社会の毒 ―少年漫画症候群(ジャンプシンドローム)―

読んだらもう1回作品を見返したくなる、そういうレビューを私は書きたい

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世界はどこまでも小野寺さんに残酷だった… 『ニセコイ』第25巻完結巻

ニセコイ25巻

ニセコイ 第25巻


古味直志先生の描くジャンプ連載最長となった学園ラブコメ

最終巻です
完結です


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『ニセコイ』を超本気で振り返ってみた

ニセコイ_約束の女の子


ジャンプラブコメ史上最長記録を更新した『ニセコイ』がとうとう完結を迎えました

これまでいろんな形で当ブログを賑わしてくれた作品である『ニセコイ』
その完結にあたっては、総括記事を書きたいなあというのは前から漠然と思っていました

なので、書いてみましたよ


※結末まで含めた壮大なネタバレがありますので、コミックス派の人は要注意



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ニセコイ第225話感想 小野寺さんの告白が意味するもの

2016年週刊少年ジャンプ32号感想その1

単独感想スパイラルからなかなか抜けられない…


ニセコイ

こうきたか…

1ページ目にサブタイが見当たらないので「おや…?」と思いつつ読んでいったんですけども
こうきますか

ふーむ


結論から言うと、すごく残念です

なぜって、こんな形で描かれるものとは思ってなかったからですね

小野寺さんからの告白なんて、それはそれは作中でも最大級のイベントなわけですよ
小野寺派としては待ち望んでいたわけですよ

しかし、それが描かれるのはもう少し後だと思っておりました

千棘との再会の後、どうにか話がまとまって
いよいよ楽が「決まった」相手へ告白しようかという雰囲気になった時
その辺りで、千棘の告白だったり小野寺さんの告白だったりも入ってくるんじゃないかと思っていたんですね

それがまさかのここでした

何が残念って、読んでる側としては全然それを思ってなくて、全く構えてなかったことなんですよ

小野寺さんからの告白なんてこんな最重要イベント、期待感を持って待ちたかったのです

流れが何か誰から誰に告白しそうな感じになってきて、何か小野寺さんがもじもじし始めた…みたいな
そこで次回に引いてもらったりして、これは来週小野寺さん告るのか!?って
ワクテカとドキムネとともに待ちたかったんですよ

それがまさかの全然構えてないところにいきなりだったのがちょっと残念だなあと

しかも小野寺さん的には別れとけじめの告白だと言う



これね
楽の「決まった」相手が結局どっちかっていうのは最後まで引っ張るんでしょうから
小野寺さんの告白を聞いた楽の反応がどんななのかってのは、当然のようにどちらともつかないように描かれています

細かく見れば類推は可能なのかもしれませんが、何かその辺の深読みが一周回って「もうそんなのわかんなくね?」って
気分にもなってきたりしたのでやめときますけども

ただ、それぞれの心情を読み解いていくとすれば

突然の告白を決行した小野寺さんの心情は、けじめのつもりだったんでしょうね

楽と話していた感じから、どうやら楽は千棘を大切に思っているらしいことに気づいた
それを恋愛的なものと解釈し、自分が約束の女の子だったというのを明かしたりすることもなく
千棘との仲を祝いたい気持ちとともに、しかしけじめとして自分の気持ちも伝えた

この自分の気持ちも伝えるという部分ですね
先週千棘にマリーが叫んだ「本当に好きならその気持ちをなかったことにするんじゃなか 」を実践したものですね

気持ちが通じあっていると思った千棘と楽を祝うために自分が身を引くのは簡単ですが
それは今まで大切にしてきた恋心をすべて無にしてしまうことを意味する

初恋と、友達と、再会と、親友と
いろんな出会いに繋がったこの恋をなかったことにしてしまうことはとてもできない

だから、小野寺さんは伝えることにしたんですね

この後千棘と会うのなら、2人きりでいられるのは今この瞬間が「最後」だから
告白するなら今がもう最後のチャンスだと思ったから

「好きでした」と過去形にも取れるような言い回しまで使って、急に伝えたのです


突然だったとはいえ、それを聞いて楽が嬉しくないはずはありませんでした

連載開始以来の悲願だった小野寺さんの気持ち
それが自分に向いていることがわかったわけですから、嬉しくないわけがない

小野寺さんの「好きでした」によって想起されてくるのは再会の瞬間から始まったフラグの数々

どう見ても好きやん?というのがありありなフラグばかりですけども

何か答えようにも涙があふれて言葉が出ない楽
「決まった」相手が小野寺さんであるならば、この状況は願ってもないことだったでしょう
あるいは千棘であるならば、今まで好きだ好きだと認識していた相手が同じように自分のことを好きだったのだと
わかったわけですから、嬉しくもあるでしょう

