社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

07<< 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 >>09

カバーデザインが盛り上げる最高潮の熱量とヒロインのコラボ…! 『火ノ丸相撲』第8巻

火ノ丸相撲8巻

火ノ丸相撲 第8巻

相撲というジャンプでは異色のテーマで描かれる王道熱血マンガ
ここまでの物語の中で、間違いなく最高潮の熱量を持つ第8巻です

鬼丸国綱と三日月宗近、再び
と銘打たれたサブタイ

その通り、全国大会出場をかけた団体戦の決勝で
それぞれのチームの大将として火ノ丸と沙田がぶつかり合う運命の一戦が描かれる巻です

彼らの仲間たちの対戦が収録された前巻のレビュー時、この熱さ以上のものが次巻には存在すると書いていましたが
お分かりいただけたでしょうか

将来を嘱望される2人の高校生が、互いの全てを賭けた勝負に臨んだ緊迫と緊張

2度もの挫折を味わいながら、2人ともに競技に対してひたむきに、一心不乱に、がむしゃらに打ち込んで
そしてとうとう訪れた再戦の時

チームの命運も
自身のプライドも
頂点を目指す夢も
費やした時間も労力も

目指すもののためにあらゆるものを上乗せして、背負い込んで上がった土俵には
まさしく2人の力士生命が懸かった運命の交錯がありました

立ち会いから決着まで、実際の時間では長くて数分という短い勝負の時
5話かけてじっくりと描かれたこの勝負は、間違いなく今までの激突の中で最高の熱戦となっていたことでしょう

火ノ丸と久世との一戦も大いに熱さを持った対戦でしたが、あの試合があってこそのこの勝負ですからね
コミックス読んでて目が赤くなってくるのは、俺はこっちです


さあ、それでですよ

前巻のレビューの時にはあえてスルーしてた背表紙の話をしましょうか

第5巻の記事で、本作のコミックスには背表紙にも1つの意図があることを指摘したことがありました
背表紙に存在する作者の一工夫が物語を深化させる… 『火ノ丸相撲』第5巻

川田先生が仕掛けたその仕込みに、読者として大いに驚かされたわけですが
そうすると次に気になってくるのは、じゃあ6巻以降はどうなっているんだろうということです

6巻のレビューはサボってしまいましたし、7巻の時は8巻の時に触れるつもりであえてスルーしておりました

ということで今回予定通り言及してみようかというところなんですが



火ノ丸相撲6巻7巻背表紙

6巻と7巻はこんな感じだったんですね

ともに、表紙の一部が背表紙に来ている形となっています
これは背表紙のデザインとして一般的なやり方の1つですね

ただ、6巻と7巻はそのデザイン自体が対比的になっていることがぱっと見てお分かりになるでしょう

火ノ丸を中心にダチ高相撲部の修行編とそのお披露目を収録した6巻
火ノ丸の背中に惹かれてついてきた仲間たちが表紙の表裏に描かれ

沙田を中心にまとまった石神高校と、決勝戦の傍らでそれぞれの抱く熱意を描いた7巻では
沙田とともに並んで彼の後押しをしようとする仲間たちがカバーの表にも裏にも描かれました

両者の対戦を盛り上げるコミックスデザインとして、非常にわかりやすく仕上がっているといえます

では今巻8巻ではどうかというと

背表紙はこんな感じでした



火ノ丸相撲8巻背表紙


表紙の火ノ丸がそのまま来ているものですね
この8巻で俺が注目したいと思っていたのはこれなんですよ

5巻の記事で指摘したのは、その巻で火ノ丸と対戦した相手が背表紙に火ノ丸と並んで登場しているというものでした

ならば、沙田と再び相見えたこの8巻では再度沙田が背表紙に登場することになるのか
5巻までの川田先生の意図を踏まえて、地味にそれを気にしていたのです

で、実際見てみれば表紙の一部の火ノ丸がそのまま来ているだけというものだったわけですが…

だからって拍子抜けするような必要は全く無いですね
なぜなら、今巻で勝負する沙田とは、表紙で思いっきり対峙しているからです

背表紙ではなく表紙その場で向き合った2人が描かれる

背表紙の意図を踏まえて、ここで1つ深読みをして見るならば
再戦あるいは本当の決着がつく勝負の時は、両者は表紙で対峙するという法則を見出すことができるのではないでしょうか


…言うほど衝撃的な法則でもないですかね
それだけの盛り上がりを見せるような勝負なら、普通に考えてもその2人が表紙に登場してきておかしくないことですし


じゃあですよ
もしこれが当てはまるとしたら、次の9巻の表紙には火ノ丸と大関部長がいたり…?



