社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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心と戦う吹奏楽グラフィティは新たなる段階へ… 『SOUL CATCHER(S)』第8巻

ソルキャ8巻

SOUL CATCHER(S) 第8巻

記事にするのが遅くなりましたが…
忘れずに見て行きましょう

超視覚型吹奏楽グラフィティの第8巻です


ジャンプ本誌からNEXT移籍という異例の事態を経験し、その後さらにジャンププラスに移籍するという流浪の連載

しかし、発表の場が移り変わっても終了することがないのは、それだけ根強い人気があることの証明なのでしょう

本誌からNEXTへの移籍という事実を知った時にはどうなることかと思いましたが、
俺と同じくこの作品を好きな人が多くいるようで何よりです


収録されているのは4話分

普段のジャンプコミックスに比べれば少ないですが、NEXTに掲載されている話の4回分ですから
時間的には半年以上、ページ数としては150にも達する物語が収録されています

それは、本誌時代に始まったパートリーダー攻略の最終章「舞う桜」編が完結するまでを収めたもの

連載が始まって物語が動き始めてから、1つの節目を迎えることになるまでが収録されているのです


…と、中身の話は大体このくらいにしかできないんですが
今巻でもう1つ触れておくことがあるとすれば、読切版が特別に収録されていることでしょう


連載デビュー作『LIGHT WING』が打ち切りを迎えて後、奮起した神海先生がジャンプNEXT2012年秋号に掲載した吹奏楽マンガ
それが『SOUL CATCHER[S]』でした

どんな話であったかは以下の記事に詳しいですが、それはもう神海先生がノリノリで描いていることが窺える作品だったんですね

神海英雄先生新連載 その原点と源泉を考えてみた


こうした「作者の顔が見える」作品というのは、実に面白いものばかりであると思っています

作者の顔が見える、作者の信念が感じられる、作者の理想が窺える

作品に芯が通っているというか
そこに登場するキャラたちには血が通っているというか


読切版は今見ても良く出来た作品だと思えますよね
欲を言えば、ヤマ場にもう少しだけ盛り上げる演出が欲しかったような気はしますが


この読切りを元にして本誌で始まった連載は、主人公神峰がとことんまで人の心に向き合おうとする物語となりました
それは、心が見えるゆえに心を避けてきた彼が、初めて決意した「生まれてきた意味を探すこと」

今まで一番要らないと思っていたものをフル活用することで、実は誰かの心を悩みから解き放ち、また喜びへと導くことができること

吹奏楽部パートリーダーたちの抱える心の問題に正面からぶつかっていくことで、確かな手応えを感じるようになっていった神峰の行動の集大成が
この「舞う桜」編だったわけですね

人と人とが全力でぶつかろうとする様とその結果
ジャンプ王道のバトルマンガにも通じるこの作劇を、「心」を素材として描いてきた神海先生は確かな実力者と言って差し支えないでしょう

ただそれゆえに、パートリーダーたち全員に認められてしまえばそこで話としてやることがなくなってしまうんじゃないかとも思えましたが
そのための新たなる軸が、神峰と同じ力を持ち、同じ価値観を持ちながら、しかしそのベクトルが全く神峰と正反対の方に向いている黒条という男でした

ジャンププラス移籍直前となる収録最終話にて、その名前さえ偽名であったことが発覚した彼の思惑と狙い
神峰と同じ能力を持ち、同じようなことを感じながらも、しかしそのために起こそうとする行動と現象が全く神峰と異なること

そのあまりの衝撃に、人の心に本気で向き合おうとしてきた神峰をして、それ以上言うなら「お前を殺しちまう…!!」と怒らせるほどに
マイナスの現象に神峰と同じ喜びを抱いていた男

パートリーダー攻略を終えた神峰が戦うことになるのは、どうやら「異なる運命をたどった仮想自分」としての自称黒条になるようです
その心の衝突はいったいどれほどのものとなるのか、想像もつかないですね


8月から始まるジャンププラスでの掲載を楽しみにしたいと思います











[タグ] SOULCATCHER(S)




COMMENT▼

No Subject

ジャンププラスでの再開が待ち遠しいです!

心配していた黒条との「心の塗り替えバトル展開」は転校によって消えたと見ていいでしょう。
この移籍が左遷なのか栄転なのか…栄転だと嬉しいんだけどなぁ…

Re: No Subject

再開は8月からでしたね。あともう少し…。

黒条の転校は安心すると同時に先が読めなくなる複雑性も見せてくれることになりましたが、とりあえず竹風の皆さんが心配。

複数存在することになったジャンプ系列の媒体群の関係性はどんななんでしょうねえ。
本誌は頂点として、NEXTとプラスはどういう格関係なのか。さすがに本誌からSQに移籍なんてことは他の作品でもないんだろうと思いますけど…。でもディグレという前例がないこともないんですよねえ…。

各回を無料で読ませてもコミックスが一定程度売れるからいい、ということでプラスなのか、それともNEXTでは人気とれてないけど相変わらず一部の需要はあるみたいだから仕方なく誌面に限りのないプラス、なのか。

もうこうなったら、プラスから本誌に戻ってくるっていう前例まで作ればいいと思ったり。

私が思う位置付け

本誌>プラス>NEXT と思っています。で作者の位置付けは
レギュラー>控え>新人 と思っています。控えに回される理由は様々あると思ってます。
単に実力不足であったり、週間ペースでは身体的作風的に無理があったりとか。
ディグレも多分、当時にプラスがあったならプラスに行ったんじゃないですか?
寧ろ、ディグレの一件があってそういった作者を留めておく良い案はないかに至ったのかも。
確かソルキャも「本誌からの移籍を決めたと思われる時期」にはプラスは始動してなかったはず。
始動して、プラスの読者層が見込める算段がついて、ではこっちで慣れたら本誌戻ろうか…と。
返り咲きの前例、充分に可能性はあると思います。思いますが、私個人としては咲かなくていい。
作風的にページ数が多い方が魅力が増すと分かったからです。正に「一曲聴くのと同じ満足感」
私はそう思います。

プラスに限らず多くのWEB漫画雑誌に思うのですが…
「作者に合わせて締め切りを設け、とにかく作品の質を上げる事に力を入れさせるべき」
7日ではなく10日あればもっと良い作品に仕上げられるのなら、そうした方が結果的にも良くなる。
紙媒体は印刷の絡みがあるので納期必須ですがWEBはその必要が無い。そこを最大限に活用すべきです。
既に幾つかのWEB雑誌では実施しています。

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