同時に、後ろめたくもあるでしょう

楽が泣いているのはどちらの理由かというのは、ここではどっちとも取れるので推測のしようがないですね
次回の反応次第でわかってくる部分もあるかもしれませんが、まあおそらくそれもはっきりとは描かれないでしょう



ただし


小野寺さんは1個だけ間違ってますね


この短い会話の中で、楽→千棘っていう気持ちに気がついて、小野寺さんは根拠はないけど直感的にそれを確信しました
「ずっと見てきたからわかる」と


…いや、わかってないですよ小野寺さん?


楽から千棘への気持ちについてこんな短い時間で察することができるのなら、
楽から自分への気持ちにはどうしてそんなに鈍感なんですか?


小野寺さんが楽を「ずっと見てきた」のは、千棘と再会する遥か前からであり
千棘への気持ちを楽が自覚する遥か前からであるはずです

その間今まで描かれてきたようないろんなことがあって、それこそ楽が想起したようなフラグの数々があったのに
どうしてそこには気づかないんですか?

だから今回の小野寺さんの気付きとそれに伴う決意は若干の違和感を含むんですよね

短い会話だけで楽から千棘への気持ちを察することができるくらいの洞察ができるのに
楽から自分に対する気持ちには全く気づかない


ただしこれは小野寺さんに限ったことではありません
楽だって、いくつものフラグを小野寺さんと重ねておきながら、本人から言われる瞬間まで
その気持ちには気づいていなかったわけですから



きっとこれは、『ニセコイ』における不文律だったりするんですかね

大好きなお姉ちゃんのために初めての恋を封印した春ちゃんが言っていましたね
「きちんと言葉にしないと伝わりませんからね」と

他者から他者へ向けられる気持ちに気づくことはできても、他者から自分へ向けられる気持ちについては
その本人から言われない限り気づけない

それはひょっとしたら、ラブコメとしてのこの作品に通底する基本原則なのかもしれません


そんな原則があるとして、一度それが崩れかけたことがありましたね
千棘への気持ちを自覚した楽が、デートの帰り道で「ひょっとしてコイツの好きな人って」と
気づきかけたことがありました

あの場面が、楽が最も洞察力があった瞬間といえるのでしょう


…あ、でもキョーコ先生は集の気持ちに気づいてたかな?
ひょっとして再登場はそういう文脈だったりすることもありえるのか?


まあ、とはいえ、「言われないかぎり気づけない」=「告白という行動の重要性」を重んじることは
この作品において間違いのないことだと言えるでしょう


集でさえも、るりちゃんの気持ちは全く予想外だったみたいですし

千棘の失踪に始まる今の三角形のこじれも、言い換えると他者から他者への気持ちに気づいたからでした

千棘は楽から小野寺さんへの気持ちを知って逃げ出した
小野寺さんは楽から千棘への気持ちに気づいて告白した

これを修正するには、全ての渦中となっている楽がその気持ちをはっきり言葉にすることが必要なのでしょう


楽の告白に向けたお膳立てが着々と整っているようです

小野寺さんの告白さえもそのお膳立ての1つというのは何か気に食わないところもありますけども、
まあともかく見守りましょう


[タグ] ニセコイ




ニセコイ第224話感想 2016年週刊少年ジャンプ31号

2016年週刊少年ジャンプ31号感想その1

ニセコイ単独感想です
SQも読んでたら感想書く時間がごっそりなくなってましたorz


ニセコイ

千棘を見つけたマリーは、まずはフラットに話しかけつつも
羽の時と似たような説教じみた物言いから始まりました

そこで言ってる内容はまじ正論過ぎてぐうの音も出ないのである
ただそれを実行するというのは相当に辛いものなんですけども…

終始マリーのペースで進むと思われたこのお説教
マリーの見込みが若干外れていたのがちょっと気になりましたね

るりちゃんと同じ経緯を察していたのはさすがというところなんですが、
「楽が2人を同時に好きになっている」との認識を持っているマリーが千棘の失踪にこんな形で疑問を持つのが
ちょっと変かなと思ったというか

