社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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えりな様ルートが大きく動きそうな食戟のソーマ第168話感想 2016年週刊少年ジャンプ26号

2016年週刊少年ジャンプ26号感想その1

まさかのソーマ単独感想です
今週のソーマには思うところがありすぎた…


食戟のソーマ

あ、これは何かよろしくない傾向だな
作品的に、じゃなくて、えりな様の心情的に、って意味ですけど

何って、以前書いたこの考察を思い出したんですよ
食戟のソーマ 創真と城一郎の親子関係がえりな様を絶望させる可能性

この記事で予想した「絶望」が何となく発症しかけているように感じました


創真の部屋を訪ねたえりな様
緋沙子ちゃんがわざとらしく否定するくらいに起こる可能性が低かった事象ですが
事実としてそれは発生しました

ではえりな様は一体何をしに創真を訪ねたかというと
自身の身の上話のためでした

最初に司先輩との勝負の話を持ち出したのは、わざわざ部屋を訪ねて改まった話をしようとしていることに
緊張していたからですね

見栄を張っていつもの上から目線の言動をとってみたけれど、実際にはそんなことはどうでもよかったのでした

本題は自分が城一郎の料理に出会った経緯と、今の自分の正直な気持ち
矛盾するような感情を抱えて葛藤している心情を吐露するために来たのでした

ヒロインからのこんな素直な相談を聞いて、主人公として創真はどう応えるのかと思ったら
今から飯作ってやるから食ってみろときました

拍子抜けなようでいて、しかし必然性はありそうな展開ですが、
しかし

今回の内容はそんな単純なものではないですね


予め言っときますけど、ちょっと長いですよ今回の感想というか考察というか妄想は


まず最初に考えなければならないのは、なぜえりな様は創真にこんな話をしにきたのかということです
最も近しい緋沙子ちゃんではなく、なぜ創真だったのか

先週の感想の中では、創真を訪ねたえりな様の目的について「この進級試験でも薊に抗うのか訊いてみたいんじゃないか」
とのコメントがあってその予想に超納得していたんですけども

実際には違っていました

今週えりな様が話した内容は、読者としてもえりな様の心情として当然予想できるものではありましたが
それをえりな様が創真に相談しようとするとは思わなかったんですね

なぜならその理由が浮かんでこなかったからです

いずれ相談したいような気持ちになることはあるとしても、今はまだその段階ではないと思ったんですね

あるいは、理由として浮かんでくるものはどちらかと言うといい意味のものではなかった
それはえりな様の依存心の表出ではないかとさえ思えたのです

ここで葛藤を深める心境を創真に相談しようとするのは、明らかに創真が城一郎の息子であることを意識しています
それはまるで、城一郎の代わりのようにして創真を頼ろうとしているんじゃないかと思えたのです

えりな様に生まれた葛藤にとって、創真の存在はその疑問の根源のようなものです
今まで否定してきたものと憧れてきたものを、創真という男1人が同時に象徴しているわけですから

その相手に向き合う時に、自分自身の確かなものを何も持たずに対峙するというのは、普通に考えたらおかしな話なんですよ
まるで、頼ろうとしているか縋ろうとしているか甘えようとしているか

自身をぐらつかせている疑問の根源に対して、そのぐらつく現状をありのままに吐露してみせることは
勝算も何もないただ弱さを見せるだけの行為に思えてしまうのです

この話を創真に聞かせて、えりな様はどんな答えが返ってくるのを期待していたのでしょうか

お前が憧れた才波の料理は確かに俺が受け継いでいるから安心しろとか
俺の料理は下町の人にしか味がわからない庶民向けのものだからセレブなお前は気にしなくていいとか

そんな答えでも欲しかったんでしょうかね

で、創真が返事として「今からゆきひらの料理を作ってやるよ」と言ったのは
きっと「欲しい答えは自分で見つけろ」ってことなんじゃないかと思うんですよね

城一郎が己の全てをかけて到達した下町の料理屋の品
えりな様が今まで否定し続けてきた下町の料理屋の品
それを今から直に技術を仕込まれた俺が作ってやるから、食って自分で判断してみろと

