社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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僕たちは勉強ができないがもったいないと思った2017年週刊少年ジャンプ11号感想その2

2017年週刊少年ジャンプ11号感想その2

その1とその2合わせてどうしても1万字オーバーになってしまうな…

・新連載 U19
・僕たちは勉強ができない
・食戟のソーマ


新連載 U19 木村勇治

木村勇治先生連載デビュー作

どんな作品かと思ったら、精神的に荒廃したような近未来が舞台なんですね

近未来と言う割には科学が進歩してる感はあんまりないんですけど、これはたぶんわざとなんでしょうね
遺伝子検査の機械はハイテクっぽかったですが、それ以外はバケツもって廊下とか、右利き矯正とか、体罰上等とか、むしろ一昔前の風景です

きっとそういう世界観を作ろうとしているのでしょう

大人という名のもとに子供相手にありとあらゆることを強制できるようになった社会で、子供たちはどのようにして生きていくのか
今の少年たちも多かれ少なかれ抱えているだろうフラストレーションを極端な形で描き、入り込みやすくしているんですね

理不尽にあふれた学校生活の中でそれぞれ支えにしているものがあるというのも、今の少年たちに通じるものでしょう

そこに急展開としてやって来る幼馴染ヒロインの転校

遺伝子検査でSSSなんていう特殊過ぎる診断結果が出たことが理由であることは明白ですが、連れて行かれてどうされるんでしょうね
理由が遺伝子なら子供を産ませることが一番に想像できるんですけど、そんな風に想像されることは作者もわかった上で描いているでしょう

だから、ヒロインの親が2人してニコニコしてるのが余計異様に映る

大体こういう時の親は、少しでも反対するのがパターンだと思うのですが、全力で賛成してるのが「大人」の胡散臭さを全開にしていますね

その話を聞いたショックで主人公に何やら特殊能力が発現する…というところで1話の引きとなりました

支えにしているものを失う恐怖で能力が発現する
こう表現するとマンガでは当たり前の光景ですが、この作品に限って言うと、子供らしさの表れと捉えることができるでしょう

SSSって結果に対して、何をどうするつもりでヒロインの転校が決まったのかはまだわかりませんが、
彼女と離れたくない一心でそれを覆そうとするのは、言わば子供のエゴなんですね

大人たちの「良識ある決定」に対して、そんなの知るかとばかりに反抗するのは子供らしいエゴなのです

冒頭の教室のシーンでもそうでしたが、大人の建前と子供の素直な本心という構図がすでに第1話においてしっかり描けているのは上手いと言えるでしょう

主人公がガレキのメンツに加わって、この大人社会に歯向かっていくことになるのだろうという展開は想像できますが
それまでの過程によってその展開の可否が大きく変わってくるはずです

まだプロローグが終わっていませんから、まずはヒロインの転校を止めさせる流れを見てからの判断ということにしましょうか


僕たちは勉強ができない

新連載第2話

何というか…
予想と言うか期待をすっかり外して、2人の大学志望理由が見事に明かされてしまいました

そうですか
つまりそのくらいの深度で行くということなんですね


それぞれが才能と真逆の分野を目指している理由をもっともったいぶって欲しかったのは、
彼女たちの描写の深さと関わるからだったんですよね

2話目にして早速説明されてしまったそれは、話自体は頑張って欲しくなる内容であり、そっちの分野を目指したいと思っていいものではありましたが
それを教育係が始まってまださほど経ってない主人公にあっさり話してしまうのが問題なんですよ

確かに重苦しいような内容ではありませんでしたが、だったら今までの先生たちにもそれは話さなかったのかと
顔と名前を覚えて数日程度の相手に話せる内容を教師に話すことはなかったのかと

話していたなら、それを聞いた教師は何も思わなかったのか
話していなかったなら、こんな短い期間で主人公に話す気になったのは何故なのか

学校では内緒っつってましたけど、教師にも話してないんでしょうかね
教育係を命じた校長(理事長だっけ?)は知ってんのかな

第1話での専用ノート作成と似非告白がそのきっかけだったと捉えられなくもないですが、あれは「信じてもいいかもしれない」と思わせるくらいの出来事で
自分の内面に深く関わっている部分まであっさり話していいと思えるものではないはずです

