社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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2人の関係の行方と物語の物足りなさ… 『からかい上手の高木さん』第3巻

からかい上手の高木さん3巻

からかい上手の高木さん 第3巻

日常系青春グラフィティ第3巻です

何かやけに久しぶりだなと思ったら、2巻出たの去年の11月じゃねーか
マジか

1巻から2巻までは半年足らずだったのに、3巻が出るのは1年以上あいちゃってるのは
同時連載してる他の作品との兼ね合いとか?

いずれにしても相当久々に読めるということで楽しみにしていたわけですが…


あれ、何か物足りないな…


何でしょう
本当に何となくなんですが、物足りなさを感じてしまいました

期待値が上がってしまっていたのか、それとも俺の感じ方が変わったのか


展開としては前巻のレビューの時に想像したとおり、2巻よりも遥かに恋愛的雰囲気が強められていました

2人乗りの練習とか言って待ち合わせしていたのを西方くんはデートっぽい?と思ってしまったりとか
待ち合わせにおめかしして現れた高木さんを見て、一瞬誰だかわからなくてドキッとしてた西方くんとか

私の好きな人はこのクラスに居るよ、と遠回しに暴露した高木さんとか
習字の授業で相手に望むことを書こうと言って「現状維持」と書いた高木さんとか

席替えで離ればなれになることを明らかに寂しく思っていた高木さんとか、何となく寂しく思った西方くんとか


それはそれはすっかり2人の恋模様を前提とした話が描かれていて、見ているだけで甘ったるくなってくるわけですが

しかし、どうにも物足りなさがある

背比べと言って背中を合わせて密着してみたりとか、わき腹を突っつきあってみようとしたりだとか
思春期にしかないだろうドキドキ感も確かにあったんですが

それでもそれ以上の物足りなさを感じてしまったのは、おそらくこの物語に前進がないように思ってしまったからでしょうか

『からかい上手の高木さん』のタイトルの通り、基本的な話は西方くんを上手にからかって面白がる高木さんと
毎度毎度高木さんにやり込められてしまうことに何とかして対抗しようとする西方くんという構図で展開するわけですが

そうすると、2人の交流は基本的にからかうか、からかわれるか、しかないのです

高木さんが西方くんにばかりちょっかいを出して、何かとからかおうとしている理由はもちろんアレだからですが、
そこまでしか展開できない構成上の外枠があるように思えてしまうんですね

からかうか、からかわれるか、しか2人の間に存在していない以上、そこから先の感情にやり取りが発展しそうな気がしないというか

習字の授業で、西方くんに望むこととして高木さんが書いた「現状維持」
「そのままからかいやすい西片で居て欲しいなって」と言っていましたが
そこにもう1つ、2人の関係においても現状維持を望む高木さんの本音が垣間見えたような気がしたのです

告白なんかして気まずくなってしまうよりも、今のからかい、からかわれる関係で充分と考える本音
あるいは、こんなにからかうことばかりする女子なんてきっと好きじゃないだろうと思う恐怖心

それらが入り混じった気持ちが、「現状維持」だったのではないかと

そう考えると、ここから先どれだけ話が展開しても、高木さんが微笑っていて、西片くんが悔しがっている姿しか浮かんでこないのは
何だかどうしても物足りない

高木さんに対する西片くんの感情は、いまだ無意識的なもの
明確には「見返してやりたい」ですが、その裏側には明らかに高木さんを意識する素振りがあります

高木さんの方はいわずもがな

そんな2人が今選んでいる関係が、からかい、からかわれるという間柄
いつまでも続くはずはないその関係をいつまで続けようとするのか

それは、タイトルにも関わるものであり、同時に作品の根幹に関わることでもあります

そこを山本先生がどんな風に考えているのか、それが見えてこないこともきっと物足りなさを感じた要因の1つでしょう

次巻ではその辺も少しくらいわかるようになってるといいな…






 




COMMENT▼

No Subject

うぅむ…こう言っては何ですがrexelさん日常系漫画を正しく理解できていないのかなと。

日常系漫画の基本は足踏みです。具体例はサザエさんやドラえもん。
「リスタートが基本で関係相関図の変化は無いかあっても微々たるモノ」
描かれる場面が「ドラマ」ではなく「日常」だから「日常系」と呼ばれます。
その日常系からの派生で「変遷日常系」があります。因みに呼称は私が勝手に読んでいるだけw
具体例は斉木や小森さん。各話でリスタートを切りながらも関係に深みを与えてドラマを描く。
ストーリー漫画との違いはリスタートを切るか否か。日常系との違いは変化に富むか否か。

高木さんや小泉さん、「はたらく細胞」も日常系です。関係性に大きな変化はありません。
仮に二人の関係に大きな変化が生まれる時が来たのなら、それはこの漫画が終わる時だと云う事です。
でも高木さんが望む「現状維持」についての読みはほぼ正解だと思います。
気持ちを知られたら離れて行ってしまうかもしれない。意識されて敬遠されるくらいなら…な気持ち。
それでも時折言葉や態度に出てしまうバレるかも知れないギリギリなアレコレ…。
高木さんの本心は「進展」、でも恐れが勝って「からかう」事で気持ちを隠す。
からかい上手=ごまかし上手。そこで1巻の帯のアレですよ!

照れたら負け

いつかは恐れより本心が勝って高木さんが自ら負ける道を選ぶ日が来るかもしれませんね。

No Subject

>ラグエルさん
そういうのって、負けを認めたら最終回が近い気がしますが・・・(^^;

私のコメントより抜粋

仮に二人の関係に大きな変化が生まれる時が来たのなら、
それはこの漫画が終わる時だと云う事です。

ですよ妄想屋さん(^-^)

Re: No Subject

コメントありがとうございます。

うーむ。
期待するところが違っているんですかねえ。

それでも思っちゃったんですよね。
ゆゆ式とかごちうさとか、日常系と言われるアニメは確かに足踏みが基本ですが、この作品の場合は「恋愛」が入っていますからね。2巻から徐々に強められている恋愛系描写を見ると、これだけ作中の時間も進んで周りからもそういう目で見られているのに、いまだ2人の関係性が第1話から変わっていないのがもどかしい。

からかい、からかわれるという基本構造による枠組みがあることはわかります。それゆえに大体パターンが一緒になることもわかります。しかし、その枠組みの中でもっと面白くしようという作者の意図があまり感じられなかった…と言えば厳しい言い方ですが、そういうもどかしさが読者の中に生まれていることは作者もよくわかっているだろうに、それをどう処理・昇華させてくれるのかがわからない。先が読めないということではなく、この印象を抱えたまま読んでて良いのかと不安になってしまったのかもしれません。

これもいつもの考え過ぎなんですかねえ…。

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