社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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ジャンプNEXT2015年Vol.5感想

ジャンプNEXT2015年Vol.5感想

次のNEXTが出るまでに、今までさぼってた分の感想をアンケ入れた作品だけでも書きたいと思ってるんですが…
無理かな…



 





アンケ順
ユアストレンジャー
NANANA!!
LOVE RUSH
UNDEAD-アンデッド-


最も主人公や登場人物が魅力的だった作品:NANANA!!
最も絵が好きだった作品:NANANA!!
最もストーリーが面白かった作品:NANANA!!
「週刊少年ジャンプ」で連載で読んでみたい作品:NANANA!!
もう一度読切りで読んでみたい作品:UNDEAD-アンデッド-
同じ漫画家の違う作品を読んでみたいと思った作品:UNDEAD-アンデッド-
読みやすかった作品:UNDEAD-アンデッド-、損得カンジョウ、怪奇77project、ナニワのマジン、変面の宴、幽霊のともだち、NANANA!!
読みにくかった作品:ユートシー、リペアーランド
読まなかった作品:なし
絵が古いと思った作品:ユートシー


ユアストレンジャー 三木有

改造人間ロギイの三木先生新作ですね

何回も読み切りを載せた上での連載だったのにというべきか、あるいは、だからというべきか
ロギイは何だかよくわからない状態になってしまって打ち切りという結果を迎えてしまいましたが


三木先生これはいいじゃないですか

キャラで読ませる作品として、結構いいところ行ってると思いましたよ

まさか宇宙人と幽霊って組合せがここまでハマるとは予想外でした

宇宙人が幽霊な少女と出会って、「君についてレポートを書きたい」とかなんてほのぼのな話でしょうw
しかも幽霊なんてものを知らない宇宙人たち的には「地球人の亜種発見」なんて大ニュースみたいな感じで
ちょっと興奮してるのも好奇心を刺激されてる風が感じられてよかったですね

そりゃあ実際に幽霊と出会えてレポート書きたいって言ってOKもらえたら、俺だって興奮するわw

宇宙人だから普通に幽霊の少女が見えてるというのも説明なしに理解できましたし
そこから、彼女についていくつか試したり聞いたりしつつ交流を深めていく様子が実に和やかで

視えるし話せてるんだから、死んでないじゃん?
と言われて混乱する少女の様子もまた、宇宙人と幽霊という組合せの不思議さを強調していて、とってもいいと思います

そんな風にして噛み合ってるのか噛み合ってないのかよくわからない両者が、
ヤマ場としての状況変化で協力し始めるのがまたいい感じなんですよね

心霊特集なんてTVのスタッフが仰々しくやって来て、何か騒ぎ始めたことにショックを受けた様子の彼女を見て
何かしてあげたいと思った宇宙人くんたち

ここにおいて、序盤から中盤までかけて不思議さを醸し出していた宇宙人と幽霊という組合せが
実は共通点を持った要素として機能することになるわけですね

すなわち、地球人視点(一般人視点)としてはどちらも「正体のわからないもの」であること
常識の上では存在が確認されていないものである両者は、作中においてはその性質によって
面倒事であるTVスタッフたちへの仕返しをできる立場となったわけです

宇宙船を使ってみたり、人形に憑依しようとしてみたり
宇宙人としての力と幽霊としての力をそれぞれ使って、スタッフたちに一泡吹かせてやることが出来たのでした

この何となく自己満足のために無駄に頑張ってみた感じ
話のヤマ場を形成しながらも、序盤から続くほのぼの感の延長上にあってとっても良かったんじゃないかと思いますね


とはいえ、これはこれとして完結してしまっているみたいなので
この作品で連載をというと厳しいような気もしますけれども

それでも、三木先生の腕はだいぶ上がっているように感じられたので
頑張って欲しいと思いますね


NANANA!! 山下尚吾

ジャンプ本誌に載ってた予告を見た時から割と気になってた作品がこれです
読んでみたらその期待通りの雰囲気と仕上がりになっていて、なかなか満足できました

決定的な粗があるわけでもなく、しかし眼を見張るほどの長所があるわけでもないんですけど
それでも雰囲気作りはすごく好きでしたね

おかげでアンケ1位のユアストレンジャーよりも、こっちのほうが連載で読みたいと思ってしまうほど
2位の作品でこんなにもその他の項目が埋まっちゃうのも珍しいんじゃないでしょうか


