社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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えりな様の心も体もビクンビクンしていた食戟のソーマ第170話感想 2016年週刊少年ジャンプ28号

2016年週刊少年ジャンプ28号感想その2

もはや恒例のような単独感想その2


食戟のソーマ

おお…これは……
あんまり予想してなかった方向に行ったな…
ここまでえりな様が創真を認めるような感じになるとは

ひょっとして思ってるより展開が早いのか?遠月革命篇というのは


まるで薙切えりな:オリジンとでも言えるかのような内容だった今回
サブタイ見た瞬間に「お…これはまさか」とか思ったんですけど、そのまさかでした

やっぱり卵使ってたんですねー
そりゃそうですよね
あんだけあの編入試験のリベンジって雰囲気出してたんですから、使わないわけがないですね

天丼と言って出した品の招待は鶏卵の天ぷら丼でした
卵を天ぷらにしたというところに妙味のある品ですね

伝声管で聞いてたみんなが同時に疑問を抱いたように、読者もまた「ん?」となるように仕向けられています
これが彼らの役割ですね

読者と同じ視点で、創真の料理に疑問を持つ役目
これがあるから、読者も創真の解説をえりな様同様に興味深く聞くことができるわけです

完成した皿を出してきた創真にまだ悪態をつこうとするえりな様もその流れで認識できるものですが
しかしこれはどっちかというとフリに近いですね

先週の感想で触れたように、えりな様がここで創真を侮る態度を見せるのは
今まさに相談したぐらついている前提を頼りにした一種の逃げによるものですが
品出しから実食直前までいちいち繰り返された今週のそれは、その後にどんなリアクションが来るか
それを確定させる「フリ」のような効果を果たしていました

「神の舌にこの品を出したこと後悔しないことね」とか、こんな不自然な言い回しフリ以外の何物でもない

押すなよ!押すなよ!から、見事に押すというアレと似たような感じです
食べる前にはこんだけボロカスに言っておいて、実際食べてみたら超ビクンビクンという

見事にえりな様は全裸になってしまいました

ていうかオノマトペの位置がやたら不自然なんですけど
隠すための配置にしかなってない…

これは単行本とかで券が発行される時の描き方なんですが、そんなまさかね
師匠のミウラ先生が張り切ってるからって対抗し出したんですかtosh先生?

そこに続く創真の解説
その発想と実際にやってみようとする姿勢がどうしても納得行かないえりな様

そしたらここにぶっ込まれてきましたよ
読み切りの時のあのセリフが

これは附田先生も感慨深いことでしょう
ここまで来てこそ、本作は読み切りを超えたと言うに至るわけですからね

それを聞いてえりな様が思い出すあの日の光景

同じような質問をあの時城一郎にも聞いたこと
返ってきたのは同じ答え

食べることを初めて楽しいと思った日にもたらされた、料理というものへの考え方
この言葉を聞いて、えりな様は「いい料理人になりたい」と志すようになったのだとすれば
まさしくそれはえりな様の原点でした

その同じ言葉を創真は言った
あの人の息子という男が言った

だからこそ思い出した原点

迷いがなくなったからなのか、えりな様は目の前の品をがっつくように食べ始めました
今までのえりな様なら下品な食べ方とか言いそうなもんですけど、これは珍しい
この品はこうやって食べるのが一番美味しいんだと、本能的に捉えたんでしょうか

「味わう」というよりも普通に「食べる」という表現にあたるそれは、味見役としての姿勢ではないことを示しているものでしょうか
卵の天丼を食べることで、自身の原点を思い出したえりな様

その品を最後まで食べきるというのは、取り戻した原点をすっかり自分の中に落ち着かせるという行為を暗示しているように思えます
凍っていた卵が溶け出すのは、えりな様の中で冷え切っていた料理への情熱が再び動き出すことを象徴しているからですね
今回のサブタイはそういう意味ですから

調理の方法には無限の可能性があって、そこでは使う材料に高級品か安物かという違いさえない
あるのは今からやろうとしている調理に合うのはどれかということだけ
高級品も安物も、等しく選択肢の1つという


