社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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腹ペコのマリーが実に田村先生っぽかった2017年週刊少年ジャンプ26号感想その2

2017年週刊少年ジャンプ26号感想その2

左門くんの不穏な気配の正体は…?


・ブラッククローバー
・食戟のソーマ
・ぼくたちは勉強ができない
・青春兵器ナンバーワン
・腹ペコのマリー


ブラッククローバー

アスタも何とかたどり着いて、どうにか全員揃ったようです
モブたちの中には間に合わなかった人もいるみたいですが…

夜になったら噴火は止んで、良い温度のお湯が勝手に湧いてくるという謎仕様の火山で早速入浴タイムとなりました


で、見開きで女性陣のお体披露

うむ
少年漫画として当然の構成ですね

シャーロット団長やマロンちゃんの扱いが小さいのがちょっと気になるんですが…

そしてなぜに一番目につく手前のポジションにいるのがアネゴレオンなのか
そこはシャーロット団長だろ常識的に考えて

アネゴレオンのその顔でその裸体じゃちょっと萌えにくいんですけど(;^ω^)
顔隠せばいける…か?

よく見たら後ろにはモブ娘ちゃんもいるんですね
こんなむさ苦しい訓練についてきた女子がノエルやマロンちゃんたち以外にもいたのか


男湯の方では、まさにむさ苦しいやつがむさ苦しい戦いをユノ相手にふっかけているという展開
この修行にユノがついていくことになったのは驚きでしたが、今ひとつギャグシーンに馴染めなかった印象ですね

風で覚ましてるとかキャラが通じないやつもいるんだよとか、頑張ってはいましたけど何となくもう少しな感じが
でもアスタの「男としか一緒に風呂はいらなかった」って言い方はワロタ
どう見ても語弊がありすぎるw

しかし、覗くの覗かないのってやり取りがこんなギャグでこんな暑苦しいのも珍しいです
兄上なら絶対やらない→兄貴超えるんだろって論理には笑かしてもらいましたがw

そうして散々覗きを正当化するギャグをぶっ込んだところで、一番そういう勢いに乗せられそうなはずのアスタが
大ゴマで否定するというどんでん返し

これ向こうのノエルに聞こえてないのか?

そんで結局修行編ここで終わりて
何がしたかったのかというと、アスタがブラック化を認識するきっかけとともにノエルが決意を新たにするシリーズだったってことでいいんですかね

母親とはそっくりっていうか描き分けが出来てないレベルで同じ顔だったみたいですが、
自分を産んで死んだのだと負い目すらあった母を知る人からあんな風に言ってもらえたことは
ノエルにとっては勇気に繋がったことでしょう

短い修行編でしたが、次回からは早速選抜編が始まんのかな?


食戟のソーマ

一色先輩安定の大勝利
…いや、まあそれはいいんですけどね

創真の勝利も含めてどうにも腑に落ちない点があるのは、審査基準に対する薊側の反応がいまいちわからないからでしょう

自分らの料理こそが至高と言って、それ以外のやり方を全否定してきた彼らが
今実際に目の前でそれを否定されて2敗を喫している事実

これを薊はどう思っているのかというのは、早いうちに描かれなければならない部分のはずなんですよ

以前の感想でも触れましたが、執行官たちに対して薊たちの信念はどのような立場にあるのか、
それを明らかにしないことにはこの連帯食戟に緊張感が生まれてこないのです

信念と信念のぶつかりあいであるはずの連隊食戟
それぞれの信念がどんなものであるのかは、この勝負が始まるまでに描かれては来ましたが
その中身は審査員たちにも及ぶもの

自分たちの作る料理こそが絶対の美食であるとの考えを持つ薊たちは、審査員たちの立場を受け入れているのかどうかというところから疑問があるのです
そこがさっぱり触れられないままでは、主人公が勝ったところで何か都合よく色々上手く行った、みたいにしか見えなくなるというか

また、同じところから発生している別の問題として、なぜ創真や一色先輩の勝ちだったのかがわかりにくいということもあります

創真の場合は、室温を根拠にした風味の活かし方という点が一応の差になっていましたが、
今週の一色先輩は、ぽっと出くんの品よりどこがどう優れていて、審査のポイントに照らしてどうだったのかというのは全然言及されていませんでした

おかげで勝った感がイマイチなんですよね

まあ脳内で補完するとすれば、できないこともないんです

創真たちは薊の支配に対して、自由な料理人でありたいとの旗を掲げて集まった面々
ならば、その勝負の場で作られる料理もまた薊たちの想像しない自由な料理であることは自然なんですね

