社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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ニセコイ第195話感想 2015年週刊少年ジャンプ第52号

2015年週刊少年ジャンプ52号感想

カテゴリを「ジャンプ感想」にするか「若干の考察シリーズ」にするか
迷いましたけれども、とりあえずこっちで

他の作品の感想はこちらからどうぞ


ニセコイ

マリー編エピローグ

まさかの千花の翻意を受けて、早速治療のため旅立つことになった彼女
みんなで見送りに来て、事情も全員に明かされているようです

気を使った千棘によって楽と2人きりになったマリー
一旦区切りとともに身を引く立場として、もっとも気になる話題を始めました

楽はいつ告白するのか

羽も、そのエピローグにおいて同じことを心配しましたが
マリーもまた、ごく当たり前の疑問を口にしました

さらにもう1つの爆弾


千棘のことはどう思っているのかと


小野寺さんへの好意に気がつけるくらい楽のことを見つめ続けてきたマリーも感じるほどの千棘への気持ち
小野寺さんに示される好意とはまた違った形かもしれませんが、それもまた「好き」ではないのかと

同じく楽のことをよくわかっている集と同じ疑問ですね

問われて答えられない楽でしたが、マリーにとっては沈黙も回答でした
すなわち、2人を同時に好きになっているのだと


そんな爆弾を落としつつ、別れの間際にかつてのセンゲンを実行したマリー

出会った直後と遊園地で左右それぞれのほっぺに口付けて、「次は真ん中」と明言していましたが
その通り、真ん中のおでこへのキスという形でそれを果たしてみせました

一度はフラレてそれを受け入れたものの、まだまだマリーにとってはそれで諦めるなんてことはありえない
親愛と恋愛の情はずっと抱き続けて、体を治して今までよりも全力全開でアプローチするのだと

今まで胸に抱き続けてきた楽への情だけでなく、大切な友人たちという新たな絆を認識したマリーは
すっかり晴れやかな顔になっていますね

本田さんも千花の許しの上でマリーに同行するって、だいぶ折れたなお母様

本田さんに本名を聞いた上で、その名前で呼ぶというのはマリーなりの親愛の表現なんですかね
下の名前の呼び捨てで御影と呼んでいたように、本田と上司のように呼ぶのではなく親しみを込める
忍と言ったら隠衛の称号であるので、そうではなく本名で呼びたかったのだと


そして、それぞれが一文字ずつ掲げたメッセージを見ながら笑顔で離陸

エピソードの締めとしては非常に綺麗な形にはなりました
途中には茶番臭がないわけではなかったですが、一応終わり方は綺麗になったかと思います







ところで鍵の話はいいの?




別に千花や巌に11年前のことを聞けとまではいいませんけど、マリー本人がいくらか覚えている事実くらいは
聞いてもいいんじゃないの

もはや鍵と錠の話は全く重要ではなくなったということなんでしょうか
それでも何か一言くらいあってもよさそうなもんですけどもね





で、あえて後回しにした「2人を同時に好きになってる」っていうところなんですけどね


…これなあ

またしても素人読者を呆れさせる展開の上に、千棘派の中にも喜ぶ人が出てきそうな話ですね
「結局やはり一番のメインは千棘であり、千棘エンドである」という短絡的な確信を生みそうですよ

実際のところどうなのかというのは古味先生の方針次第ではあるんですが
「2人を同時に好きになっているのだ」というのはマリーの解釈であり、楽本人はまだそう認識していないことです

千棘をどう思っているかとの問いにはっきり答えられなかったことでマリーはそう結論づけていますが
俺からすると、ここで楽が答えられなかったのはまた違う意味があるのだと思っております


千棘を異性として、恋愛対象として見ていないと言えるのかどうかという問いかけ

実は、楽にとってここで「ああそうだ」と言うのは無理な話なんですよね


なぜなら、千棘は出会った時から恋人だったからです

互いの親がボスを務める組織の事情で、出会ったその日から「恋人同士」になった
学校でもそれを貫いたため、楽から見れば千棘とは出会った最初から「彼女」であったわけです

