社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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6年間の笑いと感動に感謝を… 『スケットダンス』32巻最終巻

sketdance32.jpg

スケットダンス 32巻


とうとう発売されました最終巻

6年間の連載がつい先日終了したばかりのようだったのに
もう最終コミックスが出てしまいました


ある意味で、発売を心待ちにしつつも読みたくなかったコミックスだったりします


読んだら本当にこの作品が終わってしまう
そしてライナーノートにどんなことが書いてあるかもわかってしまって
それに自分がどんな気持ちになるかもわかってしまう


何だか触れてはいけないものに触れてしまうかのような複雑な感情がありまあした


まあそんなことばかりも言ってられないので、意を決して読んだわけですが…






今までのコミックスを読んで拭えなかった違和感

ジャンプ本誌で読んでいてどうしても感じざるを得なかったモヤモヤ



結局それらが解消されることはありませんでした



篠原先生はどんな気持ちでこの作品の最後に向き合っていたのか
どんな気持ちで終了を決意して最後へと向かっていったのか


ライナーノートとともに、「あとがき」という形でその思い入れについて記述はありましたが、
やっぱり今まで通り納得がいかないというのが正直な感想です



篠原先生が作品の終わりを具体的に意識し始めたのは、「スイッチ・オン」のあたりからだとか

物語の大きな大きな一段階を過ぎてしまうことと、作中時間的な部分で
いよいよボッスンたちの卒業が近づいてきたことを感じ始めたそうです


言い換えれば「スイッチ・オン」を描かなければ終了を意識することはなかったのかもしれませんが
この物語において「スイッチ・オン」とは必ず描かれなければなかった必須のエピソードでした

篠原先生は「スイッチ・オフ」を描いた時からそのことを自覚しつつ
しかしあえて考えないようにしていたとか

その理由は、どうやってスイッチがボッスンに救われたのかはっきりとは決まっていなかったから


あれだけの罪の意識を背負って外の世界を拒絶したスイッチが
どうやったら今のように喋らないながらも明るいヤツになるのか

それを考えることは明らかに大変なことで、意識的に構想の隅に置いておいたそうです

しかしいつまでもそれを描くことから逃げ続けているわけにも行かないということで
ついにそのシリーズが始まった…と


そしてその後編集長に終了の申し入れをしたそうな

つまり、連載を終えることは篠原先生の方から言い出したことだったのですね



それならばなおさら残念で仕方ありません

もちろんそれを受けて編集部と具体的にいつ頃終了するかという話し合いはあったでしょうが
作者の方から言い出したのであれば、必要なエピソードを描ききるだけの期間は十分にあったのではないかと

ヒメコが将来と向き合う「バードマン」や
スイッチが自らの口で喋るきっかけとなる「ラストダンス」

もちろんそれらも必要な話だったでしょう


しかし他にも、もっと描くことのできた話があったはずなのです

サーヤの恋の決着
モモカの想いに応えるスイッチの気持ち

これですよ


ポケット団とか
新生徒会の様子とかも大事な部分ではありますが
それよりももっと物語として必要だったのは2つの恋の行方ですよ


全く描かれていないわけではありません
ただ、どう考えても描かれ方が少ない


サーヤの恋については前にも書きました
モモカについても似たようなことを思っています


このあたりの恋模様関連のエピソード描写が終盤に少なかったことについては
ライナーノートでもあとがきでも全く言及されていませんでした



結局ヒメコとボッスンの関係さえも
ヒメコの告白にボッスンが全く気づかないというグダグダで終わってしまって
篠原先生はラブコメが嫌いなのかとさえ疑ってしまいそうです



とはいえ、今巻は前巻に比べて篠原先生の言葉が多く書かれていたことは幸いでした
前巻の少なさには「作品への思い入れがなくなったのか」とさえ思ってしまいましたから

ライナーノートの文量や、空きページにスタッフたちが描いたボッスンたちのイラストがあったり
カバー裏には空きページに入りきらなかったイラスト

この作品では今までコミックスのカバー裏は表紙と同じ絵があるだけで、特にお茶目な趣向はなかったんですが
今巻では、スタッフたちが篠原先生にサプライズでプレゼントしたという「スケッチブック」の中身の一部が
紹介されていました

「スケッチブック」とはもちろん作中でボッスンたちが結成した」バンドも意識した名前ですね

銀魂の空知先生まで参加したそうで、そのイラストもカバー裏に掲載されています
イラストとともに相変わらずの空知節の言葉がありました


こうしたものを見ていると、篠原先生の『スケットダンス』に対する思い入れがなくなったわけではないことが
確かに窺えます
一緒に作品を作り上げていたスタッフたちからも愛され、また篠原先生もそんなスタッフたちに
感謝していたことでしょう


だからこそ、描いて欲しかったエピソードが描かれなかったことが残念でなりません


もうほんとにそれだけに尽きるというか

終わりよければすべてよし…と言いますが、俺にとっては「すべてよし」ではありませんでした
好きな作品の終了にそんなことを思ってしまうことが非常に残念です
思ってしまう自分自身も、思わせた篠原先生にも色んな感情が起こってきます



