社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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現れた3人目の嫁とラスボス、多くの伏線が不安をもたらす… 『聖骸の魔女』第3巻

聖骸の魔女3巻

聖骸の魔女 第3巻

発売から少し間が空いてしまいましたが、待ちに待ってた3巻です

3巻にして3人目の妻が登場するという早い展開となりましたが、前巻の記事で触れた通り
なるだけ必然性を確保しようとした作劇となっていたことでそれほど不自然性はありませんでしたね

そうして登場した3人目となる魔女ミュリッタは、とってもめんどくさい魔女でした

いや、魔女ですから基本的にまともであることはないんですけども、魔女たちの中でもまた異端というか

帯で「魔女にして喪女」とか堂々と書かれるくらいにめんどくさい性質の彼女
友達は毒を持つ虫やらカビやらキノコやら

わざとじゃないアピールや「私なんか」の口癖は立派な構ってちゃんのセリフであり、確かに喪女でした

でも病んでるのは盛り過ぎだと思うんだ

ヤンデレじゃなくて病んでる
前向きに捉えるなら喪女をこじらせているといえるのかもしれませんが…

飢えを凌ぐためにせっかく毒を大丈夫な程度に中和した虫料理を用意してくれたのに
中途半端な量が却って空腹を煽ってしまったと知るや、今度は普通に毒が残ってる皿を出してくるのは
そんな発想ないと思うんだ

自分もすぐ逝きますからとかそういう問題じゃないと思うんだ

「最初の魔女」の中でも異端だったとウプスラに言わせる彼女の性格
俺にも「これはひどい」と思わせるほどによく伝わってきました

ただ、異端という言葉に同じく浄会の中で異端と言われ続けてきた自身の境遇が重なったニコラは
エゼルよりもウプスラよりも「放っとけないかもしれない」とか言い出して、三重婚状態はますますカオスなことに…


…思ったほどになっていなかったのがちょっと残念でしたね

もちろん、エゼルもウプスラも躊躇なく3度目の聖約を実行したニコラに不満は言いました
でも、聖約を知った直後の1シーンだけで済んでしまったのはちょっともったいなかったというか

もちろん、そこで痴話喧嘩や修羅場のようになってgdgdしてしまうのも意味は無いので
そのくらいの尺で収めてもらえたことは読者にとっても悪く無いと思うんですけども

前巻で、ニコラの妻としてあれほどの気持ちを見せたエゼルさえも1シーンだけで済んでしまったのは
心情的には残念でしたよね

1シーンどころかミュリッタの姿を見た瞬間に全てを把握して、「起きたことは是非もない」と
怒りの形相を見せつつもすぐに状況を察した言葉を口にしていたのは、何となく物足りなさもありました

いや、そこでエゼルがマジギレとかしてしまうのも何か違うので、たぶんあれくらいがちょうどいいんだろうとは思うんですけどね

それよりも残念だったのは、せっかく「放っとけないかもしれない」とか言ってたニコラなのに
その後にミュリッタのことを特別気にかけているような描写が特になかったことですね

そういうところから三重婚状態の面白さが出てきそうかなと思ったんですけども


前巻に続いて、再度エゼルが正妻というかメインヒロイン的な扱いである演出がなされていた今巻
ミュリッタを気にかけようとするニコラと、エゼルのその演出が反目してしまうのは明らかなので
使い所として難しいものがあることはわかるんですが、それでももったいない


しかし、そんな物足りなさを作者は知ってか知らずか、「物足りなさ」の最大のものとなる「大量の伏線」を用意してくれていました

ラスボスと思われる裏切りの魔女アダンテ
その目的や過去、さらには聖約相手から新たなる魔女誕生の瞬間までも

供犠も不思議なことになっていましたね

アダンテが聖約相手に求めたのは唾液でした
3人目となるミュリッタがニコラに欲したのは汗

エゼルの涙、ウプスラは血ときて、汗と唾液が一気に来ましたよ
これで、人体から流される液体としてメジャーなものは出揃ったと思えるわけですが

他にあるとしたら、鼻水とかだしね
それは嫌だよね

あとは…




…いえ、何でもありません


始まりの魔女はあと8人ですかね
供犠が重なることがあるとするなら、それにはどんな意味があるのか
それもまた伏線として気になるところです


不自然さをなるべく排除しようとしていたように思われた前巻と比べて
今巻は新キャラとなるミュリッタや大量の伏線を撒き散らしたアダンテによる疑惑や不審、不安を主とした内容となっていました

それがそのままラスボスと対峙したニコラたちの緊張感へと繋がっているんですね

ここで決着がついてしまってはもちろん話も終わってしまいますから、どんな風にして痛み分けとなるのか
4人目の嫁の登場は近いのか遠いのか

そんなことを期待しつつ、4巻を待ちましょう




 




COMMENT▼

No Subject

・ニコラが普通に接している理由(推測)
それこそ想像以上に病んでいたからでしょう。想う暇もなく恐れがやってくるwww

・エゼルの対応がやけに軽かった理由(推測)
3人目であることと、ウプスラの時以上に止むをえない状況だったから。
こういう場合の判断はひどく冷静なのがエゼルです。

・4人目の嫁はないと思うその根拠。
エゼルも言ってましたが「血と汗と涙のなんちゃらかんちゃら」は良く使われる言葉です。
その3つが揃ったのは偶然ではないでしょう。それに4人目は流石にエゼルがキレそうw

この巻でアダンテの見方が変わりました。こいつが一番の被害者なんじゃないか?
想い焦がれ、やがて焦げ付いてしまった想い。可哀想で仕方ありませんでした。

Re: No Subject

やっぱり4人目の嫁についてのところが気になりますなあ。

記事中に書こうと思ってて忘れてたんですけど、ラグエルさんが感じたのは俺も思ったことなんですよ。

「血と汗と涙」は、本気で懸命な時にあふれるものとして象徴させるもの。それらを供犠とするというのは、そのままその努力と真剣さを彼女たちが汲んで道を切り開こうとする象徴的な設定なのではないかと。

とすると、供犠となる体液の適当な候補が浮かんでこない4人目は登場可能性がとっても低いなあということですよね。
嫁が3人いれば確かに”ハーレム”と呼んでいい状態と思いますけど、でもそれなら全部で12人なんて設定にする必要なかったようにも思うのですけども。

別の人物の嫁として登場してくるんだろうか…。それはそれで嫌なような(;^ω^)

アダンテについては…
断片的に伏線が散らされただけなのでまだ何とも言えませんが、何か黒幕的な奴が別にいそうな感じでしたね。彼女が待ち続けた相手が/相手はひょっとして、みたいな。

No Subject

他のメンバーはアダンテ側に殺されて4人の起爆剤となるか、終盤で協会側の嫁として出てくるか。
のどちらかだと予想しています。
そしてアダンテ。結末さえも悲劇的にならない事を祈ります。

Re: No Subject

聖約がなされないままに、遺骸を破壊されたりしてしまう展開はありそうですね。
ニコラ以外の聖約者が出てくるのは、仮にも「ハーレム」を謳っているのなら避けて欲しい気もするところですけども。

アダンテは…
無邪気でありながらも残虐さはしっかり描かれているので、どんな風になるとしても変に改心しましたってのはやめて欲しいですねえ。

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