社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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食戟のソーマ 葉山アキラと新戸緋沙子にあって幸平創真にないもの

2015年WJ25_3


またしても創真考察なんですけどもね
ちょっと前から漠然と思っていたことが、ようやく鮮明になってきたので記事にしてみました

今回のテーマは、葉山アキラと新戸緋沙子に共通するものです
その要素が、本誌今始まったばかりの長編でも重要なところとなってくるのではないかと思っております

なぜならそれは、創真にはないものだから

主人公が今現在は持っていない要素を持っている2人とその要素について、今回は考えを巡らせてみましょう


[タグ] 食戟のソーマ








「それ」は創真にはないと言いましたが、厳密には創真だけでなく他のキャラにも今のところ無いと思われます
言い換えると、現時点で「それ」を持っているのは葉山と緋沙子ちゃんの2人だけなのではないかと


なにかといえば


料理に打ち込む理由の矛先なんです

料理に打ち込む理由の向かう先が違うんですよ



主人公に限らず、料理マンガで主要キャラが料理に打ち込むようになった理由というのは
そのキャラを構成する大事な要素であるわけですが

その大事な要素が葉山と緋沙子ちゃんの2人とそれ以外とでは違っているんですね


どう違うかというと、それが誰のためであるか、ということです


創真をはじめとして、特段描かれていないキャラたちというのは、基本的に自分のために料理に打ち込んでいます
親父を超えるため、将来店を持つため、名を上げるため…とか

しかし葉山と緋沙子ちゃんの2人は明確に違うんですね

明らかに特定の誰かのために料理に打ち込んでいるんですよ



葉山の場合


別に改めて1人ずつ見ていく必要はないかもしれないですけど、一応ね

葉山にとっての「誰か」とは、言うまでもなく汐見教授です

スラム街でくすぶっていた自分を見つけ、拾ってくれて、多くのものを与えてくれた大いなる恩
そこに心からの感謝を抱いている葉山は、自身の持つ才能である優れた嗅覚を駆使して
彼女のスパイス研究に惜しみない協力を果たしています

億単位のギャラを示されても全く揺らぐことのないその感謝の念は、選抜決勝の一皿に全てを懸けるほどの熱となり
それが認められて優勝となった際には感極まって彼女を抱きしめるほどの喜びとなっていました

かつて考察したように、葉山にとっての汐見教授とは「自分の料理のすべてを捧げられる女」だったわけです



緋沙子ちゃんの場合


ではもう1人、緋沙子ちゃんはどうかというと

葉山にとっての誰かが汐見教授なら、緋沙子ちゃんにとってはもちろんえりな様がそれにあたる人となります

選抜予選で貞塚ナオと相対した時、緋沙子ちゃんはこう語っていました



それが私の薬膳

漢方医の家に生まれた緋沙子ちゃんは、その知識を料理に昇華させた
すべては幼い頃から激務をこなすえりな様のために

幼くして激務に追われるえりな様を気遣った緋沙子ちゃんは、漢方の知識を取り入れた料理「薬膳」によって
えりな様の身体を労ってきたわけですね


誰のために料理をするかがはっきりしている効果
葉山は汐見教授のために
緋沙子ちゃんはえりな様のために

2人とも、誰のために料理をしているのかがはっきりと描かれています

言い換えると、自分の料理を誰より食べて欲しい相手がいるということなんですね

料理人としてこれは非常に大きなことなのではないでしょうか



じゃあ創真はどうか


彼が今料理人として歩んでいる最大の理由は、親父を超えるためということになるでしょう
少なくとも特定の誰かのために料理をしているというようなことは全く無く、基本的にその料理は自分のためにあるものですね

ただ現在そこに最も近いところにいるかもしれないのがえりな様でしょうか


「必ずあんたの口から美味いって言わせてみせる」とえりな様に宣言してみせた創真
神の舌に問答無用で美味いと言わせる品を作ることを目的とするならば、
おそらくは途方も無い研鑽と実力が必要になると思われます

それは葉山や緋沙子ちゃんとは違った形ではありますが、特定の誰かのために料理をしようとすることの1つの形と言えるでしょう


すなわち、葉山と緋沙子ちゃんの持つ「自分の料理を誰より食べて欲しい相手がいる」という性質は
城一郎も口にしていた真実を創真に先んじて体現していることの表現と言えるわけです


そう考えてくると、選抜の本戦でまさにこの2人が対戦していたことは実はかなり重大なことなのではないかと思えてきます

割とあっさりとした形で勝敗が決していたあの試合
男である城一郎の言葉をわかりやすく示すためかわかりませんが、女性キャラは緒戦で全滅するという結果になってしまいましたが
では女性側にとってはあの言葉は当てはまらないものなのかといえば、必ずしもそういうわけではないでしょう

田所さんがかつて教わった「心をのせる」に象徴されるように、女子の側からでも「料理を食べて欲しい相手」の存在は
極めて大きな意味を持っていることは明らかだからですね



現在本誌では、極星寮が狙われたことで創真も危機的状態にありますが
それよりもさらに、葉山と緋沙子ちゃんの「相手」である汐見教授とえりな様も最大のピンチを迎えています

そこへの対処にこの要素が関わってくるだろうことは確実と思われますので、このことを頭に入れて
今後の展開を読んでいくとさらに面白さが増すことでしょう



COMMENT▼

似た者通しだからこそ。

 どうもです。今回の考察も興味深く拝見させて頂きました。(これからも考察記事で時々コメントを入れさせてもらうかもしれません)
 確かに葉山と新戸は共通点が非常に明確なキャラクターなだけあって、注目すべきペアだと思っています。(秋の選抜編で彼らの対戦が実現した時は、自分の予想が的中したことに大喜びでした/
苦笑)
 ただ、新戸は創真とのスタジエール経験を得て、えりなに対する敬愛が非常に寛大なものへと成長したのに対し、葉山は未だに汐見への「想い」は堅く狭いままなんですよね・・・。
 ・・・実は私、葉山の汐見への「想い」は、附田先生の読者に対する物凄く巧みな“ミスリード”だと思っています。
 それがこの度の章で明らかになるかどうかは分かりませんが・・・。
 『ソーマ』も来月でいよいよ三周年を迎えることですし、私もそれらに関係した記念考察を書きたいと計画しています。
 ・・・・・・・・・・時間があれば(涙)。
 
 

Re: 似た者通しだからこそ。

コメントありがとうございます。栗うさぎさん
都合により簡易返信ですがご勘弁ください。

考察内容に触れつつ、さりげに自分の考察への伏線を仕込むとはやりますな。
「ミスリード」について、記事を楽しみにしております。

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