社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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今さらですが、異世界転生系作品にハマりました。

isekai.jpg

実は最近ですね
異世界ものにハマっているんですよ

異世界転生、異世界召喚によるチート主人公が何か無双するアレです
アレに妙にハマってしまいました

すっごい今さらだとは自分でも思うんですけども

原因は明らかです

デスマーチから始まる異世界狂想曲ですよ

このアニメを見て、異世界ものがちょっと気になりだしましてね
最初は全くノーマークだったはずのアニメなんですが、異世界ものとしてはよくできていたというか
非常に入り込みやすい作りだったように思えて、それなら他の異世界ものも見てみたいと思ってしまいました

で、その症状が顕著に出だしたのが3月末くらいからでしてね

異世界チートものって、いわゆるなろう小説を元にして、ネット上の一般的評価としては下の中か下の下くらいみたいな先入観があったんですが
ちょっと検索したらそれら小説がコミカライズされたものがたくさん出てきたので無料で何話か読める作品を片っ端から読みまくったんですよ


そしたらですね



気がついたらもう50冊以上買ってました


しかもKindleで


自分でもいろいろぶっ飛んでるなと思ったんですけどもね
この何か月かの間に結構な数ポチってました

厳密には、Kindleデビューは異世界ものコミックのためではなくまた別の作品のためだったんですが
すでにKindleに手を出していたせいで、注文してから手元に来るまでタイムラグのある紙版よりも電子版の方に食指が動いて
1巻を買ったら続けて既刊を全部逝ってしまうという現象に見舞われております


これヤバいっすね…

よく考えなくても金のかかる注文をしてるのに、クリック1回でコミックの中身が読めるようになるもんですから
「払ってる」って感覚がものすごく薄いです

意識して自重してないと、口座の残高を一切気にせずに際限なくポチり続けてしまいそうですよ
マジあかん


と、いうわけで

今回は俺が注文してしまった異世界もののいくつかをプチレビューする記事です



 

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「服飾」がテーマの極上少年マンガ 『ランウェイで笑って』 猪ノ谷言葉

ランウェイで笑って

ランウェイで笑って 猪ノ谷言葉

週刊マガジンで連載している「服飾」がテーマの作品です

服飾というか…モデルとデザイナーを目指す少年少女の話ですね


パリコレに出られるモデルになることを目指すヒロインと、
トップデザイナーになりたいと願う主人公

2人の出会いと夢の交錯が物語を大きく動かしていく…という


まあこんなあらすじだけ聞くと、よくあるボーイミーツガール的な作品のようにも思えるんですけども

とりあえず第1話試し読みをご覧ください


ガッと来て
グッと来て
グワッときます



マガメガ MAGAMEGA | ランウェイで笑って






…いかがでしょうか

このね
この第1話がね
「これから」を期待させる物語の始まり方として物凄い完成度なんですよ

名作になる予感がそれはもうひしひしと感じられて、あの見開きで盛り上げられた空気をさらに拡大させていくラストの流れが
どうしようもないほど期待感を増幅してくれる

いつもコメントを頂く常連さんからの紹介で読んでみた作品ですが、名作の予感をひしひしと感じてしまいました

これからのこの物語は、壮大で、雄大で、広大な内容を持つことになるのだろうと

ファンタジー作品でもないのに、世界観の広がりと深化を最大級に期待させられてしまったのです




…で、1巻の発売をかなり楽しみにしましてね
あの1話を受けて、2話目以降がどうなっているのかとワクテカが止まりませんでね

いつものようにアマゾンで注文して読んでみましたらば…


予想に反して、地に足をつける展開になっておりました


1話のラストでこれでもかと盛り上げて、今後の壮大な展開を期待させてくれた物語は
しかし、2話目になると急にそのふわふわと高揚した気分をなだめるように落ち着いた展開を見せました

いや、厳密には2話目でもしっかり見開きをつかた盛り上がりシーンは用意されているんですが
1話を読んだ時のあのグワッ となった感じに比べると、どうしても見劣りするというのが正直な印象で