小野寺さんの気持ちを知るか楽の気持ちを知る
そのどちらか、あるいは両方によって千棘は逃げ出してしまう

その予想自体は実際の展開通りですからそれでいいんですけど、問題は「楽の気持ちを知る」って部分ですよ

ここで言う「楽の気持ち」って、「小野寺さんを好きなこと」だけに限定されているんですよね
マリーの認識では「小野寺さんと千棘の2人を好きになっている」はずの楽の気持ちを知ることが、
何故か小野寺さんを好きなことだけに限定されているように感じました

これが何か変だなって

小野寺さんの気持ちを知っただけ、ということならわかります

しかし楽の気持ちを知った、という時に、マリーの認識している事実では、その気持ちとは「2人を同時に好きになっている」
ということであったはずなのです

ならば、それを知った時に千棘が逃げ出す事態はどのように生まれると想定していたのか

「小野寺さんとあともう1人を同時に好きになっている」との形で知ったとして
「もう1人」が自分である可能性を全く思わずに千棘は逃げ出すかもしれない、と予想していたということなんでしょうか

それは何か変…

読んでいてこの辺りがちょっと違和感でしたね

千棘と話した感じで、小野寺さんの気持ちも楽の気持ちも知ってしまったようだと気づいたのはいいんですが
そこでの「楽の気持ち」がなぜ「2人を同時に好きになっている」というものではなかったのか

話の中で千棘がその事実を知らないでいることに驚いていますから、驚く場面の前は当然その認識でいたと思うんですけども



…ん
あ、ひょっとして

書きながらもっかい読んでて、ふと思いました

「小野寺さんが楽を好きという気持ち」も、楽が「自分と小野寺さんを好き」という気持ちも
どっちも知った上で、その上で「楽と小野寺さんがくっつけばいい」と思って逃げてきた

と解釈していたってことか

楽が千棘のことをしっかり想っていることを知った上で、それでも自分が楽とくっついた時に
小野寺さんに合わせる顔がないとかってことで逃げてきたのだと

そういうことか

だから「ひょっとしてもう1人が自分ってことを知らないまま落ち込んでんの?」と
なったのか

そうか
あぶねえあぶねえ


マリーにとっては、人生を懸けた勝負のつもりで挑んでいた楽の本心
あれだけ積極的だったのに自分は友達までだった

でも千棘は、「もう1つの好き」と言われるところまで来ていて
もしかしたらそのまま楽が千棘を選ぶ可能性だって残っている

あの時楽が選んだ小野寺さんではなく、違う人を選んでくれるかもしれない
それこそはマリーが望んだ僅かな可能性だったわけですね

今まさにその可能性の最も近くにいて、その実現がありえるかもしれない千棘が
こんなところで1人いじけて下を向いている

何より手に入れたかったものに届かなかった自分に対して
それを手に入れられそうな立場にある千棘

それに気づいた途端マリーの感情は爆発してしまいました


当然ですね

でもそこで、その感情が千棘への攻撃的な姿勢にならないのが
九州編の時に描かれた彼女たちの友情なのでしょう

まるで自分の望みを千棘に仮託したかのごとく、「今すぐ戻れ」とまくしたてたマリー

自分がどれだけ望んでも変えられなかった楽の本心を、ひょっとしたら変えられたかもしれないところに来ているのに
こんなところで1人落ち込んでる場合じゃない、と

千棘に対して叫びたてるこのマリーの表情
何やらすごく繊細に描かれていますね

特に瞳の力がとてつもなく強く感じられるように描かれている気がします

涙目の顔がアップになっている3コマ
どれも非常に繊細に美しく描かれています

中でも一番美しかったのは、もちろん最後の3コマ目


マリーのセリフを読んでいて久々に聞こえてきました阿澄佳奈さんの声が

「そいを無かった事にするんやなか…!!」

語感の良さも相まって、とても力強い一言です


マリーと千棘が出くわした先週の引きから、一体どんな言葉でマリーは千棘の気持ちを盛り返させるだろうと
思っていました

その回答にあたるこのセリフ
とってもいいと思います

「2つの好き」のことなんか思いもよらない千棘は、マリーの途中の言葉にはさっぱり理解が及んでいませんでしたが
それでも、「無かったことにするんじゃない」には強く反応しました

