社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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『トクレポ』感想 古味直志先生ロングインタビューから窺える作劇と作品の核心

トクレポインタビュー


はい、ということでね
ニセコイファンブック『トクレポ』感想の第2弾です


いやー…、まあ、何というかね





遅くなってスミマセンでした

orz



色々ありました(;^ω^)


…というわけでね、古味先生のインタビュー記事を見て行きましょう

古味直志先生のいちファンとして、このインタビューを通して、古味先生と古味作品の核心に迫っていきたいなと思います


[タグ] 古味直志

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堀越耕平先生の描く女の子っていいよね!

コミックス1巻 麗日お茶子ちゃん


可愛い女の子は正義です

したがって、可愛い女の子を描けるマンガ家さんは貴重です

そんな貴重な方を取り上げて、その人がどんな可愛い女の子たちを描いてきたか、
時系列に沿って見ていこうというこの企画

これまでも何人もの作家さんたちを見てきましたが
またしても1人、新たに登場していただくことになりました


今回の主役は


堀越耕平先生です


現在ジャンプ誌上で『僕のヒーローアカデミア』を絶賛連載中の堀越先生

ヒーロー志望でありながら、強さだけでなく可愛らしさも備えた彼女たちを見事に描く堀越先生が
これまでどんなヒロインを描いてきたのか

デビュー作から追いかけていってみましょう



 

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『ダブルアーツ』を超本気で語ろうじゃないか

さて…

本日のテーマはズバリ『ダブルアーツ』です

ダブルアーツ


作者は、今『ニセコイ』を人気連載中の古味直志先生
その連載デビュー作です
全3巻の打ち切りマンガではありますが、今ジャンププラスで復刻連載も始まっている人気作でもあります


で、このマンガ
話が出る度に繰り返している気がしますが、名作の予感がひしひしとあった作品なんですよ

それこそONE PIECEに匹敵するかもしれないくらいの壮大さとロマンと希望があったファンタジー作品でした
第1話の第1ページを見ただけで一気に期待が膨れ上がり、1話を読み終えた読後感には期待しかないくらいに
面白く、楽しく、たまらない作品だったのです


しかし、結果は打ち切り
全23話、全3巻という短さで連載は終了され、その他多くの打ち切りマンガとともに
ジャンプの荒波に呑まれていってしまったのです

こんな面白いマンガをどうして打ち切るのかと、当時大いに落胆したことを覚えています
この気持ち自体は今でも変わっていませんが、『ニセコイ』の連載で人気作家となった古味先生を見ていると
「まあ、結果的にはいいか…」と思うこともあり、「じゃあニセコイ終了後には復活連載を…」と祈ることもあり


現に、ジャンププラスでは望まれて1日1話公開の復刻連載が始まりました
新たな話が描かれるのではなく全23話が毎日載ってくるというだけのものですが、
「またダブルアーツを読みたい」という人は大勢いることがよくわかる事実でしょう


今日は、そんな『ダブルアーツ』という作品のどこにどんな魅力や可能性があったのか
そしてそれでもなお打ち切りとなったのはどうしてだったのか


『ダブルアーツ』の核心に迫っていきたいと思います



※最終話に含まれるコマの画像があります
※もし可能なら、こちらの記事から先に読んでいただくと、より内容が理解できるでしょう

夢を描けるマンガ家 その名は古味直志

名作になれなかった名作… 『ダブルアーツ』古味直志



[タグ] 古味直志

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葦原大介先生の描く女の子っていいよね!

小南先輩


何だか久々に書きますこの記事

特定の作家さんに注目して、その人がこれまで描いてきた女の子キャラを追いかけてみようという企画です


ちなみに過去の記事はこちら

麻生周一先生の描く女の子っていいよね!

岩本直輝先生の描く女の子っていいよね!

濱田浩輔先生の描く女の子っていいよね!

藍本松先生の描く女の子っていいよね!

松井優征先生の描く女の子っていいよね!

渡邊築先生の描く女の子っていいよね!