そして、3話目以降になると、もうすっかり現実を強調する内容となっていきました

1話であれだけ「ヤバイ才能のやつ」として持ち上げられた都村くんは
実際にプロのデザイナーのところにお邪魔するようになると初心者同然の実力として扱われ、
さらに1話にあった大いなる期待感を彩ってくれていたヒロイン千雪もさっぱり出てこなくなります

1話を読んだ限りではねー
都村くんと千雪ちゃんが2人して高校生なりに一緒に頑張っていく話になるのかなと思えましたが
実際には全然そんなことはなく

ただし、千雪ちゃんの存在感が完全に消えてしまったのかと言うとそうではありません
1巻の最後に超重大な役目を負って登場することになります

その超重大な役目が成功するか否かのカギを握るのはもちろん都村くんです



1巻1話目でアホほど盛り上げられた壮大な期待感を、2話以降で一気に現実感に引き戻し、
しかし超重大な役目を負って再登場する千雪ちゃんによって現実感はそのまま緊迫感へと収束する

その流れのまま、2巻では極限まで緊迫して追い詰められていく舞台裏が描かれます

それに必死になって抗おうとする都村くんの意地
同時に、超重大な役目を背負ったこの場をむしろ最大のチャンスと捉え、震える手を隠して強がる千雪ちゃんの覚悟


絶体絶命の状況で、それでもヒロインと2人絶対に諦めようとしない主人公が
限界を超えた集中力と発想を現実にする

そして、それによって生み出される極上のカタルシス


実に正しい少年漫画です


いやほんとに

1巻ラストから2巻にかけての連続するトラブルと、それに何とか対応しようとする都村くんたちの姿は
読んでるこちらも本気でハラハラさせてくれるものであり、まさしく手に汗握るという展開でした


そしてそんな極限状況の中、都村くんが千雪ちゃんのために施した小さな仕掛け
これがまた絶妙に画面を盛り上げてくれるんですよ
見開きを贅沢に使って示されたその姿は、ファッションショーを描いた作品に確かにふさわしい美しさを誇っていました


少年漫画らしい期待感を煽ってくれた第1話
別の意味での少年漫画らしさを見せてくれた2巻までの東京コレクション編
そこでこれでもかと強調される緊迫感と、その先にあるカタルシスが気に入れたなら
もう3巻以降も間違いないでしょう

本作を判断するにはぜひとも2巻までは読んでほしいですね










 




人間の主人公が魔界で悪魔的な生活…!? 『魔入りました!入間くん』 西修

入間くん


魔入りました!入間くん 西修

誰かさんの紹介を受けて読むようになった作品その…いくつだ?

実は1巻から買ってたんですが、2巻が発売されちゃいましたね

元はジャンプでデビューし、SQで連載したりもしていた西先生が
チャンピオンで連載を始めた作品です


とか言いつつ、何となくジャンプっぽさを感じるような気がしないこともないのは俺だけでしょうか

設定はチャンピオンらしく?ぶっ飛んではいるんですけども、導入以降の展開は非常にわかりやすく進んでいるんですよね

両親に金で売られて魔界へ連れて行かれた主人公入間くんは、自分を買った爺さん悪魔の頼みを断りきれずに
「孫」として生活することになってしまう…というところから始まる本作

頼まれたら断れない性格
物理的攻撃の回避力は特級
悪魔だらけの中で発動する人間としての性質

それらが合わさった結果どうなったかと言えば、魔界の学校に編入して1日で学年首席を締め上げて下僕にするという事態でした


つまり本作は、他人の頼みを断れない「良い人」な主人公が、平穏な生活を望む気持ちとは裏腹に
悪魔だらけの魔界学校で何故か高い評価とステータスを獲得していく…というドタバタコメディなんですね

『エヴァンスの嘘』と同じように、主人公の意思とは逆に発動してしまう主人公特権をコメディとして描くことであまり難しく考えずに読んでいける作品に仕上がっているわけです

少年誌で子供を金で悪魔に売る…ってのは割と突飛のような感じでしたが、「どういう作品であるのか」というのが割とわかりやすかったのは
何となくジャンプっぽいかなと思いましたがどうでしょうか