出会いとともに始まったニセコイ関係と、その中で少しずつ積み重ねてきた思い出

それこそはまさに自分が楽を好きになっていく過程でもありました
その時間を、この気持ちを、無かったことにすることなんかできるのか

知ってしまった2人の気持ちの重さに逃げ出そうとしていた千棘が、ようやくそれが何を意味するかを
理解した瞬間ですね

身を引いて逃げ出すというのは、思い出も気持ちも全て無かったことにしようとすることなのだと

実際に身を引いたヒロインとしては、風ちゃんにしがみついて号泣した春ちゃんがいて
また、楽の耳をふさいで「言うけど伝えない告白」をした鶫がいるわけですが

しかし彼女たちの場合は逃げ出したわけではないというのが千棘との違いですね
ちゃんと自分の心に向き合った上で、それでももっと大切なもののために、
あえて本音を封印するという決断を下したのです

だから、その後には晴れやかな顔で楽にも小野寺さんにも千棘にも接することができる

1度逃げ出したことで、余計に合わせる顔がなくなった千棘との違いはここですね

ならばこそ、千棘が前に進むには春ちゃんや鶫と同じように向き合わなければならない
自分の本心と
恋心と
大切なものと

それに対して答えを示すのは楽の役目

まだ明かされていない楽の決断は果たしてどちらであって、そしてもう一方には何を伝えるのか


走る千棘を見送って、その場に座り込むマリー
急に興奮したことがちょっと体調に影響した面もあったりするんでしょうか

「髪の長い女は手のかかる」とは、以前にも説教した羽のことも踏まえているんでしょうか
羽に続いて千棘にまで発破をかけてやらないといけないとは、何と損な役回りでしょう

結ばれたいと思う気持ちは誰にも負けないはずなのに、人の後押しばっかりして

あるいは、体調をおして攻勢に出まくった結果強制送還の事態まで引き起こした自分のことも含まれているかもしれません
自分も周囲の手を煩わせてきたことを自覚していることで、自嘲的な意味も込めていたとも考えられそうです



ともあれ、ようやく千棘は楽の元へ向かいました

そんで楽の前に小野寺さんと再会するのかと思ったら…

楽と小野寺さんの合流が先ですか
これは意外

全てを思い出した小野寺さんと、すでに結論が出ている楽
結論が出ているのはこの高原に来る前からのことでしたけど、小野寺さんが記憶を取り戻したことと合わせて考えると
また意味が変わってきますね

かつての出来事に関する話題が出てきて当然の状況において、結論の出ている楽はどう応じるのかとの問題があるからですね

もちろん、どんな風にその話題を切り出したものか、ちょっと迷った小野寺さんがなかなか言えないでいるということも
予想できますが…

だからそれよりも気になるのは、ラストページの構図なんですよ
訓練された小野寺派はもちろん一瞬で気づいたことと思います

もみの木の下で再会したあの瞬間と同じ構図ですよねこれ

1.5ページの見開きと、残りのスペース上半分に楽で下半分に小野寺さん
あの時と違って予想外の再会ではないので、2人の表情はもちろん普通なんですけども

なぜ構図が同じなのかな?
偶然…ではないですよねきっと

ここまで同じにするのには多分意味がある

たとえば、2人の気持ちは実は通じていたんだよ、ということをあの時と同様に暗示するためとかね


昔の約束か今の約束か、の選択を迫られて今の約束をともに選んだことで再会したあの時
記憶を取り戻したことによって、あの選択が実は相反する性質のものではなかったことを小野寺さんは知っています

ならば同じ要素をまだ記憶のないままの楽の中に求めるとしたら
それは当然「結論の相手」に関わることではないかと推測できるでしょう

そしてそれはつまり…
という

…ちょっと強引か?


いずれにしてもこの丘の頂上で3人が揃うことになるのでしょう
見届け役として集とるりちゃんもやってくるでしょうか

残る要素はいくつですかね

マリーのおかげでようやく気持ちと向き合った千棘の告白
楽の結論の相手
楽の記憶復活
3人の記憶消滅の原因
楽に選ばれなかったヒロインのその後の楽との関係性
千棘の将来の道

この辺かな?