おお…
こうして並べてみると割と何人も書いてるな(;^ω^)


で、今回取り上げるのは


葦原大介先生です


連載中の『ワールドトリガー』が今期からアニメとなり、連載の方も長編シリーズを終えて
次から新展開にさしかかろうとしている、現在要注目な作家の1人


腕の骨を折って急遽休載となったり、インフルエンザにかかって再び休載となったり
かと思えばアニメ化にともなってかつてないハードスケジュールに追われたのか、
一部冨樫状態で原稿が掲載されていたりと、このところ何かと話題の多い方でもありましたが

応援の気持ちを込めまして、葦原先生の描いてきた女の子たちをデビュー作から追いかけてみようと思います






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アニメニセコイ20話 客席にいた短篇集キャラたちを全員特定してみた

nisekoi20-komi.jpg



本日は2本立てで更新

20話の感想はこちらから


さて、最終話となった20話では
不自然に観客席のカットが挿入されたシーンがありました


それが冒頭の画像なんですけども

おそらく多くの人がすぐに気づいたことでしょう

ここに登場しているのは、すべて4月に発売された古味直志先生の短編集『恋の神様』からのスピンオフなんですね


ということで、彼らがどの作品の誰なのか
短編集をめくりつつ全員を特定してみました




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BLEACHでわかる常用外日本語 実在するオサレ単語勝手にベスト5!


…なんかまた変なことを考えついてしまいました

久保tite先生のハイセンスによって、オサレに溢れまくるマンガ『BLEACH』


鬼道の詠唱とかにそのセンスが満ち満ちていたりしますが、
それ以外のシーンでもオサレを感じさせるところはありますよね


さりげなく、常用外の単語や漢字が使われていたりする時とかね


コミックス読み返してたら割と見つかったので、ちょっくら勝手にランキングしてみました


普段は全く使わないような単語でありながら、でも単語としては実在しているという
そういう言葉を抜き出して、独断と偏見で順位付けしてみたのです

常用外ってのも俺の感覚なので、もしかしたら普通に使ってる人が中にはいる…のか?



では、5位から











蔑如する

私はお前を蔑如する!!
お前程の頭脳がありながら何故動かない!!



特殊鬼道によって封印される直前の藍染が、浦原に向けて叫んだ本音です
蔑如する、とはなかなか聞かない言い回しですが漢字から何となく意味は推測できますね

ググってみるとこういう意味だそうな

蔑如:
(意味)ないがしろにすること。さげすむこと。


要するに「軽蔑」と同様の意味ですかね

じゃあもし、ここでの藍染のセリフが「私はお前を軽蔑する!!」だったとしたら…


何か違うね(;^ω^)
いじめっ子の叫びみたいなニュアンスになっちゃうでしょうか



続いて4位です












頓狂

"完璧"などという頓狂な言葉を口にした瞬間に
既に君は私に敗北していたのだヨ



マユリ様が科学者としての誇りを前提に、「完璧」に対する二律背反を語った時の言葉ですね

何でしょう頓狂な言葉って

これもググってみましょう

頓狂:
(意味)その場にそぐわない調子外れの言動をすること。またそのさま。


つまり、互いに科学者として話をしているはずの時に
「完璧」などという単語はそぐわないものだと、そういうことですね
マユリ様の持論を聞けばさもありなんというところです

しかしググってみて初めて気がつきましたが、この頓狂という言葉
違う形でなら日常普通に使っているようです

強調の接頭辞をつけて、「素っ頓狂」ですよ

「素っ頓狂な声を出していきなり何だ…」なんてよくあるセリフですよね


頓狂って言葉自体には全然馴染みがないですが、素っ頓狂と言われると急に「ああ!」ってなるこの親近感
さすがオサレ先生…!



続いて3位はこれ
















ロンダニーニの黒犬

自壊せよロンダニーニの黒犬!!
一読し・焼き払い・自ら喉を掻き切るがいい!!