それからこの8巻の見所はもう1つ

ここまで本作における勝負と熱量の話をしてきましたが、ここからはおっぱいの話です


今巻には、ジャンプ本誌での特別企画として読み切りが掲載された『火ノ丸相撲と黒子のバスケコラボマンガ』が収録されています

川田先生は藤巻先生のところでアシさんをされていたことがあるらしく、その縁でのコラボだったとか

で、『火ノ丸』も『黒バス』もどっちも男キャラ多めの作品だというのに何がどうおっぱいなのかといえば
これなんですよ


おっぱい_黒子のバスケ13巻

誠凛高校と桐皇学園の再戦前、宿の温泉で鉢合わせてしまったことで勃発した前哨戦の様子です

完全にカントクが負けているんですけども、この構図をレイナと咲ちゃんで再現したカットがおまけで掲載されていたのです

変なギャグっぽくなってるとかそういうことはなく、もうまじでそのまんま再現です
違うことといえばセリフくらい

あ、画像は別に載せないですよ?
見たい人は買えばいいと思うよ(ホジホジ


で、ですよ
これまで、男臭さ重視でヒロインの存在感を調整してきた本作でこんなことをやってのけるとは
川田先生やるなあと思ったんです

…思ったってことで記事書こうとしていたんですが、何かまとめサイトとか見てたら
これ描いたの川田先生じゃなくねって話を見ましてね


マジで!?
って驚愕したんです

これ描いたの、同じく藤巻先生のところでアシさんしててコラボ企画をまとめた高橋先生じゃね?ってことらしいんです

マジなんですかそうなんですか
何かこのカットが載ってるページの文脈からすると確かにそうっぽいんですけど、そうなんですか
川田先生がもう1つのコラボ?みたいな感じで描いたものだと所見で信じて疑わなかった俺には結構な衝撃なんですけど

マジでそうなんですかorz





 




繰り広げられる仲間たちの負けられない戦いとその熱気… 『火ノ丸相撲』第7巻

火ノ丸相撲7巻

火ノ丸相撲 第7巻

6巻のレビューさぼったんですけど、王道熱血相撲マンガ第7巻です

もう全編を通して熱い気持ちが滾ってくる、そんな作りになっております


「仲間」と銘打たれたサブタイ
その通り、内容は団体戦決勝にて大太刀高校対石神高校の激突を描いたもので
互いに互いの仲間のため、チームの夢のためにそれぞれの対戦で全力を振り絞ろうとする戦いが繰り広げられました

団体戦ということで、先鋒・二陣・中堅・副将・大将の五戦があるわけですが
今巻では大将火ノ丸以外の試合、副将戦までの四試合目までが収録されており、
まさしく「仲間」たちの戦いが展開しているのです

全国大会優勝を目指して
高校大相撲の頂点を目指して


相撲を始めてまだ日が浅い三ツ橋も

団体戦三ツ橋




火ノ丸に負けたことがきっかけで、レスリング王者から相撲に転向した國崎も

団体戦國崎




自身が嘲笑ってきた大関部長への贖罪を背負って相撲に打ち込む佑真も

団体戦佑真





そして、不良たちに苦しめられながらも1人で部を守ってきた大関部長も

団体戦大関




すべては頂点を勝ち取る目標のため

全員全力全身全霊


あらゆるものを力に変えて、振り絞って、出し尽くして戦う様が、4人分がっつりと描かれています


何が凄まじいって、その中身が主人公チームである大太刀高校だけではないこと
対戦相手となる石神高校の面々もまた、同じ頂点を目指す「仲間」として、
火ノ丸たちと同じくらいの負けられない理由が描かれるのです