静かなる「お粗末!」でしたけど、えりな様はまだ「美味い」とは言ってませんね
こんだけがっついてるんですから美味くなかったわけはありませんけど、たぶんえりな様は言わないでしょう

ただしそれは創真を否定するためではなく、料理人という人種がみんな持っている「負けず嫌い」の性質からですね
えりな様の中では創真をすっかり認めた感じになるのは間違いないとして、しかしまだ「美味い」とは言わない
言ってやらない

なぜなら自分のほうがもっとすごい料理を作れるから
作ってみせるから

非常に前向きな形で創真と接する感じになれそうな気がします
そしたら、えりな様のフラグはもうビンビンの極地
後もう一押しってなもんですね

…ただ、そんな明るい予想ばかりがあるのでもないのが微妙なところというか

今回オリジンに至ったことで、えりな様は薊の呪いからすっかり解放されたかのように思えるんですけども
ほんとにそうか?というのは拭えないんですよね

原点を取り戻したのならば、どういう道に進もうとするのかその選択肢の中に薊ルートもありえるのではないかと

「正解一つしか知らない奴はもっとすごいものには辿りつけない」「行き着く先がわかってたら楽しくない」

城一郎と創真が語ったこれらの真実を知ったえりな様が、自分流の正解を押し付けて、
行き着く先が決まっている料理のみを是とする薊の方針に従おうとするわけはありませんが

不出来な品が世の中にあふれている事実はまだ変わらないわけです
その不出来な品を「いろいろと試してみている途中の品」と言ったふうに理解できるかどうか
そういうところがポイントになりそうな気がします

えりな様のオリジンは、もちろん薊にとっては歓迎できないものです
しかし、だからといって力づくでえりな様をどうにかしようとすることは薊の底が知れてしまうことになります

それではさあどうするか
それでも自らえりな様が戻ってくることを確信して、特に何もしないのか
それとも何かしらの手を打つのか

えりな様にそれに抗う術はあるのか

進級試験がどんな感じになるか、楽しみですね


[タグ] 食戟のソーマ




えりな様の表情の演出が上手かった食戟のソーマ第169話感想 2016年週刊少年ジャンプ27号

2016年週刊少年ジャンプ27号感想その2

その2までも単独感想という初パターン
全然時間が取れないのである…


食戟のソーマ

話が大きく動く予感を見せた先週に比べて、今回はその流れを受けた繋ぎ的な内容でしたね
おかげで感想としても先週に比べたらかなり書くことが少なくなりそうなんですが…

まあ1個ずつ見ていきましょうか

導入として描かれたのは城一郎の「ヤボ用」の中身でした
選抜の予選前に極星寮にやって来た時に「ヤボ用があってな」と言ってたのは
仙左衛門に会うためだったわけですね

何しに会いに行ったかといえば、薊が怪しい動きを見せ始めたのを直接伝えるため
薙切家を追放された男であると同時に、城一郎にとってはかつての自分を崇拝する信者のような奴であるはずですが
城一郎から見ても危険因子として認識されているんですね

で、「ほほう」と思ったのはその次でした

城一郎にしても仙左衛門にしても、薊という男自体を再起不能にしたいとかそんなことを思っているわけではなく
えりな様にある薊の呪縛を解放したいと思っていること

例えば、学園総帥に居座って着々と自分の庭建設を進める薊に対して
その思想の根本となっている城一郎が出張ってきてその価値観を完全否定でもしてやれば
大きな打撃を与えることは可能でしょう

しかしそれでは解決方法としてはあまり意味が無い
なぜならえりな様に存在する呪縛は未だそのままであるのだから

えりな様がいまだ無意識化で囚われている薊の呪縛を真に解放することができるのは
創真を中心とした同世代たちである、と

作中で主人公をも凌ぐ最強キャラであり、因縁にもどうやら深い関わりがあるらしい城一郎が
学園の「革命」に際して特に動こうとしていないことの理由として、とっても上手いと思いました

