社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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実力ある主人公がモテるとは限らない… 『保安官エヴァンスの嘘』栗山ミヅキ

保安官エヴァンスの嘘


保安官エヴァンスの嘘 栗山ミヅキ

割と迷いなく買ってしまいました…

これはまたなかなかいい発想の作品があったものですね

主人公の能力と行動理由、その原点が非常にわかりやすい上に
でもことごとく思惑が裏目に出てしまう違う意味での主人公特権発動がしっかりコメディとして成立していて
とっても読みやすいです



モテたい
その一念だけで射撃の腕を磨き、見事に凄腕の保安官として有名になった主人公エヴァンス

しかし、モテたいと思っていることを知られること自体がモテない要因たりうるため
彼は必死になってその本心を隠しつつ、それでもどうにかして美女とお近づきになろうとする…

本心を悟られないためにクールぶろうとする態度と凄腕保安官という肩書は見事にマッチしているのに
考えていることは「モテたい」

ある意味究極の葛藤ですよね


出会った美女と仲良くなろうとするのに、いかにして「モテたい」という本心を悟られずに信頼を得るか

もちろんエヴァンスは美女を騙して弄ぼうなんてことを考えているわけではありません
ただ美女とお近づきになりたい
それだけです

モテたい、彼女がほしい

男読者にとってこれほどわかりやすい主人公も他にいないでしょう
それでいて実力は確かなものを持っており、その評判は最強の保安官と名高いのですから
ワンチャンどころかツーチャンもスリーチャンもあるはずという

なのに、何故か上手くいかない
この逆方向に発動する主人公特権が、エヴァンスを悲しく追い詰める

カッコつけて口説こうとしたはずなのになぜか全く違う方向に解釈されて、結局それを否定できない
作品タイトルである「エヴァンスの嘘」とは、この時にエヴァンスが涙を呑んで本心を隠す言葉と仕草を表したもの

主人公の目的、動機、設定、物語の展開、作品タイトル、どれもが非常に高いレベルで噛み合っており
とっても面白いコメディだと思います

何というか、すごく安心して読めますね

どんな話になっても、エヴァンスは大体カッコいい展開になるけど決して美女と一線を越えることはない
主人公のカッコよさとモテなさを両立させている点は見事という他ないでしょう


しかし1つ難点を挙げるとするならば、ナレーションがもうちょっと何とかならないかと思いました

この手の作品におけるナレーションは、神の声として読者にその場面を客観的に示す役割を持つものですが
そこでの言い回しや表現によってはただ客観性を提供するだけでなく話の雰囲気すらも左右できる重大な要素です

そんなナレーションにおける言葉の選び方が、まだちょっと拙いかなと思ったのですよ


たとえば

「エヴァンスはホメ殺されかけている。」
とか

「エヴァンスは目的を見失いかけている。」
とか

ともにエヴァンスがどんな状態になっているかを読者に客観的に示したものですが、
なんか文末が気になるんですよ



「エヴァンスは褒め殺されかけていた。」
「エバンスは目的を見失いかけていた。」

現在形の「~ている」よりも、こちらのほうがより滑稽さが強調されるんじゃないかと思いますがいかがでしょう



「超嬉しかった。」
とか

「超楽しみだった。」
とか

「正論だった。」
とか

この辺はまさにビシーッと決まってたナレーションだったんですけども、ちょいちょい違和感のあるナレーションもあったのが残念でした


「結果 この言い回しにまとまった。」
とか

「以後、彼は飲みもしない酒を備蓄する。」
とかも好きですねえ


それと本作品の特徴としては、レギュラーヒロインとなるオークレイに触れておかなければならないでしょう

モテたい、けど上手くいかない
が連続することになる本作は、基本的にエヴァンスが出会う美女がレギュラーキャラとなることはありません

1人の美女に執着してエヴァンスが追いかけたりするようでは主人公のキャラが破綻してしまうからですね

しかし、それでは物語に縦軸がなくなってしまうという問題があります

美女と出会う、エヴァンス頑張る、カッコよくはなったけどお別れすることになる
この展開が繰り返されるわけですから、パターン化・マンネリ化の危険を最初から孕んでいるわけです