創真の焼きそばや、一色先輩の極星寮風味とか、まさに自由な発想から生まれ出たもの

対して薊たちセントラルの面々が何より重視しているのは、どうやら「素材との対話」であるように見えます

第一席司先輩の料理はもとより、ぽっと出くんの品に対しても
「ちゃんと対話ができてるようだ」との評価が司先輩から下されていたりしましたし

これに薊の「自分のやり方こそが至上」という要素を合わせると、
「素材と真に対話して作るには、このやり方が究極である」という方法を
彼らは周りに押し付けていこうとしているのではないでしょうか

今回の極星寮風味は色んな要素をぶっ込みまくって作られた品でしたが、薊たちに言わせるとそれはうなぎという素材と対話し、その良さを真に活かしたものではない、ということになるのでしょう
極性寮を賭けた創真と叡山の食戟でも似たようなことがありましたが…

色々ぶっ込みまくっても、結果美味くなったらそれでいいというのが創真たちで
素材と真に対話して、その良さを完璧に引き出すべきであるというのが薊たち
頑張って想像すると、これはそういう勝負であると理解できるんじゃないかと思います

作中で何度か描かれてきた「料理人の歩む果てなき荒野」は、自由であろうとする創真たちの料理道に存在することは明白で
その意味では作中においては「自由な料理人たち」が是とされていることがわかります

しかしながら、ですよ
「素材と真に対話してその良さを完璧に引き出す」ことを薊たちが掲げているのだとしたら、
そこだけ見ると別に悪いことは言ってないね、って思えてしまうのです

作中ではすっかり悪役として描かれている薊
その彼が掲げる信念が意外と悪くはないと読者に思われてしまったら、これは作劇としては致命的なはずです
創真たちが勝ったところで爽快感も何もないわけですから

だから早いとこその辺をはっきりさせておいたほうが今後の描写のためにいいんじゃないかと思うわけですが…


ぼくたちは勉強ができない

主人公の前の教育係だったという先生が再登場
初代らしいですけど、二代目三代目はいるんでしょうか
主人公は何人目なんだ?

勉強にかこつけたラブコメという作品の前提に対して、その根幹を揺るがす指摘を次々ぶっ込む先生
先生は至って真面目ですが、ギャグとしては充分ありでしょうw

そこに、断片的に話の聞こえたヒロインたちがそれぞれ主人公を庇うために直談判に訪れては自爆していくという王道の流れ

つまりは今までのフラグやイベントを振り返る回でもあったわけですが、こうして聞くと結構いろんなことやってますな主人公w

全てに納得したわけではないとしながらも、とりあえず詰問はやめるとした先生は意外と話の分かる人でした
そして優しくもある人でした

あの合宿の時に実は先生も理系っ娘を探してましたというのはいい事実でしたね
ただの冷たい先生という印象がガラリと変わる上手い描写です

その後のジャージ姿邂逅はやりすぎな気がしますけども(;^ω^)

先生は才能を活かせなかったというような伏線も用意されたところからすると、まだ今後も絡む展開があるようですね


青春兵器ナンバーワン

白百合さん純粋すぎワロタ
カップルジュースもポッキーゲームも仲いい奴となら別に気にせずやっちゃうのかよw

相性の意味までわかってないとかどんだけ

2周めの邪魔する側にエージが入ったってことは、エージにも嫉妬があったってことでいいんでしょうか

そして、どうにかクリアした白百合さんと零一は、相性70%以上はあったってことですね
意外と高いじゃねーかw

しかし惜しむらくは白百合さんの掘り下げが足りてないせいで、この純粋さが作者の都合によるあざとさに見えてしまうことだな…
それともそれは、汚れきった俺だけでしょうか


腹ペコのマリー

うーむ
ろくに説明されずに勝手に話が動いていくこの感じ
田村先生ですなあ

野球拳闘なんて単語も、読んでるこっちには何となく想像がついたのに
それを余裕で引きちぎってくる展開がもうまさに田村先生

毒婦を潰すのです、からの野球拳闘っつったら、戦うの男で脱ぐのは女の方だってそりゃ思うじゃん
どっちも男かよ

そういやツイスターゲームも男同士でやらせてたな田村先生
この残念すぎるスカシっぷりは確かに田村先生ですね


それにしても、殴り合って脱がし合う男たちを見て鼻血出すほど興奮してるとか
この女学院の女子たち、思考はおっさんに近いだろ


 




