社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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火ノ丸相撲の見開きから音が聞こえてきた2017年週刊少年ジャンプ4・5合併号感想その2

2017年週刊少年ジャンプ4・5合併号感想その2

表紙はコスプレなしバージョンですかね
キャラの配置が全く同じ…だよな?


今週のアンケ順
鬼滅の刃
火ノ丸相撲
ゆらぎ荘の幽奈さん


その他
・食戟のソーマ
・背すじをピン!と ~鹿高競技ダンス部へようこそ~
・ONE PIECE
・特別読み切り Canvas



火ノ丸相撲

これは熱かったな…

この漫画については感想書いたり書かなかったりムラがありますけど、好きなのは変わらないんですよね

中でも今週は屈指の盛り上がりだったと思います


大太刀が二敗した時点で次の2試合は勝って終わるだろうことがメタ的に予測される状況でしたが、
それを踏まえてなお充分な熱さを持って展開してくれました

組技がどうとか合わせ技だとか、そんなのではないですねこの熱さは

渾身の奇襲と追撃で仕留めきれなかったことで一旦沈みかけた戦意を、再び奮い立たせた上で放つ怒涛の連撃

チームメイトが、師匠が、ライバルが、自分のために用意してくれた勝利への道筋を
他でもない自分が信じきれないで勝てるはずがない

相手の目はまだ死んでいなくとも、確実にダメージはある、状態は有利にある、チャンスは来ている

そう思い直してからの突きと払いの連打は、見開きで突きの音が聞こえてくるくらいに凄まじい熱量を持っていました


打て、押せ、行け

背中に向かって叫ばれる声が、佑真をどれだけ後押ししたでしょうか

二度とない好機に、腕がちぎれるまで打てと自らを叱咤した佑真

歯を食いしばりながらひたすらに放ち続けた突き押しは、確かに相手に届いていました


限界を超えた最後の一撃は、蚊も殺せないような弱々しいもの

しかし、その時勝負はもう決していた

目の黒みはまだ戦意が消えていないことの表現ですが、それでも、その体はもう土俵の外にあった


すべては覆水を盆に返すために

だから佑真がついにそれを果たす今回、大関部長が折々に描かれているんですね

佑真を応援する大太刀のメンツが描かれるコマには、ほぼ全てに大関部長がいるのです
いないのは唯一「堪えろ!」と火ノ丸が叫ぶ大ゴマだけ

その直前にある火ノ丸に焦点を移すためのコマにさえ大関部長は描かれています

犯してしまった過ちの重大さを認識した佑真が、最も強く抱いている感情
その先には大関部長がいるから、土俵の下の様子を写すコマにおいて最も多く描かれているんですね


見事に王道じゃないですか
完璧に少年マンガじゃないですか
まさしく友情努力勝利じゃないですか

ジャンプマンガのど真ん中を躊躇いもなくストレートに突っ走る川田先生の作劇

素晴らしいとしか言いようがないですね


アニメ化待ったなしですよ
土俵上では数分以内で終わってしまう一瞬の攻防が持つ高濃度な駆け引きと感情の交錯を、ぜひとも動きありで描いてほしいですね


アニメで見てみたいと思える作品は多くあれど、アニメで見てみたいと思える回はそう多くはありません

佑真が全身全霊をかけてたどり着いた今週の決着は、この熱量こそをアニメで見てみたいと思わされるほどに濃いものでした

ほんとすげえわ…


ゆらぎ荘の幽奈さん

今週はカラーで見てこそ映える回だったように思えますね

海中を表現する青い照明も、幽奈/雲雀と千紗希ちゃんの衣装の違いも、ラストページの夕焼けも、
さらには舞台上と客席の明るさの違いまでも

色使いと明暗によって場面がしっかり分けられていることで、とっても読みやすくなっておりました

すなわち電子版大勝利ということですw


幽霊を劇に出演させると言う発想に「?」と思っていた前回
ふたを開けてみれば、全身タイツで「そこにいる」ことがわかるようにした上でウイッグとお面で姿を変えつつ
雲雀とともに二人一役をやるということでした

ていうか幽霊に全身タイツっていうのが斬新すぎるだろw
見えないまま実体化できる幽霊ってやっぱり便利過ぎる設定なのである

しかし、だからって海中を泳いでいる場面に浮いてる幽奈を使うとかなかなかの発想じゃないですか
その上実体化を解くことで人魚の消滅をも描こうとするとか…
何だこの監督はw

発想が柔軟過ぎるぞ
実はかなりの才能を秘めた凄い奴なんじゃないのか?