しかもその限界は4話5話くらいしか持たないと思われる非常に期限の短いもの

そこに3話から登場してきたオークレイは、この物語に縦軸を与える巧妙なヒロインでした


賞金稼ぎという立場からエヴァンスをライバル視している彼女
しかしそれがただのライバル視にとどまらずに、普通に男として意識している雰囲気を出しつつも素直になれない、というのが
彼女のヒロイン力を毎回上げまくることになっています

エヴァンスもエヴァンスで見た目は可愛いオークレイをしっかり意識しており、
お互いに「相手が望むなら付き合っても良い」という某天才たちの頭脳戦ラブコメみたいなことを思ってる始末

別の美女を登場させたり、あるいはオークレイ視点からエヴァンスを観察してみたりすることで
第1話ではモテたいエヴァンスが空回りするコメディだったのが、主人公とヒロインが絶妙な距離感を保ち続けるラブコメに変化しているんですね

モテたい主人公がひたすら空回りするコメディではネタ切れも早いですが、ラブコメならベタな展開がいくらでも使えます
オークレイというヒロインを登場させたのは実に上手い判断だったといえるでしょう


ただし、そこにも致命的な欠点になりかねない問題が潜んでいます

エヴァンスの誠実さが問われる可能性があることです


エヴァンスのことばかり意識してしまう初心で純なオークレイに対して、エヴァンスの方は美女ならとりあえず仲良くなりたい男です
それは、そもそもの主人公の設定や男としての心情からすれば仕方ない部分ですが、一方でエヴァンスもオークレイを意識しまくっているのも事実で

それなのに、出会う美女とひたすらどうにか仲良くなろうとし続けてしまうのは、
いざオークレイとのフラグを回収するような展開になりかけた時に読者印象的な障害になってしまうのではないかと危惧されるわけです

基本は上手く行かないわけですが、初対面の美女相手に頑張ろうとするエヴァンスの姿が
本命がいるのに浮気しようとする軽い男みたいに見えてしまう可能性が心配されるのです

エヴァンスを意識するオークレイの可愛らしさが上がれば上がるほどに、その危険は大きくなるのではないかと

オークレイがエヴァンスを意識している度合いと、エヴァンスがオークレイを意識している度合いとが、
エヴァンスがオークレイ以外の美女に現を抜かす分、結構な違いとして読者に感じられてしまうのではないかと危惧されます

平たく言うと、ハーレム系ラブコメにおける主人公の性格問題的なアレですね

いや、別にこのマンガは全くハーレム系ではないんですが


考えすぎかな?
そんな心配まで抱いてしまいましたが、ひとまず2巻を楽しみにしたいと思います





[タグ] ラブコメ




ハイテンションギャグとハーレムラブコメの意外な相性 『ディーふらぐ!』第12巻

ディーふらぐ!12巻

ディーふらぐ! 第12巻

年1刊行のハイテンションギャグマンガ最新刊
今年の分がやっと発売されました

いやー待ってた待ってた

毎回のコマでツッコミが発生しまくりのハイテンションギャグマンガのくせに、前巻ではラブのコメり方が半端ないことになってましたからね
ヒロインの家に隕石が直撃して、主人公の家に居候にやって来たと思ったら、それを聞きつけたもう1人のヒロインも押しかけてくるとか…

作中が夏休みに入った途端突然のダブルヒロイン同棲展開(親公認)には相当な期待が持てたことで次の巻をとっても非常に楽しみにしていましたら…


さらにコメってくるとは何事でしょうか


春野先生よくやったwww


高不動さんと船堀さんまで登場して、何かいきなりわけの分からない勝負が始まったと思ったら
完全に風間の取り合いしとるww

ハイテンションギャグを実行しながら何でそんなことができるんですかw



同棲による家の中でのすったもんだは前巻で充分やったからってことなのか、今巻は外での大騒動

美少女3人を連れての買い物風景を、春野先生お得意のモブキャラがいじるいじる
高不動さんまで現れた日には、様付けの事実を見てさらに煽る煽る

ハイテンションギャグ漫画だってのに何だこのハーレム感は
いいぞもっとやれ

ハーレム的ラブコメは世にたくさんありますが、この「外野からの視点」というのが実は割りと欠けているように思う昨今
今巻初登場のモブキャラをコミックスの表紙にするほどモブキャラ好きな春野先生は、モブたちを使って実に見事な外野の視点を描いてくれていました

