
ニセコイ: OAD
コミックス21巻同梱版OAD
とうとう見ました…

アニメ化されたのは、事前の予告通り「シンコン」と「マジパティ」ですね
さらにもう1つの話題として、千棘版のシンコンもついてくる、というのがありました
小野寺さんに始まり、マリー、鶫と続いた「シンコン」シリーズ
それら3つの番外編における共通点や相違点を踏まえて、ひょっとしたら千棘版のシンコンは描かれないんじゃないかと
思ったりもしていたんですが、そんなことは全くありませんでした
関連
ニセコイ 3人のヒロインの「シンコン」を考える
そんな千棘版がどんな風になっていたかというのは、まあこの後に触れることにしましょうか、一応
3人の「シンコン」
NEXTにおける袋とじ番外編として描かれ、コミックス4巻に収録された小野寺さんの「シンコン」
これがなければ今回のOADも存在しなかっただろうと思うと万感の思いが込み上げてくるようです
かつて考察したように、舞台は1年目の結婚記念日
仕事から帰宅した夫を迎える場面から始まります
結婚記念日に相応しい豪華な食卓
愛情をバネにして料理の腕を磨いた小野寺さん(旧姓)は、今ではすっかり普通に美味しい料理を作れるようになっていました
かと思えば、高校時代の彼女から想像もつかないような大胆な提案
きっと、記念日なんだからと思い切ってみたんでしょうね
高校時代の彼女も、無意識にいきなり「キスしていい…?」なんて大胆発言をかますことがありましたが
ここでは完全に自覚的な意志のもとで大胆発言をやってのけてくれています
ただねー
どうしてもインパクトが弱いなーって思ったのはね
実は小野寺さんのシンコンだけページ数が少ないんですよね
OADにそれぞれ特別付録として同梱されることになったマリーと鶫と千棘と違って
小野寺さんのシンコンは、前述したとおりNEXTの袋とじ番外編として描き下ろされたものでした
それゆえ、これが描かれたのはたったの3ページでした
ラストの1ページがオチでしたから、実質わずか2ページだけのシンコンだったのです
これがマリーと鶫の場合はオチまで含めて5ページ
千棘に至っては全部で6ページもありました
小野寺さんだけが一番ページが少ないのです
おそらくそのためなのでしょう
尺を持たせるために、ところどころで妙にアップカットやジョジョ立ちでもしているかのような小野寺さんが描かれていました

これがページがそれなりに充分なマリーと鶫の場合になると、シンコンらしい甘々な雰囲気を存分に醸し出せる作りになっていましたね
小野寺さんはページが少なかったことで、
千棘の場合は(ry という感じだったことで、ダブルヒロイン2人のケースよりも
ラブラブな空気があふれたアニメとなっていました
マリーの「…それとも、わ・た・く・し?」の一文字ごとにワンカット使ってみたりとか
自ら楽の手をとって頬を寄せて、その温もりに浸る鶫(旧姓)とか
…あれ
そうか、鶫を旧姓にするとしたら、彼女は千棘からもらった名前である「鶫」を名乗らなくなるんですね
そもそも鶫と楽がくっついてることそのものが千棘との一定の決別を意味すると考えられますが
名前においてもそういう象徴的なものを見出すことができるんですね
このシンコンシリーズのもう1つの共通点となる飼い犬「とげちー」
もちろん彼女も登場しております
こんな感じでね

楽には噛みつくのに小野寺さんには頭を撫でられても普通にしてたり
楽に噛み付くからと骨っこを投げたマリーによって上手に外へ誘導されたり
楽には噛みつくけど超甘やかしてしまう鶫が豪華な寝床とたくさんのご飯と新しい服をいつも用意してたり
しっかり再現してくれていました
しかし原作にはなかったのに、上手いことやったなと思ったのがこれ

何だか分かるでしょうか
そうです
さりげなく左手の薬指が強調されているのです
これは原作にはなかった部分ですよ
古味先生が描いたマンガ版のシンコンにおいては、左手が描かれていてもその薬指には何も光ってはいませんでした
しかし、最初の結婚記念日となるこの日に、彼女たちがその愛の象徴である結婚指輪をつけていないことはありえない
シャフトはそれに気づいたんですね
うむ、これは素直によくやった
それでこそ、シンコンっぽさがより強調されるというものです
それでこそ、夢オチというラストが映えるのです