決勝で相見えた両チーム、その双方においてそれぞれ譲れないものがある

しかし、土俵上で仕切りを挟んで向き合えば、勝者は常にどちらか1人


「相撲には引き分けがない」ことが、驚くほどの熱量を生み出しているのです


しかしこの内容がまだ前哨戦であるという事実

本当の本番、これまで以上に熱く滾らせる大一番となる大将戦がこの後控えています


鬼丸国綱対三日月宗近


激戦必至となる二度目の初顔合わせは、次巻に持ち越されました


今巻以上の熱さが保証されている次巻
楽しみに待ちましょう






 




背表紙に存在する作者の一工夫が物語を深化させる… 『火ノ丸相撲』第5巻

火ノ丸相撲5巻

火ノ丸相撲 第5巻

王道熱血相撲マンガの第5巻です

前巻の記事では、ここから本章が始まったか…ということを話しましたが
今巻ではその内容が具体的になっていく過程が描かれています


現れた火ノ丸の旧友・桐仁が企図する彼らの実力深化の方法

それは、平たく言えば「修行編」ということになるものですが
しかし地味でつまらなくなりがちなその修行編をしっかり面白く見せてくれているのは
作者川田先生の手腕とともに、相撲という競技への愛情故でしょう


さて、内容として触れられるのは大体そのくらいとして、
今巻ではコミックスカバーの背表紙について、ちょっくら語ってみましょうか


以前、コミックスの背表紙デザインに関して少し考察してみようってことで記事にしたことがありました

コミックス背表紙のデザインパターンを考える


単純に表紙の一部を載せるとか、レギュラーキャラを1人ずつ登場させるとか、そうしたスタンダードなものから
ちょっと工夫してみたものまで、いくつかのパターンを見ていったんですけども


じゃあ『火ノ丸相撲』の場合はというとですね

こんなだったんですよ



火ノ丸相撲コミックス背表紙


4巻までの画像ですが、まあぱっと見は「ただ表紙の一部を持ってきただけだろ?」と思えなくもありません


違うんですよ


1巻の背表紙は確かにそうでした

しかし、火ノ丸と沙田が睨み合っている2巻だと、表紙では2人の顔はこんなに近い構図にはなっていないんですね

3巻と4巻に至っては、それぞれ狩谷も久世も表紙に顔は登場していません
どこにいるかって言ったら裏表紙にいるんですね

つまり、3巻と4巻は表紙に登場する主人公火ノ丸と、裏表紙に登場しているキャラの顔とが背表紙になっているということになるわけです


それがどういうことなのかと言えば


もちろんわかりますよね


その巻で火ノ丸が戦う相手が背表紙に登場しているんです


つまり、「ライバルの1人」としての意味において、背表紙で主人公と対峙させている構図になっているわけですよ

物語の始まった1巻では、まだライバルと呼べる相手とは誰とも相対しませんでした
2巻に登場したのは、団体戦決勝にて激突した国宝・三日月宗近すなわち沙田美月
3巻では、火ノ丸と同じ体格を持ちながらも火ノ丸とは別のスタイルで頂点を目指そうとする狩谷俊
そして4巻で、元横綱大和国の息子にして国宝・草薙剣と呼ばれる久世草介

それぞれの巻において火ノ丸が相対した「ライバル」が背表紙に登場しているんですね

これはきっと川田先生による意図的なデザインと考えて間違いないでしょう
土俵上で向かい合えば引き分けは存在せず、勝者は常に1人という相撲は、実はバトルマンガを王道とするジャンプに
非常に相性がいいものだったわけですが

バトルマンガに重要な「ライバル」を少しでも印象づけようとする川田先生の試みが、この背表紙にあるんですね



はい
それでは今回のテーマである第5巻ではその背表紙がどうなっているかと言いますと

こうでした



火ノ丸相撲5巻背表紙

1巻と同じく、再び火ノ丸1人だけの構図

まるで原点回帰というか、「ここからが本当の物語」みたいな感じがありますね

その表情は、1巻では自信にあふれた顔をしていたのが、この5巻ではむしろ真顔
眼光鋭く正面を真っ直ぐに見据えて、遥か彼方の頂きを見つめているかのようです


今巻収録の話の中でタイトルの意味も回収されて、火ノ丸の相撲はここからが本当のスタートライン

本誌では早速1人目のライバルとの激突する試合を控えて、盛り上がりまくっております


心技体を賭して頂きを目指そうとする火ノ丸相撲の行く末
楽しみに追いかけて行きたいですね











 