剣心が志々雄に挑む時に「比古清十郎が行ったほうが余裕で勝てるんじゃね?」とか思いつつ
でもそれだと物語にならないからなあ、とメタ的な事情を察したりして

城一郎もそういう類の事情で出てこないんだろうなあなんて思っていたので
直接的に関わってこないことの確かな理由が説明されたのは見事だと思いました


緋沙子ちゃんサイドはといえば、創真の部屋以外をくまなく探して見当たらないえりな様に
すっかり「薊にやられた」と思い込んで大騒ぎしておりました

田所さんが普通に「創真くんの部屋にいるみたいだけど…」とあっさり気づいていたのはさすがですね
ていうかそのパイプ?はどうやって音を拾っているんだw
前から思っていましたけどプライバシー無いな!

どやどやわらわらと、みんなでその声に聞き入って
創真がえりな様にどんな品を出すのかというのは寮生みんなが大注目することになってしまいました

声の雰囲気だけでゲテモノ料理に挑む顔を察する仲間たちはさすがの絆である
えりな様の絶命まで想像するとかかなりキてますけど
主人公が作った料理食べてヒロイン絶命とかどんな話だよw

そして一番の被害者なのに一番純粋に創真を信じてる田所さん…
なんというマリア
ヒロインの鑑ですね


ただ今週一番の注目ポイントは、今から創真が料理を作るとなった途端に何となく元気になったえりな様でしょうね
これにはもちろん2つの側面があって

1つは、単純な期待の気持ちです
あの人の息子という男が、その技術を仕込まれまくった男が今から一品作ってくれるという
城一郎の料理に大いなる憧れを抱いているからこそ、そこに幾分かの期待が伴ってしまうことは
無理からぬことですね

ただしもう1つの側面として、同時に諦観の感情もえりな様には存在しています
自分がこれほどまでに心酔している城一郎の料理
息子とはいえ、それをたやすく再現できるはずなどない、と

同時に、これまでを振り返れば創真の作ってきた料理自体は
自分が城一郎を思い出すことが欠片もなかったほどに「創真の料理」でした

ならば、城一郎の息子であるという理由だけで期待だけを抱けるはずもなく
また、自分が今抱えている葛藤と迷いを晴らしてくれるほどの品になるはずはない、と

創真が感じていたように、先週のしおらしさに比べて今週元気になったように見えるのは
創真が一品作ってくれるということに対しての期待が半分…いや3割位?と
残りはこれまでと同様に創真を否定する態度をとれることによる回帰的心情によるものですね

上から目線でとりあえず否定できることがあれば、それを指摘してやることで
何となく元気を取り戻したように見えているわけです

もちろん、その上から目線の前提が揺らいだからこそ迷いが生じているわけで
それでも揺らいだ前提を当てにして上から目線を続けようとすることは、言ってしまえば単なる逃げにあたるんですけども

「天丼…ねえ」って言ってる時のえりな様の表情どうですか
超冷酷な顔になってるんですけど

どう見ても悩み相談に来た人の顔じゃないよ!

下からの構図と冷たい瞳によって、えりな様がものすごく上から目線になっていることが描かれていますね

ただし、今週のラストのコマでは同じ下からの構図をとりつつも
出来上がってきた実際の品を前にして少し期待の方も膨らんできた表情が描かれています

同じ構図で描くことで、表情の違いをわかりやすく演出したんですね
これは上手い


出来上がったのはどんな天丼だろうかというのは気になるところですが
きっと卵も使ってるんでしょうね

そもそも天丼ということ自体が、もうあの編入試験を意識しまくってるように思えるんですよ

ふりかけご飯も天丼も、どちらもお米を土台として成り立つ料理です
それでいてふりかけご飯よりも手間と技術が必要な天丼は、すなわちあの時の品の上位互換と言えないでしょうか