そうなのです
この客観的な視点こそが「ハーレム感」には重要なのです

やっぱりねー
ヒロインたちが美少女である事実にも、主人公が彼女たちに気にされまくっている状況にも、
だんだん読者は慣れていってしまいますからね

時にこうしてモブたちを使ってそこに客観性を与えてやると、読んでるこちらも改めてそのうらやまけしからん状況を認識できるわけですよ

そういうの大事です

そこがあるからこそ、高尾部長と高不動さんの激突から同棲展開事実の発覚による大騒ぎまで、
実に目まぐるしくラブがコメりまくっていく様子が面白くってたまらんないのです


いいですねえ
いいですねえ

すでにみんなも知ってるものと思って妹ちゃんがぽろっと口にしたその事実に、当事者以外の全員が驚愕していたあの場面

明らかに風間を意識している高不動さんが取り乱すのは当然として、まさかの涙まで流してショックを受けてた船堀さんは
完全に戦線に入ってますね

もとより出番が少なかった前巻では、おまけにてしっかりフラグを強化していた船堀さん
春野先生も彼女の存在を忘れていないのは明白ですね

さらに、地味に戦線に入ってる感じがしないこともないのが、驚きの表情になってるコマで生徒会長よりも前に来てるタマちゃん先輩ですよ
最初に戦って以降、何となくそういう雰囲気を持ってるっぽい感じがありましたが、本気か冗談なのか曖昧なように描かれていました

しかしねえ
妹ちゃんに質問攻めしてる中にしっかり入ってますからねえ

春野先生としては、高不動さんと船堀さんは確定させながらもタマちゃん先輩はあえてぼかしてる感じなんでしょうか



で、今巻で言っておきたいことがもう1つ

先ほど、ハーレム感の描き方が今巻では上手かったと言う話をしましたが
さらにもう1点

主人公風間についてです


ハーレム系ラブコメの宿命として、ヒロインたちが時に積極的に自らのアピールをしようとするのに対して
主人公はどうしても全然気づかないという鈍感現象が発生することがあります

読者としてはそれぞれのヒロインたちが見せる積極性や葛藤に可愛らしさを見出すことができながらも、
肝心の主人公がそれに気がついてしまっては、その先の展開が面倒になってしまうゆえの宿命ですね

主人公の態度によっては読者の反感を買ってしまう可能性があり、作品の評価すら左右しかねない重大な事象であるわけですが
しかし

本作においては、それさえも見事に回避できていると言えます


主人公風間はしっかり鈍感なところを見せていて、高尾部長が家に押しかけてきた理由もわかってないし
芦花が一緒に買い物に行こうという理由も全然察してないわけですが

それでも、そもそも彼女たちが毎回風間のツッコミを必要とするほどにボケまくりなヒロインたちであることが
風間の鈍感さを中和する形になっているのです

普段の言動からしてわけの分からないところが多い彼女たちですから、時々積極的になって何かアピール的なことをしてみたとしても
風間がそれに気づかないことが別に不自然ではない

あれだけの美少女たちに囲まれながら、「全然そういう目で見てない」というのは主人公らしい性欲の欠如であるわけですが
あれだけの奇想天外さや意味不明さを発揮する彼女たちならば、何かそれもわかるような気もする…というか

神の目で見る読者はヒロインたちの本音をわかっていますからそういう目で見てしまいますけども
当の主人公風間は彼女たちに対してラブい雰囲気やエロいふいんきをさっぱり意識していない

もちろん風間とて彼女たちが「女の子」であることはわかっていますが、それは単に事実として認識しているだけ
ヒロインたちがアピールのためにどんな様子や行動を見せても、風間にとっては
彼女たちが見せるいつものよくわからない言動の延長であるのです