大方の読者が予想したと思われるコガラシくん王子様代役で登場というのは、大外れとなりました

むしろ、この演劇で作者が意図したのは幽奈の「本心自覚」だったようです

世の理の外にいるという意味で共通している幽霊と人魚姫
その恋を貫いた悲恋に憧れているという幽奈は、コガラシくんへの気持ちに対しても同じことを考えているのだと

思わず動いてしまった千紗希ちゃんのアドリブで劇の結末が変わってしまったのは、幽奈の運命も変わってしまう布石なのかどうか


…というより、ひょっとして幽奈の未練がそこに関係しているんじゃないか?と思ったりして

例えば、霊や妖怪関係の術か何かで、人魚姫のように意中の人と自分の命とを天秤にかける事態に迫られて、自ら死を選んだ結果
生前の記憶をすべて失いつつ正体の分からない未練だけが残って幽霊と化してしまった…とか

この文化祭編は、本格的なラブコメ戦線の稼働でありつつも、実は幽奈の過去に1つの可能性をもたらすシリーズであったとも言えるのではないでしょうか


食戟のソーマ

回想2週目では、「修羅と呼ばれた男」の始まりが描かれました

なるほど
修羅という二つ名は、覚醒してしまった城一郎を指すものだったわけですね

これこそが、堂島先輩が葉山に対して抱いた懸念の正体なのでしょうか

大きすぎる才はやがて自らにも爪を突き立てる

天才とただ持て囃されてるだけならまだマシだったでしょうが、それがいつしかやっかみと妬みばかりに変わり、
まるで何の苦労もしていないかのように認識されることの苦痛

その一皿を生み出すのに、どれほどの試行錯誤を重ねたか
その重さを全く理解しない奴らがゴチャゴチャ余計なことを言ってくる現実に、うんざりしてしまったわけですね

だから、勝負に負けてもしっかり悔しがってくれる堂島先輩と薊との時間が最高だった
自分を天才的と呼ぶことはあっても、敵わないとは言わずに「次こそは」と言ってくれる2人の存在は貴重な「同志」であったのでしょう

とすると、この先にある城一郎の救いについても1つの予想が立ちますね

すなわち、自分の料理のすべてを捧げたいと思える女との出会いです

一皿を生み出す苦労がわからないとしても、貴女が美味しいと思えるならそれでいい
貴女のために重ねる試行錯誤ならどれほどの時間でも回数でも惜しくない

食事処ゆきひらの娘だったのだろうその人は、城一郎の料理が美味いとは思っても、その皿を作り出すのに
彼がどれほどの荒野を彷徨ったのかは想像できないでしょう

しかし、城一郎にとってはそれでも彼女が美味しいと言ってくれることが何にも代え難い喜びとなったのでしょう

だからこそ、十傑第二席の椅子を捨てて自ら学園を辞めて彼女の元へ向かったのだと


…いや、この辺の時系列はまだよくわかりませんけども

それでも、修羅との通り名が生まれた経緯から推測すれば、ふとしたきっかけで出会った2人の何気ない1シーンが
城一郎の荒んだ心を溶かしていったのではないかと思えます


その彼女と正反対だったのが薊なのでしょう

城一郎にとって最高の同志だったはずの薊は、覚醒した彼の姿を見て「すばらしい」とつぶやいていました
それは今の薊に通じる城一郎至上主義の始まりにあたるのでしょう

短絡的に天才と呼ばれ続けることを嫌った城一郎に対して、おそらくはその一皿を生み出す苦労をわかった上でそれでも天才と呼ぶ薊
二年生にして第一席に上り詰めるほどの実力を秘めていたのですから、城一郎が生み出す皿にどれだけの試行錯誤があったのかはもちろんわかるはずです

それを知った上でなお、城一郎を天才だとほとんど盲目的に狂信した

料理界は城一郎の苦労を知ろうともせずに、ただ天才だとまくし立てた
薊はその苦労を知った上で、同じように天才だと崇拝した

薊が、城一郎が歪んだのは「一皿を生み出す苦労を理解してもらえなかったから」と解釈していたとすれば
それは自分がわかっているのにどうして伝わらないのだろうと疑問が浮かんでもおかしくないですね

