社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

08<< 123456789101112131415161718192021222324252627282930 >>10

食戟のソーマ 現第一席の姿が示す田所さんの進化の可能性

2015年WJ40_82


本当はこの話昨日の裏ショット集の中で書こうと思ってたんですけど…
別記事として独立させたほうが収まりがよさそうだったので、あえて後回しになりました

おかげで昨日の記事のキャプションは、tosh先生の表現技法を説明する形だけになって
ちょっと物足りないことになっていたんじゃないかと思います


さて、あえてそんな後回しにするに耐えると思ったテーマは、「田所さんの進化の可能性」です
純朴な田舎の少女から羽化を始めた彼女が、今後辿り着くかもしれない姿と言ってもいいでしょう

これからも創真とともに研鑽と成長を繰り返していくのだろう田所さんがたどり着くかもしれない進化の行き先
それを、今週描かれた現第一席・司瑛士の様子から感じ取ったというのが今回の話の出発点です



[タグ] 食戟のソーマ







現第一席・司瑛士


まずは、前提となる情報を整理しておきましょうか

今週描かれた現第一席の実力は、大きく3つに分けることができます


1つは、調理技術の高さと速さですね

第一席なんて地位にあるんですからどちらも当然といえば当然ですが
今週においては、9品に及ぶコース料理をテーブル3つ分も全て1人で調理しているという事実で持って
その技術力が示されました

SHINO's Tokyoでのスタジエールで創真が痛感したように、コース料理とは作る品が決まっているから簡単、
などというものではありません

1つのテーブルの食事がすべて終わってから次の皿を出すことが鉄則となるコース料理とは
それぞれのお客の食事ペースと来店時刻によって、いつどのタイミングでどの品を作り始めなければならないか、
仕込み時間も調理時間もバラバラな各品をお客の食事状況に合わせて用意しなければならないという非常に難しい仕事でした

それを、9品の皿を3つのテーブルに対してスムーズに提供できる調理技術
テーブル数は制限されているとはいえ、それでもありえないような精度と速度を要求されたはずです

しかし、おそらく5日間もそれをこなしていたと思われる司瑛士
第一席の格に恥じない技術力を持っていると言えるでしょう


2つ目に、その調理の特徴ですね

素材の特性を限りなく追求し、活かしきることで、味として昇華させる

素材の良さを知り、それを利用した調理を行うことは料理人としてはごく当然のことですが
それをひたすらに追求する調理は、一口で時が止まったかのような静寂をもたらすほどに淑やかな衝撃を放つものでした


そして3つ目に、客への配慮です
これは、配慮というより気を使いすぎて逆に滑稽になっているという調理技術の高さに対するギャップとして機能していた部分ですが

しかしそれでも、「味はどうですか」との心配は全くないことにより確かな自信を感じさせるという効果も果たしていました


では、こうした3つのポイントの中で田所さんに何が関わってくるかといえば

特に2つ目と3つ目の点が関係してくるんですよ



田所さんの料理


素材の特性を活かす、お客へは配慮する

実は今まで描かれてきた田所さんの料理を見ると、こうした特徴を秘めていることが分かるんですね


素材の特性を活かす点については、選抜の予選、本戦にて描かれた通り
特性を知り尽くした地元の食材を使うことで、狙い通りの味を表現することに成功していました

それは素材の良さを活かして調理するという、やはり料理人として当たり前の事実を実践しているに過ぎないものではありますが
しかしそれによって地元の空気までも届けようとする気概、「強いラーメン」を実現しようとする覚悟など
単なる料理人としての当たり前の実践というだけにはとどまらないものがそこにはありました


それは今はまだ、自分がよく知る地元の食材に限った話かもしれませんが
これからありとあらゆる食材に触れていくことでその幅が広がり、
料理によって実現しようとするものの選択肢が増えていくことは想像に難くありません


さらに、これが今回の話の中心というかメインですが

司瑛士がコメディ調で過剰なまでに気にしていた客の居心地
それは、田所さんに置き換えてみれば、まさに彼女の料理における最大の特徴たる「心遣い」に他ならないものなんです

スタジエールの中で旅館に派遣された際には、厨房だけでなく仲居の仕事まで覚えようとしていた田所さん
その「心遣い」は料理だけにとどまらず、接客においても発揮されることとなったのです

その力の一端を創真の屋台で見せてくれた様子が先日描かれましたが、すなわちそれは
田所さんの持つ「心遣い」の特性が一段階上に昇ったことを示すものと捉えることができます