だとしたら、あの時のお題だった卵もたぶん使ってる
その上で、あの時はなかった工夫、あるいはあの時以来修得した技術が盛り込まれているはずです

四宮の店で見出そうとした「新たなるゆきひらの料理」
今回の天丼にもその考え方が活かされているのかどうか

レシピというか、品自体はたぶん「ゆきひら」で実際にお客に出していたものなんでしょうけども
そこに、「今の創真なりの工夫や挑戦」が込められているのかどうか、ですね

それがあるのかどうか、あった場合でもなかった場合でもえりな様がどう評するのかによって
2人の今後の関係は大きく変化することになるでしょう

料理を「やりたい」ではなく、いつのまにか「しなければならない」になっていたえりな様
神の舌のために生まれた呪いのような今の葛藤を、創真の品はどうしてくれるのか

次回も見逃せませんな


[タグ] 食戟のソーマ




えりな様ルートが大きく動きそうな食戟のソーマ第168話感想 2016年週刊少年ジャンプ26号

2016年週刊少年ジャンプ26号感想その1

まさかのソーマ単独感想です
今週のソーマには思うところがありすぎた…


食戟のソーマ

あ、これは何かよろしくない傾向だな
作品的に、じゃなくて、えりな様の心情的に、って意味ですけど

何って、以前書いたこの考察を思い出したんですよ
食戟のソーマ 創真と城一郎の親子関係がえりな様を絶望させる可能性

この記事で予想した「絶望」が何となく発症しかけているように感じました


創真の部屋を訪ねたえりな様
緋沙子ちゃんがわざとらしく否定するくらいに起こる可能性が低かった事象ですが
事実としてそれは発生しました

ではえりな様は一体何をしに創真を訪ねたかというと
自身の身の上話のためでした

最初に司先輩との勝負の話を持ち出したのは、わざわざ部屋を訪ねて改まった話をしようとしていることに
緊張していたからですね

見栄を張っていつもの上から目線の言動をとってみたけれど、実際にはそんなことはどうでもよかったのでした

本題は自分が城一郎の料理に出会った経緯と、今の自分の正直な気持ち
矛盾するような感情を抱えて葛藤している心情を吐露するために来たのでした

ヒロインからのこんな素直な相談を聞いて、主人公として創真はどう応えるのかと思ったら
今から飯作ってやるから食ってみろときました

拍子抜けなようでいて、しかし必然性はありそうな展開ですが、
しかし

今回の内容はそんな単純なものではないですね


予め言っときますけど、ちょっと長いですよ今回の感想というか考察というか妄想は


まず最初に考えなければならないのは、なぜえりな様は創真にこんな話をしにきたのかということです
最も近しい緋沙子ちゃんではなく、なぜ創真だったのか

先週の感想の中では、創真を訪ねたえりな様の目的について「この進級試験でも薊に抗うのか訊いてみたいんじゃないか」
とのコメントがあってその予想に超納得していたんですけども

実際には違っていました

今週えりな様が話した内容は、読者としてもえりな様の心情として当然予想できるものではありましたが
それをえりな様が創真に相談しようとするとは思わなかったんですね

なぜならその理由が浮かんでこなかったからです

いずれ相談したいような気持ちになることはあるとしても、今はまだその段階ではないと思ったんですね

あるいは、理由として浮かんでくるものはどちらかと言うといい意味のものではなかった
それはえりな様の依存心の表出ではないかとさえ思えたのです

ここで葛藤を深める心境を創真に相談しようとするのは、明らかに創真が城一郎の息子であることを意識しています
それはまるで、城一郎の代わりのようにして創真を頼ろうとしているんじゃないかと思えたのです

えりな様に生まれた葛藤にとって、創真の存在はその疑問の根源のようなものです
今まで否定してきたものと憧れてきたものを、創真という男1人が同時に象徴しているわけですから

その相手に向き合う時に、自分自身の確かなものを何も持たずに対峙するというのは、普通に考えたらおかしな話なんですよ
まるで、頼ろうとしているか縋ろうとしているか甘えようとしているか