考えようによってはなかなか酷なことをしているとも言えるんですけどね
まさにそれこそが悩みの原因なのですから

しかしそれでもあえて創真は提案しました
答えは自分で見つけるしかないと知っているからです

編入試験のリフレインになっているのはもちろんわざとですよね

あの時は「お待ちを 薙切試験官どの」と言っていたのが
今回は「お待ちを 薙切えりなどの」と言っています

それは、今回の料理はえりな様個人に対して作るものであるとの端的な表現であり
同時に、えりな様と創真との距離が個人的関係に近づいていることの表現でもあるのでしょう

さらに、今回の実食にはえりな様ルートの根幹に関わるかもしれない1つの要素が存在することも見逃せないですね

もしもこの場で食った「ゆきひらの料理」をえりな様が「美味しい」と言ってしまったならば
学園への編入時に創真が宣言した「俺の料理の限りを尽くして」が満たされてしまうことを意味します

えりな様を助けてくれと懇願した仙左衛門にも言っていた「不味いって言われたままなんすよ」もひっくり返ることになり
えりな様と創真の関係において決定的なものをもたらすことになりそうなんですね

あくまで、ここでえりな様が「美味しい」と言えば、ですけども

メタ的に考えてみると、ここで出されてくる品をえりな様が手放しで「美味しい」と思うことは無いんだろうなと思えます
それこそまだ段階としては今は早い気がしますからね

ならば、落とし所としては一部評価しつつ一部評価しないという中途半端なのものになりそうなところ
確かに一品としては完成されており、味への違和感は特に無いものの、しかし優しすぎるとか穏やかすぎるとか、
美食という視点に立とうとすれば全くそんなものとは言えない、みたいな

きっと、そこで基準となるものこそがえりな様の「自分」なのでしょう

関連
食戟のソーマ 始まったえりな様の「自分探し」とその先にあるもの

美食云々とかそんなものは置いといて、この味が好きなのか嫌いなのか、それだけを考えればいい

そもそも美食的に何とかってのは、頭で食ってるようなものですからねえ
そんなものを持ち出してきたら混乱するのはある意味で当たり前というか


だってねえ

えりな様の話の中で、おかしな部分がありましたよね

「才波様の料理を食べたときの感動は今も覚えているわ けれど お父様のおっしゃる理念の正しさも私にはわかるのよ」

これですよ
城一郎の料理で感動したことと、薊の理念が逆接の接続詞によって繋がっています
何ででしょうね、これ

城一郎の料理への感動と薊の思想がなぜ逆接なんでしょう
よく考えると関係ないはずなんですけど

城一郎の料理が薊の思想の中で「排除されるべきもの」に入っているから、ですよね
相反する要素としてはそこしかありません

なぜなら城一郎の料理はセレブ向けではない庶民のそれであったから

食べて感動した料理だったが、一定の正しさを感じている思想においてはその料理は排除の対象となっている
ここにこそ、えりな様の迷いと葛藤が生まれているのでしょう

食って感動したのならそれでいいじゃん、って思えれば早いんですけどねえ
感動できるくらいの品なら、排除とかしなくていいじゃん、ってね

今回創真が作る品は、果たしてえりな様にそう思わせるほどのものであるのかどうか

「ゆきひらの料理」と言うからには、創真が作ろうとするのはあの試験の時に作ったような裏メニューの可能性があります
えりな様が全く知らない味の世界と発想が盛り込まれた皿です

あの時のたまごのふりかけご飯も含めて、それらの品は城一郎が考案したメニューであるなんて言われた日には
えりな様は何を思うことでしょう


ただし気になるのは、えりな様が城一郎と出会ったあの日、名を聞かれた城一郎が「幸平」ではなく「才波」と答えたことです
創真とえりな様が同い年なんですから、あの時はまだ結婚してなかったわけはありません