おかげで、そのフラグに気づかない風間の鈍感さを何となく納得できるんですね
「俺があいつらをどうこうするわけねーだろ」というセリフがやたら説得力があるというか

ツッコミだらけのハイテンションギャグというキャラ設定がこんな形で活きてくるとは思っても見ませんでした
これは非常に秀逸な構造ですよ

ラブコメに宿命的な欠点となる主人公の鈍感さ、それをこうした形で緩和できるとすれば
このハイテンションハーレムラブコメギャグマンガ
ものすごい稀有な作品ということができるのではないでしょうか

10巻での先見の明もそうですが、春野先生恐るべし…





 




アニメにも次巻にも期待したい最高のハートフルコメディ… 『亜人ちゃんは語りたい』第4巻

亜人ちゃんは語りたい4巻

亜人ちゃんは語りたい 第4巻


この冬からアニメも放送されることになったハイスクール亜人コメディの第4巻です

まだ4巻までしか出ていないのにアニメってすごい早いですよね
原作ストック大丈夫か?って心配になるレベルです

某駄菓子アニメのように上手いこと原作を拡張・補完しながら描いてくれるのなら安心ですけども



で、まあそれはそれとしてね

この4巻を読んで思ったことがあるんですよ









最高ってのはこのマンガのことだったんですね






いや失礼しました

唐突に本音を叫びたくなりまして

でも自重はしません

ブログなんて本来そのためにあるもんですから、遠慮なんか露ほどもすることなく声を大にして強く断言したい


この作品、そしてこの4巻は至高の出来であると


中身についてあんまり言うとアニメのネタバレになってしまう可能性があるのでやめておきますけど、
この4巻はもう抜群の出来でした


ラストの前後編ももちろん素晴らしい展開でしたけれども、それよりも好きだったのはやっぱりデュラハンちゃんの話ですよ

架空の存在としてのデュラハンが亜人という形で実在しているって世界で、その最大の特徴である頭と胴体の分離状態を
あんな形で分析・考察してくれるとはね

高橋先生の友達っていう新キャラが、またいい感じの雰囲気を出してくれているんだこれが


京子とやり取りしながら独自の仮説を組み立てていく展開は、さながら世界の知られざる真実が解き明かされていくかのような高揚感を醸し出していました

彼女の身体を直接調べたわけでもなく、具体的・客観的な証拠などは一切ない状態でありながら、
「本当にそうだったら面白すぎる」と思えるような仮説が導き出されていく流れの興味深さと言ったらないですよ

実際にはデュラハンという存在はフィクションであるわけですが、それが実在する作中世界における科学的考証を
あんなにもロマンに満ち満ちた形で描いてくれるとは思いもしませんでした

おかげで、その話を読者と同じような気持ちで聞いていたのだろう京子の心情がさらに期待を煽るのです

デュラハンという存在の持つ果てしない可能性
その話を聞き終えて、自分の将来を漠然と思い描いた彼女がふとつぶやいた言葉

もうね
あのつぶやきはたまりませんでしたね

希望があふれているじゃないですか
ワクテカが迸っているじゃないですか
ロマンが無限大じゃないですか


ていうか俺ああいう話大好きなんです

フィクションを科学するというかね

『特命リサーチ』とか大好きだった、と言えば伝わりやすいでしょうか
ああいう考察は大好物なんです

いやもちろん、ラストの前後編みたいな話も大好物なんですけどもね

高橋先生が教師冥利に尽きるって話ですからね
読んでたら勝手に目が赤くなってくるくらい大好物です

アニメのラストに持ってくるにはきっとこの話がちょうどいいいですよね

ただそうするとコミックス数にして4巻分を1クールでやらなきゃいけなくなるんで
内容としては結構な補完が必要になるんだろうという気がしますけども

まあ、きっと大丈夫なんでしょう
次の5巻ともども、アニメも楽しみにしていきましょう





 




4人目の嫁登場で強まるハーレム感…! 『結婚指輪物語』第4巻

結婚指輪物語4巻

結婚指輪物語 第4巻

ダークハーレムファンタジー…じゃなくてライトなノリのハーレムファンタジー第4巻ですね

1巻につき1人の姫が登場する形で展開してきた物語も4巻までやって来て、お約束どおり4人目の姫も登場してきました
その全員が主人公サトウの嫁となるというハーレムなファンタジー