[タグ] ニセコイ




ニセコイ第221話感想 2016年週刊少年ジャンプ28号

2016年週刊少年ジャンプ28号感想その1

単独感想パターンが定着してきた…


今週のアンケ順
ニセコイ
鬼滅の刃
ゆらぎ荘の幽奈さん


でも感想はニセコイのみです


ニセコイ

約束にまつわる真実がとうとう明かされた記念で1位です
サブタイがどっちかというと読者向けみたいな感じで何となく感慨深いのである


前回の引きからそのまま回想が続くこととなった今回
どちらが思い出した内容なのかをはっきりさせない形なので、単純に2人ともが思い出した内容ということでいいのでしょう

今回描かれた中には片方が知らない部分もありましたが、そこはまあアレですね


今まで色々と考察してきた内容の答え合わせのような内容でもあった今回
読み終えて思ったのは、これまでの話は絵本をなぞるというより、この10年前の出来事をなぞっていたのだなということです

千棘とマリーがライバル状態だったこと
千棘とマリーに迫られて千棘を選んだ楽の答えはニセコイの原型だったこと
10年前でも楽と目が合っていたのは小野寺さんだったこと
そして、楽の真意を知った千棘が小野寺さんに本物の鍵を譲ったこと

今までの特徴的な部分が見事にこの回想には存在しています

それはまるで、記憶がなくなっていたとしても結局彼らの関係性が変わることはないのだという暗示のよう
しかし思い出してしまった以上、小野寺さんも千棘も今まで以上にお互いへ合わせる顔が難しくなったと言えるでしょう


総論的にはそれくらいとして、この回想によって回収された伏線を見ていきましょうか

鍵と錠
絵本に付属していたものでないなら、自分たちで用意したものとなるこのアイテム
子どもたちが自作することが不可能とすれば誰が手配したのかと思ったら、羽でした
正確には羽の父親の知り合い

知り合いって言うからには今でも普通に存命っぽいですけど、別にこれから登場してくることはないのかな
ただ重要アイテムを用意するための人ですかね


マリーの「髪の長い人が嫌い」発言
自分か千棘かと迫って、髪の長さを理由に千棘が選ばれてしまったから、ということですかね
マリー登場初期時点の構想では千棘が「そう」であったということかもしれませんが、結果としてこうした形になってしまったからには
自身も髪を伸ばしつつ、しかし「髪の長い女性が嫌い」とマリーが断言したのはこの時の楽の選択が原因だと考えるのが自然な気がします

具体的に千棘を指すのかどうかというのは、九州編まで終わった今となっては意味を持たないところでしょう


千棘の日記
「ふたりできめたやくそく」とはこういう形式だったわけですね
そこにはもちろん「けっこん」の意味も含まれていて

しかし、楽が千棘を選んだのはあくまで当時のマリーと比べてというものであり
本当に好きな人は別にいた

つまりは、ここで千棘を選んだことはニセコイだったということができるのでしょう

幼さゆえの迫られた選択肢によって、とりあえず答えた返事
楽にとっては真意は別にありながら、千棘にとっては本気の答えだった

だからこそ、あれだけ嬉しそうに日記を書いていたわけですね


絵本のラストページが千切れていた理由
これは単に劣化か何かでたまたま千切れてしまったということのようですね
「約束」をめぐって諍いとかがあったというわけではなかったと

偶然千切れて堕ちてしまったラストページに、どうやら小野寺さんは気づかなったようです
千棘がそれを見つけて届けに行こうとしていましたが…

コマの端に僅かに見えていますけど、これはすでに楽によって結末が書き換えられた後のものなんですよね
まあ、みんなとお別れとか言ってる時期なんですから当たり前っちゃ当たり前ですけど

ただそうすると浮かんでくるのが、「月明かりの下で出会った女の子」は千棘だったのかどうか、ということです

今回の回想によって「結婚の約束をした」のは小野寺さんであることが判明しました
では、月明かりの下で出会って、絵本の結末に泣いていた女の子も果たして小野寺さんであるのかどうか