ただ、ですねえ

1巻の展開をもったいない…と思ったのはおそらく俺だけではないでしょう

何って、クララ登場のエピソードですよ

下僕もできて、使い魔も得て、主人公が悪魔的生活をしていく形が順調に出来上がっていってるな!ってなったら
次に必要なのは美女であることは火を見るより明らかなはずじゃないですか

それがまさか、ヒロインというよりマスコットに近いキャラが出てくるとは


いや、アスモデウスとクララと入間くん3人がセットになったことで序盤における主人公周りが何となく固まった感があったことは否定しませんが
それでも本作の本質を踏まえてワクテカで期待していたヒロインとしては、非常にもったいないと思ってしまうのが正直な感情でした

だって主人公が望まない評価とステータスを勝手に手に入れていってしまうコメディなんですよ


1話で学年首席を下僕にして、2話では先生を使い魔召喚した入間くん
そう来たら、じゃあ次にやる話は決まってるでしょうよ

そうですよ
ヒロインでしょう?常識的に考えて

惚れっぽい美女悪魔とか、思い込みの激しい美少女悪魔とか、あるいは
絶妙な勘違いで主人公をカッコいいと思ってしまったとか、そういう感じのヒロインが登場して、
入間くんをさらに振り回すんだろうなと期待したわけですよ


…なのに、主人公に素でカッコいいことをさせてしまうとはどういうことでしょうか


本作の特徴を踏まえると、3話はとっても異質なんですよね

1話2話は主人公自身思いもしなかった展開によってまさかの名声を手に入れてしまうという
主人公の意思とは反対の結果になっていましたが、3話の場合は入間くんは普通に自分の意志でクララの手を取っているのです

それは別に思いもしなかった展開とかではないわけです
読者にとってもそれは同様で、完全に後の展開が想像できてしまう流れでした

しかもその予想できる流れは、1話2話とは全く反対の主人公の意思が発露する展開であったこと

2話までに読者に理解させた作品の特徴を自らひっくり返す内容だったわけです


そこはどうしても違和感がありましたよね


2巻で美人生徒会長アメリが登場してきたのは、やっと出てきたよ、という感じでした


ただ、西先生はその違和感が発生することをわかった上で描いていたようにも思えます
仮にもジャンプで下積みと連載を経験したことのある方ですし、チャンピオンの編集部とてその程度気づかないはずはないでしょう

ならば、それをあえて冒してでもクララを先に登場させたのはなぜか

想像してみるならば、まずは入間くんに「友達」を作ることを優先したと考えられるでしょうか

ひたすら主人公が振り回されて疲れ果てる展開もいいが、振り回されつつも少しは穏やかで楽しく過ごせるような、そんな雰囲気作り
まずは入間くんに魔界を少し気に入ってもらうことを優先するために、先にクララと出会わせたのだろうかと

それがなければ、2巻ラストで努力を重ねる展開は説得力を持たないですからね
あの直前にクララが登場していたとしても、友達らしさが取ってつけたような感じになってしまう恐れがあったでしょう

とすると、あえてヒロインは後回しにして先に主人公周りの楽しい雰囲気を優先した、と考えるのは吝かではないように思えます

ジャンプだったら絶対アメリが先立っただろうなあと思うと、この辺に違いが表れているような気もしてきますね


ともあれ、2巻で「自分のために頑張る」ことの喜びを実感した流され系主人公入間くんが
次はどんな事態に遭遇することになるか

3巻も楽しみにしてみましょう








 




実力ある主人公がモテるとは限らない… 『保安官エヴァンスの嘘』栗山ミヅキ

保安官エヴァンスの嘘


保安官エヴァンスの嘘 栗山ミヅキ

割と迷いなく買ってしまいました…

これはまたなかなかいい発想の作品があったものですね

主人公の能力と行動理由、その原点が非常にわかりやすい上に
でもことごとく思惑が裏目に出てしまう違う意味での主人公特権発動がしっかりコメディとして成立していて
とっても読みやすいです



モテたい
その一念だけで射撃の腕を磨き、見事に凄腕の保安官として有名になった主人公エヴァンス

しかし、モテたいと思っていることを知られること自体がモテない要因たりうるため
彼は必死になってその本心を隠しつつ、それでもどうにかして美女とお近づきになろうとする…