自身をぐらつかせている疑問の根源に対して、そのぐらつく現状をありのままに吐露してみせることは
勝算も何もないただ弱さを見せるだけの行為に思えてしまうのです

この話を創真に聞かせて、えりな様はどんな答えが返ってくるのを期待していたのでしょうか

お前が憧れた才波の料理は確かに俺が受け継いでいるから安心しろとか
俺の料理は下町の人にしか味がわからない庶民向けのものだからセレブなお前は気にしなくていいとか

そんな答えでも欲しかったんでしょうかね

で、創真が返事として「今からゆきひらの料理を作ってやるよ」と言ったのは
きっと「欲しい答えは自分で見つけろ」ってことなんじゃないかと思うんですよね

城一郎が己の全てをかけて到達した下町の料理屋の品
えりな様が今まで否定し続けてきた下町の料理屋の品
それを今から直に技術を仕込まれた俺が作ってやるから、食って自分で判断してみろと

考えようによってはなかなか酷なことをしているとも言えるんですけどね
まさにそれこそが悩みの原因なのですから

しかしそれでもあえて創真は提案しました
答えは自分で見つけるしかないと知っているからです

編入試験のリフレインになっているのはもちろんわざとですよね

あの時は「お待ちを 薙切試験官どの」と言っていたのが
今回は「お待ちを 薙切えりなどの」と言っています

それは、今回の料理はえりな様個人に対して作るものであるとの端的な表現であり
同時に、えりな様と創真との距離が個人的関係に近づいていることの表現でもあるのでしょう

さらに、今回の実食にはえりな様ルートの根幹に関わるかもしれない1つの要素が存在することも見逃せないですね

もしもこの場で食った「ゆきひらの料理」をえりな様が「美味しい」と言ってしまったならば
学園への編入時に創真が宣言した「俺の料理の限りを尽くして」が満たされてしまうことを意味します

えりな様を助けてくれと懇願した仙左衛門にも言っていた「不味いって言われたままなんすよ」もひっくり返ることになり
えりな様と創真の関係において決定的なものをもたらすことになりそうなんですね

あくまで、ここでえりな様が「美味しい」と言えば、ですけども

メタ的に考えてみると、ここで出されてくる品をえりな様が手放しで「美味しい」と思うことは無いんだろうなと思えます
それこそまだ段階としては今は早い気がしますからね

ならば、落とし所としては一部評価しつつ一部評価しないという中途半端なのものになりそうなところ
確かに一品としては完成されており、味への違和感は特に無いものの、しかし優しすぎるとか穏やかすぎるとか、
美食という視点に立とうとすれば全くそんなものとは言えない、みたいな

きっと、そこで基準となるものこそがえりな様の「自分」なのでしょう

関連
食戟のソーマ 始まったえりな様の「自分探し」とその先にあるもの

美食云々とかそんなものは置いといて、この味が好きなのか嫌いなのか、それだけを考えればいい

そもそも美食的に何とかってのは、頭で食ってるようなものですからねえ
そんなものを持ち出してきたら混乱するのはある意味で当たり前というか


だってねえ

えりな様の話の中で、おかしな部分がありましたよね

「才波様の料理を食べたときの感動は今も覚えているわ けれど お父様のおっしゃる理念の正しさも私にはわかるのよ」

これですよ
城一郎の料理で感動したことと、薊の理念が逆接の接続詞によって繋がっています
何ででしょうね、これ

城一郎の料理への感動と薊の思想がなぜ逆接なんでしょう
よく考えると関係ないはずなんですけど

城一郎の料理が薊の思想の中で「排除されるべきもの」に入っているから、ですよね
相反する要素としてはそこしかありません

なぜなら城一郎の料理はセレブ向けではない庶民のそれであったから

食べて感動した料理だったが、一定の正しさを感じている思想においてはその料理は排除の対象となっている
ここにこそ、えりな様の迷いと葛藤が生まれているのでしょう

食って感動したのならそれでいいじゃん、って思えれば早いんですけどねえ
感動できるくらいの品なら、排除とかしなくていいじゃん、ってね

今回創真が作る品は、果たしてえりな様にそう思わせるほどのものであるのかどうか

「ゆきひらの料理」と言うからには、創真が作ろうとするのはあの試験の時に作ったような裏メニューの可能性があります
えりな様が全く知らない味の世界と発想が盛り込まれた皿です