3人の嫁が普通にサトウと連れ立って旅をしていることで、ようやく作中におけるハーレム感が出てきたように思います

いや、今までもそれがなかったとは言いませんけども、俺の個人的な感覚として
ハーレム感は3人以上からというのが何となくありましてね

嫁が2人いるというのもハーレムっちゃハーレムなんでしょうけど、俺の中での感覚ではどちらかと言うと違う…というか不十分なのです
ハーレム感の最低人数は3人だと何故か思っております
理由は自分でもよくわからないんですが

なので、最初の嫁と2人目の嫁が登場した2巻までと、3人目を娶ることになった3巻までは、
この作品のハーレム感というのは俺の中では実はちょっと薄かったんですよね

3人目が嫁となった後の部分である3巻の最後の方は割と感じたりもしていましたけども

で、そこへ来て4巻ですよ

嫁が3人いるという俺の中でのハーレム感とも合致する状況で次の嫁に会うための旅路が描かれているわけですよ

展開の都合で最初からもう次の姫がいる水の国に到着してしまっていたのはちょっともったいなかったですが、
そこで早速水の姫が自らサトウの前に現れて、いきなり何の話もすることなく指輪と口づけを交わしたのは意外な展開でした

作者いわく、今までの姫たちはみんなサトウを好きで積極的なので、ここらで1人くらいそうじゃない姫がいてもいいんじゃないかと思ったそうな
出会って5分も経たない内に指輪と口づけを交わしたことだけ見ると積極的なように思えますが、実は水の姫サフィールの思惑は全く別のところにあった…
ということで話が進んでいきます

指輪の姫としての責務は自覚していながらも、指輪王自体にはさほど興味が無いような彼女
襲い来る魔物と戦う援軍という形で帝国からの兵が国中にあふれる現状を「帝国の侵略」と認識しているために、それへの対抗勢力として
指輪王を使おうと考えたのでした

おかげで、サフィールは指輪の力に興味はあってもサトウ自身に対しては然程の関心を示しません
グラナートが「早く子作りをしようじゃないか」と持ちかけて、ヒメがそこに割り込んで、ネフリティスが「私は何番目でもいいですからね」と余裕なのを見て
「何だこいつら」と呆れている始末

嫁にあるまじき言動ですねw

しかし、こうして一歩引いた形でサトウたちの様子を見るサフィールのお陰で、サトウがいかにうらやまけしからん状況にあるかを再認識することができるようになっています
嫁に両側から抱きつかれつつ眠り、朝になれば水の国の習慣としてみんなで水浴び≒プールではしゃいでみたりする

水着になった嫁たちがキャッキャウフフしながら、3人ともが大きな胸を揺らしている様子の何と眼福なことでしょうか

彼女たちと正反対にサトウへの興味を見せないサフィール姫は、体つきも逆でした
すなわち小柄で微乳

しかもそれを全く意に介することなく、「お前に愛されようとは思っておらぬから好都合」と言い切ってしまう無関心ぶり

微乳キャラといえば、その事実自体よりもそれを気にして悩んでいるのが可愛いとはよく言われることですが、
それを完全になくしたキャラ描写です

まあそれはそれで、いずれサトウに惹かれるようになった後に体つきを気にするようになっていくのもアリな展開だろうとは思いますが

ともかくこの4巻では、サトウに大した興味を見せないサフィール姫の一歩引いた視点から、3人の嫁に絡まれるサトウの様子を描写することで
ハーレム感を演出することに大いに成功していたと言うことができるでしょう


ただし、サフィール姫の思惑が指輪王の力を利用して帝国の支配から水の国を守ると同時に
双子の妹であるサフィラの恋路を応援するものであったのだろうことも忘れてはならないでしょう

3巻であからさまに意味深な場面を見せていたマルスの様子は、ここに繋がってくるものだったわけですね

ヒメを追ってサトウがやって来たことで引き裂かれてしまった2人の恋路が、再び結ばれるようにとの意図があったことは
明確に描かれてはいませんがおそらく間違いないでしょう