本心を悟られないためにクールぶろうとする態度と凄腕保安官という肩書は見事にマッチしているのに
考えていることは「モテたい」

ある意味究極の葛藤ですよね


出会った美女と仲良くなろうとするのに、いかにして「モテたい」という本心を悟られずに信頼を得るか

もちろんエヴァンスは美女を騙して弄ぼうなんてことを考えているわけではありません
ただ美女とお近づきになりたい
それだけです

モテたい、彼女がほしい

男読者にとってこれほどわかりやすい主人公も他にいないでしょう
それでいて実力は確かなものを持っており、その評判は最強の保安官と名高いのですから
ワンチャンどころかツーチャンもスリーチャンもあるはずという

なのに、何故か上手くいかない
この逆方向に発動する主人公特権が、エヴァンスを悲しく追い詰める

カッコつけて口説こうとしたはずなのになぜか全く違う方向に解釈されて、結局それを否定できない
作品タイトルである「エヴァンスの嘘」とは、この時にエヴァンスが涙を呑んで本心を隠す言葉と仕草を表したもの

主人公の目的、動機、設定、物語の展開、作品タイトル、どれもが非常に高いレベルで噛み合っており
とっても面白いコメディだと思います

何というか、すごく安心して読めますね

どんな話になっても、エヴァンスは大体カッコいい展開になるけど決して美女と一線を越えることはない
主人公のカッコよさとモテなさを両立させている点は見事という他ないでしょう


しかし1つ難点を挙げるとするならば、ナレーションがもうちょっと何とかならないかと思いました

この手の作品におけるナレーションは、神の声として読者にその場面を客観的に示す役割を持つものですが
そこでの言い回しや表現によってはただ客観性を提供するだけでなく話の雰囲気すらも左右できる重大な要素です

そんなナレーションにおける言葉の選び方が、まだちょっと拙いかなと思ったのですよ


たとえば

「エヴァンスはホメ殺されかけている。」
とか

「エヴァンスは目的を見失いかけている。」
とか

ともにエヴァンスがどんな状態になっているかを読者に客観的に示したものですが、
なんか文末が気になるんですよ



「エヴァンスは褒め殺されかけていた。」
「エバンスは目的を見失いかけていた。」

現在形の「~ている」よりも、こちらのほうがより滑稽さが強調されるんじゃないかと思いますがいかがでしょう



「超嬉しかった。」
とか

「超楽しみだった。」
とか

「正論だった。」
とか

この辺はまさにビシーッと決まってたナレーションだったんですけども、ちょいちょい違和感のあるナレーションもあったのが残念でした


「結果 この言い回しにまとまった。」
とか

「以後、彼は飲みもしない酒を備蓄する。」
とかも好きですねえ


それと本作品の特徴としては、レギュラーヒロインとなるオークレイに触れておかなければならないでしょう

モテたい、けど上手くいかない
が連続することになる本作は、基本的にエヴァンスが出会う美女がレギュラーキャラとなることはありません

1人の美女に執着してエヴァンスが追いかけたりするようでは主人公のキャラが破綻してしまうからですね

しかし、それでは物語に縦軸がなくなってしまうという問題があります

美女と出会う、エヴァンス頑張る、カッコよくはなったけどお別れすることになる
この展開が繰り返されるわけですから、パターン化・マンネリ化の危険を最初から孕んでいるわけです

しかもその限界は4話5話くらいしか持たないと思われる非常に期限の短いもの

そこに3話から登場してきたオークレイは、この物語に縦軸を与える巧妙なヒロインでした


賞金稼ぎという立場からエヴァンスをライバル視している彼女
しかしそれがただのライバル視にとどまらずに、普通に男として意識している雰囲気を出しつつも素直になれない、というのが
彼女のヒロイン力を毎回上げまくることになっています

エヴァンスもエヴァンスで見た目は可愛いオークレイをしっかり意識しており、
お互いに「相手が望むなら付き合っても良い」という某天才たちの頭脳戦ラブコメみたいなことを思ってる始末

別の美女を登場させたり、あるいはオークレイ視点からエヴァンスを観察してみたりすることで
第1話ではモテたいエヴァンスが空回りするコメディだったのが、主人公とヒロインが絶妙な距離感を保ち続けるラブコメに変化しているんですね