全体的に白めの誌面づくりが、主人公菜々の淡白で豪快な性格を表現していましたねえ
物語の最初から彼女への信頼感を抱きつつ読み進めていくことが出来ました

遭遇する事件はテンプレ的なそれの範囲内で、彼女がどんな風にしてこの犯人を倒そうとしていくのかが気になる作りになっています

実際には期待したほどの爽快感があったわけではありませんが、ラストのコマを見て「ほう…」とか思ってしまったことが
アンケ入れた理由の1つだったり

あのコマが示しているのは、彼もまた「そう」だったということですよね

確かに作中で、当人は大体それに気づいてないとも言われていました
そのセリフを伏線とした上でのラストのコマ

余韻を残すものとしてとっても良かったんじゃないかと思います


LOVE RUSH 山本亮平

『E-ROBOT』が打ち切りとなった山本亮平先生が新作を描いてくれました

山本先生にはたくさんの期待を込めて、今まで幾つもの記事を書いてきましたが
打ち切りにめげることなく新作を描いてくれたことが素直に嬉しいですね

今までの山本亮平先生関連記事はこちら
少年マンガのど真ん中青春ヒーロー物語! 『SUPER hERO』 山本亮平

【画像あり】永遠のテーマの追求が面白さの核となる…『E-Robot』山本亮平

エロの追求にこれからも大いに期待! 『E-Robot』山本亮平 2014年ジャンプ第9号

信念でもぎ取った連載に期待感大! 『E-ROBOT』 山本亮平 2014年週刊少年ジャンプ52号

信念に殉じたバカエロコメディ 『E-ROBOT』 山本亮平


おお…
並べてみると結構な数書いてるな(;^ω^)

こんだけ期待してた作家さんがまた新作を描いてくれたというのはとってもありがたいですね
連載を経験したこともあってか、画力もとっても向上しているようです

身体のラインに繊細さが増している気がするぞ…

で、肝心の内容ですが


E-ROBOTで欠点となっていた部分をどうにか修正しつつ、やはり自身の信念は曲げずに描こうとしていることが窺えますね

巻末の作者コメントにも「これからも色々なヒロインを描いていきたいと思います」とありましたが
たくさんの女の子たちを描きたいと思ってらっしゃるんですね

それは、山本先生の漫画作りの原点にある「エロ」をいかに描くかということに繋がるものであるのでしょう

E-ROBOTは、エロを登場させる必然性を追求したあまりに
エロというよりほとんどギャグの下ネタが連発される状態になってしまっていましたが

本作ではそれを修正し、コメディ色を出すためのギャグシーンはそれなりにありつつも
話の縦軸は一応真面目なところにあることが示されていました

「男の中の男遺伝子」なんて設定は完全にギャグなんですが、それによって主人公に惹かれてきた女の子たちが
真剣に主人公を想っていること、そして主人公自身もそんな彼女たちに対してどうすることが最も誠実なのかということの葛藤が
ラッキースケベなシーンをただギャグで終わらせないためのシリアスな場面として機能していました

エロを必然的に登場させようとすることは、諦めたのではなくひとまず横に置いておくことにしたのでしょうか
本作においては多くの女の子たちが登場してくることの必然性を描くことに注力されたように思えるんですね

フィクションラインとしては、人間以外に吸血鬼な少女も宇宙人な少女も登場してくるという何でもありな世界観

ただ、主人公の遺伝子に惹かれて集まった多くの女の子たちの中で、同じ理由でやって来ながらも
その他大勢の彼女たちとは違う反応を見せた天使のココロちゃんが、メインヒロインの1人であることは
上手に描けていたと思います

さあそうすると、今度重要になってくるのは主人公のキャラ性です

「男の中の男遺伝子」があるからという理由で人外の女の子たちまで含めて求婚されまくっている主人公
そんなに多くの女の子たちが彼に惹かれることになる遺伝子以外の理由が描かれないことには、
単なる都合のいい作品で終わってしまうんですね

それをわかっているからこそ、ToLOVEるではリトさんをひたすらに誠実で温かい男として描いています
本作でも必要なことは同じと言えるでしょう

主人公の彼が、遺伝子以外に女の子たちをときめかせるだけの内面的魅力を持っている男であること
これが描かれることの必要性は、多くを述べずともほとんどの読者にわかってもらえることと思います

しかし、必要だからといってそれを描いてしまえば、今度はToLOVEるとの違いがわからなくなってしまうという問題が発生します

結局は主人公の男に多くの女の子が好意を寄せて、何だかんだドタバタして主人公がちょっとえっちな目にあいつつ
最終的にはいい話にまとまって、女の子の印象も良くなっている…という

それだけの展開ならば、ToLOVEるのほうが遙かに洗練されたものを見せてくれることは
読者の誰もが知っていることで、そこに太刀打ちしようとするのはいくらなんでも時期尚早と言えるでしょう

個人的な期待としては、山本先生には矢吹先生を継ぐくらいの逸材になってほしいと思っていますが
今の時点で矢吹先生に挑戦しようとするのはあまりにも無謀

ならば、学校を舞台にして人外少女も集まるドタバタラブコメとして
ToLOVEるとどのように違いをつけるかは作品の命運を左右する決定的なものであるでしょう

可能性としては、幼馴染の少女と一応気持ちが通じ合ったという部分がその差異として使えるかなーと思ったりしますが…


それからこれは最近気がついたというか思ったことなんですけどね

山本先生は、いくらエロが信条といっても「ただそればっかりの作品」を描くつもりはないんだなーと

E-ROBOTはバカエロコメディでしたけど、まあ今回のこの作品も同じような範疇に入るものなんだろうとは思うんですよ
しかし、バカエロコメディっていうジャンルでいくと、すごくわかりやすいお手本が身近にあることに気がつきました