物語はここから本章へ… 『火ノ丸相撲』第4巻

火ノ丸相撲4巻

火ノ丸相撲 第4巻

4月発売の新刊です
記事にするの遅すぎとかそんなこと言わない


熱血スポ根相撲マンガ
ジャンプの送る超王道な部活ものでバトルものな作品です


今巻のサブタイは「鬼丸国綱と草薙剣」

国宝「鬼丸国綱」に喩えられる主人公火ノ丸と並んだサブタイは、「三日月宗近」に続いて2回目ですが
解説不要の有名なその名称は、誰の目にも明らかに確かな「国宝」として映ったことでしょう


今巻では、その2人がとうとう土俵上で激突する様が描かれています


前巻で、火ノ丸は2つの運命を乗り越えて見せました


1つは、中学時代に辛酸を嘗めさせられ続けた男との再戦で「過去の自分」を乗り越えたこと

次に、似たような体格で別の取り口を築き上げてきた相手との勝負で「別の道を選んだ仮想の自分」を乗り越えたこと


そして今巻に収録される草薙剣との勝負は、「体格に恵まれた仮想の自分」という『if』との勝負を意味しました

それに勝ってこそ、それを乗り越えてこそ、今の自分が確かにここにいてそして歩むべき道が間違っていなかったことの証明となる



…そうして挑んだ勝負の結末

それは、今の本誌で躍進を見せてくれている彼らの再出発点ともなりました

言ってみれば、今巻までの展開はこの物語のプロローグということになるでしょうか


圧倒的力を前に一度挫折した彼らが、それでも行く先を諦めずに再起を目指したこと


現れた火ノ丸の旧友・桐仁

彼が、火ノ丸相撲本章のカギを握る重要な人物となります


挫折を見た火ノ丸ですが、本誌を読んでいる立場から言うと、ここから先このマンガはますます面白くなっていきます


火ノ丸の相撲の行く末を
火ノ丸とともに相撲をとる仲間の姿を
火ノ丸と戦う運命にある強敵たちを

これからもまだまだ追いかけて行きましょう











 




読者まで滾らせる圧倒的熱量と緊張感…! 『火ノ丸相撲』第3巻

火ノ丸相撲3巻

火ノ丸相撲 第3巻

ジャンプが送る王道熱血スポ根マンガ
その第3巻です


表紙は、ダチ高相撲部に集った4人の面々
裏表紙側では、小関部長が彼らを支えるようにして佇んでいます

…それはいいんですけど、この表紙の火ノ丸が何か変な感じするのは俺だけでしょうか

やたら小顔に描かれているようで、作中での圧倒的な存在感に対して
この表紙では何だか子どものような幼ささえ感じさせます

握り拳を作っている左手の位置もなーんか不自然で、これもまた子どもがグーの手を突き出しているかのような感じがするというか

加えて、1人だけカメラ目線となっている顔の向きはそれぞれの方向を見据える他の3人から明らかに浮いていて
これもまた変な感じがします

なんでこんな構図になったんだろう?



ただまあ、表紙のそんな違和感は置いておくとして、内容においては今巻も凄まじいまでの熱さは健在でした

5人になってスタートした新生相撲部
早速新人大会が始まり、練習や稽古の風景もそこそこに実際の闘いの様子が描かれることとなりました


そこで始まる因縁の激闘

それは、体格的に相撲には向かないことを自覚していながら
それでも頂点を目指そうとする火ノ丸が、1つずつ因縁と運命を乗り越えていく過程でもありました


1つ目は、中学時代に尽く辛酸を嘗めさせられ、中学相撲界から姿を消さざるをえない理由となった相手との再会と再戦

それは体格差というどうにもならない「実力差」によって、巨大な壁に突き当たることとなった苦い経験の象徴でした
小学生横綱と呼ばれた鬼丸が中学相撲で3度ぶつかって3度とも惨敗し、その凋落を周囲に知らしめることとなった因縁の敵