モテたい主人公がひたすら空回りするコメディではネタ切れも早いですが、ラブコメならベタな展開がいくらでも使えます
オークレイというヒロインを登場させたのは実に上手い判断だったといえるでしょう


ただし、そこにも致命的な欠点になりかねない問題が潜んでいます

エヴァンスの誠実さが問われる可能性があることです


エヴァンスのことばかり意識してしまう初心で純なオークレイに対して、エヴァンスの方は美女ならとりあえず仲良くなりたい男です
それは、そもそもの主人公の設定や男としての心情からすれば仕方ない部分ですが、一方でエヴァンスもオークレイを意識しまくっているのも事実で

それなのに、出会う美女とひたすらどうにか仲良くなろうとし続けてしまうのは、
いざオークレイとのフラグを回収するような展開になりかけた時に読者印象的な障害になってしまうのではないかと危惧されるわけです

基本は上手く行かないわけですが、初対面の美女相手に頑張ろうとするエヴァンスの姿が
本命がいるのに浮気しようとする軽い男みたいに見えてしまう可能性が心配されるのです

エヴァンスを意識するオークレイの可愛らしさが上がれば上がるほどに、その危険は大きくなるのではないかと

オークレイがエヴァンスを意識している度合いと、エヴァンスがオークレイを意識している度合いとが、
エヴァンスがオークレイ以外の美女に現を抜かす分、結構な違いとして読者に感じられてしまうのではないかと危惧されます

平たく言うと、ハーレム系ラブコメにおける主人公の性格問題的なアレですね

いや、別にこのマンガは全くハーレム系ではないんですが


考えすぎかな?
そんな心配まで抱いてしまいましたが、ひとまず2巻を楽しみにしたいと思います





[タグ] ラブコメ




ハイテンションギャグとハーレムラブコメの意外な相性 『ディーふらぐ!』第12巻

ディーふらぐ!12巻

ディーふらぐ! 第12巻

年1刊行のハイテンションギャグマンガ最新刊
今年の分がやっと発売されました

いやー待ってた待ってた

毎回のコマでツッコミが発生しまくりのハイテンションギャグマンガのくせに、前巻ではラブのコメり方が半端ないことになってましたからね
ヒロインの家に隕石が直撃して、主人公の家に居候にやって来たと思ったら、それを聞きつけたもう1人のヒロインも押しかけてくるとか…

作中が夏休みに入った途端突然のダブルヒロイン同棲展開(親公認)には相当な期待が持てたことで次の巻をとっても非常に楽しみにしていましたら…


さらにコメってくるとは何事でしょうか


春野先生よくやったwww


高不動さんと船堀さんまで登場して、何かいきなりわけの分からない勝負が始まったと思ったら
完全に風間の取り合いしとるww

ハイテンションギャグを実行しながら何でそんなことができるんですかw



同棲による家の中でのすったもんだは前巻で充分やったからってことなのか、今巻は外での大騒動

美少女3人を連れての買い物風景を、春野先生お得意のモブキャラがいじるいじる
高不動さんまで現れた日には、様付けの事実を見てさらに煽る煽る

ハイテンションギャグ漫画だってのに何だこのハーレム感は
いいぞもっとやれ

ハーレム的ラブコメは世にたくさんありますが、この「外野からの視点」というのが実は割りと欠けているように思う昨今
今巻初登場のモブキャラをコミックスの表紙にするほどモブキャラ好きな春野先生は、モブたちを使って実に見事な外野の視点を描いてくれていました

そうなのです
この客観的な視点こそが「ハーレム感」には重要なのです

やっぱりねー
ヒロインたちが美少女である事実にも、主人公が彼女たちに気にされまくっている状況にも、
だんだん読者は慣れていってしまいますからね

時にこうしてモブたちを使ってそこに客観性を与えてやると、読んでるこちらも改めてそのうらやまけしからん状況を認識できるわけですよ

そういうの大事です

そこがあるからこそ、高尾部長と高不動さんの激突から同棲展開事実の発覚による大騒ぎまで、
実に目まぐるしくラブがコメりまくっていく様子が面白くってたまらんないのです