縛道の詠唱ですが

はい、すみません


ロンダニーニの黒犬なんて単語は実在してません


企画の前提を無視しちゃってますが、それでもこの言葉だけはどうしても外せませんでした

だってロンダニーニの黒犬ですよ!?
何だよロンダニーニって

ググってみたら、かのミケランジェロの遺作に「ロンダニーニのピエタ」という作品があるそうな
ローマのロンダニーニ邸にあるピエタ像って意味でロンダニーニのピエタと呼ばれているそうです

じゃあロンダニーニの黒犬ってそこの家の犬のことなんでしょうか
わからんわ(;^ω^)

ロンダニーニって響きも何かよくわかりませんが、黒犬も大概ですよね

自壊せよ、に続く単語としての「ロンダニーニの黒犬」
ミケランジェロの作品は別として、実在するものではないのにオサレ感満載のフレーズです



お次に2位はこれ













狷介

狷介だな
俺を殺して行かなくていいのか?



ウルキオラが一護に向かって語った言葉です

狷介って今まで聞いたことねえー
ていうかルビなかったら読める自信がないですよ

というわけでググってみると

狷介:
(意味)頑固で自分の信じるところを固く守り、他人に心を開こうとしないこと。


要するに頑固ってことですね

アーロニーロとルキアが相討ちになったと告げたのに、一護がそれを信じず
ルキアの元へ行こうとしているのを捉えて、ウルキオラが「頑固だな」と言ってるわけですね

頑固だな
俺を殺して行かなくていいのか?

雰囲気出てねえー…


それと意味をググってみて初めて気がつきましたけど、「狷介だな」というセリフと
「俺を殺して行かなくていいのか?」とのセリフには直接的な繋がりはなかったんですね

ググッてみる前までは、狷介って「意外」とかそんな意味なのかと思っていました

だから、敵のはずの俺を前にして殺していこうとしないのは意外だなって意味かと理解していたんですが
ぜんぜん違うんですね


狷介だな(相討ちで死んだと言ってるのに聞かないのは頑固だな)
(ところで俺もお前にとって敵のはずだが)俺を殺して行かなくていいのか?


っていうシーンだったんですねここは

思いがけず間違って理解していたシーンが1つ減ってよかったなー



さーてそれでは1位です

いやこの順位は勝手にランク付けしてるだけのものなので
別に意味は無いんですけど1位はこれです

















膂力

教えよう
その頼みの綱の膂力ですら
この私のそれには遠く及ばないという事を



膂力

膂力ですよ


1位と言ったらこれしかないですね
このマンガで見るまで全然知らなかった単語で、
かつそれ以来何か他の作品でもたまに見るようになった気がする単語です

で、ググってみますと

膂力:
(意味)筋肉の力。腕の力。


要するに腕力のことでしたw


崩玉を取り込んだ最終形態となって
一護も無月を修得してきた最終決戦の場で

言ってることが「お前の腕力じゃ俺には勝てねーよ」ってことでした

急にスケールが小さくなった…w
小学生が腕相撲でもしてんのか?w

霊圧とか鬼道とか戦局を左右する要素は色々あるでしょうに
あえて腕力ですよ

あるいは深読みすると
右腕と斬魄刀が融合するという似通った進化の帰着を見出した2人の戦いにおいて
勝敗を分けるのはその刀を振るう腕力に尽きるというシンプルさを言い表したものなのでしょうか


オサレ先生…深い…




 




溢れ出る圧倒的な世界観とワクワク感…古味直志先生短編集『恋の神様』が見所ありすぎる!


古味直志先生短編集


きた

きたきた


きましたよ


やっと


やっと


来ましたよ


古味直志先生の短編集


待ってましたよ

待ってましたとも



Amazonで予約注文して、それからずっと到着を今か今かと待ち侘びておりました


やっと届いてくれましたので、ワクテカでダンボールを開けて、そーっと取り出してみましたよ







恋の神様0







泣く顔


 感 無 量 








いやほんとに感無量なのはもちろん古味先生のはずなんですが



関係ないのに俺まで嬉しい

嬉しすぎる


こんな幸せな1冊を手に取ることができるなんて…!