その答えが、苦労を知ろうとせずにただ持て囃す料理界という大きな相手にあると考えたなら、今の「改革」路線へも繋がりそうな感じがします

城一郎との日々の中で培われてきた自分の料理技術
それを中学生にも惜しげもなく習わせることで、本当に「何の苦労もなく生み出される奇跡的な一皿」を量産しようとしているのだと

「息を吐くように想像を超える料理を作り出す」「最初からステージが違う」
料理人がどれだけの苦労を重ねて一皿を生み出しているのか一切わからないのなら、その通りの料理人を大量生産してやるから
中学生がただ習った通りに作っただけの品を有難がって食ってろ、ってことですね

だとすれば、まさしく「救済」であり「復讐」です

ただこれだと、「真の美食」云々てのがどこに関係してくるのかはよくわからないんですけども


しかし気になるのは、修羅と呼ばれるほどの実力を見せつけるようになった城一郎が、第二席止まりだったことですね
対戦相手から料理の道を奪ってしまうほどに圧倒的な実力を見せまくっていたとしたら、それこそ第一席でおかしくないはずですが

食戟の場でも新作のゲテモノ料理を平気で出す、なんてのは修羅の通り名とそぐわないものですし
安易に天才と呼ばれることへの反動がゲテモノ料理作りへ繋がったとするのなら、食戟にもそれを出してくるのは
「天才」の皿に期待する審査員たちへの反発でもあったのでしょうか

あるいは、「その人」と出会って少し丸くなったことで覚醒前よりも自由度が増した城一郎の奔放ぶりが二席の理由になったのでしょうか

だとすれば、父と同じように思うままの料理を作りつつ第一席に選ばれることは創真にとって父親超えの意味は充分あるとも考えられそうです


それと、回想の中で初めて連隊食戟の名称が登場しましたが、想像していたほど重大な扱いのものではないようですね

「同一の信念を掲げる料理人たちが激突する」みたいな言い方をされてましたけど、
この回想においては同一の信念てのは城一郎への言いがかりでも成立していたようですし

今回の勝負で城一郎が相手に何を望んだかはわかりませんが、連隊食戟における負けというのは
別に普通にタイマンで食戟をやった場合のリスクと変わらないんでしょうかね

連隊食戟を薊に持ちかけるのに、城一郎が「あれやろうぜ」って言い方をしていたことからすると
2人の間では連隊食戟が割りとポピュラーなものとして理解されていたとも考えられます

連隊食戟とは、城一郎が姿を消すことになる直接的なきっかけになるものだったのだろうとも思ったりしていますが
どうやら連隊食戟そのものはそれほど重大性を帯びているものではないようです

やはり勝負しようとするメンツとそこに懸けようとしているもののほうが重大であるっぽいですね


さあ次回は、修羅と目覚めた城一郎がその腕を無慈悲なまでに発揮し続けていくことによる周囲からの畏怖と
そんな城一郎を崇拝する薊の狂信が描かれるでしょうか

堂島先輩はそんな2人ともを心配して、1人で悩みを深めていくのでしょう

そうした中で「その人」と城一郎は出会うことになるのでしょうか


背すじをピン!と ~鹿高競技ダンス部へようこそ~

・サブタイが狙いすぎているのである
・「Jの閃光」って、もちろんジャイブのことなんでしょうけど、「ジャンプの閃光」とかって意味を込めてもいるような…w
・ラテン5つ目のジャイブとは、脚を多用する種目のようです
・合わせて、激しくリズミカルな動きが八巻パイセンと秋子先輩にとっても向いていると
・フリックフリックからのハイキックが何とも鮮やかに決まってますね
・この漫画も早くアニメで見たいですなあ
・激しく動きまくるジャイブなんて凄くアニメ映えしそうです
・最速のダンスってことは、クイックステップよりもテンポが早いんですかね
・それはつまり、クイックステップが得意なつちわたカップルにも、ジャイブが得意になれる可能性があるってことなんでしょうか
・わたりちゃんにハイキックは絶対似合わないと思いますがw
・宮大工くんの首にかかってるのは、金龍院先輩に付き添って病院に行ったみのりさんの写真でしょうか
・何か遺影みたいな雰囲気なんですけど(;^ω^)
・アシさんが描いてる客席モブたちの表情が何か不自然に見える…
・熱狂してる顔ではあるんでしょうけど、どことなく変な感じ
・この大盛り上がりで全てのダンスが終了って、土井垣部長たちの時と同じパターンですね
・次回はいきなり結果発表の場面からでしょうか
・さすがに勝ててるとはちょっと考えにくいですが…