いいですねえ
いいですねえ

すでにみんなも知ってるものと思って妹ちゃんがぽろっと口にしたその事実に、当事者以外の全員が驚愕していたあの場面

明らかに風間を意識している高不動さんが取り乱すのは当然として、まさかの涙まで流してショックを受けてた船堀さんは
完全に戦線に入ってますね

もとより出番が少なかった前巻では、おまけにてしっかりフラグを強化していた船堀さん
春野先生も彼女の存在を忘れていないのは明白ですね

さらに、地味に戦線に入ってる感じがしないこともないのが、驚きの表情になってるコマで生徒会長よりも前に来てるタマちゃん先輩ですよ
最初に戦って以降、何となくそういう雰囲気を持ってるっぽい感じがありましたが、本気か冗談なのか曖昧なように描かれていました

しかしねえ
妹ちゃんに質問攻めしてる中にしっかり入ってますからねえ

春野先生としては、高不動さんと船堀さんは確定させながらもタマちゃん先輩はあえてぼかしてる感じなんでしょうか



で、今巻で言っておきたいことがもう1つ

先ほど、ハーレム感の描き方が今巻では上手かったと言う話をしましたが
さらにもう1点

主人公風間についてです


ハーレム系ラブコメの宿命として、ヒロインたちが時に積極的に自らのアピールをしようとするのに対して
主人公はどうしても全然気づかないという鈍感現象が発生することがあります

読者としてはそれぞれのヒロインたちが見せる積極性や葛藤に可愛らしさを見出すことができながらも、
肝心の主人公がそれに気がついてしまっては、その先の展開が面倒になってしまうゆえの宿命ですね

主人公の態度によっては読者の反感を買ってしまう可能性があり、作品の評価すら左右しかねない重大な事象であるわけですが
しかし

本作においては、それさえも見事に回避できていると言えます


主人公風間はしっかり鈍感なところを見せていて、高尾部長が家に押しかけてきた理由もわかってないし
芦花が一緒に買い物に行こうという理由も全然察してないわけですが

それでも、そもそも彼女たちが毎回風間のツッコミを必要とするほどにボケまくりなヒロインたちであることが
風間の鈍感さを中和する形になっているのです

普段の言動からしてわけの分からないところが多い彼女たちですから、時々積極的になって何かアピール的なことをしてみたとしても
風間がそれに気づかないことが別に不自然ではない

あれだけの美少女たちに囲まれながら、「全然そういう目で見てない」というのは主人公らしい性欲の欠如であるわけですが
あれだけの奇想天外さや意味不明さを発揮する彼女たちならば、何かそれもわかるような気もする…というか

神の目で見る読者はヒロインたちの本音をわかっていますからそういう目で見てしまいますけども
当の主人公風間は彼女たちに対してラブい雰囲気やエロいふいんきをさっぱり意識していない

もちろん風間とて彼女たちが「女の子」であることはわかっていますが、それは単に事実として認識しているだけ
ヒロインたちがアピールのためにどんな様子や行動を見せても、風間にとっては
彼女たちが見せるいつものよくわからない言動の延長であるのです

おかげで、そのフラグに気づかない風間の鈍感さを何となく納得できるんですね
「俺があいつらをどうこうするわけねーだろ」というセリフがやたら説得力があるというか

ツッコミだらけのハイテンションギャグというキャラ設定がこんな形で活きてくるとは思っても見ませんでした
これは非常に秀逸な構造ですよ

ラブコメに宿命的な欠点となる主人公の鈍感さ、それをこうした形で緩和できるとすれば
このハイテンションハーレムラブコメギャグマンガ
ものすごい稀有な作品ということができるのではないでしょうか

10巻での先見の明もそうですが、春野先生恐るべし…





 