おっと、浸るのはこのくらいにして、早速読んでみることにしましょう



おっと、その前に手を洗っていませんでした


緊張とワクテカで汗ばんでる手のままでベタベタと触りまくるのはよろしくないですね

この世界にどっぷり浸かるのは、ちゃんと身を清めてからにしましょう




まず注目するのは表紙ですよ、表紙






恋の神様1


登場している4人は、マルーとアイラ、そして太一と安子ですね


ジャンプ十二傑新人漫画賞での古味先生の受賞作にして、掲載デビュー作でもある『island』
そのダブル主人公である2人の少女マルーとアイラ


そして、この短篇集のタイトルにもなっており、また幻の読み切りと一部で言われることもある『恋の神様』
その主人公とヒロイン太一と安子


おそらく古味先生も久々に描いただろう彼らの姿は、それでもこの上ないほどに輝いていて
何より嬉しそうな雰囲気に満ち満ちています

ていうかマルー可愛いな!

初掲載だった読み切りの時と絵柄が少し変わってるせいもあるんでしょうけど
こんなに可愛い少女だったのか…

ありがたやありがたや


そんでお次は裏表紙





恋の神様2


古味先生の掲載作品3作目となる『ウィリアムス』の主人公ウィリアムとその侍女コニー
最初の連載を終了した後、SQに掲載された最初の読み切り『ペルソナント』のヒロインオリィ
さらにそのすぐ後に本誌に掲載された『APPLE』の主人公サトシとその親友スチュワート

なんかこっちはカオスですねw

APPLEの能力で生命体の変化を生じているサトシと、彼から伸びるツタを掴んでるスチュワートにオリィ
そんなサトシの姿を見て、冒険大好きな少年ウィリアムは目を輝かせて

表紙の爽やかな雰囲気とは少し違って、シュールな感じになってますw


で、表紙をめくってみたら





恋の神様3



ここに楽と千棘がいました

現在の連載作『ニセコイ』のプロトタイプとなった同名読み切りから、名前も同じく楽と千棘
千棘は若干連載にあたってキャラデが変わってるんですね


…となると裏表紙もめくってみたくなるのが深読み好きの嗜み

そしたらもちろんありました







恋の神様4



キリとエルーだーーー!!!



なんだよなんだよなんだよー

この短編集には別に収録されてないのにこんなとこに登場させるなよー


嬉しくなっちまったじゃねーかチクショー


古味先生の連載デビュー作『ダブルアーツ』
ONE PIECEにさえ匹敵するかもしれない大作の予感を秘めていた作品でしたが
展開の遅さがジャンプのスピードについていくことができず、残念ながら打ち切られてしまった名作になれなかった名作

2人の姿をまた見ることができるとは…


やっぱり感無量です

そしてエルー可愛いよエルー


あ、『ペルソナント』の主人公ダモレもさりげにこんなとこにいたんですねw



今までの作品の主要キャラが勢揃いしているこのカバーデザイン

おそらく賢明な読者にはすぐにわかったことでしょう
これ全部で大きな大きな1枚絵の状態なんですね

ちょっくらカバーだけ外して、全体を見てみましょう







恋の神様5
もちろんクリックで拡大



おお…


なんと壮大な感じのするカバーでしょう

みんな手を繋いだり、どこかを握っていたりして
「繋がっている」感がものすごく表現されています

それは、世界観は別の作品であっても
物語を紡いだ古味先生の中で間違いなく「繋がっている」ことを示していると言えるでしょうか

あるいは、読者の中で何らかの「繋がり」を生んだものという解釈もできるでしょうか


このカバーにはさらに小さな仕掛けが施されていますね


キリの左手に添えられた誰かの腕と、カバー端で切れている千棘の右手
要するにキリが握っているのが誰の手かといえば…

そうです
その通り

千棘ですね

一周する構図になっているわけです

このカバー絵は、ここでも「繋がっている」のですね


芸が細かいなあ


さらに細かく見れば、エルーの右手ですよ

奇病「トロイ」の治療のため必然的に自らも病に感染している彼女
「トロイ」は直接肌が触れ合うことによって他人に感染しますが
ここでエルーが触れているのは、オリィの素肌ではなく「ペルソナント」によって展開された衣装なのですね