火ノ丸相撲がさらに熱くなってきた2017年週刊少年ジャンプ26号感想その1

2017年週刊少年ジャンプ26号感想その1

火ノ丸相撲の熱量がさらに上がっていく…


アンケ順
火ノ丸相撲
鬼滅の刃
ゆらぎ荘の幽奈さん




火ノ丸相撲

今週もやっぱりこれが1位ですよねー
この熱量はもうこのマンガのこの展開だからこそ放てるものですよ

巻頭のカラーページからいきなり盛り上げてくれるじゃないですか

傷だらけの挑戦者とか
挑むは漢とか
どんだけカッコつけてくれるんですか

盛り上げ方と実際の熱量が存分に見合ってるからこその相乗効果で、雰囲気の高揚が凄まじいことになっております

特にねえ
傷だらけの挑戦者ってのがいいですよね

傷ってのはもちろん今まで火ノ丸が味わってきた苦悩を表しているものですけども、
同時にそれらを乗り越えてきたことによって体に刻まれてきた傷跡をも意味しているでしょう

身長が伸びずに土と砂にまみれた中学時代
体格差を覆すためにさらに必死になって打ち込んだ稽古は、小さな彼の体を鍛えに鍛え、その分だけ土や砂よりも多くの傷をもたらしたでしょう

1度目の久世との勝負では額から血を流し
沙田との2戦目では右腕を痛め
天王寺との1戦目では負けるその瞬間まで足掻いたことで、極められたままだった左腕を痛めて

それからまだ何日も経っていない状態でのこの久世との再戦は、本当に傷だらけの体で臨んでいるものなんですね

だからこその「傷だらけの挑戦者」
火ノ丸がこれまで見せてきた生き様を端的に表したフレーズとして、非常によく決まっていると思います

しかし、ここで別の視点を取ってみると、実はこの言葉は火ノ丸に立派な体があることを示しているとも言えるんですよね

どういうことかって言ったら、そりゃもう見たまんまですよ

身長は大きくなくとも、足腰を中心に鍛え抜かれた身体
太い筋肉を有する腕に脚に首、胴体には腹にも背中にも夥しいほどの傷跡
それはまさしく、積み重ねられてきた稽古の量の証

それほどまでに鍛えられた肉体が、平凡な「体」であるはずはないのです

連載第1話にて、上着を脱いだ下から現れた火ノ丸の肉体に大関部長が震えていたことがありましたが、
筋肉と傷跡が証明する稽古と鍛錬の量は、その肉体を充分に「立派な体」たらしめていたのです

だとすれば、ここでの「傷だらけの挑戦者」とは、それだけの傷を持つほどに稽古を重ねてきた火ノ丸の肉体を称賛するものと解することもできるでしょう

カラーページで表現された主人公の立場「傷だらけの挑戦者」
このような2つの意味を持つと考えると、非常に深い味わいをもたらすものではないでしょうか


そしてまだカラーページの話ですけど、サブタイですよサブタイ
何すかこのサブタイは

今までで初めてのパターンじゃないですか

火ノ丸がライバル視する男たちはそれぞれ国宝の二つ名を持っていて、対戦においてはそれぞれの刀の名前がサブタイに冠されるのが今までの法則でした

鬼丸国綱対大典太光世 とか
草薙剣対童子切安綱 とか

そのパターンは再戦時においても同様で

鬼丸国綱対三日月宗近、再び とか
鬼丸国綱対童子切安綱、再び とか

「再び」を付けたサブタイとして描かれていたんですよ

先週のサブタイもそのパターンに則ったものでした
「鬼丸国綱対草薙剣、再び」となっていたのです

それが今回はどうですか

「再び」ではなく「相克」ときましたよ

これは意表を突かれましたね

内容は確かに相克していたのです

立ち会いから全力を出す火ノ丸の猛攻
モノローグとともに、ここまでたどり着いた事実を噛み締めながらの一歩と一発は、それに相応しいだけの重さを持ったものでした

しかし、見開きの一撃で瞬く間に状況を五分に戻す久世
初っ端から全身全霊を振り絞って連撃を続けた火ノ丸に対して、ただ一発だけの反撃をしてみせた久世はまだ底力を見せていないと言えますが、
火ノ丸の連打と久世の一撃は確かに相克していました