もちろん、わざわざご機嫌をとったりむやみに気を使ったりなどすることはなかったでしょうが
それでも出会いから「友人」になるまでのギクシャクを飛び越えて、「恋人」としての付き合いをしなければならなかったことは
千棘との関係性に決定的なものをもたらしたと考えられます

1つには、ニセの恋人であるがゆえに互いが互いにそういうい気持ちを抱くことは「ありえない」という前提ですね
千棘の場合はそれを超えてすっかり楽に惚れてしまったわけですが、楽の方はといえば、いまだにその前提が生きています

千棘に好きな人がいると聞いて、それが自分である可能性を欠片ほども疑わない
それは、ラブコメ主人公に必須な「鈍感」というスキルの発露でもありましたが、
同時にニセの恋人であることによる1つの前提が効果を発揮しているものでもありました

しかし「恋人」であるがゆえに、異性であるとか恋愛対象であるかどうかとか、
そんなことを真剣に考えることがなかったわけです

すでに「恋人」だったからですね

そこに加えて、自分にはすでに別の想い人がいるということになれば
ますます「ニセの恋人」が本当の恋人になれるかどうかを考えることなどないと言えるでしょう

その意味では、同じように恋人のふりをしながらも本当に楽を好きになってしまった千棘は
最初に別の好きな人がいなかったために、「恋人」としての楽を見続け、その性格に触れたことで
好意を持ってしまったと考えることができます

だとすれば、ここでマリーの問いかけに楽が答えられなかったのは
「今までそんなこと思ったこともなかった」という回答なのであり、
それはつまり千棘を好きであるという解釈が成り立たないことを示すものであると言えます


とは言え、楽自身がそれに気づいていませんから、おそらくはマリーに言われたことに影響されて
「本当は俺は」と悩み始めるのでしょう

それこそはいつか考察した楽の「ニセコイ」
ニセコイ それぞれのヒロインの「ニセコイ」と「マジコイ」を考える


そこでは、楽が「なぜ小野寺さんを好きなのか」が語られることもあるのかもしれません

これも以前に考察したように、小野寺さんとは「楽が好きな女の子である」という点において
作中での絶対性を持っている存在でした

ニセコイ 小野寺さんが約束の女の子かもしれないもう1つの可能性


千棘に対する「2号」であったり、「約束の女の子」はどうであるとか
「常に比べられることを前提にしたキャラ」である小野寺さんですが、「楽に好かれている」という点においては
他を寄せ付けない絶対性があったわけです

そこでは、あえて好きな理由など語られないほうが絶対性の維持には都合がいいことになります
これまでそこに言及がなかった理由もそれと関係があるだろうと思っていますが
しかし、今回「小野寺さんだけでなく千棘も、同時に好きになっている」との話が出てきたことで
その絶対性が揺らぐ展開となりました

これが示すのは、小野寺さんが今までよりもさらに相対化されたということであり
最終的にどちらを選ぶにしろ、その理由が語られる必然性が生まれたことを意味するのです


まだ鶫や春ちゃんとの決着が残っているはずなんですが、いよいよ二大ヒロインとのけじめに向けて
話が動き出すわけですね



[タグ] ニセコイ




COMMENT▼

No Subject

まさかのニセコイオンリーかw

まぁね、マリーが爆弾投下していきましたしね
来週4周年で巻頭カラーだしね
仕方ないね




確かに鍵の話はどうした

ほんと短絡的な展開だよなー
主さんに同意
千棘マジ糞だわ

Re: No Subject

一作品限定記事にコメントありがとうございます。

ただ、ニセコイのみで今週の感想を書いたわけではなかったんですけども…w


>名無しさん
内容に同感と思っていただいたのはありがたいんですけども、「千棘マジ糞だわ」とはどういった意味なんでしょうか。

今回の記事で言う「短絡的展開」というのは、今までの描写では不十分だと思われるところに「楽は千棘も好きになっているんだ」と持ってきたことで、普通の読者たちに誤解を与えかねない内容となっていたことを指してのことで、特に千棘がどうというつもりはなかったんですが。

今まで基本的には受け身でいた千棘が、そのスタンスを変えないままに小野寺さんと対等の立場になっていることが不快だということでしょうか。

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