要するに服に触っているというわけで、もちろんオリィがトロイに感染することはない

些細な部分ですが、ちゃんと「その作品」を忘れていないことが感じられる温かい演出ですね







まだカバーの話しかしてませんがまだまだ続きますよ


それでは中身に入って行きましょう


デビュー作『island』から始まって、収録順が作品の発表順になっているこの短編集

もちろんどの作品にも古味先生の思い入れがたっぷりと詰まっていることで
1つ作品が終わるたびに、直後の空きページには描きおろしイラストと古味先生のコメントがつけられています



たとえば『island』ではこんな感じ








恋の神様6



マルーとアイラのイラスト

可愛いじゃねえかちくしょう


そして、デビュー作に対する古味先生の気持ち

「今でも好きだと言ってくれる人が多い恵まれた作品」だそうな

もちろん俺も大好きですこのマンガ


古味先生のデビュー作にして原点であるこの作品

最初に読んだ時から一発でハマってしまいました

ダブルアーツの1巻にも実は収録されていましたが…
やはり古味先生を語る上でこのマンガは外せないことから短編集にも再度収録ということになったのでしょう



そして、『恋の神様』

幻の読み切りと一部で言われることのある作品ですが
短編集自体のタイトルにもなってしまった理由は主に2つあるんじゃないかと思いますね


1つは、古味先生の描いたラブコメマンガということで
連載中の『ニセコイ』が好きな人に向けたアピールです

それはもちろんプロトタイプの『ニセコイ』が収録されていることにも表れていますが
『ニセコイ』とは別の形のラブコメというのもアピールポイントとなるでしょう

2つ目に、古味先生の作品歴における節目という意味での重要性です

この作品
ネームを描いてはひたすらボツにされまくっていた当時
このマンガについては面白いと言われたことで読み切り掲載までこぎつけることになったそうですが

当時の古味先生自身は、どのあたりが面白いのか自分ではイマイチわかっていなかったそうです
掲載の結果は予想外の反響があって、「面白さ」について悩むことになったとか

ではこの作品の何が面白かったのか

それはもちろん、1人の少女に対して情を持ってしまった神様と主人公の対決というところにあるでしょう

好きな女の子とお近づきになるために少年が頑張る話はよくあるものですが
その障害となるのが「同じく彼女を気に入っている神様」というところにこの作品の妙味があるのですね

神様ゆえに偶然のようにして大概のことを起こしてしまえるという高い高い障害
漫画的なハッタリとして充分なインパクトを持っていました

そして同時に、その神様の妨害があるゆえに、自分を好きになってくれた男の子が傷ついてケガをしていく姿を
ずっと見てきた少女という悲しい事情がその裏側としてクローズアップされてくる悲劇性

漫画的なコミカルさのように感じられたものが、ヒロインにとってはある意味呪縛にも等しいような
忌まわしい枷だったこと

それでも自分ではどうすることもできずに、ただ誰も傷つかないよう「早めに嫌われる」しかできなかったこと

少女のそんな悲しい決意が浮き彫りになった時、このマンガは一気に深みを増すのです
そしてそれに気づいた主人公太一が、それでも彼女を諦めないことを決意する熱い流れ

ここにこそ、このマンガの面白さがありました


好きな女の子と仲良くなりたいという誰もが持つ当たり前の感情とそれに立ちはだかる障害
ただそれだけなら凡百の作品と何ら変わりなかったはずが、
障害の主が神様だったことで一挙に高まるハードルと少女の悲哀

よくある馴染みやすい展開が、ちょっとした設定の付加によって一気に壮大な物語へと変貌する姿


『island』から順に古味直志作品の魅力を追いかけてみたこちらの記事では
その魅力を「壮大な親近感」として捉え、それは『恋の神様』だけでなく
他の作品にも存在したというところから、古味先生の作品における大きな魅力の1つとして結論付けました