アニメにも次巻にも期待したい最高のハートフルコメディ… 『亜人ちゃんは語りたい』第4巻

亜人ちゃんは語りたい4巻

亜人ちゃんは語りたい 第4巻


この冬からアニメも放送されることになったハイスクール亜人コメディの第4巻です

まだ4巻までしか出ていないのにアニメってすごい早いですよね
原作ストック大丈夫か?って心配になるレベルです

某駄菓子アニメのように上手いこと原作を拡張・補完しながら描いてくれるのなら安心ですけども



で、まあそれはそれとしてね

この4巻を読んで思ったことがあるんですよ









最高ってのはこのマンガのことだったんですね






いや失礼しました

唐突に本音を叫びたくなりまして

でも自重はしません

ブログなんて本来そのためにあるもんですから、遠慮なんか露ほどもすることなく声を大にして強く断言したい


この作品、そしてこの4巻は至高の出来であると


中身についてあんまり言うとアニメのネタバレになってしまう可能性があるのでやめておきますけど、
この4巻はもう抜群の出来でした


ラストの前後編ももちろん素晴らしい展開でしたけれども、それよりも好きだったのはやっぱりデュラハンちゃんの話ですよ

架空の存在としてのデュラハンが亜人という形で実在しているって世界で、その最大の特徴である頭と胴体の分離状態を
あんな形で分析・考察してくれるとはね

高橋先生の友達っていう新キャラが、またいい感じの雰囲気を出してくれているんだこれが


京子とやり取りしながら独自の仮説を組み立てていく展開は、さながら世界の知られざる真実が解き明かされていくかのような高揚感を醸し出していました

彼女の身体を直接調べたわけでもなく、具体的・客観的な証拠などは一切ない状態でありながら、
「本当にそうだったら面白すぎる」と思えるような仮説が導き出されていく流れの興味深さと言ったらないですよ

実際にはデュラハンという存在はフィクションであるわけですが、それが実在する作中世界における科学的考証を
あんなにもロマンに満ち満ちた形で描いてくれるとは思いもしませんでした

おかげで、その話を読者と同じような気持ちで聞いていたのだろう京子の心情がさらに期待を煽るのです

デュラハンという存在の持つ果てしない可能性
その話を聞き終えて、自分の将来を漠然と思い描いた彼女がふとつぶやいた言葉

もうね
あのつぶやきはたまりませんでしたね

希望があふれているじゃないですか
ワクテカが迸っているじゃないですか
ロマンが無限大じゃないですか


ていうか俺ああいう話大好きなんです

フィクションを科学するというかね

『特命リサーチ』とか大好きだった、と言えば伝わりやすいでしょうか
ああいう考察は大好物なんです

いやもちろん、ラストの前後編みたいな話も大好物なんですけどもね

高橋先生が教師冥利に尽きるって話ですからね
読んでたら勝手に目が赤くなってくるくらい大好物です

アニメのラストに持ってくるにはきっとこの話がちょうどいいいですよね

ただそうするとコミックス数にして4巻分を1クールでやらなきゃいけなくなるんで
内容としては結構な補完が必要になるんだろうという気がしますけども

まあ、きっと大丈夫なんでしょう
次の5巻ともども、アニメも楽しみにしていきましょう





 




4人目の嫁登場で強まるハーレム感…! 『結婚指輪物語』第4巻

結婚指輪物語4巻

結婚指輪物語 第4巻

ダークハーレムファンタジー…じゃなくてライトなノリのハーレムファンタジー第4巻ですね

1巻につき1人の姫が登場する形で展開してきた物語も4巻までやって来て、お約束どおり4人目の姫も登場してきました
その全員が主人公サトウの嫁となるというハーレムなファンタジー

3人の嫁が普通にサトウと連れ立って旅をしていることで、ようやく作中におけるハーレム感が出てきたように思います

いや、今までもそれがなかったとは言いませんけども、俺の個人的な感覚として
ハーレム感は3人以上からというのが何となくありましてね

嫁が2人いるというのもハーレムっちゃハーレムなんでしょうけど、俺の中での感覚ではどちらかと言うと違う…というか不十分なのです
ハーレム感の最低人数は3人だと何故か思っております
理由は自分でもよくわからないんですが

なので、最初の嫁と2人目の嫁が登場した2巻までと、3人目を娶ることになった3巻までは、
この作品のハーレム感というのは俺の中では実はちょっと薄かったんですよね

3人目が嫁となった後の部分である3巻の最後の方は割と感じたりもしていましたけども

で、そこへ来て4巻ですよ

嫁が3人いるという俺の中でのハーレム感とも合致する状況で次の嫁に会うための旅路が描かれているわけですよ

展開の都合で最初からもう次の姫がいる水の国に到着してしまっていたのはちょっともったいなかったですが、
そこで早速水の姫が自らサトウの前に現れて、いきなり何の話もすることなく指輪と口づけを交わしたのは意外な展開でした