ギャップをもたらすことによって読みやすさにつながる効果も果たしていたとはいえ、
司が「味以外の客の心地」を過剰に心配していたことは、田所さんにある「心遣い」が
彼には今ひとつ不足しているという見方も可能にするものであるでしょう

司の元々の性格という「気弱で悲観的」な性質は、御存知の通り田所さんにもしっかり備わっているものです
しかし司と田所さんの違いは、「心遣い」による配慮の差にあるということができるのです



だとすれば


司にない「心遣い」の性質を持つ田所さん
彼女なら、その技術と素材の目利きをひたすらに磨き上げることで
今週描かれた「第一席の力」に迫り得る可能性を秘めていると言うことができないでしょうか


9品のコース料理を複数卓分1人で調理し切るような精確さと速度は身につけられないかもしれないとしても
もっと違う形のお店で、相互に関連し合う料理と接客によりお客への最高の居心地を提供することは、
成長した田所さんならば可能なのではないか


そんなことを予感してしまうのです


例えば3年生となる2年後の月饗祭で、何人かのスタッフとともに給仕も調理もこなす田所さんの姿が浮かんでくるようです

確かな味の料理とともに椅子にも空調にも音楽にも照明にさえも配慮の利いた店内で、
お皿が運ばれてくる前から緩んでいた頬が、料理を口にした瞬間さらに緩んでしまう客たち

折にふれて各テーブルに挨拶して回っている田所さん…

そんな画が浮かんできます



…ただ、もう1つ司と違うことがあるとすれば

その時の田所さん、司は心配してなかった味のこと聞いてそうだね(;^ω^)

COMMENT▼

No Subject

つまり田所ちゃんは未来の第一席に収まると(違っ)
でも考察から可能性を鑑みるに、もしかしたら第5席とかくらいには収まりそうな気もしますw

旅館においてもコース料理よろしく次品を出すタイミングを計ります。
行き着く先は「気弱」と「謙虚」で違うでしょうが向かう方角はきっと一緒だと思わされました。

No Subject

なるほど。方向性とな。
確かに言われてみればw

>ラグエルさん
いや4か3ぐらいには、と希望してみるw
えりな様と創真が1・2席を争ってその下ぐらい?

Re: No Subject

皆様コメントありがとうございます。

裏ショット集を書いてる途中にふと思って、急遽後に回した内容の記事でしたが、割と異論ない感じみたいでよかったです。

第一席の実力披露回が田所さんと一緒だったことは、何か意図があったような気がしたんですよね。裏テーマとは別のところでこんな可能性に思い至って、「これがマジなら附田先生すげえな」と改めて実感した次第です。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

TRACKBACK▼

http://sclpsn.blog.fc2.com/tb.php/1096-99fe5d58

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 | ホーム | 

カレンダー+最終更新日

08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

新着記事+関連エントリー

人気&オススメ記事1

タグクラウドとサーチ

プロフィール

rexel

Author:rexel
ジャンプ歴21年。ジャンプ最新号を読んでる時は、ゾーンに入ってると思う。

今一番の推しは鬼滅の刃。次いでワートリ。

ジャンプヒロインズは俺の心のオアシスです。
中でも小野寺さん照橋さんを応援しています。



ついったー。

RSS リーダー

月別記事アーカイブ

マンガ・アニメ系サイトリンク集

以下のリンクから他にもマンガやアニメについて記事のあるサイトをご覧頂けます。

○ブログランキング集

FC2Blog Ranking

にほんブログ村 漫画ブログ 週刊少年ジャンプへ

○姉妹サイト
ジャンプマンガの描き方教えます
○アンテナサイト
ジャンプ感想サイト更新チェック

○マンガが読めるサイト
ジャンプトレジャー新人漫画賞受賞作品一覧
絶版マンガ図書館

○マンガ・アニメ感想考察系サイト
(更新停止)
たらさいと
アスまんが
アニメな日々、漫画な月日
ゆめかたつの曲解的漫画考
つながりこそがせかいをつくる
現実逃避
 ┗サイト紹介
あまぐりころころ
働いて飯を食いジャンプを読む、ついでに漫画やアニメも見る

○毎週ジャンプ感想を読ませてもらっているサイト
決闘王F.Kのブログ
君と僕の歌う詩
楽しければよかろうのブログ
北区の帰宅部
 ┗サイト紹介

○マンガ作者サイト
内水庵
おさむ日誌(休止中)

最新画像一覧

カウンター