妹のために自らの婚姻を賭すことができるくらいに情の厚いサフィールなら、いずれサトウに惹かれることもあるんじゃないかと期待させてくれますね


そういえば今巻のラスト部分は結構重要な場面だったように思えますね

マルスの父にあたる帝国皇帝の悪役的な描写は、この物語が指輪王対深淵王という単純な対立構図ではないことを示しています

RPG的に言えば、勇者となる指輪王サトウとその一行が大魔王的な存在である深淵王を討つべく旅をしているという構図なのですが
そこに、指輪王も深淵王も「邪魔者は全て駆逐する」と断言する帝国皇帝を合わせると、魔王から勇者が世界を救うというシンプルな図式でないことがわかります

指輪王と深淵王に対する第三勢力としての皇帝

その動きと目的によっては、どちらの勢力も軌道修正せざるを得なくなる可能性があるとすれば、物語はまた少し深さを増したということができるでしょうか

サトウの指輪から聞こえてくる何者かの声とともに、伏線の回収を待つことにしましょうか




 




高木さんはどこまで可愛らしくなるというのか… 『からかい上手の高木さん』第4巻

からかい上手の高木さん4巻

からかい上手の高木さん 第4巻

見てるだけでほっこりできるからかい系コメディの第4巻です

4巻になっても作劇の基本は全然変わることなく、付き合ってるようで付き合ってない高木さんと西片くんの甘々な日常が描かれます

3巻を読んだ時には何となく物足りなさを感じていましたが、
この4巻ではむしろ高木さんの可愛らしさのほうが勝っていた気がしました

基本的に足踏み状態なのは変わりませんが、しかし今巻はまるで進展したかのように見えるシーンもありました

とうとうケータイを買ってもらった西片くんが、葛藤の末に高木さんとメアドを交換したり
西片くんの部屋に高木さんがやって来たり
高木さんが笑顔でピースしてる写真が西片くんのケータイに保存されていたり

もちろん付き合うとか付き合わないとかそうした「明確なもの」が存在することはありませんが、
それでも普通のラブコメなら明らかに恋人っぽい感じのする出来事が重ねられているんですね

メアドを聞くくらいは大したことではないでしょうが、部屋にお呼ばれしたり、笑顔の写真が保存されていたりすることは
作中でもすっかりそういう関係として見られている2人の間柄を一層確定させる要素となるものでした

もちろん実際の関係はまだまだ高木さんからの小悪魔的片想い状態なのですが、西片くんも西片くんで高木さんを意識しまくってることは明白
2人の関係が本当に次の段階に進むのは時間の問題なのだろうと思いつつ、その時間がなかなか進まないのが日常系作品の特徴なのだと感じております

作中でもしっかり時間が進んでいくとなると、遅くとも進路の話題が本格化する辺りでは2人の関係も変化せざるを得なくなっていくのでしょうけども
実際にはそういうことはないんでしょうね


それと今巻の特徴として挙げなければならないことがもう1つあります

何かね
高木さんがやたら可愛く描かれていた気がするんですよ

いやこれは俺の気のせいとかではないはずです

今までに比べて高木さんがやたらと可愛く描かれているというかそう見えるというか



これとかね

高木さん4-1





これとかね

高木さん4-2





何だろう
なんかすごく妙に可愛らしいのである

色気があるというか
大人っぽさまで感じるような


特にやべえと思ったのはこれでした

高木さん4-3



これ超可愛くね?


何というか、水道の涼しさと高木さんのすらっとしたスタイルともあいまって、ものすごく抱きしめたい衝動に駆られるのです

上手く説明できる気がしないんですが、すごく可愛い女の子らしさにあふれているんですよ、このカットは
見てるだけでキューンと来てしまうような…

今までは基本的に高木さんの言動が可愛いというところで話が進んできたように思います
好きな人をからかうというまるで小学生男子みたいな行動を取りつつ、
それによって好きな人と一緒にいる時間を増やしたい、好きな人に自分を意識させたいという乙女心が垣間見えるのがとっても可愛く感じられたんですね