作者いわく、今までの姫たちはみんなサトウを好きで積極的なので、ここらで1人くらいそうじゃない姫がいてもいいんじゃないかと思ったそうな
出会って5分も経たない内に指輪と口づけを交わしたことだけ見ると積極的なように思えますが、実は水の姫サフィールの思惑は全く別のところにあった…
ということで話が進んでいきます

指輪の姫としての責務は自覚していながらも、指輪王自体にはさほど興味が無いような彼女
襲い来る魔物と戦う援軍という形で帝国からの兵が国中にあふれる現状を「帝国の侵略」と認識しているために、それへの対抗勢力として
指輪王を使おうと考えたのでした

おかげで、サフィールは指輪の力に興味はあってもサトウ自身に対しては然程の関心を示しません
グラナートが「早く子作りをしようじゃないか」と持ちかけて、ヒメがそこに割り込んで、ネフリティスが「私は何番目でもいいですからね」と余裕なのを見て
「何だこいつら」と呆れている始末

嫁にあるまじき言動ですねw

しかし、こうして一歩引いた形でサトウたちの様子を見るサフィールのお陰で、サトウがいかにうらやまけしからん状況にあるかを再認識することができるようになっています
嫁に両側から抱きつかれつつ眠り、朝になれば水の国の習慣としてみんなで水浴び≒プールではしゃいでみたりする

水着になった嫁たちがキャッキャウフフしながら、3人ともが大きな胸を揺らしている様子の何と眼福なことでしょうか

彼女たちと正反対にサトウへの興味を見せないサフィール姫は、体つきも逆でした
すなわち小柄で微乳

しかもそれを全く意に介することなく、「お前に愛されようとは思っておらぬから好都合」と言い切ってしまう無関心ぶり

微乳キャラといえば、その事実自体よりもそれを気にして悩んでいるのが可愛いとはよく言われることですが、
それを完全になくしたキャラ描写です

まあそれはそれで、いずれサトウに惹かれるようになった後に体つきを気にするようになっていくのもアリな展開だろうとは思いますが

ともかくこの4巻では、サトウに大した興味を見せないサフィール姫の一歩引いた視点から、3人の嫁に絡まれるサトウの様子を描写することで
ハーレム感を演出することに大いに成功していたと言うことができるでしょう


ただし、サフィール姫の思惑が指輪王の力を利用して帝国の支配から水の国を守ると同時に
双子の妹であるサフィラの恋路を応援するものであったのだろうことも忘れてはならないでしょう

3巻であからさまに意味深な場面を見せていたマルスの様子は、ここに繋がってくるものだったわけですね

ヒメを追ってサトウがやって来たことで引き裂かれてしまった2人の恋路が、再び結ばれるようにとの意図があったことは
明確に描かれてはいませんがおそらく間違いないでしょう

妹のために自らの婚姻を賭すことができるくらいに情の厚いサフィールなら、いずれサトウに惹かれることもあるんじゃないかと期待させてくれますね


そういえば今巻のラスト部分は結構重要な場面だったように思えますね

マルスの父にあたる帝国皇帝の悪役的な描写は、この物語が指輪王対深淵王という単純な対立構図ではないことを示しています

RPG的に言えば、勇者となる指輪王サトウとその一行が大魔王的な存在である深淵王を討つべく旅をしているという構図なのですが
そこに、指輪王も深淵王も「邪魔者は全て駆逐する」と断言する帝国皇帝を合わせると、魔王から勇者が世界を救うというシンプルな図式でないことがわかります

指輪王と深淵王に対する第三勢力としての皇帝

その動きと目的によっては、どちらの勢力も軌道修正せざるを得なくなる可能性があるとすれば、物語はまた少し深さを増したということができるでしょうか

サトウの指輪から聞こえてくる何者かの声とともに、伏線の回収を待つことにしましょうか




 




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