この辺がまだ曖昧なんですよね

もちろん、当初はこの2つのエピソードは同じ女の子とのものであると認識していたわけですが、
『現実逃避』さんのところでの考察によれば、おそらくそれが分けられていると考えられていました

つまりそれぞれ別の人物とのエピソードであり、それが楽の記憶の中でごっちゃになったのではないかと

第1話のシルエットではロングヘアで描かれていた「結婚の約束をした女の子」が、実はショートカットのロリ寺さんだったというのが
その傍証となっています

それでは髪の長い女の子だったというイメージはどこから来たのか、という

連載当初は、あるいは千棘が「そう」だったという構想で、ニセコイからマジコイへという流れを描くこともありえたのかもしれませんが
実際には「ザクシャインラブ」とのキーワードのもと、気持ちに永続性を持っていたのが小野寺さんだったことで
小野寺さんエンド以外の結末がありえないことになってしまいました

ならば、髪の長い女の子のイメージとなったのは「月明かりの下で出会った女の子」であり、それが千棘だったと解釈すれば
イメージの問題はそれで解決できそうな気がしてきます

ただそうすると次に出てくる問題が、ならば千棘は、楽が書き換えてくれた大事な絵本をどうして小野寺さんに譲る気になったのかということですね

小野寺さんに絵本を譲ったのが楽と出会う前、あるいは楽を好きになる前だったとしても
千切れたラストページを拾ったこの時、楽が書き換えてくれた思い出の品であるそれを見て、
特段の感慨を見せていなかったんですよね

明日結婚の約束をしようと思っている相手との出会いになったきっかけのページですから
あげちゃったこと自体はもうどうしようもないとしても、このページ自体に対しては何らかの感情を見せてもいいんじゃないかと

千棘が「月明かりの下で出会った女の子」であるならばそんな風にも思うんですね


ただし一方で、やっぱり小野寺さんが「月明かりの下で出会った女の子」である可能性も普通に残っています

千棘を選んだ楽に、幼い小野寺さんが勇気を出した場面
楽もまたそれに応えて、実は本当に好きなのは、と告白しました
思いがけない返事に、小野寺さんも本心を告げて、両思いであることを共有した2人

だけど、あんなに喜んでいた千棘に今さら本当のことを言いづらいという幼いなりの気遣いによって
その事実は隠されることになりました

せめてもの証として、あの岩の隅っこに相合い傘を書き込んでおくというささやかな秘密でもって
2人はとりあえず納得したわけですね

ここで、相合傘を書き込む先としてあの岩を選んだのがひっかかるんですね
2人が出会った場所である以外に理由がないんじゃないかと

話をしていたすぐその辺にあった岩、という可能性もありますけど、それはそれで何だかなーという感じが

とするとやっぱり、ということが浮かんでくるんですね


そしてその岩の書き込みを見た千棘は千切れたラストページも渡すことができずに、
持って帰って、ショックを受けたままクローゼットの中にしまいこんで、そのままになっていた、と

でも悩んだ末に、千棘は幼いなりに1つの決心を固める
日記に続きがなかったのはこのためだったんですね

想像していた約束とは全く違う形になってしまった
楽が好きな相手が自分と別にいるのならと、その相手に本物の鍵を渡して、
ついでにみんなの前で楽の気持ちをバラすことまでやってのけました

ここで楽の本音を知ったから、マリーと羽は小野寺さんに対してなるべく近づこうとしなかったんですね
寝た子を起こさないようにするためか、あるいは楽の意中の相手として劣等感でも抱いていたからか

千棘から小野寺さんに、今小野寺さんが持っている「本物の鍵」が渡される
11巻で、記憶喪失になった楽が元に戻ろうとする直前に1コマだけ描かれていたシーンがこれですね

「あなたはあの時の」と言いかけていた綺麗な楽
千棘に対して浮かんできたはずのシーンでありながら、描かれている鍵は今小野寺さんが持っている鍵ということで
楽が小野寺さんに鍵を渡しているところに千棘もいたのだと解釈していましたが、実は渡していたのは千棘の方だったんですね

ただそうすると若干変に思えてくるのが、「あの時の」というのは果たしてこの場面のことを指すのかどうかです
あの時小野寺さんに鍵を譲ってくれたのが君だったのか、みたいなことを言おうとしてるのは何か変なような