「3年先の稽古」を積んできた火ノ丸の相撲が彼に通用した時、そこで初めて火ノ丸のリスタートが人々に知らされることになるのです


2つ目に、同じ体格のハンデを持ちながら、自分とは違う道で同じ頂きを目指そうとする男との邂逅

同じように体格に恵まれず、大柄な相手に対しては不利となる立場にありながら
小兵なりの戦い方で体格差の不利を補う相撲を目指す男
そして、それを良しとせず、あくまで真っ向からの勝負で相手をねじ伏せる相撲を目指した火ノ丸

それは互いに互いが「絶対に負けられない相手」であることを意味しました

負ければ、自分の選んだ道の先に揺らぎが生じる

迷って悩んで苦しみ抜いてやっと選んだ道の先が、目指す頂きに通じていないはずはない
人生を賭けた2人の立ち会いは、迫力という言葉すら生ぬるいような凄まじい空気に満ち満ちていました


そして3つ目となるのが、体格というハンデを持たずに真っ向勝負から相手をねじ伏せる相撲を見せる男との対峙です

最後の日本人横綱の息子として「横綱の正統後継者」と謳われるその男

自分が目指す横綱相撲を体格差のハンデ無しに、すなわち恵まれた体躯によって存分に発揮しようとする相手との
最初の勝負

頂きを目指す上で、絶対に避けては通れない相手に火ノ丸の相撲は通用するのか否か
それこそ、火ノ丸の選んだ道の先に頂きは続いているのかどうかという最も根本的な原理が存在するものとなります

「横綱の正統後継者」もまた、体躯の差を厭わずに自分と同じ相撲を取ろうとする火ノ丸に対して
沸き立つ血を抑えられずに、滾る心を鎮められずにいました


向き合う2人の「国宝」
引き分けが存在しない相撲において、勝者は常に1人


その勝負の行方は次巻に持ち越されることとなりました


己が目指す先にどこまで突き進んでいけるか、ただひたすらに高みを目指そうとする少年たちの純粋なる姿
まるで高校野球を見ているかのようなその眩しさは、誰の胸にも間違いなく何かをもたらすでしょう


青春部活もの
いわゆるスポ根もの
王道バトルもの

いずれの性質をも持ち合わせたこの作品は、確かにジャンプに相応しいマンガであると言えるものです

次巻も期待して待ちましょう











 




作品からにじみ出る熱さは作者の本気の裏返しか… 『火ノ丸相撲』第2巻

火ノ丸相撲2巻

火ノ丸相撲 第2巻


もちろん買っておりますとも

相撲をテーマとした熱血王道スポ根マンガ
いや、スポ根というよりバトルマンガとしての側面が強いかもしれません

相撲という一般読者にはおそらく馴染みの薄いであろう競技を取り上げておきながら
その中身はジャンプにおける王道としてのバトル的側面を強調した緊張感あふれるシーンばかりが展開します

相撲という競技をただのスポーツと捉えるのではなく、
剥き出しの肉体のみでぶつかり合って勝敗を決めるという「シンプルなバトル」として描くこの作品には
だからこその緊張感と熱量が毎週のように漲りまくっているのです

相撲好きが嵩じて相撲マンガを描き始めた川田先生
ジャンプの王道がバトルマンガであるならば、相撲こそバトルであるという確信さえ
持っているかのよう


さて、「最初の国宝対決」を描いた予選が収録されている今巻


鬼丸国綱と三日月宗近という二振りの国宝が激突した取組は、物語序盤とは思えないほどの緊迫と緊張が
誌面からほとばしっていました


特に、仕切り前のあの見開きにはゾワッときましたよ

土俵から立ち上っているかのような火力か熱かによって、下からの光源に照らしだされる2人の姿

真剣で、そして本気


一枚絵としても見事な見開きだったといえるでしょう


で、そんな凄まじい熱さを誇ったシーンがプロローグの一部というのがまた凄いんですよ

大関部長と五條と、3人で日本一を目指す決意を固めた火ノ丸
相撲部が本格的に始動することになるまでの過程が、本作の序章でした

そこから始まる本章


まずは大会に出るために必要な人数を集めることから、それは始まりました


それともう1つ


ヒロインの存在ですよ



こちらの記事でベストショット集のカットの1つとして取り上げたレイナの姿
対比と演出が強調する彼女たちのヒロイン性… 今週のジャンプヒロインズベストショット集!