やっぱりそこがちょっと気になってしまいますねー

ヒロイン2人への読者の感情移入という点でも、多少匂わせておくだけで充分だったのではないかと
もうちょっと引っ張って彼女たち自身への興味を喚起しておかないことには、志望理由という折角のカードが「ふーん」で終わってしまうのです

タイミングとしては早すぎた気がしてなりません


何かよくわからないけど美少女2人から頼りにされて、密着したりもする
当面の展開としてはそれを違うパターンで何回か描いてるだけでよかったんじゃないかと

クラスメイトからのやっかみも雰囲気作りとしてよく機能していましたし
すごくもったいない…


ただし、彼女たちの抱いていた理由自体は悪くないと思いました

それぞれの理由が発生している根本が、それぞれの才能に由来していたというのがね

死んだ母の星を探してみたいために天文学を志向する文系姫と
ゲームに勝てない原因を追究して、辿り着いた1つの仮説を検証したいがゆえに心理学を目指す理系姫

それぞれの理由は文系的・理系的な発想なんですね

そこは上手いと思いました

だから余計に2話目であっさり明かされてしまったのがもったいないと思えてなりません
そこまで深く考えるような性質の作品ではないということですかねえ


食戟のソーマ

タクミの熱にあてられて、すっかりやる気になった創真とえりな様
自分たちもタクミや田所さんと同じように城一郎のサポートをしようと意気込みますが…

クレープ焼いてるてw
超のほほんとした顔してるw
安らかすぎるだろw


こういう展開になるとすると、お題料理は読者にもよく馴染みのあるもののほうがよかったように思えますね
アッシェ・パルマンティエなんてさっぱり聞いたことのない料理よりは、もっと想像がつく料理のほうが、いかに城一郎のやってることが不思議なのかよく伝わったのではないかと

クレープ焼いてることが変なことは、えりな様の説明でうっすら理解しましたけど、
もっと違う料理だったら今よりも分かりやすかったかもしれないかなーって


…思ったんですけど、次に動いた創真がちりめんじゃこ使い始めたところで「ファッ?」となりました
横文字全開の料理なのにちりめんじゃこて

何を目指してるのかさっぱりわかりません
知らない料理の調理なのに、使う材料に違和感を抱けるって結構凄いことなのではないでしょうかね

と思ったら、えりな様はステーキ焼き始めました
もう完全にきょとん顔です

モノローグを見るに、城一郎と創真の思惑にはある程度気づいた上でやってるみたいですけど
読んでるこっちにはさっぱりわかりません

そしたら驚いてる内に両チームの品が出来上がってしまいました

…あれ
結局創真とえりな様は勝手に何か作ってたところしか描かれてませんけど、メインシェフの手伝いと言うか、
下処理だったり調味料だったりを用意するサポート的行動はなかったんですかね

ひょっとして3人がそれぞれ作りたいものを作っただけ?

基本構造が3つあるというのはえりな様の説明に出てきていましたが、3人の作ったものがそれぞれの部分に対応しているってことでしょうか

ミートソースと、マッシュポテトと、チーズを重ねて焼き上げるもの

クレープと、じゃがいもチーズinちりめんじゃこと、ステーキ

どれがどう対応するんだよw
全然わからんw

まあこの辺の分けわからなさは今に始まったことではないですからね
料理面での協力者はいるんですから、それなりに理屈の通ったものが出てくるのでしょう


なのでこの紅白戦の結果については別に心配するようなことはないんですよね
そもそもがはっきりと勝ち負けを決めようって性質のものじゃありませんし

堂島先輩と城一郎のケンカは置いといてね(;^ω^)


それよりもこの紅白戦でのキモは、サブタイにもなっていた通りえりな様の意識の変化にあったということになるでしょう

いや、正確に言えば意識の変化は既に起こっていました

創真と出会って、極星寮に住み始めて、予想もしなかった味の世界に触れることで、それは起こっていたのです
だから今回重要なのは、その変化した意識がついに行動としてえりな様に現れてきたということ