ただ、


6年間の連載お疲れ様でした

この気持ちもまた変わるものではありません


色々と思うことはありますが、面白い作品を有難うございました
次回作を楽しみにしています




[タグ] スケットダンス




ますます本格的に最終回へ… スケットダンス31巻

スケットダンス31巻

スケットダンス 第31巻

スマホで撮った画像だけど何かボッスンと佐介の顔色が悪いですね



31巻まで来ましたよ

ジャンプ本誌上でも最終回に向かっている雰囲気がひしひしとありますが
この間収録の話もまた、物語を終息に向かわせる回ばかりとなっています


中馬先生がついにレミお姉さんと入籍したり
ヒメコがボッスンへの恋心を自覚したり
生徒会とスケット団が世代交代したり



高校を卒業する時期に来て
ずっとこのままでいいと思っていた関係が、それでも1つのけじめを付けなきゃいけないと気がついて

主人公たちがこれまで積み重ねてきたいろいろなものを見て、それを無くしたくないと思った後輩たちがいて

ボッスンたちを主役にしたスケットダンスという物語がその終わりを迎えようとしていることがありありと窺えます




しかし、寂しさと同時もう1つ、何だか釈然としない感じがあるのは私だけではないのではないでしょうか


物語の終わりに向けて、何だかやけに急ぎ足のような急な展開が続いているのです


それはまるで、篠原先生が積極的にこの作品を早く終わらせたいと思っているかのようで
まさか作品に対する思い入れがなくなってしまったのではと心配したくなるほどなのです


そんな心配を抱えながら今巻を読んだ時


さらに心配になってしまいました





理由は簡単

ライナーノートの分量が明らかに少ないのです


今までは大体どんな回でもそれなりの内容を書いてくれていた篠原先生
今巻のライナーノートは大体3行から4行程度のあっさりしたものばかりでした

ヒメコがボッスンへの恋心を自覚した回や、スケット団と生徒会の引き継ぎを描いた前後編については
さすがに従来と同じくらいの行数ではありましたが
それでも何だか調子がやたらと駆け足な感じで


文章が急に終わったような感じで、何とも不自然な記述になっているのです


それに加えて分量自体も3行程度の少なさとしたら
本当に心配になってしまいました


篠原先生は今どんな気持ちでこの作品を描いているのでしょう

30巻以上にわたる長い間楽しませてくれた作品を終わらせる過程で
どんな思いを抱いておられるのでしょう


一読者として願うならば、ようやく終われることに安堵感を抱くとかではなく
とうとう終わってしまうのだと、感慨深く思っていてほしい


自分が好きな作品に対して、その作者がネガティブな感情を持っているとは思いたくないですよね


次のコミックスが最終回になるのでしょうか…






[タグ] スケットダンス




サーヤの恋、ついに決着… スケットダンス30巻

sket dance 30

SKET DANCE スケットダンス 第30巻


色んな意味で衝撃的だった29巻28巻とは違って
普通な感じになった今巻の表紙

なんか、ホッとしますね


さて

実は密かにこの巻の発売を心待ちにしていました


理由は簡単


収録されている話の1つに非常に興味があったからです


それはサブタイにもなっている「夏祭りグラフィティ」

ボッスンとヒメコの言葉を交わさない阿吽の呼吸を目にしたサーヤが
1人でそっとボッスンへの恋心を諦める決意を固めたあの回です


こちらの記事でも触れていますが
ジャンプ誌上で読んだ当時、どうしてもこの回に納得がいきませんでした


このマンガにおける本格的なラブコメのきっかけを作ってくれたサーヤというキャラに対して
その恋心に決着をつけるための話がこんなにあっさりしてていいはずがない
サーヤ絡みの回が軒並み面白かったこれまでの経過を考えても
その恋にケリをつける話がこんな形ではあまりにも簡単すぎる、と

どうしてもそんな気持ちになってしまって、釈然としなかったのです


コミックス空きページに各話の製作にまつわる裏話を
ライナーノートとしていつも載せてくれている篠原先生


是非ともこの回のライナーノートを読みたいと思っていました

いったい篠原先生は何を考えてこの回を描いたのだろうと



で、読んでみました



やっぱり納得いきませんでした



どうやら篠原先生の中では、サーヤはきっと自分の恋の行方をわかっていて、
きっかけがないせいでずっと有耶無耶のままになってしまっているんだろうな、と感じていたそうです

篠原先生もそれは同様で、きっかけがなかったことで描かないままになっていたそうな

そして夏祭りの回を描こうという時に、サーヤにとっても篠原先生にとっても
きっかけになると思ったとか


それならやっぱりもっとちゃんとサーヤの恋を決着させて欲しかった


そもそもサーヤの中では結論が出ているのだろうという感覚が
私の中にはないのです

作者の中でそうだったのなら、そうなのでしょうけど
読者の中ではそうではない

それは描写が足りないのか読み込みが足りないのかわかりませんが
どっちだったとしても何が納得いかないかって


サーヤが大事にされていない感じだった

ということです


3週くらいかけてじっくり描いてもらってもよかったのです
たとえその冒頭から「きっと最後にはサーヤが諦める展開になっちゃうんだな」ということが
予想できてしまっても