記事中に解説しているように、作中において川田先生が意図して「ヒロイン性」を強調したり薄めたりして描写していることが
よくわかるカットとなっております


男臭さにあふれるばかりとなる相撲マンガにおいて、ヒロインの存在は誌面にも雰囲気にもメリハリを付けるために
重要なものですが、それさえも明確な意図と計算のもとに空気感の醸成に努める川田先生の細やかさ

川田先生のこの作品にかける気持ちと愛情が窺えるようです



作者が1シーン1シーンを大事に丹精込めて描いていることがわかる作品でもあります



応援と期待
読者としてはもうそれしかないですね










 




ジャンプの送る意外なる王道マンガ… 『火ノ丸相撲』 川田

火ノ丸相撲第1巻

火ノ丸相撲 川田

ジャンプが送る高校を舞台にした青春相撲マンガ
その第1巻がとうとう発売されました

そりゃあ買いますとも

こんなにも熱く、滾るほどの王道ド真ん中を行くスポ根マンガ
しかしその中身は相撲というおそらくジャンプが想定する本来の読者層には馴染みの薄いもの

なのにというか、だからこそというか
これでもかというほどに王道のスポ根をやっているんです


きっとわざとなんでしょうね

扱う中身が相撲という馴染みの薄いものであるために、その展開の仕方は捻らずにストレートにやっていこうということなのでしょう


しかし、ただそれだけでこれほどの面白さを得られるはずはありません

この作品がなぜ格段の面白さを発揮しているかといえば、それはただ1つ

「相撲」という競技に対する作者川田先生の愛が作品から溢れまくっているからなのです


過去に読切として掲載されたこともあるこの作品
当時から相撲に対する川田先生の愛情は感じられましたが、連載になったことでそれがさらにほとばしっているように思います


まあそりゃそうですよね

好きな競技をテーマにしたマンガを描いて、それがジャンプで連載なんて漲らないはずがありません


読切の頃には、どちらかといえばキャラで押していたりして
相撲自体を描こうとしている印象はむしろ薄いものでした

しかし連載版では、相撲という競技の本質が折にふれて強調されることになります

特に序盤で強調されたのは、相撲がいかにバトル的要素を含んだものであるかということ
バトルマンガを王道とするジャンプで相撲がウケないはずはないという作者の確信にも似た声が聞こえてくるようだったのです

果たしてその確信通りか、15話で2号連続センターカラーとなるほどに人気を博しているこの作品

どこか安心して見ていられるような、それでいて期待もしっかり込めていられるような作品の登場は嬉しい限りです


ぜひずっと追いかけて行きたい作品ですね







 




 | ホーム | 

カレンダー+最終更新日

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

新着記事+関連エントリー

人気&オススメ記事1

タグクラウドとサーチ

プロフィール

rexel

Author:rexel
ジャンプ歴21年。ジャンプ最新号を読んでる時は、ゾーンに入ってると思う。

今一番の推しは鬼滅の刃。次いでワートリ。

ジャンプヒロインズは俺の心のオアシスです。
中でも小野寺さん照橋さんを応援しています。



ついったー。

RSS リーダー

月別記事アーカイブ

マンガ・アニメ系サイトリンク集

以下のリンクから他にもマンガやアニメについて記事のあるサイトをご覧頂けます。

○ブログランキング集

FC2Blog Ranking

にほんブログ村 漫画ブログ 週刊少年ジャンプへ

○姉妹サイト
ジャンプマンガの描き方教えます
○アンテナサイト
ジャンプ感想サイト更新チェック

○マンガが読めるサイト
ジャンプトレジャー新人漫画賞受賞作品一覧
絶版マンガ図書館

○マンガ・アニメ感想考察系サイト
(更新停止)
たらさいと
アスまんが
アニメな日々、漫画な月日
ゆめかたつの曲解的漫画考
つながりこそがせかいをつくる
現実逃避
 ┗サイト紹介
あまぐりころころ
働いて飯を食いジャンプを読む、ついでに漫画やアニメも見る

○毎週ジャンプ感想を読ませてもらっているサイト
決闘王F.Kのブログ
君と僕の歌う詩
楽しければよかろうのブログ
北区の帰宅部
 ┗サイト紹介

○マンガ作者サイト
内水庵
おさむ日誌(休止中)

最新画像一覧

カウンター