プラスでやってる『CHERRYTEACHER 佐倉直生』
最初はSQ19から始まって、今はプラスで連載されていますが、あれこそバカエロコメディのわかりやすい作品ですよね

変に人外が登場することもなく、けれど超常の力がギャグによって働いていて
エロくなったりエロかったりエロくなったりしている作品です

これって山本先生の目指す領域の1つにある作品じゃないかと思うんです

ただ、山本先生はそれで満足しようとしていいないんだと思うのです
『CHERRYTEACHER 佐倉直生』はバカとエロとコメディを押しまくっている作品です
今までの山本先生の作品も同様の傾向と要素を持っているものではありましたが
しかし、そこにもう1つ加わっているものがあるんですね

それが、ラブ

山本先生の作品には、バカとエロとコメディとともにラブも入れ込まれようとしているんです

『CHERRYTEACHER』にはラブはありませんね、今のところ、ですが
そもそも主人公とヒロインたちの関係が教師と生徒という時点で、ラブは想定されていないと見ることもできます

主人公の佐倉直生は、教え子である女子高生たちにモテたいと思うことはあっても
彼女たちに対する自分の感情は、どこまでも教師としてのそれです

であるとすれば、彼とメインヒロインたち3人娘とのラブ展開はまずないと思っていいのでしょう


しかし山本作品の場合は、投稿作『SUPER hERO』でも連載デビュー作『E-ROBOT』でも
主人公はヒロインと同学年の少年だったりして、明らかにラブが意識されています

『E-ROBOT』に至っては読み切りの時の主人公はアイを開発した博士だったのに
連載版になったら博士の息子が主人公になっていましたからね
アイとのラブコメを意識していなければありえない変更です


で、何が言いたいかというと
山本先生の描くエロには、ラブが必ずついてくるのだろうということなんです

それはつまり、エロのブースターとしてのラブですね
あるいは、純粋な気持ちの裏返しとしてのラブからのエロ

『CERRYTEACHER』にだって愛情は描かれているでしょうが、それは教師としてだったり大人としてだったりのもの
山本先生が描こうとしているのはもっと単純な同年代で等身大の男女愛なのだろうと思うのです

要するにラブコメですね
ラブと結びついたコメディです
そこに、一緒にエロもあるというのが山本先生のスタイルなのではないかと

ラブのあるエロ
山本先生の信条をさらに深く考えようとするとそういうことになるんじゃないかと思っております

そしてそれこそは、少年マンガとして見事なまでに王道の要素
その追求を志す山本先生のこれからには、大いに期待したいと思いますね


UNDEAD-アンデッド- 北村光

『リフレイン』でグランドトレジャー賞を得た北村光先生の新作

感想はこちら
ジャンプNEXT2014年Vol.5感想

この人も待ってましたねえ
『リフレイン』は投稿作のはずなのに相当な完成度でしたからね

それで期待しつつ読んでみたわけですが…

後もう少し…かな?

まとまり方としてはそれなりにまとまっていると思うんです
テンプレ的に誰もかれも救われてとりあえずいい話、みたいな終わり方にしていないのも新鮮さがあって

しかし、メインキャラ2人の造形がもうちょっとかなーという印象を受けました

アオリでは凸凹コンビなんて言い方をしていましたけど、そういう2人にするのであれば
2人の関係性をもう少し詰めていても良かったかなーと

普段は仲が悪いように見えるけれど、いざ何かしようとしたら息ぴったり
そういう関係性をこの2人から感じることが出来なかったんですよね

「普段の仲の悪さ」を描くことは非常に簡単なんですが、息ぴったりな様子を描いてやることは少し難しくなります
作劇上では、ヤマ場となるバトルシーンとかでそれが発揮されるのが常套手段ですが
本作においては、悪役と戦う場面はありつつも、息ぴったりな様子というのはあまり感じなかったんですよね

死んだ恋人の蘇生を望む女性と出会って、その対応に普通に意見が割れてるとか
敵を目の前にして普通に煽り合ってるとか、むしろ残念な奴らのようにも感じられました

煽り合ってる間に1度庇った女性をもっかい危険に晒してるし、敵のテンプレ的悪役論理には普通にショック受けてるし
何か底の浅さまで感じてしまって、どうにもこの2人が頼れる奴らだ、なんて感じにはなりませんでした

もったいないですねえ

強い未練を残して死んだ人が死霊になって、ネクロマンサーに呼び出されて使役される存在になる…ということなら
実は死霊でした、というオズワルドの設定を意外性とともに使うためには、彼の未練を少しでも匂わせることが必要ではないかと思うのです

そして、そんな未練を持つ彼がなぜドロシーに付き合って旅をしているのか、まで描くことも必要だったでしょう
それなくしては、死霊を呼び出してアンデッドとして道具のように使役するという悪役の論理とあんまり変わらないからですね

2人の間に確かにあるものが描き足りていない
コンビを組ませる主役2人の詰め方が今ひとつということになると、作品自体の評価も同じものにならざるをえない…
というのが正直なところなんですね

『リフレイン』が抜群のレベルにありましたから、それはもう北村先生には期待しているんですけれども
この作品はちょっと惜しいですねえ

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