しかしこの4巻では、そうした行動と内面が窺えることにくわえて、高木さんの見た目や表情と言った部分にもかなりの破壊力が伴っていました

俺が一番やられたのがさっきの3枚目です
同じ場面を別の角度から描いてる表紙の高木さんも捨て難いですが、俺はこっちのが好きですわ


こんな高木さんの姿を描けるようになったのは、単に山本先生の画力が上がったとかそういうことなんでしょうか

これは次巻の高木さんにも期待したいのである…




[タグ] ラブコメ




駄菓子にもラブコメにも新展開に期待 『だがしかし』第6巻

だがしかし6巻


だがしかし 第6巻

前巻から少し作劇の雰囲気が変わってきた新感覚の駄菓子コメディマンガ

何か発売前後から悲報だの何だのと一部で騒がれていたので、家に届くのが発売日から少し遅れた俺としては
なんとなくの不安感を持って読んでいくことになったんですけども

なるほどこういう意味ですか

夏休み期間中から時間が進まずに、作中では永遠の夏が続くという感じかと思っておりましたが
今巻ではまさかの時間が進む展開が訪れていました

おそらくはこれを称して悲報だの終了のお知らせだのと一部の奴らが煽っていたんですね

「夏が終わり、そして冬が来る」との引きで締められた今巻
具体的にどんな新展開となるのかは次巻を待たなければなりませんが、
駄菓子をネタにして遊んだり喋ったりするというコンセプトは変わらないんでしょうか

そこを変えてしまっては作品の本質まで変わってしまうような感じになりますので、おそらくは大丈夫だろうと思いますけども


じゃあラブのコメのほうはどうなるのでしょうか

主人公宅へのヒロイン2人お泊まりというラブコメ必至のイベントが発生した前巻
ヒロインが2人いるのに、前巻で主人公ココノツくんとの新たなフラグを立てたのは、ほたるちゃんだけでした

もう1人のヒロインサヤ師は寝相が悪いネタを描かれただけだったことで、そちらのフラグはどうなるのかと心配していたんですけども…


巻をまたいでお泊りイベントが続いていたのはいいとして、しかしサヤ師とのイベントは単に寝ぼけて抱きつかれただけ、というものでした

これは何と残念な…


いや、寝ぼけて抱きつくっていうそれ自体はイベントとして悪くないんですよ
作中でココノツくんに対する気持ちがはっきり描かれているサヤ師ですから、素面でそんなことができるはずもなく
寝ぼけるという状態を借りることで普通ならできない行動をヒロインにさせる

それ自体はラブコメとして鉄板の方法です

しかしこの方法の問題点は、普通ならできないことをやってのけられるくらいに理性や判断力が落ちている状態であるために
それをやってしまった本人にその記憶が残りにくいことにあります

ですので、この方法を実行する場合、うっすらでも記憶が残っていたためにしっかり目覚めて正気になった後には
意識しまくって顔を合わせられないという「イベントのその後」まで描かなければ新たなフラグが成立しないのです

然るに、今巻では収録話の最初に寝ぼけてココノツくんに抱きついたまま二度寝したサヤ師が描かれた後、
起きてからそれを思い出して赤面するサヤ師も、抱きつかれた事実を思い返してサヤ師を意識するココノツくんの様子も、
一切描かれることはありませんでした

これは非常にもったいないです

せっかく描かれたイベントが完結してないかのような物足りなさがあります

寝ぼけて抱きつくサヤ師自体が可愛かったことは認めますが、それでもお泊りという重要イベントの中における1つのシーンとして見るには
オチというか締めがない感じで、非常に物足りなかったですね


おそらく新展開では、今よりもさらにラブコメが意識されている展開となるのでしょう
その戦線に変化が生じないのであれば、わざわざ時間軸を進める必要もなかったはずですからね

駄菓子とラブコメ
基本的には駄菓子メインであることは認めつつ、しかしそれを彩るもう1つの要素としてラブコメがあったことで
ここまでの人気に繋がっていることは間違いないはずです

ならば、時間軸を進めるという一大変化が作中における駄菓子の登場のさせ方だけでなく、ラブコメにも影響しないはずがありません

ほたるちゃんがやってきたことで物語が始まり、そして彼女が姿を消すことで夏が過ぎ去っていく
もともとは主人公の親父をスカウトするためにやってきた彼女でしたけれども、花火大会ではココノツくん自身に対する興味も窺わせました

新キャラも登場するらしい新展開はどんなことになっているのでしょう

次巻を静かに待つことにしましょうか




 