ならば、城一郎はあえて旧姓である「才波」を名乗ったことになります
それはなぜか

仙左衛門から遠月への創真編入の話を既に聞かされていたことで、幸平の名前に先入観を抱かせないようにしたとか
あるいは、あの時えりな様と仙左衛門に振る舞った品は「才波」時代のそれだったとか

この辺がね
何か微妙なんですよね

何って、第1話での話ですよ
創真を遠月学園へと送り出した後、自分は昔の伝手を辿って海外で仕事をしていると言ってた時
そこに集まった議員やら大僧正やら何かお偉方から、城一郎は「ユキヒラ」と呼ばれていました

昔の伝手ならば「才波」時代のものであるはずであり、そうであるならばその顧客となる彼らが認識している名前も
当然に「才波」であるはずなのです

しかし実際には「ユキヒラ」と呼ばれていた

もちろん、第1話ですからここでいきなり才波の名前を出すのは変になってしまうというメタ的な事情もわかるんですけども
それならジョーイチロウと呼ばせておけばよかったかなと思ったり

で、何が言いたいかといいますと
今の城一郎の腕は、才波時代を知る顧客たちに変わらず満足を与えられるだけのものであるってことなんですよね

下町の定食屋の旦那としての立場に全てをぶっ込んだ城一郎でしたが、海外のVIPたち相手に仕事をすることは
今でも十分可能であるということなんです

つまりは、セレブたちが満足する美食の側面も充分に持ち合わせているということです

「ゆきひら」の時とは調理を変えているのかもしれないですけど、でもその可能性は薄いかなー

自分の腕を望んで収斂させていった下町の定食屋としての料理
息子を旅立たせるために家を離れることにしたとは言っても、そこでの仕事が今まで望んでやってきた料理と違う方法のものというのは
何か違和感があります

ほんとは下町の定食屋の料理を作っていたいけど、それだとこのVIPたちは満足しないから仕方なく定食屋になる前のやり方で作る
なんて器用なことをあのマイペースな城一郎ができるかって言ったら違和感なのです

としたら、「ゆきひら」の料理は実は世界にも通じるのではないか
そんな風にも思えます

そうするとですよ

たぶん城一郎の品をちゃんと食べたことはないのだろう薊と、今から二度目となるえりな様の間には
決定的な差が生まれることになります

薊が認めようとしない定食屋としての城一郎の品を、えりな様が認められるようになったなら
それは薊に対するえりな様の決定的な離反ですね

えりな様にとってみれば、味の好みが表出してくるきっかけともなりそうです
お父様はこの料理が嫌いでも私は好きですわ、みたいになると、そこからえりな様の味の好みがわかるようになりそうですよね

それが薊の呪いから解放される契機となったりもするかもしれません



…てな感じでいつになく長々と妄想してみましたが、どうでしょう
あんまり壮大になりすぎてたぶんどっかおかしなことになってそうな気がするので、ツッコミをお待ちしております


[タグ] 食戟のソーマ




アニメも無事終了してラブコメ度が上がってきた…?『だがしかし』第5巻

だがしかし 5 (少年サンデーコミックス)

だがしかし 第5巻

駄菓子がテーマの新感覚コメディ
第5巻です

やっぱり1話のページ数が少ないだけあって、コミックス出るペースが遠いですねえ
前巻の発売が12月でしたから、約半年ですよ


おかげでアニメが終わってからの発売になってるという


商売的にはこれはもったいなかったですねえ

8ページの話を上手に拡張させて30分に仕上げてくれていたアニメはなかなかのクオリティがありましたけど
その放送中にコミックス出せなかったのは商売的にはもったいなかったと言っていいでしょう