ONE PIECE

・プリンちゃん実は真っ黒でした
・どこまでが演技でどこからがガチなのかはよくわかりませんが、とにかく真っ黒だったようです
・まあ、ああ言ってる方がむしろ演技って可能性はまだ残ってますけども
・ルフィとナミにわざわざ明かす必要ないしねえ
・脚を怪我させたレイジュに話をしてるのも変だし
・女の嘘は許すのが男だとはサンジの言ですが、またしてもそれが試される場面ですね
・どっちが演技であったとしてもサンジは許す、しかし落とし前をルフィがつける、みたいな感じになるんでしょうか
・この引きで合併号なんですからつらいところですね


特別読み切り Canvas 仲間りょう

・磯兵衛の仲間先生がラブコメを描いたそうな
・予告を見た時には浮世絵じゃないマジ絵と思って期待と心配が半々だったんですけども
・「俺の日課」ってコマを見た瞬間に本気で唖然としました
・そして「ヘタクソ栗田くん」のコマでさらに絶句
・ギャグというより出落ちじゃねーかw
・なまじ何か画力高いような雰囲気で描いてあるからよけい腹立つw
・ていうかどうやって胸チラしてるんだ…
・そのチャリの乗り方は危険だと思う
・電車の乗り方もかなり危険だと思う
・でも車の乗り方はもっと危険だと思う…
・こんなにときめかないシャワーシーン見たこと無いよ!
・そんで最後に1枚絵でちゃんとした全身図とか…
・下げて下げて下げて、そして上げるってベタな演出なのにちょっとグッと来てしまった自分が不覚
・何か素直に楽しめない作品だなもう(;^ω^)


 




鬼滅の刃43話感想 2017年週刊少年ジャンプ4・5合併号感想その1

2017年週刊少年ジャンプ4・5合併号感想その1

アンケ1位の感想が何か長くなってしまったので、その1はそれだけ更新で


鬼滅の刃

何というか…
血風剣戟冒険譚とか少年たちのワクワクを煽るかのようなカテゴリを謳っておいて、
こんなにもウエットでこんなにも情緒的な気持ちにさせてくれるとか、どんだけ珍しい物語でしょうか

トレジャーの受賞作からはとにかく「異質の才能」ばかりを感じさせられた吾峠先生ですけど、
それがこんな形に仕上げられてくるなんて思いもしませんでしたよ


累の回想が始まるというところでの引きとなった前回
別にそんなには興味ないかなーと思ったりもしたんですが、実際読んでみたらなかなかどうして

虐殺の限りを尽くしてきたのだろう十二鬼月の1人にも、鬼になるまでの人生と感情があったのだということを確かに感じさせてくれる内容でした

病弱だったゆえに(?)鬼舞辻に気に入られて鬼となり、家族を殺して生まれ変わった累
しかし奥底には自責と後悔が渦巻いていたのだと

本当に欲しかったものは鬼に変わった瞬間に自らの手で失った
他人を無理矢理連れてきたところで単なる紛い物以上になることはなく、いつまでも満たされないままの感情がいつも苛々を誘って

そんな累の本音に炭治郎は気づく

禰豆子ちゃんを痛めつけた相手であるのにもかかわらず、大きな大きな悲しみの匂いを感じ取った炭治郎は
その亡骸に手を寄せる

その温かさこそ累が欲しかったもの

その温もりこそが足りなかったもの

今際の幻の中で再会した両親の姿と、鬼に変わる前の子供らしい姿

自責と後悔を抱いたままではありながら、それでも両親の幻は地獄であっても一緒にいてくれるという愛情

ごめんなさいを連呼する累と両親が炎の中に消えていったのは、3人で地獄までともに行くことができたことの暗示なのでしょうか


斬られて灰となって消えた累の亡骸を見つめる炭治郎
義勇がそれを許さなかったのは、そうした甘さが先々命取りになることを知っているからでしょう

鬼殺隊最高戦力である柱の1人として炭治郎よりも遥かに多くの鬼と向き合ってきただろう義勇が
累のように奥底には悲しみを持っていた鬼と一度も出会わなかったはずはありません