あの見開きのインパクトと言ったらどうですか

「このまま火ノ丸の優勢で終わるわけはない」なんてメタい視点で思っちゃう俺みたいな読者でも充分衝撃だったのに、
そんなことを思いもせずに読んでた純粋な小中学生読者とかにはどれだけのショックだったでしょう

さらには見開きをめくったら、さっきの久世よりも衝撃に頭がぐらついてる火ノ丸の表情
ダメージを受けてる顔としてはこれ以上ないと言えそうなくらいのヤバさです

「次号、”神”の反撃」とかアオリに書いてますけど、きっと嘘予告ではないでしょう
今週が火ノ丸優勢だった分、次回は久世が優位に立つ内容となるはずです

しかし、そこで注目されるのは、優位に立つ流れとともにどんなモノローグが描かれるか、ですよね

今回、猛攻とともに描かれた火ノ丸のモノローグはそのまま彼の「生き方」を表したものでした
絶望に、苦悩に、葛藤に耐え続けて、そしてそれらをすべて乗り越えてここまでやってきたという主人公火ノ丸の「生き方」をダイジェスト的に示したものなのです

それなら、次回優位に立つだろう久世にはどんな「今まで」が描かれるか
そこには、自ら父に宣言した「生き方」に繋がるものがあるはずです

先週号の感想では、その辺が勝敗を分けることになるだろうと予想してみたわけですが…

鬼丸国綱対草薙剣、再び その勝敗の行方 2017年週刊少年ジャンプ25号感想


さあどうなるでしょう


鬼滅の刃

爆音とともに現れたのは上弦の参でした

えっ
ていうことは、魘夢はアレでほんとに終わりなの?
全力出してないって本人も言ってたし、悪夢だーなんて無念を残しながら消えてったので、斬られて消滅じゃなくて特異な現象でも起こったりしたかなーとか思ってたんですが
そんでそれが、禰豆子ちゃんの状態とちょっと関係あったりしないかなーとか

あるいは、魘夢とのバトルが終わった次には、魘夢の血を渡した猫が鬼たちに見つかって、
猫の保護をしつつ今までで一番鬼舞辻の血が濃い魘夢の血を珠世さんまで届ける急ミッションが始まるかなーとかこっそり予想してたんですが

全然違ってたようです

魘夢あれで終わりかー
結局血は取れないままでしたね

ていうか炭治郎はあれが下弦の壱だってことに気づいていたんでしょうか
「累より弱かった?」とか一瞬思ってたくらいですから、お館様から倒しておいでって言われた十二鬼月だってのは気づかなかったんですかね

でも上弦の参にはすぐに気づく
目印が両目だとわかりやすいのかな

現れた上弦の参
その名は猗窩座
横に並べて書くと何か字面悪いな…
そしてまたしても変換めんどいな…

煉獄さんは、どうやら上弦と遭遇するのは初のようです
猗窩座もまた、炎の柱と出くわすのは初めて?の模様

炎と水はいつの時代も柱にいたって煉獄さん言ってましたが、100年超の間上弦にいた猗窩座が炎柱と出会ったことないっぽいのは偶然で良いんですかね

少しの会話とともにバトルが始まったわけですが、この戦いが今後の基準になりそうです
上弦と柱の実力はどの程度拮抗しているのか、あるいは片方が劣勢になるのか

上弦内で真ん中より上の参と、基本属性の1つとして常に柱が存在していた炎の剣士
初顔合わせの両者の対決がどのような展開となるかは今後の指標ですね

それにしても今週の煉獄さんはなかなかにカッコよく決めてくれたのである

登場当初からの無表情といい焦点が合ってなさそうな目といい、変な人だなあって思ってたわけですが
それがまさかね

呼吸を使った止血に成功した炭治郎に見せた笑顔とか、人間の強さと美しさを堂々と語るあの真顔とかどうですか
この人こんな顔できたのかってくらいまともじゃないですか

まあね
こういう考え方があって、鬼という存在を嫌っていたからこそ、お屋敷では禰豆子ちゃんを処分するっていう方に賛同していたんでしょうけどね

それでも、炭治郎への侮辱を否定し、鬼の誘いを全く取り合うことなく蹴った煉獄さんは
今の炭治郎にとってはすっかり兄貴分と言える存在だったでしょう

長男力をウリにしてきた炭治郎が、ここで初めて「兄貴」と呼べるような男に出会ったわけですよ
いや、初めてってのは言い過ぎですか
自分と禰豆子ちゃんの今後に命を懸けてくれた義勇さんも、炭治郎にとっては兄貴と呼んでいい人ですね