その結末をサーヤが受け入れるまでの過程をもっとちゃんと見たかった


この回を担当と打ち合わせしている中
サーヤの気持ちを考えると切なくなってしまったので
ボッスンには最後に天罰が下るオチになったとか

それよりももっと描いて欲しいものがありました



今さら何を言っても後の祭りではあるのですが

コミックスを見ても本誌を見た時の感じと気持ちがあまり変わらなかったのが
残念でならないです









[タグ] スケットダンス




終章へ向けて紡がれる物語… スケットダンス29巻

sket29.jpg
クリアマ

スケットダンス 第29巻



この表紙を見てマンガの内容がわかる人がいたら天才だと思います
この記事のタイトルと表紙を比べて納得できる人は変態だと思います


何これわけわかんないw


劇画調のスイッチとか

コマちゃんの水着とか

そんなのと同じマンガとは全然思えないよ!



篠原先生曰く、今回の表紙は変なボッスンシリーズとか


変と言うよりもはや奇妙の域すら超えている感があるのですがw



…と、こんなふざけた表紙とは対照的に

収録されている内容は真面目なものもあります


もちろん表紙に登場している変なボッスンたちが騒ぎを起こすバカ回もありますが


今巻の中心はサブタイにもなっている「バードマン」


人力の飛行機を作り上げたいという生徒の手伝いをするいつものスケット団の活動なのですが
それが普段と違うのは、ボッスンたちの進路が関わった話だということです


とりわけ、悩んでいるのはヒメコでした


メカに強いスイッチは工学系の道が

やる時はやるボッスンならどんな道でも可能性がある


じゃあ自分は?


自分に出来ること
自分がやりたいことがわからないまま自信を失いかけていたヒメコ


実は彼女には密かに胸に秘めていた1つの夢がありました


「バードマン」はそんなヒメコが夢と向き合うための回でもあったのです


そして、進路の話が出てきたことに分かるように

ボッスンたちは高校3年生です


ボッスンたちの卒業

それは恐らくこのマンガの終わりを意味するのでしょう


つまり、進路の話が出てきたことはそのゴールへ向かって物語が動き出したということなのです


ボッスンとヒメコの関係は?

スイッチが自らの口で喋る日は?

モモカの想いの行方は?


まだまだやり残していることがあるスケットダンス


最後の最後まで楽しみにすることにしましょう













[タグ] スケットダンス




「スイッチオン」ついに完結 そして… スケットダンス第28巻

sket28.jpg
クリックでamazon略してクリアマですよ

スケットダンス 第28巻 篠原健太


今月買ったコミックスはまだまだあって、こいつもです


水着姿のコマちゃんが大々的に描かれて
やたらと買いづらかった前巻とは違って
ものすごい重々しい表紙です

それもそのはず
今巻の内容はついに描かれた引きこもりからスイッチが立ち直るシリーズ
その名も「スイッチオン」

前巻の最後にてその序盤が描かれていましたが
今巻では、さらに深くさらに暗い彼の闇が明らかになります

それを半ば強引にこじ開けて彼の心へ触れたボッスン

いつか少しだけ触れられた「どっかの誰かの時も大変だったもんなー」という言葉の通り
本当に大変なことになっていました


この巻はもうそういう雰囲気が全体に溢れています

表紙からしてリアルタッチのスイッチがネガティブさを全開にしていますが
中身を見ていくと別のことに気づきます

空きページが全て黒塗りなんですね

普段ならライナーノートや部室トークなどがあるんですが
今巻においては全くそういうことがなく

シリーズが完結するまで途中の空きページは全て黒塗りになっているのです


そのため、シリーズの暗い雰囲気を一切損なうことなく
一気に読み進められるようになっています

そしてついにスイッチが学校に出てきた完結編の後に
ようやくこのシリーズについてのライナーノートが
通常の白いページに掲載されるのです


今回のこのスイッチオン編

なかなかに衝撃的な内容だっただけに
シリーズが終わった後、通常のスケダンに戻っても
何かそれを楽しみにくいという感情に襲われます

読む気にならない…わけではありませんが
どうにもシリーズの前と後で彼らのドタバタに対する自分の感じ方が
変わってしまったような気がするのです

さらにもう一つこのシリーズが残したもの

スイッチが本当の意味で復活するのはいつになるのかということです

引きこもりを脱し、ようやく外出はできるようになった彼ですが
それでも未だに自らの口で喋ることをしようとしません

「バレンタイン・クライシス」でのモモカの告白に対しても
「俺は二度と恋はしない」と言い切っていたスイッチ

その話のライナーノートで篠原先生も書いていましたが
過去編を除いて、スイッチは今まで一度もモノローグが出てきたことがないんですね

だから、彼の本音というのは実は未だによくわからない状態になっているわけです

スイッチが本音を漏らす時
スイッチが笑顔を見せる時
スイッチが自らの口で話す時

それがいつになるのか、話の感じ方が変わってしまったといっても
この作品が好きなことには変わりありませんから
その時を楽しみにしたいと思います












[タグ] スケットダンス




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