1コマだけ描かれていたのがその場面だったことで、「あなたはあの時の」も当然そこに関わるセリフと思われるわけですけど
何か変な気がするのは俺だけでしょうか


そして「約束」の中身
結婚の約束は確かになされつつ、それぞれと異なる約束をしていたのだろうとは『現実逃避』さんの考察でしたが、そのとおりでした

小野寺さんとはもちろん結婚の約束を
千棘とは、小野寺さんを幸せにする約束を

マリーとは、再会した時まだ小野寺さんと結婚してなかったら自分と、という約束
これがマリーの言う「自分とも結婚の約束をした」という意味だったんですね

羽は、恋愛色を一切出さない「みんなきっと再会してまた仲良くなろう」という全員との約束
この約束のみが、現時点で果たされている約束だったりしますね


そして第1話最初のシーンのリフレイン
ザクシャインラブの言葉から始まる絵本になぞらえた2人の儀式

構図もコマ割りも同じように描きつつ、違っているのは顔がぼかされていた髪の長い女の子が
ショートカットの小野寺さんであることのみ

それと、遠くから千棘がそれを見つめていたことでしょうか


こうして彼らは一夏の思い出から離れることになったのだと

残る謎は、どうして彼らは揃いもそろってこの頃のことをすっかり忘れていたのか
「月明かりの下で出会った女の子」は誰だったのか
そして、今回楽が心に決めたのは誰なのか

この辺でしょうか

特に楽の胸中については難しいところですねえ
回想として当時の真実がここまで描かれておきながら、実は記憶を取り戻したのはヒロイン2人だけなんですよね

千棘と話をしなきゃいけないと言って走ってる楽は、まだ当時を思い出してはいないのです
だからこそ、そこで誰を選んでいるのかというところに重大な意味が出てくるのでしょう

で、もちろんそれは小野寺さんであるのだと
そうでなければ、ザクシャインラブが成立しないからですね

なのでそれよりも気になるのは、共に記憶を取り戻した2人のヒロインの仲ですよ

まさに今失踪した千棘を追いかけてきていた理由が、実は10年前にも起こっていたことがわかったわけですから
その動揺はかなりのものになるはずです

千棘にとっては、当時から楽は小野寺さんを好きで、小野寺さんもまた楽を好きで
自分はその気持ちを知って、身を引いたのだと

まさしくそれは、今の千棘が置かれている状況そのもの

小野寺さんにとっては、当時は自分と楽が両思いで、それを知った千棘が身を引いてくれたことで
あの約束ができていたのだと

小野寺さんが認識している現在との違いは、今は楽と両思いなのかどうかわからないこと、
楽の気持ちを千棘が聞いたと知らないこと、ですね

そしてもう1つ、今度は小野寺さんは千棘がただ身を引くことに甘んじようとするつもりはないこと

ここが最大の違いでしょう


千棘の行動は何から何まで10年前を繰り返していました
対して小野寺さんは、楽や千棘の気持ちをまだ知らない状態とはいえ、千棘がただ身を引こうとすることに
甘えようとする気はないわけです

あの時は、鍵を譲られたままに楽と「儀式」を交わしましたが
高校3年生になった今は、千棘の温情に甘えるつもりはないんですね

だからこそ小野寺さんは千棘を追いかけてここまで来た
その結果かつての出来事を思い出して、複雑な気持ちが沸き起こってくることになったわけですが…

あるいはお互いへの負い目が幼心への負荷となって記憶を封印したりしたんでしょうか

千棘は譲った悲しさから
小野寺さんは譲られた後ろめたさから
楽は仲の良かった小野寺さんと千棘の間を微妙にしてしまった責任から

それぞれそんな気持ちから無意識に記憶を封印してしまったとすれば、前に進むには
かつての状況をなぞっている現在において、それぞれが確かな気持ちのもとに集うしかないわけですね

何か毎週書いてる気がしますけど、いよいよですね

来週「最佳境センターカラー」とかなってるけど、まだあと数回あるよな?
さすがにこれであと1話で終わるってのは無理だよな?


[タグ] ニセコイ




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Author:rexel
ジャンプ歴20年。ジャンプ最新号を読んでる時は、ゾーンに入ってると思う。

ジャンプヒロインズは俺の心のオアシスです。
中でも小野寺さん照橋さんを応援しています。そして邑楽派。



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