でも煉獄さんも、兄貴と呼んで良いんじゃないでしょうか
上弦との激しい戦いの最中でも炭治郎のことを忘れず、さっきようやく止血できたばかりの傷口が開くから動くなとか言ってくれるわけですよ
今までだったら炭治郎が伊之助とかに言いそうなセリフですよ
伊之助は言うこと聞かなそうですけどw

鳴り響く戦闘音に駆けつけた伊之助も震える上弦と柱のバトル
意気込んでやってきたんでしょうけど、割って入れるような隙なんておそらくないでしょう

だから現実的には善逸と禰豆子ちゃんを助けに行ったほうが良さそうですが…
善逸のあのコマは、禰豆子ちゃん以外にも堅気を庇いながらふっ飛ばされて頭打ったってことなんでしょうか
それとも術が解けてない状態で魘夢が死んだために、普通に目覚めるんじゃなくて変なことになったとかでしょうか

煉獄さんの方も善逸の方も、何やらヤバそうです


ゆらぎ荘の幽奈さん

先週の引きからすると、「こんなことで結ばれても」とか土壇場で思ったかるらが自ら策略を諦めるって展開を予想したんですけど
全然そんなことはありませんでした

むしろそれを指摘したのは幽奈だったという

拘束術を瞬間的に解いた挙句、地鳴りとともに標的を縛る程の霊気
術者にも解けないはずの支離式の呪いを外すほどの霊力は、確かにサブタイ通り、幽奈って何なのという疑問を浮かばせるものですが

それでもそこを話の中心とはせずに、あくまで男女の関係に終止させていたのが上手い構成でした

幽奈がポルターガイストを発動させた直後、狭霧たちまで拘束を外して動き出したのはちょっと都合が良すぎるかなとも思いましたが
幽奈の霊力の影響で術が外しやすくなってたとか補完すればそれで良さそうです

そんなことよりも、幽奈の説得と言うか指摘の内容が絶妙でしたよね

誓いのキスで儀式を終えようとしたかるらに向かって、「そういうのは恋人同士になってから」と言い放った一言目
その上で「コガラシさんから離れて」と叫んだ二言目

一言目と二言目で内容の本質が違っているのがわかります

一言目の「そういうのは~」とは、コガラシくんとかるらがそういう仲になったのなら、その口づけを認めるのは吝かではないということです
本音としてはもちろん残念でしょうが、コガラシくんがかるらを選び、かるらもまたコガラシくんを望んでの口づけならば自分が止める道理はないという意味が含まれています

二言目は、一言目の意味合いを前提として「だから離れて」と受け取ってもいいんですが、単なる嫉妬と解釈したほうが収まりが良いですね
なぜなら、一言目を単なる建前として扱うことを可能にするからです

コガラシくんが選んだ相手なら、認めざるをえない
それはもちろんその通りでしょう
しかし、それが自分でなかった場合の残念さは計り知れない

一言目に含まれるこうした乙女の葛藤を明らかにしているのが二言目なのです
「離れて」のセリフはヤキモチの側面が強いわけですから

幽奈の顔がギャグ寄りになってたり、コガラシくんも少し呆れてるっぽいのがシリアスを薄めていますが、
コガラシくんを想うあまりの「離れて」に嘘やギャグは欠片もなかったでしょう


そこで呪いが解かれたコガラシくんが最初にやることは、幽奈を守ることでした
幽奈が攻撃されようとしていたからってのはもちろんですが、何か作者の意図的なものを感じますね

だってねえ
ピンクのドレスに身を包んだヒロインを抱きとめる白タキシードの主人公っていうあの図
何かすごいカッコイイことになってますよ
あ、でもこれは電子版のカラーだからそう感じるのか…


ご丁寧にその後の幽奈のコマはコガラシくん視点じゃないですか
カッコいい主人公の姿を描いた直後に主人公視点のコマを持ってくることで読者と主人公の同化を誘う構成ですね

そしてその後もまた上手いこと構成されているんだこれが

他心通の術が幽奈の影響で狂ったことで、心の声がダダ漏れになったかるらはその恋心までもバレてしまうという流れ
斉木楠雄もビックリのテレパシー会話ですよ

ていうか他心通なんて術が普通にある組織って本音バレまくりでめんどくさそうだなとか思ってたんですけど、
術を再現?開発?した張本人のかるらは、自分だけにはその保護をかけてたんですかね
もちろんコガラシくんへの恋心がバレないように