あの時のたまごのふりかけご飯も含めて、それらの品は城一郎が考案したメニューであるなんて言われた日には
えりな様は何を思うことでしょう


ただし気になるのは、えりな様が城一郎と出会ったあの日、名を聞かれた城一郎が「幸平」ではなく「才波」と答えたことです
創真とえりな様が同い年なんですから、あの時はまだ結婚してなかったわけはありません

ならば、城一郎はあえて旧姓である「才波」を名乗ったことになります
それはなぜか

仙左衛門から遠月への創真編入の話を既に聞かされていたことで、幸平の名前に先入観を抱かせないようにしたとか
あるいは、あの時えりな様と仙左衛門に振る舞った品は「才波」時代のそれだったとか

この辺がね
何か微妙なんですよね

何って、第1話での話ですよ
創真を遠月学園へと送り出した後、自分は昔の伝手を辿って海外で仕事をしていると言ってた時
そこに集まった議員やら大僧正やら何かお偉方から、城一郎は「ユキヒラ」と呼ばれていました

昔の伝手ならば「才波」時代のものであるはずであり、そうであるならばその顧客となる彼らが認識している名前も
当然に「才波」であるはずなのです

しかし実際には「ユキヒラ」と呼ばれていた

もちろん、第1話ですからここでいきなり才波の名前を出すのは変になってしまうというメタ的な事情もわかるんですけども
それならジョーイチロウと呼ばせておけばよかったかなと思ったり

で、何が言いたいかといいますと
今の城一郎の腕は、才波時代を知る顧客たちに変わらず満足を与えられるだけのものであるってことなんですよね

下町の定食屋の旦那としての立場に全てをぶっ込んだ城一郎でしたが、海外のVIPたち相手に仕事をすることは
今でも十分可能であるということなんです

つまりは、セレブたちが満足する美食の側面も充分に持ち合わせているということです

「ゆきひら」の時とは調理を変えているのかもしれないですけど、でもその可能性は薄いかなー

自分の腕を望んで収斂させていった下町の定食屋としての料理
息子を旅立たせるために家を離れることにしたとは言っても、そこでの仕事が今まで望んでやってきた料理と違う方法のものというのは
何か違和感があります

ほんとは下町の定食屋の料理を作っていたいけど、それだとこのVIPたちは満足しないから仕方なく定食屋になる前のやり方で作る
なんて器用なことをあのマイペースな城一郎ができるかって言ったら違和感なのです

としたら、「ゆきひら」の料理は実は世界にも通じるのではないか
そんな風にも思えます

そうするとですよ

たぶん城一郎の品をちゃんと食べたことはないのだろう薊と、今から二度目となるえりな様の間には
決定的な差が生まれることになります

薊が認めようとしない定食屋としての城一郎の品を、えりな様が認められるようになったなら
それは薊に対するえりな様の決定的な離反ですね

えりな様にとってみれば、味の好みが表出してくるきっかけともなりそうです
お父様はこの料理が嫌いでも私は好きですわ、みたいになると、そこからえりな様の味の好みがわかるようになりそうですよね

それが薊の呪いから解放される契機となったりもするかもしれません



…てな感じでいつになく長々と妄想してみましたが、どうでしょう
あんまり壮大になりすぎてたぶんどっかおかしなことになってそうな気がするので、ツッコミをお待ちしております


[タグ] 食戟のソーマ




食戟のソーマ 始まったえりな様の「自分探し」とその先にあるもの

2015年WJ10_1 孤高のえりな様

本日は考察記事です

少し前から思っていた内容で、ようやく書ける感じになりました


テーマは、ようやく始まったえりな様の自分探し

「私」を探し始めたえりな様の変化が、この先どのような展開へと繋がっていく可能性があるのか

その妄想です


[タグ] 食戟のソーマ

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食戟のソーマ 「視線の向き」を使った創真とえりな様の距離感の演出

視線0


本日はまたしてもソーマ考察です

やっぱり最近はソーマ考察がやたら捗るな

テーマは、創真とえりな様の「視線の向き」を使った演出
明らかに作者の意図が介在していると思われる非言語描写を取り上げてみようと思います



[タグ] 食戟のソーマ

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