人を食らうことに快楽を覚えて、ただ暴力と悦楽のままに人を襲う奴もいたでしょう
一方で、炭治郎が一度はブチ切れながらも最後には赦した母親鬼のように、あるいは累のように自責と後悔を抱えていた奴とも
何人も出会ってきたことでしょう

そして、悪鬼滅殺の名のもとにそれら全てを斬り伏せながらも、鬼を倒したことを喜ぶばかりではなかったことでしょう

身体が消えて空っぽになった累の服を踏みつけながら炭治郎に説教した義勇は、おそらく炭治郎の気持ちに分かる部分があったはずです
でなければ、累のモノローグの中で義勇が描かれるコマがあるはずがない

首を斬られて瀕死となった身体が最後の力を振り絞って歩いて行く後ろ姿を見つめていた表情は、
今しがた斬った鬼を外道や畜生だと侮蔑するようなそれではありませんでした

だとすれば、義勇の説教は本心からのそれではなく、むしろ若き隊士がこの先取り返しがつかないことにならないようにとの気持ちから出たおせっかいに近いものだったと考えられるでしょう

おそらくは、かつての自分と同じ轍を踏まないようにするために

累の服の上に乗ったのは、単に炭治郎に説教するため
本当に鬼を外道扱いして軽蔑しているのなら、ただその服を踏むだけでなく炭治郎の手から強引に離して、足蹴にしたままその辺に放り出してもよかったはずです
でも義勇はそこまではしなかった

静かに上に乗っただけで、それ以上のことはしませんでした
その行動には、あえて非情であろうとする意図が感じられます


しかし、炭治郎はそれに反発しました


鬼という存在をひとくくりに化物扱いしないこれまでの姿勢と変わらない考え方です

鬼は自分と同じ人間だったのだ
鬼は悲しい生き物なのだ

あるいは自分と同じ考え方をぶつけてきた若い隊士の真剣な表情を前に、次の言葉を選んでいるかのような義勇

しかしそこでその若い隊士が、かつて自分が見逃した鬼とその家族であることに気づく


「俺が来るまでよく堪えた」と言ってた時にはもう炭治郎に気がついていたかなとも思っていましたが、
どうやら今気づいたようです

つまりあの時は、十二鬼月を相手にギリギリまで踏ん張っていた単なる後輩/新人に対する労いだったんですね
やだ義勇さん優しい…


さあそうすると義勇の言葉はまた違った表現を選ぶことになるでしょう

それはそのまましのぶちゃんとの考え方の違いにも繋がるはず


十二鬼月は既に始末されているとしても、まだ禰豆子ちゃんという鬼が残っていることを見抜いたのか、
正面から問答無用で斬りかかってきたしのぶちゃん

その彼女の一閃から炭治郎と禰豆子ちゃんを守った義勇

体勢を低くして2人を庇う姿勢の何と優しいことでしょうか…


ここでしのぶちゃんが攻撃とともに現れてくるとは予想外でした

鬼と仲良くできたらいいのに、と口にしていた彼女ですが
しかしいきなり斬りかかれるくらいには鬼に対する敵意があるようです

殺した人数に応じて贖罪の拷問をしようというのも、彼女の中にある鬼への敵意がそうさせるのでしょうか


しのぶちゃんの言葉に対して「無理な話だ」と応じていた義勇は、しかし彼女の剣から禰豆子ちゃんを守りました

仲良くしたいと言うしのぶちゃんが禰豆子ちゃんに斬りかかり、「無理な話だ」と言う義勇が禰豆子ちゃんを守ろうとする

言動が矛盾しているかのような2人ですが、もちろんそれは一見そう思えると言うだけなのでしょう
だからこそ、誰かと分かり合うのは難しいことであるし、分かり合えることの貴重さと喜びがある

「人と人もまた理解り合えず―」とのアオリが実にいい仕事をしています


次回のポイントは、禰豆子ちゃんがまだ誰も殺していないことを、理性をどこか残しているよな素振りで炭治郎を慕っていることを、
どうやってしのぶちゃんに理解ってもらうか、ですね