すでに定着している通常の手順や素材を使うのではなく、思いついたままの調理をおこなうことで、従来の品とは異なる味を目指す

従来なら「ありえない」と言って全否定してそうな目の前の光景に、あろうことか自ら乗っかっていったえりな様
その脳裏にはきっと、極星寮での日々とともに、城一郎と創真がともに口にしたあの信念があったのでしょう

行き着く先がわかってたら楽しくないだろ

料理人たちが自由でありたいと願い続けてきた事実を悟り、また自らも実行したえりな様
薊は余裕で「君の言葉を聞かせてもらう時間だ」と考えていますが、その答えが今回の行動であることに異論の余地はないでしょう

というか反逆者たちの陣頭指揮を取るえりな様は、すでに薊に対して明確な反対の意志を示しています

ですから、足りないのは言葉なのでしょう

薊に歯向かう意思が明確に示されながらも、えりな様から薊に対して直接「NO」が突きつけられたことはまだありません
もちろんその原因は薊の洗脳です

向かい合うだけで全身が緊張し、手を伸ばされれば殴られると思って身構える

「教育」を通して徹底的に植え付けられた薊への恐怖心こそ、えりな様が実父に対して本音が言えない最大の理由でした

それを乗り越えること
薊への反対意志が身に宿り、それが行動として現れてきた今回
次に必要なのはその気持ちを言葉にして伝えることであるのでしょう

だから薊も「君の言葉」を待っている

えりな様が薊に伝えるべき言葉はすでに決まっているわけですが、それを実際に言えるのかどうか
その背中を押してあげるのに、創真や緋沙子ちゃんやアリス嬢の力が必要になるのでしょう


どうせなら派手に、とかどっかの鬼狩りの柱みたいなセリフを言ってましたけど
これは創真たち4人に対して十傑全員が対峙するってことなんですかね

叡山も一応頭数に入れられてるとなると、えりな様と葉山を除く8人が相手になるんでしょうか
ちょうど倍の数なので、創真たち各1人と十傑が2人が対戦する感じなのか?
十傑2人は片方がメインで片方がサポートみたいな?

あと、連隊食戟に創真たちが勝ったら薊は無条件で手を引くとかそういうのではなかったですよね
あくまで十傑の座を賭けたもので、セントラルの全面撤退を約束するものではなかったはずですが

創真たちが勝ったとしても十傑の席は4つしか埋まってないわけで、過半数にはなってないんですけど
そこはどうするんでしょうかね

気まぐれ竜胆先輩が裏切るのか?


 




COMMENT▼

僕勉 展開が早くていいと思う。志望理由は凄く気になっていたのでスッキリした。
根がせっかちなんで早い展開が好き。

ソーマ 葉山が十傑加入の時にメンバーが他にも補充されたので葉山とえりなもあわせて十席。えりなはまだメンバーだと思います。
葉山の分がまだ補充されてないと考えると
えりなと葉山を除いてあと8席。
今回の食戟で4つ分席を奪えばえりな2つ掛け持ちで5対4で過半数です。
でも新しい十傑とも戦うと思うので4対8で戦うのかな。もしそうだったらえりなが覚醒して3人抜きぐらいして司に負けそう。それで最後にソウマが勝って終わり。

No Subject

>U19
まぁ1話目ですからね。
これからかな。

>僕勉
動機についてはまぁ良いんじゃないっすか?
先に示しておけばラブコメに専念できるし、この程度であれば更に掘り下げる事も可能かと。
だって、ヒロイン2人の家にはまだ訪問してないし。

>ソーマ
今回はえりな様覚醒イベントですかねw

短く感想

・ぼくべん
私は1話でやれば良かったと思うので勿体ぶらなくて良かったと思います
それよりも問題は志望理由が安っぽいことかな(文乃はともかく理珠ちゃんは酷い)

・U19
引かずにヒロイン救出までやってほしかった
せっかくの第1話何だから描ききってほしかった
・食戟のソーマ
えりなの変化への薊さんの反応が楽しみです

・私情
そろそろベストショットを復活させてもいい気がしてます

・マイサーモン
見開きの驚くベヒモス先輩

・アマルガム
個人的今週の一番、綺麗にまとめてまた次回作を楽しみにしてます

No Subject

・U19
一番気になったのは「校長室前でヒロインがずっと俯いている」点です。
遺伝子検査=大人党が欲しているリビドー能力保持者検査なんだと思います。
で、ヒロインが見出され転校先できっと強いストレスを与えられるんだと思います。
そうするために何を言われて受諾したのかが非常に気になります。
やっぱりクラスメイトの処遇を盾に脅されたのかな?