それがバレちゃったもんですから、そのショックと言ったら結構なものがあったようです

「己の色恋のために我々を利用したのか」という部下たちの当然の感情が、口から発せられる言葉として現れているのも細かいですね
先週は、幼少のかるらを思う彼らの回想が他心通でそのままかるらにも届いており、彼女に計画の成功を確信させる流れになっていました

しかし全部がバレた後の今回は、他心通ではなく誰にもわかる声で部下たちの本音を知るという描写
すなわち思ってることと言ってることは一致しているという細かい描写なんですね

だからその事実に焦るかるらに納得できる

しかし、さらに細かいのはそうして周りにだだ漏れだったかるらの本音は、それゆえにコガラシくんにも聞こえてしまったこと
1人の女の子が自分に向けて抱いた真剣な気持ちを聞いたコガラシくんの背中が、読者には頼もしく、周囲のモブたちには恐ろしく映っているのが印象的です

コガラシくんに対する認識として「八咫鋼」とか「御三家」とか、そういうのしかないモブたちは、
この騒動の始末のためにどんな報復がなされるのか、組織の体面や勢力のことばかりを気にしています

かるらもまた組織の長として、本音が周囲にバレたショックに動揺しながらも、責が自分にあることを告げることで体面を保とうとしていました

そんなかるらに、コガラシくんは、ただ「お前の気持ちには応えらんねえ」とだけ言ってその場を後にする

八咫鋼だとか御三家だとか、そういうのは全く関係なしに
1人の男として、目の前の女の好意に対する返事を伝えたわけですね

自身の恋心を叶えるために組織まで巻き込んで大騒ぎした挙句、それを遂げられなかったことは
女としても組織の長としても立場を失うものだったはずですが

コガラシくんの返事は、かるらを未だ女として見たものだった

それがわかったからこそ、その後のかるらがコガラシくんを呼ぶ時に「八咫鋼」との名称を使わなくなっているんですね

そうしてかるらを女扱いすることで、その対称として必然的に強調されることになるコガラシくんの男らしさが見事です

色々と大変なことにはなったけれども、結果としては自分にも皆にも大きな怪我などはなく、このまま自分たちは帰るということで話は終わりだと

そんなコガラシくんだから、誕生日パーティーの混浴やり直しなんていうそもそもあり得ないものの上にさらにあり得なさをかぶせた展開でも許せるんですね

誕生日パーティーで10人近い女子と一緒に混浴、なんておかしな話なんですが、
途中で邪魔が入って半端に終わってたからって騒ぎが収束した後にやり直すとかさらにあり得ないことですよ

1度ならず2度までも混浴を許されるなんてどんだけ男前なんですかコガラシくん


ラストには、かるらが改めて登場して今回の騒ぎの詫びとプレゼントを持ってきました
朧みたいにまさかゆらぎ荘に住むなんて言い出すのかと思って、「いや流石にそれは」とか思ったりしましたが
そういうことはなかったようです

単純に時々出てくるってだけかな?

色んな術に詳しいってことで、出番を増やすことは可能っぽい感じがしますね
色んな意味で役に立ちそうです


そういや結局千紗希ちゃんの出番はまったくないままに解決しちゃったな…
コガラシくんを好きなヒロインの一角として、どっかで出てくるんだろうとか思ってたんですけども


 




鬼滅の刃考察 禰豆子ちゃんの「爆血」って優しい血鬼術だね

そのあたたかな瞳には


今週の内容を読んでいて、ふと思ったことです
先々週あたりにふと思いついて、少しずつ書いていましたがそろそろ更新しておかないと展開的に空気読めてない感じになりそうなので、こんなタイミングですが考察です


汽車と融合した魘夢から乗客たちを守るため、炭治郎たちは壁から襲い来る鬼の触手を次々斬り払うという
辛い作業に身を投じることになりました

禰豆子ちゃんも、「守る側」の一員として兄と同じように鬼の触手から乗客たちを守ることに腐心していましたが
爪で攻撃するばかりで、先ごろ使えるようになったばかりの血鬼術を発動する様子はありませんでした

もちろんそれはたまたまって考えてもいいんですけど、あるいはこの辺に何となく「爆血」の特性みたいなものがあるのかなーって思いまして、ちょっと久々に考察してみました



 

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