関連
夢を描けるマンガ家 その名は古味直志



壮大な親近感

それは『ペルソナント』にも『APLLE』にもありました

もちろん『ダブルアーツ』にもありました


しかし、『ニセコイ』には正直なところ、ないと思っています

しかし代わりというわけでもありませんが、『ニセコイ』には古味先生のもう1つの魅力である
「活き活きしたキャラたち」が十二分に溢れていますね

顔芸豊かな各ヒロインたちを見ていれば、よくわかっていただけるでしょう


しかし、『ニセコイ』と『恋の神様』が実は同じ世界観であったことは注目ですよね

『恋の神様』主人公太一のおばあちゃん
スゴ腕の霊能力者という設定で、太一の惚れた少女が「神に愛されている」ことを
説明する役割を持っていたキャラでしたが




恋の神様7


この人『ニセコイ』にもまさかのスピンオフを果たしたのです

4大ヒロインが巫女服姿を見せてくれたコミックス8巻第64話
楽にモテない男たちの呪いが掛かっていることを教えてくれたおばあちゃん




恋の神様8スピンオフ


この回が載った2013年第14号の巻末コメントにて「読み切りからのゲスト出演」と古味先生が言っていたのは
こういうことだったんですね




そして、その8巻の空きページにはこんなラクガキが





ニセコイでの話がちょうど年末だったことから、太一と安子が帰省してきたシーンでしょうか
すでに子供までいるようです



とすると、『ニセコイ』は『恋の神様』から10年くらい後の世界ということになるでしょうか
霊能おばあちゃん見た目全然変わってないけどw

「ケーキとかメロンとかキャビアとか」って挙げてる物も順番も上の画像と変わってないのは
おばあちゃんの見た目が変わってないことに加えて、太一の中身も変わってないことの表現なのでしょうね




もちろん、『ウィリアムス』にも『ペルソナント』にも『APPLE』にも
イラストと古味先生のコメントが付いております

全部紹介してたら内容のネタバレもひどいことになりますので
ここで見ていくことはしませんが

しかし、その中で触れられていた古味先生の漫画の描き方はちょっと意外でしたね
実は女の子視点の描き方のほうが得意なんだとか

そのせいでそんなネームばっかり描いてたら「女の子禁止」と言われて出来上がったのが『APPLE』だったとか

なるほど…
少年マンガでヒロインの出てこなかったあの作品にはそんな経緯があったんですね

その上、女の子視点の描き方のほうがやりやすいというのは、ラブコメマンガには実にうってつけでもありますね

少年マンガでのラブコメにおいて、「ヒロイン視点」の展開は
凄まじく破壊力を持つシーンを生むことができる王道の手法なのです

短編集で連載作品への期待を高めてくれるとは古味先生やってくれますなあ



見所はまだあります

作品ごとの描きおろしイラストと古味先生のコメントに加えて
作品ごとに描き下ろしでの「その後」が描かれた4コマまでも収録されているのですよ


もう古味先生サービス精神ありすぎるだろ

読み切り作品の「その後」って地味に気になりますよね

読み切りという形式のために、ラストのコマで一応話が終りとなる形を取りつつも
割と今後を予想させるような終わり方になっていたりするので
読者としてはいろいろな想像の余地が生まれてくるわけですが

作者が公式に「その後」を描いてくれたのですよ

読み切りラストシーンの「直後」だったり、「少し後」だったり
さらにその世界が深まったような感じで、4個までも充分な読み応えでした


少しだけお見せすると、こんな感じでした





恋の神様9



成長したマルーとアイラの姿ですね

確かな希望と絆にあふれているようなやり取りがまたグッと来るんだ…




こんな見所たっぷりなことになっているものですから、そのぶ厚さも大変なことになっています

こんな感じで







恋の神様10







コミックスにしてはやたらぶ厚かったONE PIECE69巻と比べてみました

同じくらいか、少しぶっとい?


ボリュームたっぷりな短編集と捉えるか
ONE PIECEがこんなぶ厚い方が問題だろと思うべきか


それはお任せしますが、とにかく見応え充分の古味直志先生短編集『恋の神様』


こいつはもう完全に完全永久保存ですね





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