夏休みに入ったハイテンションギャグマンガはラブがコメりまくる…!『ディーふらぐ!』第11巻

ディーふらぐ!11巻

予告通り、業務繁忙のため今週のジャンプ感想は休みます
代わりに週末書いたコミックス記事です


ディーふらぐ! 第11巻

やーっと出ましたよ最新巻
マジで年1刊行ですね

週刊でも月刊でもなく年刊とか長すぎるだろ常識的に考えて…


主人公の髪の毛復活騒動が終わって、期末試験があるというところから始まった今巻

期末試験とかそういう学校っぽいイベント入れてくるんですね
いや、レギュラーキャラに生徒会長がいたり、文化祭もやってたり、よく考えたら学園ものっぽいことはしてはいたんですけども

それよりも、放課後の袋争奪大会とか橋本島とか、全然学校関係ないようなシリーズのほうが印象強いせいで
期末試験なんていう「学校色が強い話」になったことにはむしろ若干の違和感さえ覚えてしまいました

つっても、ハイテンションギャグ漫画である本作がまっとうに試験勉強してるところなんか描くはずもなく…

試験当日のシーンすらないまま、試験に向けての決意表明回を挟んだらさくっと学年順位が公表されているという展開

学年上位陣というくくりで30人近いモブを生産しつつ、唯一赤点を取ってしまった高尾部長をいじる形で話は進んでいきました


ていうかね
今巻は今までに比べて異常なテンションでしたよね

元がハイテンションギャグマンガですからテンションがおかしなことは当たり前なんですけども、
そのおかしなテンションでこんなにもラブがコメりまくってるのは異常というしかないでしょう

ハイなテンションでコメリまくる展開がこんなにもページをめくる手の動きを加速させるとは…

前巻でもラブがコメりまくっているとは思いましたが、今巻ではそれをさらに超えてきました

夏休み始まったら家に隕石が衝突したヒロインが居候に来て、さらにそれを知ったもう1人のヒロインも押しかけてくるとかどこのラノベだよ

ある意味異世界転生オラオラハーレムよりも都合が良すぎるかもしれない


それにしても高尾部長のラブコメ力がとどまるところを知らないですね

もちろん芦花の方も今巻におけるラブコメの一翼を担ってはいるのですが、いかんせん勘違いと思い込みを深めるモノローグや恥じらいの描写が少ないことで
ペロペロしたいヒロインとしては高尾部長に大きく遅れを取っていると言えます


この夏休みお泊り編がどこまでラブをコメらせてくれるのか、ハイテンションギャグとラブコメはどこまで親和するのか
これは次巻も必見です


そして春の先生の芸が細かいのが、二大ヒロインが盛り上げまくっていた本編に対して、
もう1人のヒロインを番外編で単独登場させるという抜け目のなさなんですよ

前巻において王道の形で主人公にそのピンチを救われたヒロインである船堀さん
彼女もまた、モノローグは少ないながらもその表情や言動から風間に特別な感情があるように描かれていますが
風間宅へのお泊り編には登場することなく、その意味ではラブコメヒロインとして出遅れた形となりました

しかしそれを番外編で補完する春野先生の作戦配慮

秘めた願望を表に出さないようにしつつ、なるべく自然な形で風間と一緒の時間を作ろうとする健気さとともに
妄想が若干フライングしたことで会話が噛み合わなくなるという高等テクニックを見せてくれた彼女

その瞬間のラブコメ力は高尾部長にも引けを取らないものを持っていたといえるでしょう                                                         


ハイテンションを売りにしたギャグ漫画でありつつも、ラブのコメを前面に出してきた今巻
作中が夏休みとなればまだまだたくさんのイベントを描けることでしょう

来年に期待ですね








…ところで、この記事を書くのに前巻を読み返していたら、このマンガが時代を先取りしていたことに気がつきました
春野先生凄まじい先見の明である…

何って?

こちらをご覧ください


 




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rexel

Author:rexel
ジャンプ歴21年。ジャンプ最新号を読んでる時は、ゾーンに入ってると思う。

今一番の推しは鬼滅の刃。次いでワートリ。

ジャンプヒロインズは俺の心のオアシスです。
中でも小野寺さん照橋さんを応援しています。



ついったー。

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