みんな見事に寝ぐせ頭のまま呆然と目を覚ます天気のいい朝
続きを見せろと魂の底から叫んだ楽とマリー
ただひたすら唖然として絶句していた鶫
じゃあ小野寺さんはといえば

もちろん夢の中身にショックを受けてはいましたが、続きを見せろと叫ぶことはありませんでしたね
なぜなら続きを見てしまっていたから
お風呂であんなことをしてしまった続きを1人だけ知ってしまっていたのです
だからショックの内容は小野寺さんだけ性質の違うものとなっていました
千棘のシンコン
…で、千棘のなんですけどね
何ぞこれ
何ということでしょう
とてつもなく色んな意味でありえないことになっておりましたよ
1ページ目を見た瞬間から完全に目が点になってしまって、唖然としたまま読んでいくことになりました
その衝撃は結局6ページ読み終わってからも続き、動揺のあまりしばらくわけわからん状態に…
今でこそどうにか落ち着いておりますが、直後は割りとガチでショックな感じで
古味先生の正気を疑うレベルの動揺をきたしておりました
mickさんが後で教えてくれたところによれば、ジャンプ本誌の宣伝ページの中にあったシルエットから
この内容は一部で予想されていたとのこと
なのでmickさん自身はそこまで驚くことはなかったらしいですが
そんな宣伝ページのことなんか覚えてもおらずに、あんな考察まで書いて割と普通に楽しみにしながら読み始めたところで
1ページ目からアレですから、かなりのショックを受けてしまいました
過去号を引っ張りだしてみたら、確かに宣伝のシルエットがそんな風になっていました…
47号のね
アニコイのページのね
あそこがね
うん
…ただ、千棘版シンコンにおける違いというのはそれだけではないんですよ
先述したようにページ数が一番多いこともそうなんですが、夢から目覚めてからの展開も
今までのパターンと違っていたんです
片思いしているほうのショック顔が先に描かれるのが今までのパターンでしたが
千棘版においては、先に楽の表情が描かれておりました

こんな風にね
それも、今まではみんな起き上がっていた姿勢でしたが
目が覚めた楽は起き上がることも出来ないままに「何だ今の…」と混乱していました
そしてまさかの登校風景
ここでようやくリアル千棘が登場しました
そんで2人並んで歩きつつ、互いに内容までは触れることなく「すごい夢を見た」と言い合って
2人とも険しい顔
色んな意味で千棘版は今までのパターンを崩してくれていました
1個だけ今までのパターンに沿っていた点をあげるとすれば、とげちーがいたことかな
じゃあこの違いをもう少し深読みしてみようかとするとね
もちろん小野寺さんとの対比ができると思うんですよね
ページ数が一番少なかった小野寺さんと、一番多かった千棘
シンコン生活の中身では、両方ともマリーや鶫ほどには甘々ではありませんでした
しかし何よりの対比は、夢の続きがあった小野寺さんと、日常の続きがあった千棘
ということが言えないでしょうか
千棘にとっての「夢」にあたるシンコン生活は、宣伝ページのシルエット通り
それはそれは見事にギャグであり、およそ千棘派を滾らせたりするようなものではありませんでした
マンガ版で読んだだけでもありえない中身になっていたのに、アニメになってみればもはやコントの域
ただその代わりに、千棘版では目が覚めた後の日常が描かれていたんですね
いつものように楽と一緒に登校する朝
途中で小野寺さんとるりちゃんと会って
鶫もマリーも一緒になって
…という見慣れた光景
それは、2人の関係の本質はこういうものなのだと暗示されていると解することができるでしょうか
千棘版の画像とかはもう載せません
アレ見ながら画像編集とかとてもじゃないですがやってられねえ(;^ω^)
あとマジパティのほうは…

あー…
まあいいんじゃないですかね
2期8話の続きで、オープニングもしっかり同じのを使って
こんなもんなんじゃないかと

マイコーを倒したら倒したで、本編の展開に合わせたのか知りませんが
こっちにも新しい春が
ただそれよりも注目すべきは、筒井先生のマジパティと決定的に違う点となっていた楽の不在が解消されたことですね
キョーコ先生が寿退職した後にクラスを管理していた副担任の福田先生がモチーフと思われるフックダーが
新たな悪として現れたとか言って、授業中の教室のど真ん中で変身させられる小野寺さん…
驚く周囲の中に、しれっと楽もいました
どうやらお金持ちのお坊ちゃんとかではなさそうです
21巻は本編も大変なことになっていますし、色んな意味ですごいことになってた巻でした…
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気になるのですが(真顔)