳
 る 万 !
う か 歳

Re: No Subject

皆様コメントありがとうございます。

>石
千空復活のための起爆剤ですか。そう聞いてもまだ釈然としないのは俺の想像力が足りないんでしょうか。
石化に関して、大樹といろいろ頑張ってた時以外にも1人の時に掴んでいた事実があって、それが次章の鍵になる、とか…?

こういう時もうちょっと単純に読めればいいのに、って自分でも思ってしまいますね。

>左門くん
ラグエルさんの印象としては、打ち切りではないが完結でもなく、言わば勇退という感じですか。
なるほど。そっちのがしっくり来ますね。
沼先生そんな潔い人なら、次回作も期待できることでしょう。

そして、それを受け入れた編集部も懐が深くなったといえるかもしれませんね。

>ゆらぎ荘
監視カメラはどうなんでしょうね。
部屋の後始末をしなきゃいけない店員さんからすればもちろん歓迎しないことでしょうから、すっ飛んできそうな感じではありますが。
あるいは、むしろ喜んで拝見させてもらおうとするゲスいバイトだったとか…

カラオケでくんずほぐれつ、なんて変な噂が千紗希ちゃんに立たないことを祈っておりますw

>ソーマ
結局緒戦は誰の手伝いもなく、タイマン×3で終わってしまいました。その辺も作戦考えられてるんならいいんですけど、どうしても作者の都合で展開しているように見えてしまうのがシリーズへの没入を妨げてしまっていますね。

>勉強
何というか、ラグエルさんお見事w

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