満身創痍の炭治郎が地べたから叫ぶだけではきっと伝わらないでしょう
炭治郎を思い出してくれた義勇が冷静に告げることで、少しは説得力を持つでしょう

それでも全部は信じてくれないなら、おそらくは元柱の鱗滝さんまで担ぎ出す必要があったりして

それでようやく信じてくれたしのぶちゃんが、禰豆子ちゃんと本当に仲良くなったりした日には、いよいよ面白さが加熱していくことでしょう



さて、さらに累の回想に対して伏線的なものを読み取るとするなら以下の幾つかが挙げられるでしょうか

まず、鬼舞辻には鬼にする者を選ぶ基準がありそう?ということです

炭治郎と出くわした時にその辺の人を鬼に変えて混乱に乗じて逃げたように、誰かを鬼に変えることは別に何とも思っていないようですが
それでも、選ぶ時は選んでいるような感じがあります

累を鬼にした時、鬼舞辻は累の家族を殺してはいませんでした

炭治郎の家族を狙った時には禰豆子ちゃんを鬼にしつつその他は殺していましたね

累の時は別に空腹ではなかっただけかもしれませんが、病弱という累をあえて選んで鬼にしたこと、また禰豆子ちゃんだけを鬼にしていること、
そうしたところからは、鬼舞辻が誰かを鬼にしようとする時に何らかの基準が存在していることを窺わせるように思えます

基準というと大げさで、あるいは単に何となく気に入った奴を鬼に変えて自分の配下にしようとしているだけかもしれませんが


それから、回想に登場した鬼舞辻、格好が鬼殺隊っぽいですね
羽織を着て、下半身の大きなズボンも足首にかけて包帯で細く締めているのも足袋を履いているのも

これで腰に刀してたら完全に鬼殺隊です

すぐ後に累の服の上に乗る義勇の全身が描かれてますが、それと比べると服装の類似がよくわかりますね

鬼殺隊のトップが露骨に顔を隠されている伏線もありますから、それを合わせると、鬼舞辻と鬼殺隊には
何やらただならぬ関係があると考えることもできそうです

食人鬼とそれを討つ人間の部隊という単純な構図ではない何かがあるかもしれません


もう1つ、鬼舞辻が累を気に入っていたのは病弱繋がりってことなのかなってことですね

累を選んだ基準はおそらく病弱だったからなのでしょう

炭治郎と出くわした直後、モブチンピラの「今にも死にそうな顔しやがって」との言葉に鬼舞辻は過剰な反応を見せていました

病弱に見えるか?今にも死にそうに見えるか?と、何かちょっと地雷を踏んだかのような様子だった鬼舞辻
最初の鬼が病弱だったのだとしたら、鬼舞辻さえも元は人間だった可能性も出てくるでしょうか

それは当然、鬼という生き物のルーツにも関わってくることになります

そのルーツは、鬼を人間に戻す珠代さんの研究とも関係することになるでしょう
禰豆子ちゃんが元に戻れるかどうかという重大なところを左右するものになるわけです


読み取れる伏線としてはこんなところでしょうか

次回は最高戦力同士の戦闘を少しと、鬼を連れてる鬼殺隊士という炭治郎が最高戦力2人に認識される回になるかな?


 




4人目の嫁登場で強まるハーレム感…! 『結婚指輪物語』第4巻

結婚指輪物語4巻

結婚指輪物語 第4巻

ダークハーレムファンタジー…じゃなくてライトなノリのハーレムファンタジー第4巻ですね

1巻につき1人の姫が登場する形で展開してきた物語も4巻までやって来て、お約束どおり4人目の姫も登場してきました
その全員が主人公サトウの嫁となるというハーレムなファンタジー

3人の嫁が普通にサトウと連れ立って旅をしていることで、ようやく作中におけるハーレム感が出てきたように思います

いや、今までもそれがなかったとは言いませんけども、俺の個人的な感覚として
ハーレム感は3人以上からというのが何となくありましてね

嫁が2人いるというのもハーレムっちゃハーレムなんでしょうけど、俺の中での感覚ではどちらかと言うと違う…というか不十分なのです
ハーレム感の最低人数は3人だと何故か思っております
理由は自分でもよくわからないんですが

なので、最初の嫁と2人目の嫁が登場した2巻までと、3人目を娶ることになった3巻までは、
この作品のハーレム感というのは俺の中では実はちょっと薄かったんですよね

3人目が嫁となった後の部分である3巻の最後の方は割と感じたりもしていましたけども

で、そこへ来て4巻ですよ

嫁が3人いるという俺の中でのハーレム感とも合致する状況で次の嫁に会うための旅路が描かれているわけですよ

展開の都合で最初からもう次の姫がいる水の国に到着してしまっていたのはちょっともったいなかったですが、
そこで早速水の姫が自らサトウの前に現れて、いきなり何の話もすることなく指輪と口づけを交わしたのは意外な展開でした