だってねえ

何が残念って、たぶんアニメ放送中か放送開始直前かくらいに、作者がめっちゃくちゃアニメを意識した話を描いているのを
アニメ終了後にコミックスで読むという寂しさ

サンデー本誌ではなくコミックスでこのマンガを読んでる俺としては、マーブル回がものすごく寂しすぎた…

最初は「んん…?」とか思いながら読んでたんですよ

いつもと同じように駄菓子をテーマにしてはいるけれど、やけにメタ的な回だなって

読み終わってよく考えたら気が付きました
あ、アニメ化が嬉しい作者からのアニメもよろしく的な回だったのかと

アニメ終わってから読んでるもんですから気がつくのが遅れました

だからか、何か虚しいのである…



本編の内容自体は、前巻と方針が変わっていないようでしたね

1話毎にぶつ切りではなく、話に連続性を持たせてそれぞれのキャラたちを動かそうとしていました

ココノツくんとほたるちゃんのフラグも順調に展開されているようです

夜道を送っていくっていう時に自分のパーカーを上着に貸してみたり
当たりの大きなあんこ玉を自分で食べずにほたるちゃんにあげてみたり

ココノツくんが風邪を引いたら一番にお見舞いに来てくれたり
「ありがとう」ってココノツくんの言葉に静かな笑顔を見せてくれたり

ココノツくんちにお泊りって夜には、何か眠れないって2人で牛乳飲みながら外に出てみたり

それはそれは見事にイベントをこなしまくっておりました


ほたるちゃんもまんざらじゃない感じで、うす目な加減のラブコメが実にじれったいのである

あ、でもそれと別にもう1つ思ったのが、あんこ玉のラストでココノツくんとほたるちゃんで
考えてたことが微妙に違ってたってオチの時、ラブコメ鉄板の「鈍感」をこんな風に表現することもできるんだなと感じましたね

あんな場面で2人の思惑が通じ合っちゃったらラブコメとしては面白くなくて、じゃあどう外させるのかって時に
駄菓子一辺倒のほたるちゃんの思考パターンを踏まえると、あの回答になるのは確かに納得の行くものでした

それがそのままラブコメに必要不可欠な「鈍感」という要素にも転じることができるようにあっているのは
非常に巧いなと

読者に不自然さを感じさせずに2人の考えをズラす上手な方法だなと思いました


…で、逆に悲しいのがサヤ師ですよ

ほたるちゃんとココノツくんは前述のとおりイベントが起こりまくってフラグ立ちまくっているというのに
サヤ師とココノツくんの間には全然そんな気配がなかったのです

まともに絡みがあったのは唯一、コーヒーの豆知識回のみ

ココノツくんちにお泊りって時も、サヤ師がめちゃくちゃ意識している表情が描かれていたのに
実際にココノツくんとイベントを起こしたのは逆にほたるちゃんの方でした

サヤ師は寝相が悪いというネタが描かれたのみです
なんということでしょうか…


このお泊りシリーズが今巻の収録最終部分だったわけですが、まだこの次も続いているんでしょうか
このまま何のイベントもなくお泊り終わってたとしたらとってももったいないんですけど…




 




その視線の先にあるもの見えるもの… 今週のジャンプヒロインズベストショット集!

2016年WJ25_2

今週のジャンプヒロインズベストショット集!

さーてとね

先週はなかったベストショット集ですけど、今週は無事に見ていくことができますよ
だって先週はベストがなかったからですねえ

食戟を頑張った田所さんとか肉魅とかはエントリーカットでいいかなと思ったんですけど
ベストになるほどじゃないなということで企画自体がなしということになってしまいました

でも今週はしっかりベストを選ぶことができております

エントリーカットは全部で4枚
テーマは、見つめる視線のその先にといったところでしょうか

似たようなテーマは前にもあった気がしますが、今週もまたそういう内容になっております

それでは見ていきましょう

まずは1枚目と2枚目を同時に
こちらです!

 

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