・僕勉
なるほど、こういった理由なら1話で重くしないのも当然ですね。
この作品は背後設定に頼らず対人関係に重きを置くスタイルの様です。
これは難しいですよ?いずれ目指す理由が増えるのでしょうが(主人公絡んで)
そこまで打ち切られずにどれだけキャラの掛け合いで引っ張れるかが勝負です。
取り敢えずヒロインは可愛いので第一関門突破でw

・ソーマ
サポートして「一品料理を高く仕上げる」か協力して「合作料理を創り上げる」かの違いですね。
城一郎と堂島先輩の個性の違いとも言えますねこれは。城一郎は極めてハイリスクハイリターン。
城一郎チームの負け。と予想します。
で、そこから課題を浮き彫りにすると。
あと、今回の連隊食戟で賭けてるのは「十席の椅子」ではなくて「十席の権利」そのものでは?
創真たちが勝ったら人数如何に関わらず「全員除籍、総入れ替え」になると思います。
しかし表紙といいラスゴマといい、エリナ様が胸を強調する格好で誘惑してくるwww

・ネバラン
表紙のエマ…守りたい、この笑顔…

・マイサーモン
「先輩の驚き顔」

・アマルガム
石山先生もう他誌行きましょう。貴方の真価は長期連載の果てにある。
「同情はする…後悔も」このセリフはグっときました。1話でのセリフの言い直しなんですよね。
前作の時も最終話で勿体なかったと心底思いましたし、とにかく長い目で見てくれる場所へ。
恐らくWJでは貴方の才能を活かし切れない。

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このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: タイトルなし

皆様コメントありがとうございます。


>僕勉
意外に動機公開に対しては肯定の向きが多いんですね。確かにジャンプらしさで言えばその方がいいんだろうとは思うんですけども。

この作品は最近の新連載の中でも特に「ジャンプ漫画」らしい作品なんですよね。1話で強く思いましたが、2話目でそれを確信しました。
その辺でちょっと考察してることもあって、近いうちに書きたいと思っているんですけどねえ…


>ソーマ
某うさぎさんのところに行って、対決するメンツについての仮説が浮かびました。
創真たち4人に元十傑の先輩たちに、葉山まで入れたらちょうど8人。派手にっつって残る十傑が全員相手になるのなら、こうしたら人数合いますね。葉山は今度こそ「大切な場所を守るための闘いを挑むことができる」わけですし。

まあ連隊食戟の形式から言えば、最初の人数を合わせることには必ずしも意味があるわけではないんでしょうけども。

十傑掛け持ちとかそれは全く思いませんでした。十傑の席次って役割別に分かれてるんじゃなくて、上の席次になるほど完全に上位互換だと認識しております。上に行けば行くほど学園内における権限や外への影響力を強く行使できて、何席はここまで可能、っていう感じの規則になってるものと思ってたんですけども。

>ベストショット
再開できるものならしたいと思っておりますし、今週はえりな様やカナヲちゃんがとっても可愛らしかったので書こうかと思いましたが無理でした。

実は、PCを買い替えたんですよ。今までのはもう買って8年くらいになる年代物で、作業中にビジーで数秒止まる頻度が結構あったのでいい加減に踏ん切りをつけたのです。それが月曜に届きまして、感想記事を書いたあとはひたすらセッティングと今までの環境の移行に明け暮れておりました。おかげで記事を書くどころかコメントを見る時間さえ全然取れてなかったのが正直なところです。

とはいえ、この数日頑張ったのであらかたの設定は終わりました。CPUもメモリも前のとは比べ物にならないくらいになってるので、記事を書くのも捗ると思います。

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