作者いわく、今までの姫たちはみんなサトウを好きで積極的なので、ここらで1人くらいそうじゃない姫がいてもいいんじゃないかと思ったそうな
出会って5分も経たない内に指輪と口づけを交わしたことだけ見ると積極的なように思えますが、実は水の姫サフィールの思惑は全く別のところにあった…
ということで話が進んでいきます

指輪の姫としての責務は自覚していながらも、指輪王自体にはさほど興味が無いような彼女
襲い来る魔物と戦う援軍という形で帝国からの兵が国中にあふれる現状を「帝国の侵略」と認識しているために、それへの対抗勢力として
指輪王を使おうと考えたのでした

おかげで、サフィールは指輪の力に興味はあってもサトウ自身に対しては然程の関心を示しません
グラナートが「早く子作りをしようじゃないか」と持ちかけて、ヒメがそこに割り込んで、ネフリティスが「私は何番目でもいいですからね」と余裕なのを見て
「何だこいつら」と呆れている始末

嫁にあるまじき言動ですねw

しかし、こうして一歩引いた形でサトウたちの様子を見るサフィールのお陰で、サトウがいかにうらやまけしからん状況にあるかを再認識することができるようになっています
嫁に両側から抱きつかれつつ眠り、朝になれば水の国の習慣としてみんなで水浴び≒プールではしゃいでみたりする

水着になった嫁たちがキャッキャウフフしながら、3人ともが大きな胸を揺らしている様子の何と眼福なことでしょうか

彼女たちと正反対にサトウへの興味を見せないサフィール姫は、体つきも逆でした
すなわち小柄で微乳

しかもそれを全く意に介することなく、「お前に愛されようとは思っておらぬから好都合」と言い切ってしまう無関心ぶり

微乳キャラといえば、その事実自体よりもそれを気にして悩んでいるのが可愛いとはよく言われることですが、
それを完全になくしたキャラ描写です

まあそれはそれで、いずれサトウに惹かれるようになった後に体つきを気にするようになっていくのもアリな展開だろうとは思いますが

ともかくこの4巻では、サトウに大した興味を見せないサフィール姫の一歩引いた視点から、3人の嫁に絡まれるサトウの様子を描写することで
ハーレム感を演出することに大いに成功していたと言うことができるでしょう


ただし、サフィール姫の思惑が指輪王の力を利用して帝国の支配から水の国を守ると同時に
双子の妹であるサフィラの恋路を応援するものであったのだろうことも忘れてはならないでしょう

3巻であからさまに意味深な場面を見せていたマルスの様子は、ここに繋がってくるものだったわけですね

ヒメを追ってサトウがやって来たことで引き裂かれてしまった2人の恋路が、再び結ばれるようにとの意図があったことは
明確に描かれてはいませんがおそらく間違いないでしょう

妹のために自らの婚姻を賭すことができるくらいに情の厚いサフィールなら、いずれサトウに惹かれることもあるんじゃないかと期待させてくれますね


そういえば今巻のラスト部分は結構重要な場面だったように思えますね

マルスの父にあたる帝国皇帝の悪役的な描写は、この物語が指輪王対深淵王という単純な対立構図ではないことを示しています

RPG的に言えば、勇者となる指輪王サトウとその一行が大魔王的な存在である深淵王を討つべく旅をしているという構図なのですが
そこに、指輪王も深淵王も「邪魔者は全て駆逐する」と断言する帝国皇帝を合わせると、魔王から勇者が世界を救うというシンプルな図式でないことがわかります

指輪王と深淵王に対する第三勢力としての皇帝

その動きと目的によっては、どちらの勢力も軌道修正せざるを得なくなる可能性があるとすれば、物語はまた少し深さを増したということができるでしょうか

サトウの指輪から聞こえてくる何者かの声とともに、伏線の回収を待つことにしましょうか




 




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ジャンプ歴20年。ジャンプ最新号を読んでる時は、ゾーンに入ってると思う。

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中でも小野寺さん照橋さんを応援しています。そして邑楽派。



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